紅葉の小五郎山(こごろうやま)山口県岩国市錦町 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2002年 8月20日の登山記 (向峠〜山頂往復)を読む 2010年11月14日 駐車場 →0:05→ 登山口 →0:05→ オンドル跡 →0:15→ 休憩所 →0:10→ 寺床 →0:10→ 展望台 →0:25→ 鉱山跡説明板 →0:05→ 竪穴式坑道 →0:10→ 横穴式坑道 →0:15→ 山頂 →0:30→ 向峠 →0:20→ 林道出合 →0:15→ 向峠にこにこ市 全歩行時間 2時間45分 昨年に引き続き、「防長山野へのいざない」の著者、金光さんのご案内による小五郎山登山。今年は山口県を代表する登山者の皆さん、更に北九州市からわざわざ参加された登山グループ「なんじゃく会」の皆さんが勢揃い。今回は登山口の金山谷を出発、金山谷鉱山コースを採り、小五郎山山頂へ。下山は向峠へ縦走するコースを採る。
集合場所の中国自動車道六日市インターへ向かう途中、錦川清流線の北河内駅を見ると、いつもは一両の電車が本日は三両で走っていた。カラフルな3両編成の電車がとても珍しく、しばらく眺めた。六日市インター横の駐車場に参加メンバーが全員集合、その後深谷大橋の駐車場へ移動した。下山口の向峠へ、周回用の車を配車をする間、深谷大橋から紅葉を眺める。 深谷大橋と紅葉 日差しが無いのが少々残念だが、紅葉は見事である。配車組が帰ってきたので、自己紹介を始める。人数を確認してみると総勢26名、とてもにぎやかな登山となりそうだ。深谷大橋の駐車場を出発、登山口までは島根県側のコースを採り、長瀬峡への案内に従い北へ進む。やがて現れる 「西中国山地国定公園 小五郎山」の案内に従い分岐を右折、甲羅ガ谷橋を渡り、左折すれば駐車場が整備されている。
この「金山谷鉱山コース」は、この山の所有者の方が個人で整備され、駐車場もこの方のご厚意で提供されており、いつもながらそのご苦労に自然と頭が下がる。さて、総勢26名が登山口を出発、こんな大勢での登山は久しぶりである。私は集団の最後尾よりマイペースでの登山を開始する。
11時14分に登山口を出発、コンクリート舗装の道を進むと、背後に広がる紅葉が美しい。すぐに堰堤横の登山口に着き山道に入る。踏み固められた登山道は歩きやすく、目の前にオンドル跡の分岐が見えてくる。この分岐を直進し、久しぶりのオンドル跡を確認。周囲には紅葉がとても美しい。今日は一日この紅葉を眺めることができそうだ。
オンドル跡地を出発し、登山道に合流、植林帯の下をしばらくジグザグに進むと、最初のチェックポイントの岩の目立つ場所に着く。この岩の多い場所を抜け、更に植林帯の下をジグザグに高度を稼ぐと、右方面の自然林の中に、紅葉が広がっている。この先から左に植林帯、右に自然林の風景を眺めながら高度を上げる。自然林の中に広がる紅葉はとても素晴らしく、足下に岩を見ながら高度を上げると平坦な休憩所に到着。先行のグループはここで小休止を取っていた。
休憩所の周囲に広がる紅葉が美しく、いつまで眺めていても見飽きることはない。休憩所を出発、整備された横木の階段の道をゆっくり登る。少し登れば大栂の木への分岐へ到着、大栂の木はこの分岐から350m先である。今回は時間の関係で大栂見学はパスし、そのまま頭上に紅葉を眺めながら少しずつ高度を上げる(なお、大栂見学は昨年の登山記を参照のこと)。休憩所から10分で寺床へ到着、日差しを浴びて周囲に広がる紅葉はますます美しく、この付近は本日一番の景色である。 周囲に広がる紅葉 寺床(写真上)と寺床の周囲に広がる紅葉(写真下)
寺床周辺の紅葉(動画) 寺床を出発し緩やかな傾斜の登山道を進む。少し先からは、木の間越しながら北西方向に白旗山を眺めることができた。そのまま山腹につけられた緩やかな傾斜の道を進むと展望岩に到着。展望岩の上からは、障害物無しに白旗山を眺めることができた。周囲に広がる紅葉は美しいのだが、昨年に比較すると、少しピークを過ぎているようだ。
展望の岩を出発、引き続き緩やかな傾斜の登山道を進む。眼下に岩滝を見下ろすが、本日の水量は少ないようだ。やがて特徴的な倒木を通過、この先で岩滝を超えるが、やはり水量が少なく、滝とはわからない状態である。
さらに山腹につけられた緩やかな傾斜の道を進み、ロープの渡された滑りやすい場所を通過する。この付近で数名の下山者とすれ違い、山口県の山(山と渓谷社)の著者、中島先生のことを聞いてきた方とお話しをした。この方は登山雑誌「グリーンウォーク」の編集をしているT氏だった。なお、小五郎山の記事は2月頃のグリーンウォークに載せるそうである。 ロープの渡された滑りやすい場所を通過 もう少し進み岩海のような場所に着くと、金山谷鉱山の案内が立っている。この付近の足下には、鉱滓がたくさん残っていた。ここから少し高度を稼ぐと石垣の側を抜け、更に進むと、右に坑道の案内を見つける。右奥に向かうと縦坑があり、見下ろせばとても深く感じる。
縦坑を眺めた後は登山道に戻り、更に坂を登るが、この坂では、右側の岩に手をかけながら、滑らないように登るのがコツである。坂の途中から眺める右上の岩に、穴が開いているのがとても印象的である。また、坂を登る途中で、北方面に安蔵寺山に続く山脈を眺める。位置としては白旗山の右奥だが、あいにく中国より飛来した黄砂により、少し霞んでいる。
現在歩いている付近の標高は約1000m、この辺りの紅葉は終了し、もう冬枯れの世界が広がっている。少しの坂を踏ん張ればやがて銅の鉱石の置かれた広場に到着、時刻は午後1時前なのでこの広場で昼食を摂る。本日は冬の登山に備えて、温かい料理を用意。韓国製激辛カップヌードルのおつゆに、おむすびを加えての韓国風雑炊を頂くと、身体の芯から温まる。
昼食後は坑道探検へ。前回はライトの光量が足らなかったため、満足する動画が撮れなかった。今回はこの日のために購入しておいた強力ライトを使用、充分明るい坑道内を撮ることができた。それにしても人力でこれだけの坑道を掘っていたのには改めてびっくり。 坑道探検へ
坑道探検(動画) 鉱石の置かれた広場を出発、いよいよ山頂へ向けて最後の急斜面に向かう。頭上を見上げれば、いつの間にか青空が顔を見せている。急な斜面につけられた道を焦らずのんびり進む。落葉により、周囲に広がる冬枯れの世界は、見通しが良く、爽快感さえ覚える。 広場を出発
やがて小五郎山の山頂に到着、総勢26名での記念撮影は少々時間がかかる。その後山頂にてフルートとハモニカの演奏を聞く。周囲に広がる展望は黄砂により少々霞んでいるが、寂地山、吉和冠山、大峰山、鬼ヶ城山、羅漢山は確認する事ができた。また、北西には木の間越しながら白旗山と安蔵寺山、これは充分満足できる展望である。
山頂から眺める展望
山頂から眺める展望(動画) 山頂付近の紅葉は、すでに終了しており、昨年眺めたマユミの実はもう落果していた。寂地山方面への縦走路を確認するため、北方面へ少し向かうと、この方面に向かって笹はきれいに刈られており、いずれ時間が取れたら、右谷山または容谷山方面へ向かってみたいものだ。 寂地山への縦走路は笹が刈られていた 山頂を出発し、今回は向峠へ向かって縦走する。前回感動を覚えた下山方面の紅葉は、すで盛りを過ぎており少々残念な感じがした。左右に笹の茂る登山道を下り、背後に冬枯れの小五郎山を眺める。これは味わいのある風景である。また、寂地山と冠山を展望する場所でも紅葉は盛りを過ぎていた。今年は紅葉の終わりが早いようだ。
名残の紅葉を眺めながら急な坂を下る。やがて向峠付近でようやく紅葉のピークに遭遇、これから先は美しい紅葉を楽しみながら下る。と思ったのだが、向峠の休憩地で待っていたのは、「周回用の車の運転手は、休憩無しで急いで先頭集団へ追いつくように」との伝言。運転手である私は、これは大変・・・・!、と急いで下山を続ける。とは言っても周囲に広がる美しい紅葉、この景色をそのまま通り過ぎるのはもったいない。急ぎ足ながらしっかり写真を撮り、林道へ着くまでにようやく先頭集団へ追いついた。 紅葉のピークを鑑賞 舗装道を下り、羅漢山や高速道路の深谷五橋を眺め、この先で猪ゲートを通過。そのまま下山口の向峠にこにこ市前へ到着した。この先に配車してある車に乗り、登山口の甲羅ガ橋手前に到着、歩いて橋を渡ると山の持ち主の山本さんご夫妻に出会った。
楽しい山歩きをさせて頂いた事のお礼を述べ、登山ノートに感想を記入、これで本日の予定は無事終了した。車に乗り込み深谷大橋の駐車場に着き、総勢26名の登山は無事終了。それぞれの予定もあるので現地解散、皆様大変お世話になりました。 休憩所付近の紅葉 寺床 金山谷鉱山コースの紅葉 坑道 展望 向峠の紅葉 前の山 峯寺弥山 を見る 次の山 御墓山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 山口県岩国市 小五郎山 登山口付近のMAP |