弥山(岩国)・柏木山(みせん・かしわぎさん)山口県岩国市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トップに戻る 2016年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順 2004年 3月 7日 杭名コースの登山記を読む 2016年 3月2 6日登山口 →0:25→ お休み処 →0:30→ 弥山社 →0:33→ 変則交差点 →0:17→ 柏木山 →0:25→ 坂上道・弥山道分岐 →0:45→ 弥山社 →0:45→ 登山口 全歩行時間 3時間40分 天気が良いので岩国の弥山へ向かう。新岩国駅付近を起点とすれば、山陽自動車道の岩国インター前から国道2号を西へ進み、下多田交差点で美和への案内を確認して左折、県道59号に入る。 そのまま道なりに進むと、正面(西)に弥山、その左には柏木山が見えてくる。この先で上阿品バス停を過ごすと同時に、主路は右へカーブを描くが、弥山へはこのカーブの起点から西へ続く分岐に入る。この入口には「弥山6km」の案内が置かれているので目印となる。
途中に五丁、八丁、十丁、十一丁、十二丁などの丁塚を数えながら進むと、下阿品バス停へ着く。先程の分岐からは1.2km地点で、右上に続く分岐には「弥山4km」と案内されているが、こちらを採れば車に乗ったまま弥山山頂付近へ着いてしまう。ここでは「国道2号線4km」の案内に従い左の道を採る。
下阿品バス停から更に500m進み、右に岩国市水道局の施設を過ごすと、この先右側に、弥山阿品コース登山口の「岩国市高感度地震観測施設」が建っている。この付近に駐車スペースが用意されているので、車を置いて登山を開始。観測施設の右側を進むと、左に弥山へ続く石鳥居が見えてくる。鳥居の横には沢山の杖が置かれ、ご自由にお使いくださいと案内されている。この地域の方の暖かい心遣いに頭が下がる。
さて、鳥居を潜り、弥山へ向かう。歴史ある石段を辿れば、すぐに進路は右方向へ変わり、 落ち葉の敷き詰められた参道右に石仏と一丁の丁塚を過ごす。弥山登山では、この登山口から山頂までの丁塚が一つも欠けずに残っているのを確認するのも楽しい作業である。
左右にシダの茂る道を辿り、わずかに高度を上げれば二丁を過ごす。足下に石の目立つ道を慎重に進むと、わずかの間隔で右に置かれた三丁へ着く。この先から少し坂の傾斜が増し、前方に弥山山頂から続く尾根が見えてくると、左に四丁が待っている。この付近から左右にシダが目立つものの、歩行には全く支障が無い。
足下は小石混じりの道なので、滑らないよう注意していると、右に五丁を過ごす。周囲が松の木の目立つ庭園風園地に変われば、右に六丁が顔を見せる。わずかの間に現れる丁塚にせかされるよう、歩を進めて行けば、右の木陰に七丁が置かれている。
頭上が開け、山腹につけられた道を進んでいると、左に八丁を過ごす。この付近から足下は岩の道に変わり、わずかに傾斜を感じていると、眼下に阿品集落の視界が広がる。岩道の先に、明るい日差しを浴びた九丁を過ごせば、前方の弥山から続く尾根の山肌に、多くの松と露岩が美しい。 十一丁の置かれたお休み処と弥山社 足下に珍しい自然岩の道を踏みしめ、明るい参道を辿る。無風快晴のこれ以上無い好天、こんな条件での登山は久しぶりである。次の十丁は道の側ではなく、少し奥まったところに控えめに立っておられ、参道中唯一の立像である。この先より西に広がる展望を眺めながら進むと、わずかで十一丁の置かれたお休み処へ着く。
前回登山の際にはしっかりと休憩所が建っていたが、その後の台風により倒壊してしまった。今は基礎部だけが往時の面影を残している。この左端から山頂部を眺めると、弥山社と鐘突堂を見つけることができる。また、双眼鏡でもあれば、完全に位置を確認することが可能である。ここで、山頂から登山者が下りてきた。話しかけると岐阜県から来て、下多田付近から歩いて弥山へ登ったとのこと。下阿品バス停から分岐を右に採り、舗装道を歩いて山頂へ着いてしまったと話された。また、丁塚が一つも見つからないと言われるので、十一丁の丁塚を教えた。
お休み処を出発、これから弥山登山のハイライトの岩稜歩きに向かう。すぐに左右を石垣で組まれた細い道を通過、足下には自然石の道が続く。周囲に松の目立つ庭園風の道を進むと、左側には岩の削られた跡がそのまま残っていた。
岩の手前に十二丁を過ごし、自然石の階段を進むと、更に岩の道が続く。岩場の急登を楽しんでいると、背後には阿品の集落が広がっている。東には阿品山から続く尾根と鉄塔が見えており、以前巡視路を辿って山頂まで向かったことが懐かしい。また、その手前の尾根は弥山から続くもので、少し下には舗装道とガードレールを見つけることができる。歩いているあたりの登山道は感嘆に値する様相を呈しており、急峻な岩の道が続いている。 眼下には白骨林の先に阿品の集落が続き、更に先には瀬戸内海の展望が広がっている。右の木陰に十三丁が立ち、更に続く岩場を辿る。岩好きには堪らない登山道と景色を堪能しながら、それでも一気に高度を上げる。滑り易い不安定な道を慎重に進むと左に十四丁を眺め、左側に岩壁を眺めながら進んでいると、進行方向下に阿品の集落が続いている。久しぶりの岩場歩きで、幸福感に浸りながら展望を楽しむ。
山腹につけられた道を進めば、山頂方向には弥山社などがとても近くなった。右には岩の上に置かれた十五丁を見るが、この丁塚はそれまでの白っぽい石柱と違い、色が濃くなっている。岩のでこぼこした道は更に続き、頭上には松が目立つ。急な岩の道を登り、ふと背後を振り返れば、阿品集落の明るい展望が開ける。
右の見えにくい場所に十六丁を過ごして坂を登ると、足下の急峻な場所には石垣が組まれ、信仰の道を守っているように思える。この先で坂の傾斜が緩み、登山道が左右に振れ始めると、右奥に十七丁が置かれている。更に進めば再び岩の道に戻り、 山腹につけられた明るい道を辿れば、左に十八丁を過ごす。もう弥山社まではわずかな位置になっている。
十八丁を過ごすと一旦足下に続いていた岩が消え、いかにも神社へ向かう参道という趣で、よく踏みしめられた道に変わる。しかし、すぐに岩の目立つ道に戻り、頭上に松を眺めながら進めば、左に十九丁を見つける。これで参道の途中に眺める道案内の丁塚の確認は終了となる。周囲に自然林の明るい道を辿れば、前方に急な石段が現れる。そして、その先には途中で幾度となく眺めた弥山社と鐘突堂が現れる。 鐘突堂と弥山社
歴史ある石段を慎重に登り、左右に立つ石柱を過ごせば、弥山山頂の弥山社へ到着した。早速弥山社へ参拝、この社は阿品地区により祀られている。元岩国領主祈願所でもある弥山社へ多くのお願いをした後に、境内を散策する。南側には子育地蔵尊が置かれ、その東側には最後の丁塚が置かれている。その南には四等三角点がどういうわけか深く埋められている。せっかくなので鐘を一回突き、鐘の音で煩悩を消し去る。
さて、いよいよ眼下に広がる展望を眺める。弥山社の前からは北から南へ向かっての展望が開けている。左には阿品山方面、山脈の先には瀬戸内海が広がり、眼下には阿品の集落、少し目線を上に向ければ米軍岩国基地、右に向かっては岩国城山の山脈、更に右には周防大島の嵩山と高照寺山に建つアンテナ群が続いている。少々霞気味の展望ではあるが、それでも充分に満足の出来るものである。 弥山社の前で小休止を取った後、西へ続く道を辿る。次に現れるのが瓦谷地区により祀られている赤瀧神社で、左右には木製の狛犬のような置物が置かれている。神社へ参拝し、周囲を見回すと、神社横の梅が咲いていた。さて、石鳥居を潜り少し坂を下り、小広場の先に祀られた日宛神社へ向かう。
石鳥居を潜り、階段を登れば日宛地区により祀られている日宛神社へ着いた。最初にこの地へ着いた際には雪の残る幻想的な風景だったことを良く覚えている。猿田彦大神と大山祇大神を御祭神とする神社へ参拝後、南に設置されている展望台の上に立つ。北には木の間越しに白滝山、三倉岳、更に奥にはレーダードームの目立つ羅漢山がそびえている。
以前は遠く中国山地までが一望だったが、周囲に木々の背が高くなり、格段に視界が狭くなっている。これに対して南側の展望は相変わらず開け、絶景を堪能することができた。岩国城山から高照寺山、更に塔ヶ森、氷室岳、入野大平山、大山蓮華山、蓮華山、物見ヶ岳など霞気味の展望だが、瀬戸内海側にそびえる主な山々を確認することができた。展望台から周囲に広がる展望を眺めた後、次の目的地の柏木山へ向かって出発する。
日宛神社の階段を下り、折り返すように左折、石垣を左に見ながら西へ向かう。坂を下れば右に植林帯を見ながら、平坦な尾根道歩きが始まる。すぐに南側が開けて高照寺山、塔ヶ森、氷室岳などの展望が広がるものの、足下は断崖絶壁なので要注意。そのまま快適な参道を西へ向かっていると、右側に石柱が2基置かれていた。手前は「右 坂上及ビ賀見畑村ニ通ズ」、「左 杭名及ビ荒瀬方面ニ通ズ」と案内されており、その横には「二十三丁」と彫られた丁塚だった。 石柱を過ごすと左右の分岐が現れ、直進方向の坂へ向かうのが柏木山へ向かう登山道で、左は杭名、荒瀬谷方面への道である。ここでは先に柏木山の山頂を踏み、その後坂上道を杭名方面へ下り、途中の弥山への分岐を採り、この地点に戻ることにする。落ち葉の敷き詰められた登山道を進むと、すぐに山腹につけられた道に変わる。踏跡はしっかりしているので迷うことは無いが、途中に倒木があるので迂回する。途中でいくつかの植林帯を過ごし、松の先に展望が開けてくれば前方に見えているのは柏木山である。
ピークから坂を下り、鞍部の変則交差点へ着く。ここでは最終的に西側へ向かう道に入る。詳しくは、一旦鞍部に下りてわずかに左折する。次に右上方向へ踏跡を確認して坂を登る。この先は踏跡に従って西へ続く急登へ取り付く。なお、この変則交差点を左折すれば杭名及び荒瀬方面となり、右折すれば、坂上道そのものである。 さて、急登に取り付き、尾根へ着く。周囲には松が多く、庭園風の様相を呈している。木の間越しにながら南北に展望を垣間見ることになり、北には羅漢山、南には塔ヶ森や氷室岳が見えている。尾根に付けられた明確な道を辿っていると、西には柏木山の急峻な断崖が見えてくる。
やがて南に展望の開ける地点へ着けば、白骨林の先に塔ヶ森や氷室岳、蓮華山、物見ヶ岳などの展望が開ける。間もなく進路は北西に変わり、わずかな急登を登れば、小ピークに着く。この付近からは坂上道へ続く分岐があり、この分岐に少し入ると北には羅漢山の上に立つ白いレーダードームがはっきりと視界に入る。さて、元の道に戻り、一旦坂を下って登り返せば、松の立つ柏木山の山頂へ到着した。
山頂手前には二等三角点が置かれており、南に向かって素晴らしい展望を眺めることができる。東には岩国基地、高照寺山、氷室岳と続く名峰が一望、更に風力発電施設の建つ大星山、蓮華山や物見ヶ岳、金峰山、石ヶ岳、長野山等が続いている。特に急ぐ必要も無いので昼食のラーメンを作り、おむすびをほおばる。展望を肴に摂る昼食は最高である。昼食後はもう少し散策を続ける。 山頂から眺める展望(クリックで拡大) 先程の変則交差点まで引き返し、分岐を折り返すように右折する。この道は杭名地区、荒瀬地区へ続く道で、歴史ある道である。すぐに左へ岩壁を見ながら進むと、右には植林帯が続いている。そのまま快適な道を下っていると、石垣をいくつか眺める。この道がいかに重要な道であったかを証明するような石組みである。途中で足下の崩落しているところがあるものの、補助のロープが渡されているので、慎重に下れば大丈夫。左に岩壁を眺めながら難所を通過する。
この先からは一ヶ所だけだが、柏木山を障害物なしで見晴らすことができる。この角度で見ると、急峻な山頂部が一望で、今まで居た場所がどんな危険な場所だったかがよく解る。さて、要所で石組みの跡を眺め、しばらく快適な道を下っていると、やがて杭名・荒瀬谷方面と、弥山方向の分岐に到着。この地点から「商人やすみ」と言われる休憩所までは往復20分程度だが、前回通っているので今回は弥山へ向かって引き返すことにする。 正面に立ち、分岐中央に立つ石杭を眺めると、「右弥山道、左坂上道」と案内されていた。 弥山道へ向かって進めば、山腹に平坦な道が続いている。西には時折弥山が顔を出すのでとても励みになる。やがて正面に弥山を見晴らす展望地へ着き、松の先にそびえる弥山を心ゆくまで眺めることができた。その後は左に豪快な岩壁を見学し、間もなく柏木山へ向かう際に分岐した道に戻った。
もうこの先は引き返すのみで、日宛神社、赤瀧神社を見学、最後に弥山社を眺めて今回の縦走の目的は終了した。下山は急な坂をのんびり下って登山口へ着いた。登山口から少し移動し、弥山の水を汲んだ後、阿品のうどんの山田屋へ向かう。時刻は14時を過ぎていたので、もう閉まっているかも知れないと思いながら店に入ると、2組の客がいた。
手打ちうどん山田屋さんと肉うどん
高森牛のうどんを注文したら、とても美味しいうどんだった。併せてかまたまうどんがサービスで出た。あまりにも美味しいうどんだったので、細麺のつけ麺を注文。こちらもおいしいうどんだった。
柏木山と弥山
弥山社
日宛神社
柏木山山頂
柏木山から眺める展望
柏木山
松の先にそびえる弥山 前の山 円山 を見る 次の山 岩国城山2016年 を見る 登山口周辺の地図はこちら 山口県岩国市 弥山 登山口付近のMAP 登山口周辺の地図はこちら 山口県岩国市 柏木山 登山口付近のMAP |