野道山(のどうやま)・三ツヶ峰(みつがみね) 山口県山口市

トップに戻る             登った山のリストを見る     山名アイウエオ順

2002年 9月29日(日曜日) 高岳山・三ッヶ峰往復登山を見る
2004年 7月25日の野道山(往復)登山を見る
2009年 2月11日 三ッヶ峰〜野道山縦走(冬編)見る
2010年 4月17日 三ッヶ峰〜野道山縦走(春篇)を見る
2015年 3月21日 高岳山・三ッヶ峰登山を見る
2020年 3月22日 高岳山・三ッヶ峰登山を見る
2024年6月 2日 仏峠からの登山を見る

2009年2月11日

三ツヶ峰から野道山縦走(冬)

柚木川上地区 →0:20→ 三ツヶ峰登山口 →0:40→ 佐波川源流標識

 →0:25→ 三ツヶ峰山頂 →1:00→ 933mピーク →1:00→ 縦走路出会

 →0:05→ 野道山山頂 →0:30→ 林道終点 →0:30→ 柚木川上地区

全歩行時間 4時間30分

 新・分県登山ガイド34「山口県の山」(山と渓谷社 中島篤巳著)に掲載されている三ツヶ峰と野道山。三ツヶ峰へは高岳登山の後、たまたま縦走路入口に「草刈終了」の標識を見つけて登り、野道山へは柚木川上地区の登山口より往復登山をしている。今回は著者の中島先生・「防長山野へのいざない」の著者金光さんのご案内により、柳井のTさん・下関のNさんと一緒に、ガイドに記載されている三ツヶ峰から野道山への縦走へ向かう。

集合場所は柚木慈生温泉 登山口は柚木川上地区

 金光さん・Nさんとの待ち合わせ場所は、山口市徳地の柚木慈生(ゆのきじしょう)温泉。この温泉は炭酸ガス・カルシウム・ナトリウムなどを含み、飲用効果も高い優れた温泉である。柚木慈生温泉を出発、少し西に向かい国道315号を左折、県道123号に入り北東へ進む。間もなく川上地区に入り、野道山登山口手前の空地に車を置き登山を開始する。

登山口横には佐波川上流端の標識 野道山登山口

 登山開始は9時40分、舗装道を北東に進む。すぐ左手に野道山の登山口を過ごし、更に進んでいると、野道山登山の際に車を置いた場所で炭焼きをしていた。炭焼きの施設が珍しいので立ち止まり、炭焼き窯を見学、炭焼き独特の懐かしい臭いに少し哀愁を感じた。

炭焼き窯 三ツヶ峰登山口

 更に舗装道歩きが続き、登山開始から20分で三ツヶ峰の登山口に到着、登山口には佐波川源流と書かれた標識も立っている。三ツヶ峰の本谷コース入口を出発、足下や周囲に岩の点在する登山道を進む。

登山口を出発 沢に架かる橋を渡る

 沢に架かる橋を渡り、美しい滝を観賞しながら沢を詰めて行く。周囲は檜の植林帯となり、木漏れ日が美しいので嬉しくなる。要所の岩には、進行方向を示した矢印も描かれており、道に迷うことはなさそうだ。最初の保安林標識を過ごし、足下に岩を感じながら高度を上げる。

美しい沢 檜の植林帯
再び沢に架かる橋を渡る 植林帯に向かって直登

 沢に架かる橋を渡れば、植林帯に向かって直登するように進む。途中で一旦登山道は右に向き、その先で左に折り返して進む。周囲は何時の間にか杉の植林帯に変わり、花粉の飛散時期が近くなっていることを感じる。笹の被る登山道は足下が狭く、途中には雪の残る場所もあるので、慎重に進まなければならない。

足下は狭い 下は急斜面

 高度が上がるに連れ、雪の量も増えてくる。足下の狭い難所には、しっかりしたロープが渡され、とても助かる。沢を右へ左へと渡りながら高度を上げていると、植林帯を一気に登り始める。

ロープの渡された難所 沢を渡れば雪道

 雪の残る登山道を進めば、再び沢に出会う。この付近の沢はとても美しく、沢を眺めながら小休止。雪を踏みしめながら急な笹道を登れば、ロープの設置された植林帯の中を進む。ロープの助けを借りながら、急な斜面を慎重に登れば、間もなく佐波川の源流に到着した。

佐波川源流への標識 雪の残る道

ロープの助けを借りながら登る

佐波川の源流 急斜面の植林帯

 佐波川の源流を過ごし、整備された木の階段を登れば、三ツヶ峰はもう近い。右へ進路を採り、急斜面の続く檜の植林帯を進めば、懐かしい三ツヶ峰の山頂に到着した。山頂は一面銀世界でとても美しく、ガイドに写っている写真と全く同じ風景が広がっている。

雪の三ツヶ峰山頂

周囲の展望は霞んでいる

雪の三ツヶ峰山頂(動画)

 但し、周囲には一足早い黄砂が舞っており、十種ヶ峰さえも霞んでいる。視界が悪いので三ツヶ峰山頂から少し下り、平坦な場所にて昼食を摂ることにした。ゆっくり昼食を楽しんだ後、いよいよ野道山に向けての縦走が始まる。

昼食場所 野道山への縦走開始

 檜の植林帯を少し下れば雪の残る登山道。すぐに笹が目立ち始め、自然林の中を更に下りて行く。目印の赤いテープを確認し、道を外さないよう進む。先頭集団が絡んだ笹をかき分け、一本の道を作っているので最後尾の私は快適に道を外さず進むことが出来る。再び周囲が檜の植林帯に変われば、もう本縦走の最低鞍部に到着、この先もアップダウンを繰り返すことになる。

雪の道を進む 背の高い笹

 この付近からは背丈ほどの笹を進むことになり、少し離れると先行者の姿が見えなくなる。クマ除けの鈴の音を確認しながら歩くのもなかなかスリルがある。前方には933mピークが現れ、周囲は少し霞んでいるものの、日射しも戻ってきた。日の当たる笹原はとても美しく、この風景は笹こぎを体験したことのある人には堪えられない感激だ。

前方には933mピーク 笹原が続く

縦走路の背の高い笹(動画)

 足下を確かめながら、歩きやすい方向へと進めば必ず正しい道が続いている。少し足に負荷がかかれば、道を外しているので軌道修正、あまり調子に乗ってトップスピードで歩いていると、切り株や石が障害となるので、やはり慎重に進まなければならない。久し振りに笹原の歩き方を復習しながら歩いている。

弟見山から莇ヶ岳へ続く稜線 三ツヶ峰方面の稜線

 霞が晴れれば南に弟見山から莇ヶ岳へ続く稜線が広がり、莇ヶ岳の山頂は尖っている事を再認識。背後を振り返れば高岳山・先程まで休憩していた三ツヶ峰方面の稜線も美しい。笹の上に積もった雪は柔らかく、踏み抜けば滑り易い笹が現れ更に滑る。こんな時には周囲の笹を掴みながら登る方が歩きやすいようだ。

雪道歩きが続く 足下に動物の足跡

 間もなく坂が緩やかとなり、933mピークに到着、このピーク付近で複数の動物の足跡を発見。両先生のお話では熊に間違いないとのこと。これで熊の足跡に出会ったのは2回目、いよいよ熊との遭遇は近い。

遠くに野道山が見えてきた 933mピークに到着

 ピークを通過し少し坂を下りる。前方遠くには目的地の野道山が見えてきた。但し、その前にはいくつかのピークを超えて行かなければならない。933mピークから7分程度で次のピークに到着、このピークには見方によって板碑に見える特徴的な大岩が立っていた。もう少し進めば岩に腰を掛けたような松が立ち、自然の造形美に感激しながら暫く眺める。

板碑のような大岩 岩に腰を掛けたような松

 周囲の標高は既に900mを超え、大きな坂はないと安心していたら、前方に急な坂が現れた。向かって左手につけられた踏跡に従い、広い落葉の自然林を登れば、目の前には野道山が近くなっている。再び弟見山・莇ヶ岳を見晴らす展望地に着くが周囲は霞んでおり少し残念な展望。晴れていれば素晴らしい展望なのだろう。

落葉の自然林 周囲は霞んでいる

 相変わらず続く笹の道を進めば、再び大岩の場所に到着、この岩場は無造作に岩が積み重ねられたような場所である。更に進めば待望のタコ松、松の枝がガッツポーズをしているように見える松だ。この付近まで来てタコブナを見落としていた事に気がついた。

大岩 タコ松

 タコ松を過ごせば3分で川上からの登山道に合流、檜の植林帯の間を西に向かえば5分で野道山山頂に到着した。狭い山頂からは、晴れていれば素晴らしい展望が望めるのだが、黄砂の飛来により周囲は霞んでいる。暫く霞の晴れるのを待っていたが、一向に視界が開けないので記念撮影の後、下山を開始する。

川上地区からの登山道に合流 野道山山頂手前

野道山山頂

山頂からの展望は黄砂のため霞んでいる 下山を開始

 三ツヶ峰への縦走路を左に過ごし、もう少し進めば左手に下りる道に入る。ここで道なりに右方向に進んでしまうと大変なことになるので要注意。急な笹の坂道を滑らないよう慎重に下る。

左下へ一気に下る 急な斜面を下る

 10分程度急な坂を下ると緩やかな道に変わり、左方向に進路を採る。足下は狭く、山腹に付けられた危なっかしい道を進んで行く。周囲は檜の植林帯だが、少しでも足を外すと下まで滑り落ちそうな恐怖感がある。

足下の狭い道を進む 沢を渡る

 緩やかな登山道を慎重に下りて行けば、いくつかの沢を渡って行く。途中に倒木のたくさんある場所を抜け、木の橋を慎重に渡って行くと林道終点に到着した。山腹に付けられた道に入って林道終点まで20分の行程であるが、この間は気の抜けない道である。

倒木帯を通過 林道終点に到着

 林道歩きは何の心配もなく、緩やかな坂道を談笑しながら下りて行けば、間もなく野道山の登山口を過ぎ、もう少し進めば川上の駐車地に到着。本日は三ツヶ峰から野道山へ続く縦走路の素晴らしさを堪能した山歩きだった。

一周回りで野道山の登山口

 濡れた笹藪こぎの結果、足下がずぶ濡れになったので温泉へ向かう。本日の温泉は願成就温泉、道の駅には静御前のブロンズ像が立っている。道の駅に併設された温泉にゆっくり浸かり、冷え切った体を温めれば、一日歩いた疲れも洗い流されるようだ。

願成就温泉 静御前

炭焼き窯

佐波川源流

三ツヶ峰

展望

933mピーク

大岩

タコ松

 前の山 大平山(島根県松江市) を見る

 次の山 法師山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県山口市 野道山 登山口付近のMAP

登山リスト(あいうえお順)に戻る

登った山のリストに戻る

トップに戻る

 

2009年 2月11日の三ツヶ峰〜野道山縦走(冬編)を見る

2010年 4月17日の三ッヶ峰〜野道山縦走(春編)を読む

2004年7月25日(日曜日)

野道山 104回目 124座目 山口県の100山では68番目

登山口 川上地区駐車場

ガイド本 中島篤巳著 山口県百名山(発行所 葦書房)

登山開始 7:53 山頂到着 9:07 下山開始 9:37 下山終了 10:40

登山時間 1:14  山頂滞在時間 0:30 下山時間 1:03

所要時間数 2:47

 

 本日は徳地町の野道山と飯ヶ岳を登る予定で鹿野方面に向かった。国道376号を走って八代を通り、徳山で国道315号に入り、鹿野を経由して河内峠を越え。河内峠の坂を降りた後、仏峠方面に右折すると突然道の真ん中にキジが出てきて歩き出したので急いで写真に納めた。

キジを見る 登山開始

野道山登山口

 野道山の登山口を過ぎた先の駐車場に車を置き、登山を開始した。この登山口は5月に山口の山(中島篤巳著 発行所 山と渓谷社)の52座中最後の2座、大蔵ヶ岳・黒獅子山の帰りに確認しておいたものである。

林道は荒れ加減 雑草の中を走る車

 林道に入るとすぐに道が荒れ始め、登山道の上を川が流れている所を過ぎて、林道はコンクリートの舗装道となった。道自体は中央に雑草が生い茂りとても車では通れないだろうと思っていたら軽四トラックが降りてきた。

林道終点この先山道 木の橋を通る

 車との離合が道幅ぎりぎりだったので道の外に避けることになった。林道は緩やかな坂が続き、歩くこと30分で山道に入った。道は狭いけれどもよく整備されており歩きやすくなっている。木陰が続くのであまり暑くはないが、風がないので汗はどんどん出てくる。山道に入り10分できれいな沢に出た。ここで顔を洗って気合いを入れた。

木の橋を渡る 綺麗な沢で小休止

 坂道が急になり、道はますます狭くなり、いったん滑ったらどこまで落ちるかわからないような危ない道を進んだ。さらに15分で尾根道となったが、ここから先は急坂が続き少し進んでは大休止を繰り返した。

坂が急になる 道は荒れながら続く
狭い道を登る 尾根道に入る

 突然上の方から黒い陰がすごいスピードで降りてくる。これは熊だ!と思い、思わずワアーーー!と大きな声を出した。相手もびっくりしたのか立ち止まった。よく見ると黒い狸だった。安心してへなへなと腰が抜けてしまった。それから5分程度急坂を喘いで登り、また5分程度平坦な道が続いた。

急な坂が続く 平坦な道になる

 日暮ヶ岳方面の展望が開けているが靄がかかっておりもったいない景色である。更に5分急坂を登るとようやく山頂が明らかになり、さらに5分で山頂三角点に到着した。山頂は狭く平らな場所で中央に三角点が鎮座しているだけのシンプルな頂上である。最近よく見る子犬の小夏ちゃんの山頂標識があることで山頂が確認できた。

野道山山頂方面 木陰を進む

野道山山頂

 野道山山頂からは徳佐方面の展望が大きく開け、SLが走るとよく見えそうな景色である。以前登った高岳山・三ツガ峰などが並んでおり、懐かしい山々と再会の気分。しばらく山頂でゆっくりした後下山を開始した。

↑ 野道山から徳佐方面の展望 ↓

 高岳山方面の展望

 山頂を後にするまでに飲んだ水の量は既に2リッターを越えている。急坂をゆっくりと降りて、すぐに尾根分岐となり、狭い坂道を滑らないように注意しながら降りて行くと林道出会いとなり、ここからはゆっくりと緩やかな坂を下りて行く。登るときに軽四トラックと出会った場所で2人連れの登山客と会う。真夏の登山に行く人は本当に少ないものと思われる。

下山を開始する 飯ヶ岳

花を観賞する

野道山登山口

緑のシャワー

野道山山頂

高岳・三ツガ峰方面

飯ヶ岳

 

 前の山 高照寺山 を見る

 次の山 大高神山 を見る

2004年 7月25日の野道山(往復)登山を見る

2009年 2月11日の三ツヶ峰〜野道山縦走(冬編)を見る

2010年 4月17日の三ッヶ峰〜野道山縦走(春編)を読む

登山口周辺の地図はこちら 野道山 登山口付近のMAP

登山リスト(あいうえお順)に戻る

登った山のリストに戻る

トップに戻る