鈴の大谷山(すずのおおたにやま) 島根県吉賀町

2007年6月10日 雨中登山(一般コース)を見る

2007年8月18日 晴天登山(直登コース)

上の登山口 →0:25→ 鈴の大谷山山頂 →0:20→ 上の登山口

全歩行時間 0時間45分

 土曜日の昼、外に出てみると少し視界は霞んでいるが、青空が広がっているので、久しぶりに土曜の午後の山歩きに向かう。本日は今年の6月に雨中登山をした、島根県の鈴の大谷山に行くことにする。

鹿野に向かう途中に金峰山を眺める 田園地帯を抜ける

 前回同様周南市鹿野を経由し、国道315号の桶山地区より県道3号に入り、島根県吉賀町県境を越え吉賀町に入る。間もなく鈴の大谷山への入口である入江山橋に到着、橋の上から眼下の渓谷を眺めると水が澄んでおりとても涼しげな景色が広がっている。真夏の晴天なのでとても暑く、水に中に飛び込みたい気分である。

県境を越える 入江山橋から眼下の渓流を見下ろす

 入江山橋を渡るとすぐに未舗装林道を進むことになり、慎重に砂利道を進んで行く。この林道を通るのは二度目なので今回は自分がどの位置にいるのかを確認しながら進むことができる。途中では工事用車両と遭遇したがお互いスピードを出していないので余裕を持ってすれ違うことかできた。

木漏れ日の林道 前回の登山口を過ごす

 間もなく前回の登山口に到着したのだが、今回は上の登山口より登るため、更に未舗装林道を進んで行く。前回の登山口からは5分程度で上の登山口に到着、ここの登山口の目印は木製の梯子である。

 この登山口から少し上に向かうと右へカーブする広い場所があり、道の端に車を置いて林道上の登山口より直登コースに向かうことにする。丁度駐車地より北方面を眺めるとお椀型の山頂を持つ青野山が美しい。

上の登山口の目印は梯子 青野山が見える

 林道を少し下りて梯子を登り、笹の道を進んで行く。踏み跡はしっかりしており、すぐに尾根道に着くことになる。後は植林帯の中の少し急な坂道をゆっくりと登って行けば大丈夫、最初のピークを越えて一旦鞍部に下る。

笹の道を進む 左には林道が見える

 鞍部には笹が茂っており、周囲の樹林に木漏れ日が美しい。登山開始10分でこの鞍部に到着、この先は山頂に向かって一気に坂を登ることになる。周囲の樹林が美しいので焦らずゆっくりと高度を上げて行く。特に鞍部から登り返す角度が意外ときついので、真夏の山歩きのトレーニングにぴったりの場所である。

植林帯が美しい 木の間越しの展望

 すぐに周囲には笹が目立ち、次第に坂の角度が緩んでくる。美しい笹原を少しずつ進んで行くと意外とあっけなく鈴の大谷山の山頂に到着した。山頂は無風であり、大汗をかいているので三角点に座り込み、一気に水分を補給する。

笹原を進む 鈴の大谷山頂に到着

山頂の笹原

 真上からは真夏の太陽がじりじりと照りつけているのでとても暑い。目眩がしそうな明るい山頂にてしばらく休憩、標高1000mを少し越えているのだが、やはり夏は暑いことを実感した。少し落ち着いてきたので山頂から南西方面を眺めると莇ヶ岳方面が広がっており、遠くにはアンテナの石ヶ岳が見えている。

石ヶ岳から莇ヶ岳方面

 山頂から笹をかき分けて北方面に向かう。そのまま笹原が続いているので少し笹原を下りて行き、笹の道を楽しんだ後、山頂に向かって引き返す。山頂から東方面には盛太ヶ岳を見下ろす事ができる。やはり標高差140mは大きな差であることを実感、さすがに鈴の大谷山は1000m超の山である。

笹が美しい 盛太ヶ岳を見下ろす

 盛太ヶ岳の先にはやはり西中国山地の山々が広がっており、何時まで見ていても見飽きない展望だ。再び山頂標識付近に戻り、石ヶ岳・莇ヶ岳方面を眺めていると突然雷鳴が響き渡った。空を見上げると雷雲が真上に見えており、急いで下山を開始する。

石ヶ岳のアンテナ 雷雲

 樹林帯に入り雷の音を遠くに聞きながら斜面を下りて行く。笹の茂る下山道を一旦鞍部に下りて行き、鞍部から登り返すともう右手に林道が見えてきた。本当にこのルートは最短距離であり、まもなく林道に下り立つことができた。

途中で見た花

 短い山歩きではあったが沢山の汗を流したので、すぐに服を着替えて登山口を出発、入江山橋まで下り、帰りは吉賀町を経由して帰ることにした。途中では椛谷堰堤付近で渓谷美を楽しむ。

椛谷渓谷

 国道187号に入り、柿の木の道の駅に寄り、番茶と豆腐を買い国道を南下する。吉賀町真田地区に入ると盛太ヶ岳が正面に美しい、その先に今回は少し雲のかかる鈴の大谷山をはっきりと確認することができた。やはり山頂に立つとその位置関係がよくわかるものである。しばらく鈴の大谷山を眺めた後、吉賀町を出発、柳井に向かって出発した。

盛太ヶ岳 雲のかかる鈴の大谷山

鈴の大谷山の山頂から眺める盛太ヶ岳

椛谷渓谷

 

2007年8月18日 真夏の山歩きを見る(直登コース)

2007年6月10日 雨中登山(一般コース)

鈴の大谷山

参考コースタイム

登山口 →0:20→ 急な笹の斜面 →0:05→ 盛太ヶ岳の展望地 →0:15→ 鈴の大谷山山頂

      →0:15→ 林道到着 →0:35→ 登山口

全歩行時間 1時間30分

 瀬戸内側は朝早くから晴れており、気持ちの良い天気である。予定通り島根県吉賀町の鈴の大谷山に向かって6時半に柳井を出発、まずは岩国市周東町に向かい、国道2号から国道376号を経由、前回の須佐に行ったコースを取り、周南市鹿野に向かう。国道315号の桶山地区から県道3号に入り、島根県吉賀町を目指して進んで行く。

国道315号の桶山地区から県道3号に入る 小峰峠を越え、島根県に入る

このころより前方が暗くなり、晴れていた空にはだんだん鉛色の雲が広がり始めた。県境の小峰峠を越え島根県吉賀町に入るとすぐ右手に登山口の標識を見つけた。いったいどこの山の向かう登山口なのだろうか?。

小峰峠に歩道入口の標識 右ヶ谷への分岐を左に見る

 県境から5分程度進むと右ヶ谷への分岐を左手に過ごし、更に3分程度進んだところで林道恋路山線の分岐を右に過ごす。更に進んで行くと、右手に「鈴の大谷山」の登山口に向かう目印である入江山橋を見ることが出来る。この入江山橋は林道入江山線の入口となっており、周囲に置かれている工事標識によりこの橋を確認することが出来る。

林道恋路山線への分岐を右に見る 入江山橋
入江山橋から眺める眼下の渓谷 未舗装林道を慎重に進む

 入江山橋から眺める眼下の渓谷がとても素晴らしいのでしばらく橋の上から鑑賞する。橋を渡るとすぐに未舗装林道となり、ゆっくりと慎重に入江山林道を進んで行く。入江山橋からきっちり4km進んだ場所の右手に登山口の標識を見つけたので、登山口の反対側の広場に駐車し、登山を開始する。

鈴の大谷山登山口

 少しずつ霧雨程度の雨が降り始めたのだが、山頂に着く頃には快晴となり、素晴らしい展望となることを期待している。登山口を出発すると右手には沢が流れており、沢沿いに進んで行くことになる。すぐに沢を渡り、沢の右手を進んで行くのだが、周囲の植林帯は間伐されておりとてもすっきりした植林帯である。

右手に沢を見ながら進む すぐに沢を渡り、沢の左手を進む
植林帯を進む 間伐された植林帯

 快適な植林帯を進んでいるとすぐに左方向に向かうことになり、水量の少ない沢を越して進んで行く。なおも植林帯を進んでいると、少し坂の傾斜が増し、右方向に向かって進んだ後、急な斜面を直登することになる。

水量の少ない沢を渡る 少しずつ坂の傾斜が増してくる
斜め右方向に向かって高度を上げる 登ってきた方向を見下ろす

 この付近からは滑りやすい登山道となり、左右に少しずつ笹が茂ってくるので笹等を手当たり次第に掴みながらに登って行く。ふと背後を振り返ると霧の中に美しい山容が見えている。これは盛太ヶ岳のようだ。晴れていれば眼下に素晴らしい展望が広がっているはずである。

急な斜面を登る 周囲の笹を掴みながら高度を上げる
霧の中の盛太ヶ岳 雨の中を登っている

 この先笹の量が少しずつ増えてきて、今日のような雨の日には、水分を含んで歩きにくく感じるが、晴れていればこれ以上ない素晴らしい笹こぎが出来そうだ。水分を含んだ笹藪をどんどん進んで行くと、すぐに平坦な道に着き、周囲に赤いテープが目立ってくると、間もなく広く平坦な鈴の大谷山の山頂に到着した。

雨の中の笹藪こぎ 平坦な場所に到着

 山頂付近は霧に覆われており、周囲の展望は全くない。晴れていれば北の尾根方面を除き展望が広がっているようだが、本日は展望については誠に残念な状況である。山頂にてしっかりと記念写真を撮り、反対方向の西方面に向かう道に進んで行く。

鈴の大谷山山頂 山頂から周囲は見えない

平坦な鈴の大谷山頂

 最初は緩やかな下り坂だが、間もなく急な斜面を下りることになる。周囲は樹林に覆われているため展望はなく、空を見上げると、時折晴れそうな気配がするのだが、霧雨は依然として降り続いている。

霧の中を下りて行く 美しい樹林帯

 間もなく鞍部に到着し、少し坂を登り返した後、再び緩やかな坂を下っていると眼下には整備された林道が見えてきた。この先で登山道は突然左方向に向き、急な斜面を下りて行くとすぐに整備された林道に到着した。

眼下に林道が見えてきた 林道に到着

 林道に下る最後の場所には特徴的な木のハシゴが設置されている。この林道がどこまで続いているのか興味があるので、そのまま先に向かって行くと左には鈴の大谷山のもう一つの登山道標識が立っていた。また、この登山道には赤いテープの標識が続いているので、この道もよく使われているような気がした。

左に別ルート 別ルートの案内標識

 この分岐付近から北の方向を見ると遠くの霞の先に海が見えている。更に林道を歩いていると立ち入り禁止の標識が立っているので、この付近にて引き返すことにした。周囲の花を観賞しながら未舗装林道をゆっくりと下りて行くのも楽しいものだ。間もなく登山口に到着、この頃には陽が射してきた。

霞の先に海が見えている この先は立入禁止

 次回鈴の大谷山に登る際は、林道をもっと奥に進み、今回下山した地点から山頂に向かうつもりだ。但し、その場合には山頂を踏んだ後に少し下りて、盛太ヶ岳を見下ろす地点まで行くと素晴らしい展望を得ることが出来そうだ。今回登ったルートでは、終始植林帯の中を歩くことになり、ハイライトの笹歩きと盛太ヶ岳を始めとする周囲の展望は最後に突然現れ、感激が数倍となるはずだったのだ。

林道の花を見ながら下りる

 ただ、雨の中の笹藪こぎもなかなか楽しく、今回の鈴の大谷山登山は、間違い無く思い出に残る山歩きとなりそうだ。リュックを車に積み込み未舗装林道をゆっくりと下りて行き、途中では莇ヶ岳を眺めることが出来た。また、右手に広がる渓谷美と美しい花を車から降りて鑑賞する。この渓谷は紅葉の季節には素晴らしい場所のようである。

遠くに莇ヶ岳 新緑のもみじ

美しい渓谷を鑑賞

 間もなく入江山橋に到着、天気予報を確認すると、午後より島根県は晴れるそうだ。次の目的地は予定通り益田市の天狗山、曇り空の下を益田市に向かって進んで行く。県道を北に少し進んだ地点では椛谷(かばたに)渓谷の案内板が立っており、眼下の渓谷を眺める。素晴らしい渓谷美を楽しんだ後、更に県道を北上する。

椛谷渓谷の案内板(画像をクリックすると拡大) 椛谷渓谷

 

 吉賀町柿の木地区から国道187号を北上、国道9号に入り高津側沿いに進んで行く。津和野町から益田市に入り、横田町交差点を右折、匹見方面に向かう県道を進んで行く。白岩トンネル手前で右手に向かう道に入り、その先で八ヶ瀬橋を右折し道なりに進んで行くと右手に大元神社を見ることが出来たので早速に参拝をする。

八ヶ瀬橋を渡る 大元神社に参拝

 神社の先には天狗様の由来を書いた説明板が掛けてあるので事前に知識を仕入れておく。この先分岐を右折し舗装路を進んで行くと右に大きくカーブをする地点で天狗山の登山道を見つけた。早速に登山準備をし、合羽のズボンを履いて万全の体制で出発する。昔の林道らしき登山道を進んで行くと木の橋を渡ることになるが、この時点で雨が降ってきた。

天狗様の由来 天狗山登山口

 霧雨程度なら我慢しようと思ったのだが雨の量が段々増えてきたので登山を中止することにした。がっくりと肩を落として登山口まで戻り、車の中にリュックを積み込み天狗山の登山口を出発する。

向かいには岩山が見える 紫陽花は雨が似合う

 帰りには吉賀町大井谷柿木村の棚田を鑑賞した。水を張った棚田と石垣の美しさに感動、雨の日には雨の日なりの楽しみ方がある。吉賀町を抜け山口県岩国市の錦町に入ると同時に天気は快晴、雨が降っていたのは中国山地を挟んで山陰側のみのようだった。

吉賀町大井谷の棚田を見学

鈴の大谷山山頂

登山途中で見た花

林道で見た花

林道横の渓谷

椛谷渓谷

大井谷の棚田 石垣が美しい

 前の山 胡摩ヶ岳 を見る

 次の 天応烏帽子岩山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県吉賀町 鈴の大谷山 登山口付近のMAP

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