中国百名山の恐羅漢山・旧羅漢山・砥石郷山 広島県安芸太田町・島根県益田市

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2002年の登山記を読む

2011年11月3日

登山口 →0:40→ 砥石郷山分れ →0:15→ 第一ピーク(1166m) →0:20→ 砥石郷山

 →0:35→ 夏焼峠 →1:10→ 恐羅漢山 →0:15→ 旧羅漢山 →0:15→ 恐羅漢山

 →(立岩尾根コース)0:35→ 登山口

全歩行時間 4時間 5分

 今回は広島県と島根県の最高峰の恐羅漢山と未踏の砥石郷山へ向かうことにした。中国自動車道の戸河内インターで高速道路を下り、そのまま国道191号を西進、安芸太田町役場前を過ぎる。この先の戸河内バイパス西口交差点を左折、橋を渡った先ですぐに右折し県道252号恐羅漢公園線に入る。この県道は道幅が狭く、カーブの多いくねくねした道なので、スピードを落として慎重に進む。内黒峠に着くと、この峠には東側に内黒山登山口、西側には十方山登山口の案内が立っていた。

内黒山登山口 十方山登山口

 もう少し進むと右に公園のような施設があり、北西方向には台形の山が見えている。これがたぶん砥石郷山と思われ、右(東)方面からの登山はとても苦労しそうな角度である。恐羅漢スキー場の案内に従い、道なりに県道を進むと、やがて牛小屋高原エコロジーキャンプ場に到着した。

砥石郷山 恐羅漢山

 登山者用駐車場に車を置き、センターハウス向かいの恐羅漢山登山口を午前8時15分に出発、9年前に登ることのできなかった砥石郷山へ向かうため、最初に夏焼峠(なつやけのきびれ)へ向かう。

登山口 紅葉を眺めながら進む

 左にカヤバタA線リフトを過ごし、スキー場の右に続く道を進む。足下には落ち葉が堆積し、このあたりの紅葉は見頃を過ぎているようだ。名残の紅葉を眺めながら進むと、左に取水場への分岐を過ごす。しばらく緩やかな傾斜が続き、右には湿地帯を見つけることもできた。

名残の紅葉 夏焼峠

 やがて少しの坂を登れば夏焼峠へ到着、左に恐羅漢山へ続く道を過ごす。そのまま道なりに山腹につけられた道を少し下ると、案内板の立つ「砥石郷山分れ」に着く。この案内によれば、山頂まで45分と書かれている。分岐を右折し、砥石郷山へ向かう。

砥石郷山分れ カラ松林の下を登る

 分岐付近より少しの坂を登るが、周囲にはカラ松が目立っている。左右に笹を眺めながらの快適登山道が続く。間もなく坂の傾斜がきつくなり、のんびり歩いていたら足下にリンドウの花を見つけた。

途中の紅葉 左右には笹原

第一ピークから眺める十方山・恐羅漢山

広見山・天杉山

第一ピークから眺める展望(動画)

 第一ピークに着けば、目の前に恐羅漢山とスキー場の展望が広がり、その先に見えているのは十方山、更に右に目をやれば、天杉山も見えており、このピークは休憩するのに丁度良い場所である。9年前、この場所から砥石郷山へ向かう下り坂を見て「道を間違えた」と引き返したことが懐かしい想い出である。さて、今回はこの坂を下る。実際に下ってみると何のことはない。これが登山初年度との経験の差、あの当時の自分に、登山に必要ないろいろな知識を教えてあげたい気持ちになる。

第一ピークから急坂を下る 快適なハイキングコース

砥石郷山へ向かう途中に眺める紅葉(動画)

紅葉などを眺める

 一旦鞍部に下りると、その先は緩やかな傾斜のハイキングコース。周囲には紅葉がわずかながら残っており、美しい風景を眺めながら落ち葉を踏みしめ、山頂を目指す。緩やかなアップダウンを楽しんでいると、少し下った先に湿原が現れた。これは魔の池と呼ばれる場所だが、池とは言えないような気もする。

魔の池 砥石郷山山頂

 この湿原は右側から迂回し、少しの傾斜を登り返せば平坦な砥石郷山へ到着した。山頂には二等三角点が置かれているものの、山頂標識を見つけることはできなかった。山頂付近からの展望は無く、もう少し東へ向かった先から展望が開けている。

砥石郷山の先から眺める展望

砥石郷山の山頂先から眺める周囲に広がる展望(動画)

 南東方面に内黒山、少し手前には内黒峠から続く県道恐羅漢線、内黒峠から十方山へと続く山脈などを眺めることができた。しばらく木の間越しの展望を眺めた後、砥石郷山を出発。再び紅葉を楽しみながら元来た道を引き返す。

夏焼峠から恐羅漢山へ向かう 背後に砥石郷山、左に臥竜山

 1166mピークを通過、坂を下り砥石郷山分れを経由して夏焼峠へ到着。恐羅漢山へ向かって出発する。少し坂を登り背後を振り返ると、1166mピークはなだらかなトロイデの美しい山容をしている。名残の紅葉に彩られ、パッチワークのような美しさ。遠くから眺める紅葉もまた素晴らしい。1131mピークを越えれば傾斜が緩やかとなり、背後には臥竜山が顔を見せてきた。

落葉により冬枯れの世界 早手のキビレ

 周囲の木々を見回せば、落葉により冬枯れの世界に入っており、これは大好きな景色である。すぐに早手のキビレへ到着、ここから台所原へ40分、恐羅漢山へは約50分と案内してある。しばらく緩やかな登り傾斜が続き、安心していると、やがて周囲には落葉の背の高い木々が目立ち始め、坂の傾斜も厳しくなる。

背の高い木々 牛小屋への分岐

 牛小屋高原から続く登山道と合流し、この先少しの傾斜を踏ん張れば、背後に高岳聖山臥竜山深入山などの名峰が浮かび始めた。頭上で大きな音がしているので、空を見るとヘリコプターが旋回していた。美しい紅葉を空から眺めているのかも知れない。

ヘリコプター 台所原分れ

 すぐに台所原分れの分岐へ到着、ここから台所原へ50分、夏焼峠へ55分と案内されていた。さて、もう山頂まではもうわずか、少し歩けば恐羅漢山山頂へ到着。広い山頂では大勢の登山者が休憩の真っ最中、丁度お昼なので昼食を摂っている人も多かった。私ものんびり昼食を摂り、地図を眺めながら聖山臥竜山砥石郷山、深入山を確認するが、どうも自信が持てない。

恐羅漢山山頂 偶然出会った皆さんと

 隣に座っていた周南市から来られた方と山の位置について話していたら、山頂付近で位置の説明をしている人がいた。この方に聞こうと近づいてみると、なんと「かずの里山ハイク」のかずさんだった。こんな偶然にびっくり、こんな楽しい偶然があるから山歩きは面白い。

聖山臥竜山砥石郷山深入山など山頂から眺める展望

恐羅漢山の山頂から眺める周囲に広がる展望(動画)

 そこで、コンパスにより方位をしっかり確認し、ほぼ位置を特定することができた。かずさんより「ガクの山歩きと徒然帳」のガクさんを紹介して頂いた。今日は熊本からわざわざ来られた方のご案内で、台所原の紅葉などを案内されているとのこと。そこで華やかな山ガールの皆様も一緒に記念撮影、その後台所原付近の説明を受けてお別れした。

進行方向に旧羅漢山を眺める ぬかるむ場所が多い

 そんなにぎやかな山頂を出発、引き続き旧羅漢山へ向かった。少し坂を下れば前方に旧羅漢山の山頂方面が見えてきた。この先足下のぬかるむ道が続き、距離の割には時間がかかる。ぬかるむ場所に置かれた枯木に足を置き、登山靴が沈まないよう進むには少しの苦労が必要で、慎重な足の運びも要求される。

恐羅漢山の大岩の上に立つ 隣の展望岩

 鞍部から少し登り返せば目の前に大きな岩が現れ、岩の手前には三笠宮寛仁殿下の登頂記念碑が置かれている。この大岩には以前(9年前)ハシゴが置かれていたが、現在は枝の多い丈夫な枯木が置かれており、枯木を利用すると岩の上に立つことができる。岩の上からは大展望が広がり、西にはすぐ目の前に広見山を眺めることができる。

展望岩から正面に広見山、右奥に春日山

旧羅漢山の展望岩から眺める風景(動画)

 更に広見山の右後ろには美しい山容の山があり、山頂部に檜林のある特徴的な姿は春日山のように見える。岩の上から周囲に広がる展望を楽しんだ後、下山を開始する。当初はそのまま水越峠へ向かう計画をしていたが、林道・舗装道歩きが80分程度予想されるので、元来た恐羅漢山を経由して帰ることにした。

案内は確認しないと・・・ 恐羅漢山へ向かう

 ここで何も考えずに左(北)方向へ進路を採り、坂を下っていると、少し荒れ加減の道が続き始めた。・・・・?、これは見たこともない景色が続いている。不審に思って来た道を引き返すと、なんと広見谷林道方面へ向かって下りていた。危ない危ない、何も考えずに下りていたら全く違う場所へ向かっていた。

立山尾根コースは岩の道 間もなくスキー場

 再度方向を確認し、恐羅漢山頂目指して出発、途中のぬかるむ場所を注意しながら恐羅漢山頂へ到着。再度周囲の展望を眺めた後、下山は立山尾根コースを採ることにした。牛小屋高原の案内に従い分岐を右折、少し下った場所で国設スキー場分れを通過、大小の岩や木の根の目立つ急な坂を下り、スキー場の上部へ到着。

スキー場と牛小屋高原

スキー場と牛小屋高原の風景(動画)

 この先は笹の刈られた快適なゲレンデを一気に下る。眼下には夕暮れ迫る牛小屋高原が広がり、なんとも哀愁を帯びた風景が美しい。遠くに深入山を眺めながら更にゲレンデを下れば、少しずつ高度が下がり、午後3時35分に登山口へ到着。9年ぶりの恐羅漢山は、とても楽しい山歩きとなった。登山時間7時間20分、その間の歩行時間は4時間5分、歩いていない3時間以上の時間、いったい何をしていたのだろう?。

内黒峠と内黒山

十方山・恐羅漢山

恐羅漢山から眺める展望

旧羅漢山から広見山

牛小屋高原

紅葉

 前の山 屋久島 世界自然遺産の縄文杉 を見る

 次の山 一位ヶ岳 椎ノ木コース を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 広島県安芸太田町 恐羅漢山 登山口付近のMAP

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