トップに戻る 2024年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ
まず保慶の七不思議の案内板を確認、七不思議とは馬の足跡、飛石、矢穴、烏帽子岩、せり岩、風穴、湯の段で、登山の間にいくつか眺めることができる。登山道に入ると左上に岩があり、この左に渡されたロープを伝って上の段へ向かう。すると七不思議の一つ「飛石」があり、案内によれば、昔、一人の婦人が、赤ん坊を抱いて岩の上に腰を掛けていると、突然大きなイノシシが牙をむいて、まっしぐらにとんできた。とっさの間に婦人は、赤ん坊をしっかり抱いたまま、向こうの岩に飛んだ。二つの岩の間は4m以上もある。と、説明されていた。
飛石を過ごし奥へ進むと右下に滑滝が現れた。沢を渡りそのまま進むと進行方向に大岩が現れる。少し進んで振り向くとやはり七不思議の一つ烏帽子のような「烏帽子岩」が立っていた。案内には「川の中に、くそ岩という黒い大岩がある。太夫さんがかぶる烏帽子にそっくりの形で正しくすわっていたが、終戦後大水のために少しかたむいた。」そうだ。
烏帽子岩を過ごせば、岩屋観音は右上へ進むが、左には七不思議の「せり岩」20m、「風穴」100m、「湯の段」200mと案内されていた。そこでこの方面へ向かうと、坂の上に案内が続いていた。距離は100mや200mではなく20mの間違いのようだ。坂を登れば左にせり岩、右に風岩、少し上に湯の段がある。
このコースは過去に何回か通っているが、この七不思議を実際に見たのは初めてだった。分岐まで引き返し坂を登る。足下はガレ場に近いので滑らないよう慎重に高度を上げる。補助のロープも渡されており、難なく坂を登ることができる。
やがて山腹に続く足下の細い道に変わるが、補助のロープがあるため安心して進むことができた。目印テープを適度に巻きながら進んでいると、周囲の植性は自然林から植林に変わり、足下には枯れ枝が増えて歩き難くなる。周囲には凝灰岩が増え、石がくっついたような塊を眺めながら高度を上げる。
進路が東へ向き、周囲に笹が目立ち始めると、すぐに保慶の岩屋観音に着いた。明るい岩屋観音には灯篭が1基立ち、右には石仏が7つ祀られていた。岩屋からは山裾の先に瀬戸内海を眺めることができた。岩屋観音に参拝して岩屋の上に向かい、進路を右(東)にとる。
大岩を眺めながら自然林の下に続く道を辿ると、すぐに尾根へ飛び出し、足下にはイワヒバを見る。東に源明山へ続く肩の部分が顔を出し、北には展望地の集塊岩が見えてくる。
間もなく上下の分岐に着き、展望地へ向かって坂を下る。岩場の道を少し下ると集塊岩の目立つ平坦な展望地に着いた。展望地からは北西に屋代ダム、その先に瀬戸内海に浮かぶ笠佐島、更に柳井市の街並みが続いている。
南西には皇座山、その左に瀬戸内海が続き、四国方面の山脈も眺めることができた。特に馬の背から南畠山、頂海山へ続く縦走路は過去2回通った思い出深いコースである。通常なら昼食を摂るのに絶好の展望地だが、本日は風が強いため、源明山まで進むことにした。
坂を登ればすぐに先ほど合流した分岐を通過、そのまま南東に向かって高度を上げればすぐに笛吹峠、源明峠から源明山へ続く登山道に着いた。分岐には保慶の展望地、保慶の岩屋観音、保慶の七不思議の案内板が置かれていた。
この分岐を左折、道なりに坂を登ればすぐに源明山の山頂に着いた。山頂には愛媛から来た単独行の登山者がおり、続いて山口市から来られたご夫婦、更に広島から来られた登山者グループが到着した。源明山ではあまり登山者を見かけなかったが、こんなに多いことは久しぶりである。
旧源明峠を出発、緩やかに高度を上げながら大岩の横を進む。すぐに頭上が開けて急な坂に取り付けば、旧橘町方面を見下ろす展望地に着いた。安下庄小学校や安下庄湾、竜崎温泉などの展望が素晴らしい。
展望地を出発、更に北へ進むと観畑岩屋観音の案内を過ごし、もう少し高度を上げれば展望の開けた「内海多島海景観」と案内された展望地に着く。北には嘉納山、北東に嵩山、西には先ほども眺めた安下庄の街並み、その先には四国の山脈が続いている。絶景を眺めることができたので、ここで引き返すことにした。
明るい登山道を引き返しているとすぐに山口から来られたご夫婦と出会い、続いて広島からこられたグループと出会う。最後に旧源明峠からの急登を登り返せば、再び源明山に帰り着いた。源明山を出発し下山は笛吹峠へ向かう。
すぐに保慶の岩屋コースの分岐を通過、源明峠の丁字路を右折すると、左に秋の岩屋観音の案内が置かれていた。この岩屋を見たことは無いので今回向かうことにした。わずかに坂を登れば安下庄方面と瀬戸内海の展望が広がり、左には象の形をした象岩が立っていた。
像岩から南へ続く道を進むと自然林の中に入り、東へ向かって一気に高度を下げる。急斜面を下るのだが、補助のロープが登山道の左右に渡されており、滑らないよう慎重に高度を下げる。やがて坂の傾斜が緩めば、秋の岩屋観音に着いた。岩屋の中には背の低い観音様が祀られ、何かを焼いたようなにおいがした。お正月に餅を焼いたのかも知れない。
岩屋観音に参拝し、急斜面を登り返し源明峠まで引き返した。この先は明確で安全な鋪装道を下るだけで、明るい笛吹峠に降り立った。更に鋪装道を下り、保慶の岩屋の登山口に着き、楽しい一周回りの周回は終わってしまった。
象岩
前の山 竜ヶ岳 正面コースを登り、下山は谷コース を見る
次の山 三丘ヶ岳(三丘城山)17番高架下から登り、淡海道を周回 を見る