臥龍山(がりゅうざん)〜掛頭山(かけづやま)縦走 広島県北広島町

2006年5月21日

千町原登山口 →9:21→ 臥龍山山頂到着 →10:42→ 臥龍山出発

 →11:32 → 掛頭山山頂到着 →12:49→ 掛頭山出発

 →12:57→ 登山終了→13:14

参考コースタイム

千町原登山口 →1:05→ 雪霊水 →0:15→ 臥龍山山頂

 →0:45→ 猿木峠 →0:35→ 掛頭山山頂

全歩行時間  2:40

 島根県・広島県の県境の山に向かう。コースはいつもの通り玖珂から国道2号を走り、新岩国の駅前を抜け、岩国市下多田交差点経由で県道59号から県道111号を経由し、旧美和町を抜けて行くが、その先の小瀬川大橋は霧で煙っている。

小瀬川大橋は霧で煙っている 白滝山を眺めながら進む

 国道186号を少し進むと、白滝山はいつもの綺麗な山容を見せてくれるので、今日の登山は大丈夫だと確信し嬉しくなる。国道186号沿いにある小瀬川温泉にて美味しい水を汲み、道の駅羅漢にて休憩、いつもの体操をし目を覚ます。

 更に国道を北上し廿日市市吉和を抜け戸河内インターの手前を左折、国道191号に入り、三段峡への分岐を左に過ごし、国道を道なりに進むと深入山を右手に見る。3年前に家族で登った深入山、なんと綺麗な草山なんだろう、登山口からしばらく山頂方面を見上げる。

草山の深入山を右に過ごす 正面に八幡高原191スキー場を見て右折

 今日は深入山から北に位置する臥龍山(刈尾山)に向かう。更に国道を北上し、正面に八幡高原191スキー場を見て右折、その先を500m進んだ地点にて更に右折、少し進むと左手に「八幡高原かきつばたの里」の立て看板が立ち、一面カキツバタの原が広がっている。

 カキツバタの咲く時期には圧巻の景色が広がっていると思われるが、いまはただ一面緑の世界なのが残念。後ろを振り返ると八幡高原191スキー場の展望が素晴らしい。

かきつばたの里は一面の緑 背後に八幡高原191スキー場

 まずは登山終了場所である掛頭山山頂に下山用のバイクを置きに行く。八幡原牧場を過ぎ、その先の突き当たりを右折、キャンプ場を過ぎて曲がりくねった道を登り、掛頭山のアンテナ下にバイクを置き、周囲の展望をなるべく見ないようにしてすぐに舗装路を下りて行く。

 再びキャンプ場を過ぎた先を左折、千町原登山口を目指す。周囲の草原に沢山の人が入っている。登山者かと思っていたら山菜取りの人が沢山入っていることが判った。両手にいっぱいのワラビ等の山菜を抱えて歩いている。この付近は山菜の宝庫のようだ。

 さて、駐車場から沢山の登山者らしき人々が出発したので、登山口はこの付近かと尋ねると千町原登山口はもう少し先と言うことなので、登山口に近い付近の駐車場を探すと分岐の付近に丁度良い場所が空いていたので車を置き、登山を開始した。

高原には山菜取りの人が沢山入っている 臥龍山登山口

 登山口には臥龍山登山口(刈尾山)の標識があり、とても判り易くなっているが、標識自体が東の方向を向いているため、西方向から来た場合判り難い場合があるので注意が必要である。

 登山口より少し進むと笹の茂る場所を通過するが、この付近で最初から道に迷う。・・・・というのも、笹の下の踏み跡をしっかり見て行かないとこの道で正しいのだろうかと不安になるようなアプローチである。ん・・!?と一旦登山口方向に引き返し、間違いないことを確認して再び笹原に入り、少し進むと山菜取りの人が居たのでこの道であることを確信し進んで行くと笹の原から脱出、綺麗な草原に出ることができた。

笹の下の踏跡を探しながら歩く この先ブナ林に入る

 平坦な道を進むといよいよ樹林の中に入って行く。樹林の中に入るとよく踏まれた道となるのでこの先心配になる場所はない。青葉の繁るブナ林を楽しみながら進んで行くと柵の跡があり、この付近から眺めるブナ林は本当に素晴らしい。この柵の跡までは登山開始からは15分程度の行程である。

ブナ林の中を歩く 沢を横切る

 その先綺麗な沢を横切るとそれまでの平坦な道が少し登り加減となる。周囲には笹が目立ちとても綺麗な登山路となるが相変わらず展望はない。先日来の雨の影響により滑りやすい土質の登山道に気をつけながら進んで行く。何処までも明るいブナ林に心を癒されながら周囲を楽しみながら歩いて行く。

笹原の中を歩く ギンリョウソウ

 少し先に先行していた登山者が木の根っこに腰掛けている。足下を見てごらんというので足下を見ればギンリョウソウ・ユキザサと最近名前を覚えた花を見つけて大喜び、これも大☆さんやかずさんおかげとネット仲間に感謝する。この付近まで登山開始から30分の行程である。

ユキザサ これからの花?

 ただ、もう少し季節が遅ければ咲いていたのに・・・と思われる花もあり、少し残念な気持ちはあるが、登山路における花を楽しむ余裕が最近できたみたいだ。気が付くと、ほとんど一本調子の登り坂を歩いてきたことが判る。

大きなブナ チゴユリ

 周囲のブナ林を楽しみながら高度を上げていると、大きなブナの木が点在していることが判り、チゴユリを足下に見た後、前方に視界が開けそうな予感がするので楽しみにしているといきなり舗装路が現れた。この舗装路までは登山開始から1時間弱の行程である。

 舗装路の右手には綺麗な水が流れており、近づいてみるとこれが有名な雪霊水だ。雪霊水を側に置いてあるコップで飲んでみる。冷たくて気持ちが良くてとても美味しい。3杯立て続けに飲み干し喉を潤す。あーなんて美味しい雪霊水。のどの渇きがぴったり止まった。

雪霊水に到着 臥龍山山頂に向かっての急な坂

 さあ、もう臥龍山山頂まではあとわずかだ、元の登山路に戻り出発する。山頂方面に向かって急な坂が待っている。木の根っこの露出した坂をゆっくりと登って行く。すぐに整備された急な階段道となり、階段道を過ぎると滑りやすい急な坂道が続く。

整備された急な階段道 小さな花を楽しみながら進む

 滑りやすい坂道を慎重に高度を上げて行くと舗装路を再出発して10分と少しで沢山の登山者の待つ臥龍山山頂に到着した。登山開始からは1時間20分の行程だった。

臥龍山山頂に到着 山頂の大岩の上に登る

 沢山居た登山者は一斉に西の展望地に向かったため山頂が急に静かになった。この臥龍山でこんな事は珍しいのではないだろうか。とりあえず山頂にて記念写真を撮り、山頂の大岩にセルフタイマーを10秒にて登るのだがあと少しのところでシャッターが切れてしまった。なかなか10秒というのは短い時間である。

白い花がたくさん咲いている 展望の大岩

 大岩の上から北方面の展望を望むのだが、木の間越しでもあることと少し霞んでいるため、大佐山がようやく見える程度の展望である。少し南西方向に向かうと展望が開けるというので、南西方向に少し下りて行くと間もなく小高い大岩と出会う。

臥龍山展望の大岩より深入山から恐羅漢山・砥石郷山・聖山の展望

 この展望の岩の上に立つと南方面から西に向かっての展望が開けていた。まず南方面には草原の山である深入山が間近に見える。深入山の右手(南西方面)の眼下に聖湖、その奥には聖山が美しい。聖山の後ろに控える山は砥石郷山か恐羅漢山と思われるが、恐羅漢山をこの方向から眺めるのは初めてなのでどちらとも言えない。

草原の深入山が間近に見える 聖山の後ろに控える山は砥石郷山か恐羅漢山

 展望の岩の上から周囲の展望を楽しみながら昼食を取っていると、臥龍山登山ツアーらしき大人数(30人程度)の登山者が登ってきた。とても楽しそうな一団を食事を取りながら見送っていると、単独行がとても寂しい登山に思えてきた。

 昼食を終え、いよいよ掛頭山に向かって縦走を始めることにした。展望の岩を後にして臥龍山山頂に戻ると、山頂周辺には所狭しと先ほど展望の岩で見送った登山者が、大勢座り込んで昼食を取っており、気兼ねをしながら山頂を経由、掛頭山への縦走路に向かう。

快適な縦走路を進む ミヤマシキミ

 すぐに縦走路は緩やかな下りとなるが、快適なブナ林であるため疲労感は無い。足下にはカタバミやミヤマシキミ・ユキザサなどが咲いており、臥龍山は花歩きにぴったりの山のようだ。まだ蕾の花も沢山あるので花の咲く季節としては少し早いのかも知れないが、とても楽しい縦走路を歩くことができる。こんなに沢山の花を楽しむ登山は初めてかも知れない。

 縦走路に入り30分歩くと、木の間越しから始めて掛頭山のアンテナを確認、ますます元気が出てきた。更に10分で周囲の樹木が無くなり掛頭山のアンテナをはっきりと確認、臥龍山方面の山の形も少しずつ明らかになってきている。

沢山の花を楽しむ 猿木峠に到着

 周囲の木々が無くなり明るくなったのは良いのだが、日射しがまともに当たるのでとても暑くなってきた。臥龍山を出発して45分で猿木峠に到着、キャンプ場からの登山道との合流点に到着した。

舗装路手前の標識 舗装路から右の登山路に入る

 更に広く快適な縦走路を進んで行くと5分で舗装路に着き、少し舗装路を進んだ後、右の登山路に入る。登山路は緩やかに左にカーブするが、この付近には沢山のツツジが咲いておりとても綺麗な場所である。ツツジの場所を過ごすと急な斜面が待っており、これから少し手強い坂を登って行く。

 5分も登って行くと坂は緩み、背後には美しい山容の臥龍山を見ることができる。この付近から見る臥龍山が本当に綺麗だ。再び舗装路に着き、今度は舗装路を横断し反対側の道を山頂に向かって登ることになる。

ツツジを見ながら進む 掛頭山山頂に向かう

 掛頭山の山頂三角点を簡単に目指すためには舗装路を進むより天然記念物のカシワ群生地の中を進んで行く方が分かり易いようだ。綺麗なナナカシワの若芽を眺めながら進むこと10分で整備された道標の立つ掛頭山山頂に到着した。と言っても掛頭山山頂からの展望はなく、山頂には三角点と山頂標識が立っているだけである。

天然記念物のナナカシワ群生地 掛頭山山頂

 山頂から少し東方向に進むと、そこは芸北国際スキー場のリフトの山上駅であり、既に3組10名程度の登山者が広いリフト駅に座って食事の最中であった。リフトの駅の先に行くと足下が金網となっており、思わず後込み、やはり高いところは苦手である。

リフト山上駅から東方面の展望

 この山上駅は素晴らしい展望地であり、北東方面には天狗石山・阿佐山が広がり、その手前にはユートピア・サイオトスキー場を確認することができた。毛無山・阿佐山・三ツ石山・天狗石山と登山2年目に縦走した事が懐かしく、この縦走を最後に山口県の山を中心に登り始め、登山技術と知識を習得した事が今に役立っている。

掛頭山から北東方面の展望

 再び県外の山に向かい始めた今、同じ山を別の山(掛頭山)から眺めているのがとても不思議な因縁みたいだ。毛無山からはもう少し右(東方面)にはいずれ登る予定の龍頭山がちょこんと顔を出して居るみたいだ。

掛頭山から南東方面の展望

 懐かしい山々と、これから登る山の混在している展望がすごく嬉しい。いずれめぼしい山を登れば一目で山の名前が空で言えるようになることだろう。その日を楽しみにこれからも色々な山に登り続けるのだろう等と考えながら歩いていると、事前に置いていたバイクの場所に到着、登山終了となる。

美しいブナ林の中を快適に走る 登山口から離れて見る臥龍山

 バイクに乗り、下りて行く途中にも綺麗な臥龍山の姿を眺めることができる。舗装路の左右に広がる美しいブナを感激しながら下りて行き、掛頭山山頂からは25分で登山口まで戻ることができた。登山口から少し離れて眺める臥龍山はやはり美しい。

掛頭山から臥龍山の展望

 前の山 城山(湯野)・望海山・大谷山周回 を見る

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 北広島町 臥龍山 登山口付近のMAP

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