三ッヶ峰(みつがみね)〜野道山(のどうやま)縦走 春編 山口県山口市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2002年 9月29日(日曜日) 高岳山・三ッヶ峰往復登山を見る 2010年4月17日 柚木川上地区 →0:20→ 三ツヶ峰登山口 →0:40→ 佐波川源流標識 →0:25→ 三ツヶ峰山頂 →1:00→ 933mピーク →1:00→ 縦走路出会 →0:05→ 野道山山頂 →0:30→ 林道終点 →0:30→ 柚木川上地区 全歩行時間 4時間30分(通常の歩き方の場合) 山口県の山の著者、中島先生のご案内により、約1年ぶりの三ッヶ峰〜野道山縦走へ。前回は冬、雪の残る三ッヶ峰の山頂だったが、今回は爽やかな春編。前回もご一緒した柳井市のTさんをお誘いし、3名で登山をする。
前回同様、野道山登山口手前の橋の横に車を置く。北に見える牛舎側にしだれ桜が見えたので鑑賞し、登山口を出発した。今回の目的は三ツヶ峰から野道山へ続く縦走路の状況調査及びテープなどの目印を整備することにある。
午前8時35分登山開始、「一級河川佐波川上流端」の標識を右に見て橋を渡り、舗装路を東へ進む。間もなく左に「野道山登山口」の案内が現れる。更に進むと炭焼き小屋を過ごし、植林帯の中につけられた舗装道を進むと、やがて三ッヶ峰の本谷登山口に着く。青空の下には名残の桜が美しい。
佐波川源流の標柱を左横に見て登山道に入る。足下には春の花が咲き始め、これからしばらくお花見登山が続く予感。佐波川の源流より流れ出た沢はとても美しく、小滝などを眺めていると、自然に足が止まる。
わさび田跡を確認しながら植林帯の下を進む。周囲には沢の音が心地良く、岩の多い場所を慎重に進む。この辺りに目印となるものは無いが、古びた「水源かん養保安林」の標識が立っている。周囲は植林帯だが朝日が差すと美しい風景となる。もう少し進むとやはり「水源かん養保安林」の標識を過ごし、足下には小さなケルンが立っていた。
細い橋の渡された沢を越えるが、この辺りには自然がそのまま残っており、橋の上から眺める小滝と岩の風景が美しい。この橋を渡ると植林帯の中を少し高度を上げ、左方向へ進路を採る。この先足下は狭くなり、山腹につけられた道をほぼ真っ直ぐに進む。足下にはスミレやショウジョウバカマなどが咲き始め、いよいよ春到来を感じさせる。
しばらく進むと、左下に見えていた沢が少しずつ近くに見え始め、やがて沢を渡って対岸へ移る。やはり植林帯の山腹につけられた道を進むと、佐波川源流の指導標が立っていた。この指導標付近で小休止、少し道を下りて沢を眺めると美しい滝を眺めることができた。
佐波川源流の指導標に従い進むと、平坦な場所を通過、沢を左に見ながら細い道を進む。この付近から坂の傾斜が少しきつくなる。沢を渡り、滑滝を過ごし、ロープの渡された斜面を踏ん張り、再び沢を横切る。もうこの先は植林帯の下、補助ロープの整備された道を登ると、佐波川の源流に到着した。
以前通った道は階段が朽ちており、行き止まりと表示されていた。清水の湧き出る「佐波川の源流」を確認、登山道に戻って尾根に着いた。まずは右(東)へ向かい三ッヶ峰の山頂に立つ。自然林と植林帯の間につけられた登山道を登ると、すぐに三ッヶ峰の山頂に到着。右には仏峠への下山が続いていた。
平坦な山頂からは眼下に徳佐の町並みと、北には山口県の名峰十種ヶ峰が美しい。山頂から東へ向かい、笹道を少し進むと東には木の間越しながら、島根県の名峰青野山と津和野の太鼓谷稲荷神社を眺めることができた。ここで少し早めながら昼食を摂り、記念撮影後、山頂を出発した。いよいよ目印整備の作業が始まる。 三ッヶ峰から十種ヶ峰 三ッヶ峰から眺める展望(動画) テープを木に結び、進行方向を眺め、目線の先の目立つ場所を確認してテープを結ぶ。こうすれば、楽々ルートを探すことができるはずである。私は白テープ、中島先生は赤テープを結びながら進むが、ルートを探すのには赤テープの方が目立つようだ。
背の高い笹を分けながらテープを結ぶ。きっちりと目印を付けて行くのでとても時間が掛かる。少しのアップダウンを繰り返すと、笹の展望地に着く。南には弟見山から莇ヶ岳へ向かう山脈が美しい。西にはこれから向かう933mピークへ笹の道が続いている。 笹の展望地
背丈ほどの笹を分けながら坂を下ると、南方面の展望が更に開け、東の三ッヶ峰方面には青空が美しい。933mピークへ向かって少し登り返し、東を振り返れば、青野山、法師山、高岳山、三ッヶ峰、弟見山と続く稜線が一望。この場所でしか見ることのできない美しい景色を前に小休止。 三ッヶ峰 縦走路途中から眺める展望(動画) もう少し坂を登れば平坦な尾根に着き、やがて933mピークに到着した。ピークから少し道を外し、南方面へ進んでみると、弟見山、莇ヶ岳、飯ヶ岳そして目指す野道山を障害物無しに眺めることができた。眼下に道が見えたので眺めていると、登山口に置いた車を見つけた。従ってこの933mピークは登山口付近から見えるピークであることがわかった。 933mピークから野道山方面の展望 ピークを出発し、右に「たこブナ」を過ごす。目線の下の枝が曲がっているのでこの名前がつけられたものと思われる。尾根道を更に進むと、目の前に大きな四角い岩が現れた。本縦走路の2ヶ所で特徴的な岩を見ることができるが、その1つ目の岩の場所に着いた。左に大岩を見ていると、ここで野道山方面から2名の登山者がやってきた。この人たちは三ッヶ峰の山頂を踏み、佐波川源流ルートを下るそうだ。目印を付けたことを伝えて、2名と別れる。
この岩の先から南方面を眺めると弟見山から莇ヶ岳へ至る稜線がますます美しい。鞍部に下りて広い笹斜面を登り返す。暖かい日差しを浴びた笹原はますます美しい。小ピークへ着くと前方には野道山が近くなり、南には弟見山、莇ヶ岳、飯ヶ岳の稜線が広がる。少し立つ位置が変わっただけで眺める風景も変わってゆく。 野道山はピークを1つ超せば次の尾根上にそびえており、終着点は刻一刻と近づいている。笹原を進み美しい風景を写真に撮ろうと足を上げだが、丁度切り株が足下にあったため転倒、危うく大惨事になるところだった。幸いにも今回は、肘を強打しただけで済んだ。笹の下にある切り株には充分気をつけなければならない。特に急ぐと危険度が増すので要注意である。
さて、ピークには特徴的な大岩が立ち、この岩上に立てば東方面の展望が美しい。三ッヶ峰から右方向を眺めると遠く島根県側には端正な山容が見えてきた。この山の山腹には林道が走っている。従って、方向を考慮すれば鈴の大谷山と思われる。
美しい展望を堪能した後、岩を下り、笹原を西へ進む。このあたりで日頃の運動不足が顕著に表れ、左足が悲鳴を上げ、痛みが走り出した。平坦な道なら何ら問題ないが、坂を登る際にはとても足が痛くなる。この先からは左足をかばいながら歩き始める。笹原には立派な松がそびえ、日本庭園の中を歩いているような錯覚に陥りそうだ。
野道山への尾根へ向かう坂道から東方面を振り返れば高岳山、三ッヶ峰、鈴の大谷山、弟見山、莇ヶ岳の展望が美しく、これがこの方面を見晴らす最後の展望の予感。間もなくたこ松を鑑賞、いかにもたこ松という形がほほえましい。
背後に歩いた稜線が一望の展望地を過ごし、もう少し坂を登れば野道山の尾根へ到着。徳佐盆地から聞こえてきたSLの汽笛にせかされて、野道山へ急ぐ。左右に笹を眺めながら尾根道を進めば間もなく野道山の山頂に到着。残念ながら徳佐盆地にSLの姿は無かった。
狭い山頂から周囲を見晴らせば、北には山口県の名峰十種ヶ峰、眼下にのどかな徳佐盆地が広がる。南には飯ヶ岳から莇ヶ岳、弟見山へ続く山脈が美しく、飯ヶ岳の先にはアンテナの立つ西鳳翩山を確認することができた。また、南東方面には周南市の金峰山も確認、遠くまで展望の開ける野道山にてゆっくり休憩を取る。 十種ヶ峰とのどかな徳佐盆地
野道山の山頂から眺める展望(動画) 山頂で記念撮影の後、野道山を出発、最後に周囲に広がる展望をもう一度眺める。本当に美しい展望が広がっている。笹の道を進み、三ッヶ峰縦走路分岐を通過、もう少し進むと左への分岐に入り、急な斜面を一気に下る。
植林帯の中につけられた道を下ると、再び分岐が現れるので左へ進路を採る。ここには野道山山頂へ25分の案内が掛けてあった。この先から山腹につけられた細い道を下る。滑り易い道なので慎重に下らないと、急な斜面を滑り落ちてしまう。
美しい沢をいくつか過ごし、周囲に明るさが戻ってくる頃に、林道終点へ到着。この先からは何の心配もない林道歩きが続く。名残の桜を観賞し、美しい滝を眺めながら下りていると、突然林道が荒れ始めた。土石流により林道が削り取られており、岩がむき出しの状態で車は当然の事ながら通ることはできない。 荒れた林道、車は通行不能 昨年の豪雨の影響かも知れないが、荒れた林道にはびっくりした。堰堤を過ごし、更に林道を下ればやがて野道山の登山口へ到着。更に舗装道を下れば、駐車場所に着き、午後5時50分、無事三ッヶ峰から野道山の縦走は終了した。一日たっぷり歩き、登山開始から終了までの総時間数は9時間15分、今日も良く歩いた。 沢 三ッヶ峰から眺める十種ヶ峰 前の山 馬路高山 を見る 次の山 鍋坂山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 山口県山口市 野道山 登山口付近のMAP |