車山(くるまやま)島根県安来市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2012年5月13日 登山口 →0:35→ 山頂 →0:25→ 登山口 全歩行時間 1時間 0分 しばらく山口県下関市の山々を歩いていたが、今回は久しぶりに島根県へ。山口県の山(山と渓谷社)の著者、中島先生のご案内により安来市の車山へ向かう。山陽自動車道・中国自動車道を走り、三次インターで高速を下りて国道54号に入る。一路松江へ、と言いたいところだが、途中頓原の道の駅で昼食用のお弁当を購入、この先の消防署先では頓原町猟友会により建立された鳥獣慰霊碑を眺める。
その後、現在建設中の高速道路の無料区間を通り、三刀屋インターより山陰自動車道に入り、道なりに進むとやがて松江市内に入る。松江からは国道9号を西へ進み、平成23年8月に編入合併された旧東出雲町を通過、やがて安来市に入る。JR荒島駅の西にある荒島交差点を右折し、県道160号を南下する。
やがて西赤江町を過ぎ、更に南へ向かうと左にローソンの建つ田頼交差点が見えてくる。車山の長谷登山口は、この交差点を右折し、約100m先の分岐を左折(この角には地蔵堂が建っている)。西へコンクリート舗装の坂道を進み、最奥の民家前に着けば、この場所が長谷登山口であり、民家横には登山口の案内が置かれている。ただし、我々が今回目指しているのは、もう少し先の岩舟登山口である。
先ほどの田頼交差点から南へ約1.7km進むと、押しボタン式信号の右に「飯梨交流センター」の建物を確認する。この交差点を右折し、左に飯梨小学校を過ごす。次の分岐を左折し、更に次の分岐を右折。少々ややこしい道案内だが、広い道を選んで北西方面へ移動する。
やがて神庭橋を渡り、途中では産婆荒尾・・・?と彫られた石碑を右に眺める。左に分岐を見るが、そのまま道なりに進み、右へカーブを描きながら車山の背後に続く道に入る。この先で地蔵堂の建つT字路に出合うので右道を採る。ここでようやく車山への案内が現れ一安心、案内には900mと書かれている。
案内に従い北へ向かうと、間もなく右にゴミステーションの設置された広い場所へ到着。車を邪魔にならない場所に置いて登山を開始する。舗装路を少し北へ進むと、右に美しい沼が現れる。沼には主のような大きな鯉が泳いでおり、とてものどかな風情を醸し出している。
沼を右に見ながら進むとすぐに民家の前に着き、入口には「車山山頂0.6km」の案内が立っている。この場所が車山岩舟コースの登山口である。登山道に入り少し進むと足下に清水の湧き出す場所があり、ここにはコップが置かれていた。少し先には車山烽の案内が置かれており、案内によれば、車山は暑垣烽と推定されているそうだ。
一歩樹林の中に入れば、新緑の気持ちの良い道が続いている。木漏れ日を浴びながら緩やかな傾斜の登山道を進む。間もなく尾根への入口に着き、車山の案内に従いロープの渡された坂道に入る。樹木の名前と簡単な説明の書かれた板が周囲の木々にかけられており、ひとつ一つの説明を眺めながら高度を稼ぐことができる。
間もなく車山古墳群の案内の建つ場所に到着、ここでは周囲の古墳を観察することができる。この先から少しずつ坂の傾斜がきつくなり、ロープをつかみながら進めば、間もなく「もう一息」の木柱を過ごす。周囲に展望は無いものの、美しい新緑を眺めながら高度を上げれば、間もなく西のピークへ到着する。ただし、西のピーク付近は樹林に覆われ、展望を得ることはできない。
一旦鞍部に下り、ローブの渡された急な坂を登り返すと、広く平坦な車山の山頂に到着。三等三角点の置かれた山頂には桜の木が沢山植えられ、春の花見時には大変にぎわうものと推測される。また、山頂を覆い尽くすほど密集した桜の木なので、麓から眺めても素晴らしい風景だろう。
山頂の東端へ移動すると、眼下には飯梨川沿いに田園風景が広がり、東には名峰大山が霞みながらも存在感を示している。雪を頂いた大山の山頂を挟んで左側には三鈷峰と孝霊山、右側に烏ヶ山と素晴らしい展望が広がり、大山手前には、今年最初に登った尖峰の岳山と清水山、南東には高盛山と独松山の山脈、南には尼子氏の居城月山富田城と続く。 眼下に広がる展望 なんとも贅沢な展望なので、いつまで眺めていても見飽きることはない。立ち位置を少し南側に移動し、南西方面を眺めると現在登っている車山の後に目指す勝山、勝山の先には三笠山まで眺めることができる。この車山は周辺を見晴らす一大展望地であることを改めて認識した。
広い山頂を散策すれば、東側の長谷登山口へ向かう下山コースを確認、北を眺めると大根島の先には尖峰が美しい。ただし、この山にはたぶん登っていないものと思われる。こうしてみるとまだまだ島根県には美しい山が多い。展望地に戻り美しい景色を眺めながら豪華昼食を摂る。
大山を眺めながらの昼食後、元来た岩舟登山口へ向かって下山を開始。来た時以上に明るい登山道を快適に下山。登山口まで下り立ち、展望広がる車山の登山を終了。この山は下山後にも爽快感の残る山である。 山頂に掲示してある案内に、車山は出雲国風土記にある暑垣烽(あつがきのとぶひ)の推定地と書かれていた。いわゆる烽火山で、このほかに布自枳美烽(ふじぎみのとぶひ)「嵩山」、馬見烽(まみのとぶひ)「壺背山」、土椋烽(とくらのとぶひ)「大袋山」、多夫志烽(たぶしのとぶひ)「旅伏山」があるそうだ。この中で、私がまだ登っていないのは唯一壺背山(坪背山)。標高371m、出雲の北にそびえる山である。嵩山、大袋山、旅伏山そしてこの車山のいずれも展望の素晴らしい山で、壺背山も山頂からの展望を期待できるかも知れない。このようにして新しい登山対象の山は増えてゆく。 麓から眺める車山 新緑の山頂 大山と田園風景 高盛山と独松山 月山・三笠山・勝山 前の山 西山・大添山 を見る 次の山 勝山(勝山城・滝山城) を見る 登山口周辺の地図はこちら 島根県安来市 車山 登山口付近のMAP |