トップに戻る 2017年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
→0:35→ 辻 →0:10→ 奥の院 →0:25→ 見晴 →0:15→ 玉石 →0:10→ 背びれ岩
→0:10→ 大のぞき →0:30→ 天狗岩 →0:18→ タルサワ分岐 →0:20→ 相馬岳
→0:18→ 注意書 →0:15→ 相馬岳 →0:12→ タルサワ分岐 →0:40→ 中間道出合
→0:12→ 本読みの僧 →0:28→ 東屋 →0:15→ 大人場
→0:12→ 舗装道出合 →0:45→ 道の駅
今日で3回目となる妙義神社参拝、拝殿へ参拝して表妙義自然探勝路へ入る。今回ガイドとして使用したのは「妙義山登山まっぷ」という富岡市の発行したパンフレットで、A4版の簡単なものである。私が妙義山を歩くには充分解り易い資料と思い、この資料により登山を開始する。
さて、関東ふれあいの道(石門方面・中間道)の案内を確認して登山道に入るが、その下の注意書きに「現在第二見晴先登山道は崩壊のため石門まで通り抜けができない」と書かれていた。簡単なタルワキサ付近から相馬岳へ向かうコース採りも考えていたが、やはり第一見晴し付近から奥の院を経由して向かうコースへ向かうことにする。
妙義神社からは0.6km地点と案内され、少し下には第一見晴らしの案内が置かれていた。そこで第一見晴らしに向かってみたが、周囲に霧が濃くも何も見えなかった。ここで足下の岩を確認すると、でこぼこした集塊岩であった。さて、大の字の案内に従い中間道を離れる。岩に描かれた進路を目印に進めば迷うことはなさそうだ。
岩の間を抜けた先が二本松茶屋、ここは平坦で少し広くなっていた。茶屋跡を過ごし岩の目立つ場所を進む。岩と言っても滑りにくい集塊岩なので、足場を確保しながら進む事ができる。やがて足下が集塊岩から滑り易い岩に変わったので慎重に足場を確保する。しばらく岩の多い尾根道を進むが、通常の登山道と何ら変わらず、危険箇所も無いので気分的に楽になった。
やがてわずかに鎖の置かれた場所を過ごすが、大した傾斜では無い。足下は赤茶けた火山岩みたいで、この山が火山である証拠だろう。見晴台の案内が置かれていたが、残念ながら霧のために何も見えない。やがて分岐点を経て白雲山、下れば大の字の案内を見る。
この先から木の根の張り出す道を登り返すと、「遊歩道を経て妙義神社へ」の案内を過ごす。更に進んでいると、今度は大の字への案内が置かれていた。この付近が辻という場所で、上へ向かうと「キケン上級コース」と書かれていた。登山の素人の私でもここまで難なく来られたので、ここに至るまでの行程は通常の登山コースと言うことだろう。危険な場所が無かったのも納得できた。
岩屋の中に入り、鉄製のハシゴを登ればすぐに奥の院へ到着。奥の院には白雲山妙義大神の石碑や石仏等が置かれていた。奥の院へ参拝し、周囲を見回し登山道を探したが、よく分からない。そこで岩屋の上を眺めると、明るい場所が見えた。ところが、岩屋の上まで岩場をよじ登る技術は無いので、もはやこれまでか・・と、ここで登山自体は一旦あきらめた。
と、ここで左手をなにか長い虫が這っていた・取り除こうとすると、この虫が堅くなって腕に張り付きなかなか取れない。なんとか苦労しながら虫をはぎ取り事なきを得た。別に刺されたわけでも無いので痛みは無かった。さて、気持ちを落ち着け、ハシゴを伝って「奥の院」の案内のある場所まで引き返すと、木の右側に鎖が渡されていた。なんだ、登山道はあるじゃないか・・・と、安心感で全身に力がみなぎる。
集塊岩に渡された鎖の長さは約30mと長いが、手がかりと足がかりは大丈夫。左手で鎖をつかみ、右手で岩をつかみ、足場を確認しながらゆっくり高度を上げる。途中には岩に打ち込まれた金具があるので、疲れたら足を金具の上に置いて小休止。腕の力を使いすぎないよう、また、疲労を回復させながら高度を上げた。ところが、最後の最後の残り50cm程度の所で、上の段へ登るための足が上がらなくなってしまった。意外とこの鎖場は距離があったのかも知れない。ここで力を振り絞り、なんとか上の段へ着いた。
雲海の先には遠くに山頂部を覗かせた山脈が見えているものの、山名は解らなかった。本日唯一の展望を眺め、青空もこの一瞬と思いながらしっかり眺めておいた。しばらく尾根道を進み、やがて見晴らしと案内された場所へ着くが、再び霧が周囲を覆い何も見えない。
眼下に絶壁を眺めながら岩場を乗り越える。まさにあっと、言えば命が無くなるというのも頷けそうだ。このところの案内は相馬岳と書かれており、この案内には安心感がある。やがて玉石と書かれた地点へ到着、この案内に従い進むと大きな丸っこい岩を見ることができた。玉石の先で一旦高度を下げて登り返す。
岩の間を抜けて更に進んでいると、いつの間にか案内が金洞山に変わっていた。この時はこの山の意味が解らず、道を間違えてしまったかと錯覚していた。それでも、他に道は無かったように思い、しばらく金洞山の案内に従い進むことにした。道間違いかも知れないと思いながらも、そのまま進んだ要因は、まだ時間が早く、引き返しても元の場所へ戻れるという安心感があったからである。
山腹につけられた細い道を辿ると、今度は背びれ岩に着いた。この岩は正しく背びれのような岩で、左右に切れ落ちた岩の上を通過する。なかなかスリルのある岩で、アスレチックにいるような気分になった。この岩を越えれば○○姫命、○○大神と刻まれた石碑が置かれていた。肝心な部分が欠けていたのでよく解らない石碑であった。鎖の掛けられた岩場を下ると、ようやく相馬岳の案内が置かれていた。これで道を間違えていないという確信を得られた。
大のぞきから鎖を補助に一気に高度を下げる。まず7〜8m下れば途中で鎖が左側に分岐し、更に7〜8m下ると最後の難所、約30m程度の滑り台状の岩場を下って地面に降り立った。この岩場の最後の所は濡れており、逆に登り返そうとすると、最初の2m程度がどうしても滑って登れない。この地点で、私の腕の力ではもう妙義神社方面へ引き返すことはできず、前進あるのみと言う選択肢しか無くなった。そんな気持ちで鎖の上をしばらく眺めた。
ピークを越えて坂を下る。すぐに登り返せば間もなくタルワキ沢からの分岐点に合流した。ここまで長い行程だったが、ようやく安心できる道に出会った感じがする。合流点を出発、ここの注意書きには「技術、体力の無い方は引き返すように」と案内されていた。技術は無いがまだ体力は残っているので更に登山を続ける。
足下には相変わらず蜘蛛の巣が多く、しばらくは誰もこの道を通っていないのだろう。木の根のはびこる道を慎重に進み、展望の望めそうな所へ出るが霧のため何も見えない。通常の登山道といった道を辿れば、間もなく三角点の置かれた相馬岳の山頂へ着いた。山頂からは展望が素晴らしいはずなのだが、今日は霧のため何も見えない。しばらく山頂で小休止を取りながら天候の回復を待ったが霧は晴れなかった。
霧の多い道をわずかに登り返し、更に進んでいると、鷹戻しの案内が置かれていた。ここでいやな予感。鷹さえも戻させるとはどんなところなのだろうか。期待感と不安感が入り混じる。すぐに右へ国民錫舎への案内が置かれていたが、国民宿舎がどこにあるのかさっぱり解らない。
挫折感で重たい足を引きずりながら、相馬岳まで引き返すと、ちょうどここで山頂に陽が差してきた。山頂での記念撮影の後、更にタルワキ沢分岐まで戻り、タルワキ沢の下山道を辿る。岩の多い道だがしっかりと案内が続いており、安心して下山をすることができる。途中に数カ所の鎖場があるものの、大した技術は必要なく、このコースであれば私のような未熟な登山者でも相馬岳まで行くことができそうだ。
霧の立ちこめる登山道を慎重に下っていると、途中で遭難碑を過ごす。目印に従い下っていると見覚えのある花が咲いている。この時期に咲くのはキツネのカミソリで、最初はわずかに咲いている程度だったが、坂を下るにつれ、大群落になってきた。やがて中間道へ到着、この付近の案内には「ここからは上級コース」と書かれていた。と言うことは、素人が上級コースから帰還したと言うことである。
第2見晴らし付近が落石で通行止めとなっているため、ここで進路を右に採る。この中間道にもキツネノカミソリが咲いており、この花は誰でも楽しむことができる。この中間道はアップダウンが続き、奇岩大岩を眺めながら歩くコースのようだ。途中には沢もあるので水場に苦労することはない。危険箇所には鉄パイプで手すりが置かれており、至れり尽くせりの遊歩道という感じである。
岩を眺めながら更に進むと中間道の中間点の本読みの僧を通過する。これで自分の居る位置を確認することができた。更に中間道を西へ進み、妙義神社へ2.3km、中ノ岳神社へ2.5kmの案内を過ごす。この先で眼下に街並みの展望が広がってきたが、一体どこが見えているのか解らなかった。
緑の樹林の下を辿れば、間もなく大人場と案内される場所へ着き、更に進むと屋根のある休憩所を過ごす。登山道を道なりに下ると熊出没注意の看板の先でゥ戸川に架かる金鶏橋の側の車道へ到着。車道を左折して道なりに進み、登山口の妙義神社前へ着いた。なんとも長い周回登山であった。午前6時過ぎに妙義神社前を出発し、帰り着いたのは14時過ぎ、約8時間程度歩き回っていたことになる。
妙義神社
奥の院
背びれ岩(クリックで上からの眺め)
御嶽三社
相馬岳山頂
本読みの僧
金鶏山
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