武尊山・剣ヶ峰山(ほたかやま・けんがみねやま)群馬県みなかみ町

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2017年8月10日
登山口 →0:50→ 武尊山・剣ヶ峰山分岐 →0:45→ 武尊沢 →1:55→ 剣ヶ峰山

 →1:35→ 武尊山 →1:20→ 手小屋沢避難小屋分岐

 →0:50→ 武尊山・剣ヶ峰山分岐 →0:45→ 登山口

全歩行時間 8時間 0分
登山行程図(地図をクリックすると拡大)
 昨日四阿山と草津白根山の2山に登れたことにより、長い時間を歩くことはできるようだ。そこで今日は群馬県みなかみ町の武尊山へ登る。午前6時前に武尊神社手前の駐車場に着き、裏見の滝の案内を確認した後、武尊山への登山道に入る。
武尊山登山口 武尊神社へ参拝(クリックで拡大)

 武尊神社と案内された舗装道を少し進むとすぐに武尊神社へ到着。神社の案内には、貞観(西暦865)の頃より保宝鷹神社と称され、上野神社名帖には、従一位の社と被叙せらる、とあり、又、大日本史神祇帖に「宝高神社は利根郡に在り」とあるは本社なりとある。古くより招福開運の神社として各地より参拝人多く、真にあらたかなる社である。と書かれていた。朱の鳥居を潜り拝殿へ参拝、作業道に戻る。

あじさいの花 車止め手前に最後の駐車場

 神社を過ぎると足下は未舗装道に変わり、この先も車両は進入できるのだが、自己責任でと書かれていた。大して荒れた道とは思えないので。自分の車ならそのまま奥へ行けそうだが、本日はレンタカーなので、地道に歩いて行く。周囲にはあじさいが咲いており、なかなか美しい。頭上に晴れ間が広がってきたので、今日は展望が望めそうだと期待感が増す。

分岐 左は武尊山、右は剣ヶ峰山経由(クリックで案内) 沢を渡る

 やがて登山開始から40分程度で右に広い駐車場を過ごし、この先で車止めを通過する。従ってここまで車で入ってくれば、片道40分の歩行時間が節約できる。車止めの先は足下に岩などが増え、やはり車では進入することができないようだ。車止めから広い作業道を更に13分で直進方向と左への分岐へ着く。左は手小屋沢避難小屋を経由して武尊山へ行くコース(3.7km)、直進方向は剣ヶ峰山(2.2km)を経由して武尊山へ向かうコースである。私はここで直進方向の剣ヶ峰山を経由するコースを採った。

木の根の目立つ登山道 武尊沢を渡る(クリックで拡大)

 沢を渡ると同時に登山道は狭くなり、左右に笹を眺めながら進むことになる。やがて足下には木の根が目立ち、いかにも登山道という道に変わる。周囲に樹林を眺めながら少しずつ高度を上げると、武尊山との分岐から50分で沢音の涼しげな武尊沢へ着いた。

木漏れ日の差す武尊沢 急な傾斜

 休憩を兼ねてのんびり写真を撮り、武尊沢を出発。急な傾斜の道を進んでいたら、ストックの先が取れていた。そこで、ストックの先を探していたら、後ろから来た登山者がどこかで見たというので探してみると、すぐに見つけることができた。この先からは急な傾斜の道を一気に高度を上げる感じで進む。

山腹に雪が残っている ワイルドな道

 そのうちに北への展望が開け、山腹に雪を残す山脈が続いている。しばらく美しい展望を眺めた後、足下不安定な道へ向かう。岩の多い道や木の根の目立つ道を進んでいると、おもしろいほどに高度が上がり、西には谷川岳の特徴的な山頂部も視界に入ってきた。ワイルドな登山道を楽しみながら進んでいると、北東方面に武尊山の山頂部が顔を出した。ただし、山頂部には霧がわき出しているようで、少しずつ山頂を覆い始めているように見える。

武尊山(クリックで拡大) 背後には山脈が美しい(クリックで拡大)

 相変わらずの急登を楽しみながら高度を上げていると突然西に展望が開けるものの、山頂部は雲に覆われていた。ようやく前方に目指す剣ヶ峰山を確認、こちらの方面は霧も無くしっかり山容を確認することができた。間もなく岩の多い地点へ着くと、ここが左右の分岐で左は武尊山、右が剣ヶ峰山へと続いている。

剣ヶ峰山 武尊山と剣ヶ峰山の分岐

 迷わず右道を採り、剣ヶ峰山0.1kmの案内に従い進むと、すぐに細長い山頂へ到着、北東には武尊山が両翼を広げたようにそびえており、霧のかかる前の山頂を眺めることができた。剣ヶ峰山で記念撮影をしていたら、周囲は突然霧に包まれ、何も見えなくなってしまった。谷川岳なども見えるはずなのだが、濃い霧に包まれてしまったので展望はあきらめて武尊山へ向かうことにした。

剣ヶ峰山から眺める武尊山(クリックで拡大) 剣ヶ峰山山頂

 先程の分岐まで引き返し、今度は武尊山へ1.7kmの案内に従い尾根道を進む。ふと背後を振り返れば、剣ヶ峰山を覆っていた霧は一瞬晴れるがすぐに霧に覆われてしまった。まさに山の天気は変わりやすい。周囲を霧に覆われながら武尊山へ向かう。緑の草原につけられた真っ直ぐな道を、アップダウンを感じながら進むのも楽しい。

周囲に霧が発生 武尊山へ向かう登山道
背後に剣ヶ峰山(クリックで拡大) 風により枝が同一方向へ向いている

 周囲は晴れ間が戻ったり霧に隠れたりめまぐるしく変わる展望がとても印象的で、いつまで眺めていても見飽きることは無い。それでも少しずつ進んでいれば、着実に山頂へ近づいている。強風により同一方向へ枝の向いている木々の下を通過、武尊山の山頂部を覆っていた雲が切れて山頂部が見えてくると、大勢の登山者が山頂でくつろいでいることが解った。

武尊山が近い(クリックで拡大) 最後の坂へ向かう
鉄平石のような薄い石 花が多い

 やがて武尊山へ向かう最後の坂の開始点へ到着、この先からは滑り易い小石混じりの急登が続く。ズルズル滑りながらまるで鉄平石のような道を進み、この途中にはウスユキソウや紫色のトリカブトも咲いており、見事な花畑を眺めることができた。山腹につけられた道を折り返し、一気に高度を上げると平坦な武尊山の山頂へ到着した。

武尊山山頂(クリックで拡大) 北から北東方面の展望(クリックで拡大)
周囲を霧が覆っている(クリックで拡大) 山頂で記念撮影

 一等三角点と御嶽山大神の石碑、祠などの置かれた山頂からは周囲に霧が濃く、展望を得ることはできなかった。それでもしばらく山頂で座り込んでいたら、突然晴れ間が現れ、明るい山頂を眺めることができた。

下山を開始 剣ヶ峰山の展望(クリックで拡大)

 周囲の展望をあきらめて下山を開始したところ、少し下った所で晴れ間が戻り、剣ヶ峰山や武尊山などの展望を眺めることができた。充分満足な展望を楽しんだ後、更に下山を続ける。周囲にはしゃくなげが多く、花期には美しい花畑が広がることだろう。

しゃくなげが多い 最後に武尊山を眺める
向かいの山にも雲が多い 急な岩場には鎖が渡されている(クリックで拡大)

 下山の際には長い鎖場があり、このようなところでは、足場を確保しながらが片手で鎖を持ち、反対の手で岩などをつかみ、三点確保で慎重に下ると大丈夫。手が疲れれば、安全なところで、小休止を取れば良い。これは登山の際にも言えることで、慎重に高度を下げて無事に鎖場を下った。

岩場の下りが続く 階段状の岩場

 この長い下りは更に続き、慎重に下る。こうしてみると登山時にこの鎖に向かうのが良いか、下山時の方が良いかだが、私にとっては下りの方が力はそんなに必要ないので楽である。下山時には急な岩場を下ることが多く、これは結果的に次の妙義山登山の練習となり、非常に助かった。

岩場下りの練習みたい(クリックで別角度) 剣ヶ峰の展望地

 ロープや鎖を伝って一気に高度を下げ、やがて剣ヶ峰山を見晴らす展望地を通過、更に10分程度で手小屋沢避難小屋への分岐を過ごす。更に周囲を樹林に覆われた道を淡々と下れば最初に別れた剣ヶ峰山方面との分岐へ到着。そのまま作業道を下り、武尊神社へ参拝して駐車場へ帰り着いた。

避難小屋を見下ろす 分岐へ到着

 最後に裏見の滝を見学するため遊歩道に入り、下って武尊神社奥宮へ参拝。この先から滝の裏側より滝を見る場所、いわゆる裏見の滝となる場所へ向かおうとしたが、立入禁止とされているので進むのはやめた。それでも裏見の滝の豪快さはよく分かった。駐車場まで引き返し、武尊山の登山は無事終了した。

遊歩道を下る 裏見の滝を鑑賞(クリックで拡大)

 次に昨年谷川岳へ登った際、行くのを失念していた土合駅の見学へ向かう。「ようこそ日本一のもぐら駅へ」という看板を眺めて駅舎へ入る。改札に誰も居なかったのでそのまま越後湯沢方面のホームへ向かったが、なんとこれがすごい。トンネルが地下へと続いており、長い階段をどんどん下る。

JR土合駅 階段を下る

 途中にはベンチも置かれており、疲れたらここで休憩をすると言うことだろう。壁面に掲示されている案内には出口まで0.3km、0.4km等の案内もあり、地中深く潜って行く感覚である。真夏なので半袖で向かっていたら、ホームに着く頃には寒くなってきた。

ホーム手前 ホームへ到着(クリックで拡大)

 ホームに置かれた案内には、「この階段は338m、462段あります。階段を上り、143m(階段24段)の連絡通路を経て、改札口になります。また、この下りホームの標高は653.7mあり、駅舎と下りホームの標高差は70.7mあります。改札口までの所要時間は約10分を要します足下に注意してお上がりください」と書かれていた。まさにもぐら駅である。長い階段を引き返し駅舎まで戻った。

武尊神社
武尊沢
谷川岳などの展望
武尊山
剣ヶ峰山
武尊山への縦走路から剣ヶ峰山を振り返る
縦走路から武尊山
武尊山山頂
剣ヶ峰山

鎖場

武尊神社奥宮と裏見の滝

土合駅ホーム

 前の山 草津白根山 を見る

 次の山 妙義山(天狗岳・相馬岳) を見る

歩いた足跡  
登山口周辺の地図はこちら  群馬県みなかみ町 武尊山  登山口付近のMAP
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