岳山・清水山・清水寺周回(ダケサン・キヨミズサン)島根県安来市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2011年12月11日 県道257分岐登山口 →0:35→ 嵩神社 →0:05→ 岳山山頂 →0:10→ 清水峠 →0:30→ 清水山展望台 →0:15→ 槍砥石 →0:15→ 三重の塔 →0:40→ 登山口全歩行時間 2時間30分 久しぶりの島根県、今回は山口県・広島県・岡山県・鳥取県の百名山の著者、中島先生のご案内により、安来市の岳山・清水山を周回する。前回最後の島根県の山は7月の女亀山、昨年、今年と頻繁に島根県の山へ通い、登った山の数は既に百山を越えている。
中国自動車道の庄原インターを下り、国道183号を進む。広島県の道後山高原からは雪の猫山、道後山を眺める。これは今年の冬初めて眺める雪である。県境を越えて島根県へ入り、安来市伯太町下十年畑の用土地区に着くと、県道9号沿いに赤屋城山公園の案内を見る。 東屋と平和観音 この地は尼子時代、尼子十砦の一つの「下十年畑の高尾城の見張所」として防衛上重要な地点であったと説明されている。更に案内には、大山も見えるというので立ち寄ってみた。頂上展望台まで338mの案内を見て雪の残る道に入る。左に石仏などを眺め、少し坂を登ると伯太赤屋基地局のアンテナを過ごす。この先を少し下って登り返すと雪の中に平和観音菩薩像が立っていた。
赤屋城山から眺める展望 雪の残る道をもう少し進むと東屋の建つ休憩所があり、一段高い場所が展望地となっている。南には中国山地の山々が見えているようだが、ひとつ一つの山名までは分からなかった。赤屋城山を出発し、県道9号を更に北へ進むと以前登った比婆山の登山口を過ごす。
この先からは安来市清井町の雲樹寺を目指して進む。伯太川に架かる橋を右折し、宇賀荘小学校を左に過ごすと、左に目印の雲樹寺が現れる。この先600m程度進んだ場所の右手に林道があり、岳山へ向かうにはこの分岐を右折する。この付近の適当な場所に車を置いて登山を開始するが、岳山・清水山を周回し、清水寺を観光して戻る場合、入口の空き地付近に駐車した方が明るくて良いかも知れない。
農耕車優先ののどかな案内を見ながら東へ向かうと、正面に広い作業場が見えてくる。左へ続く道に入り、少し進むと道は左右に分岐するが直進方向へ進む。ここで、左方向への分岐を見て背後を振り返ると、清水道の石碑を見ることができる。
再びこの先で分岐点となるが、この分岐は左上へ向かう道を採る。右に田んぼを見ながら進むと、道は左右に分岐する。左は清水峠へ向かう旧街道だが、今回は岳山へ先へ向かうため、右の道を採る。
左に溜め池を眺めながら植林帯の中に入り、間もなく大きく右へ進路を変える。再び左へ進路が変わると同時に尾根道を歩き始める。この広い道は、今年遷宮された嵩神社のために整備されたようだ。やがて進路は左方向へ変わり、北西方面に宍道湖の展望が広がり始めた。たぶん見えているのは中海で、左に見えているのは和久羅山・嵩山ではないかと思われる。
そのまま山腹につけられた道を直進すると、立派な鳥居の立つ嵩神社へ到着した。石段の左右には狛犬が配置され、その奥には今年(平成23「2011」)年4月17日)遷宮された新しい神社が建っていた。裏に回ってみると、前回の遷宮は昭和51年(1976)4月4日とあり、35年ぶりの遷宮と思われる。神社へ参拝後、三角点を目指す。
嵩神社の風景(動画) 神社裏から尾根に取り付き、そのまま急な斜面を登ると傾斜はすぐに緩やかとなり、踏み跡に従って西へ向かうと、山頂付近には少し草が被っていた。かまわず進むとすぐに三角点へ到着、三角点からは北へ向かって踏み跡が続いていた。これは清水峠へ続いているものと思われるが、万全を期して、元来た道を引き返す。
岳山の山頂風景(動画) 嵩神社まで戻り、北東方面へ続く踏み跡を辿る。この道は明確なので迷う心配はなく、山腹につけられたほとんど平坦な道が続いている。やがて、右から続く道(岳山三角点へ続く道と思われる)と合流すると同時に下り坂となる。
坂を下ればもうそこは案内の置かれた清水峠、案内には「左へ2kmで宇賀神社下」、「右へ1kmで五反田」と書かれている。足下に境界杭が立ち、上を見るとすぐ先にも境界杭が見えた。そこで、清水峠から急な斜面を直登すると広い林道に着いた。この道はそのまま山頂展望台へ続く道なので、この先しばらく林道歩きとなる。
何の心配もない林道を進むと、やがて左手に石碑を過ごし、この先で清水寺の案内のある道と合流した。この分岐を右折し、名残の紅葉と石仏を眺めながら林道を進む。しばらく林道歩きをしていたが、29番の十一面観音の場所から林道を外れて尾根道に入り、清水山の最高点を踏むことにした。
尾根道は疎林なので概して歩きやすく、すぐに苔むす岩の場所に着いた。高度からするとこの地点が最高点と推測される。ここで久しぶりに山頂での記念撮影、島根県では今年最後の山頂となるだろう。
清水山の最高点と大岩(動画) 山頂を出発、平坦な場所を過ごし、尾根を下れば元の林道へ戻る。なお、出た場所には千手観音像が置かれていた。もう少し林道を進み、26番の石仏を見て再び尾根道に入る。次の石仏を過ごすと、広いコンクリート貼りの場所を通過、この先は展望の良い公園となっていた。
左に三重の塔へ0.6kmの案内を確認、更に北へ向かって進み、少し高度を下げて大木の下を過ごせば、安来市内から米子市までを見晴らす展望地に到着した。空気が澄んでいると素晴らしい展望なのだろうが、本日はもやっているため、眼下の宍道湖中海と北の島根半島、東に位置する孝霊山くらいしか確認できなかった。 清水山の展望地から眺める風景 吹きさらしの寒い場所にて暖かいカップヌードルの昼食を摂り、三重の塔への案内に従い坂を下る。道案内の石仏を横に過ごしながら坂を下ると、間もなく鞍部へ到着した。鞍部から少し下ると槍砥石へ200mの案内が立っていたので再び鞍部まで引き返し、尾根道を北へ進路を採る。
この尾根にも道案内の石仏が配置されており、整備された尾根道を進むと、やがて少し高度が下がり、槍砥石へ100mの案内を過ごす。なお、ここで先ほどの鞍部から続くもう一方の道と合流した。第8番十一面観音像を過ごし、一旦鞍部に下ると「山中鹿之助・槍砥石」の案内が立ち、右方向を探すとそれらしき石を見つけた。いかにも槍を研ぐのに良さそうな岩をしばらく眺める。
山中鹿之助の槍砥石(動画) 目的の石を見つけたのでいよいよ清水寺へ向かう。山腹につけられた道を進めば、清水山から下りてきた鞍部を通過、道案内の石仏の番号が少しずつ若くなり、第1番十一面観音像を過ごして下った場所には、なんと立派な三重の塔が立っていた。この塔は、島根県指定文化財にして、山陰唯一の多宝塔で、三階まで登れるのは大変珍しいそうだ。周囲に紅葉を眺めながら階段を下り、下から見上げる三重の塔にはやはり圧倒される。 三重の塔 厄払いの観音様として信仰され、千四百年余り歴史をきざむ観音霊場の清水寺。案内によれば、用明天皇2年(1587)尊孝上人によって開かれた。当時この山からは一滴の水も出なかったが、7日間祈願したところ、聖なる水が湧出し、しかもその水が雨期にも濁ることなく、乾期にも枯れることなく、常に清い水を湛えたところから、清い水の出る寺、清水寺と名付けられたそうだ。
境内には桜の木が多く、春のお花見も圧巻だろうと推測される。ただし、当日は本堂屋根の修復中で、立派な本堂を拝むことはできなかった。なお、この修復作業は来年(平成24年)2月には終了するそうなので、来年のお花見時期には立派な本堂を拝むことができそうだ。しばらく境内で紅葉などを観賞後清水寺を出発する。
紅葉の美しい参道を通り、立派な山門をくぐる。岩の上に祀られた石仏などを観賞、美しい紅葉を眺めながら更に下ると清水寺の駐車場まで着いた。そのまま舗装路を道なりに北西方向へ向かえば、道の左右に立派な家を多く見る。この先の交差点手前で藁葺きのお堂に参拝、交差点を左折し、更に舗装路を歩くこと20分で元来た林道入口へ着いた。
岳山から清水山、清水寺周回はとても楽しく、変化のある登山コースである。帰る途中、すぐ近くの雲樹寺へ立ち寄る。このお寺は中国観音霊場第27番、出雲国神仏霊場第12番の古寺名刹で、四脚門や朝鮮鐘が有名である。また、四季の花々も見事で、特に初夏のツツジが美しい子授け観音の寺である。美しい紅葉を観賞し、酒断ち観音へ参拝して雲樹寺を後にした。
雲樹寺の少し先の田んぼが騒がしいので立ち寄ってみると、なんと多くの白鳥が休んでいた。この白鳥の群れはとても人間に慣れているようで、近くに寄っても逃げようとしなかった。
多くの白鳥を観賞し、帰りは奥出雲経由を採る。本場の新蕎麦を堪能しようと思ったが、この時間では開いているお店は限定される。今回は久しぶりに八川駅前の八川蕎麦へ立ち寄り、温かいおろし蕎麦を注文。大根おろし、ウズラ、ナメコ、カツオなどがたっぷり入ったお蕎麦はとても温まる逸品である。このお店に来るとやはり寒かった仏山が懐かしい。温かい蕎麦を食べて、身も心も温かくなり、この先の出雲坂根駅で銘水をボトルに詰め込めば本日の予定は無事終了。一路山口へ向けて帰った。 鴨南蛮そばとおろちそば 嵩神社大鳥居 嵩神社 清水山山頂 清水山展望地から眺める中海 三重の塔 清水山本堂 山門 石仏 ハクチョウの群れ 前の山 蓮華山 西尾根コース〜小蓮華尾根コース を見る 次の山 鳥越山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 島根県安来市 岳山 登山口付近のMAP |