ダツヤ山 奮戦記(だつやさん) 山口県萩市旭村

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2005年 8月14日 初回登頂を見る
2023年5月10日のダツヤ浴を辿り一等三角点に立ち、下山は黒ぬた谷へ周回を見る

2005年8月7日(日曜日)

ダツヤ山

登山口 林道豊田鹿野線登山口

登山開始  6:32 山頂到着 登山終了 9:37

所要時間数 3:05

ダツヤ山 (失敗1)

 朝4時に起きて山口に向かった。今日の予定はダツヤ山と龍門岳の登頂でいつもの通り新南陽から国道489号・376号を通り仁保を抜けて山口市に着いた。県庁手前から21世紀の森方面に向かい、21世紀の森の前を通り過ぎ、坂を降りて行くと左側に夏木原キャンプ場を見る。キャンプ場先の左の分岐に入り、林道豊田鹿野線を進み、小吹峠を過ぎて下って行くと右手に「ダツヤ山標高746m」の標識が立っている。

ダツヤ山登山口

 ダツヤ山登山口付近には駐車スペースが無いのでもう少し下り、黒ぬた橋の側に駐車し登山を開始する。登山開始6時32分、自分にとって驚異的な早さの登山開始となった。すぐに登山口の標識に到着、倒壊した小屋を踏みしめて登山道に入る。ここでマムシ除けのためスパッツを装着し、日焼け止めで念入りな化粧を施す。

 道の両側に低い笹の生えている暗い檜林を抜けて行くと右手の川には水がないことが分かった。左に山側の斜面を見ながら細い踏み跡を進んで行くとゴルジュ帯らしきところを通り、その先には綺麗な滝が目の前に現れた。まるで豊北町の白滝山の白滝のような綺麗な細い滝にしばらく見とれてた。

綺麗な滝

 足下の澄んだ沢にはハヤが泳いでおり、沢の側にしばらく佇んで印象的な景色を脳裏に刻み込む。沢から離れて左側の細い岩道を進むと滝を上から見るようになり、その先左側には上からロープが下りていた。

ロープを登る

 ここから上に登り始めるがなかなかすごい坂で、上に向かって登るのに捕まる木もないような急な斜面をよじ登る。しかしながら踏み跡も無く、この道は違うのではないかという疑念が起きたので一旦元の道に戻り、もう一度斜面を見る。今度はロープを使わずにロープの右側の斜面をよじ登る。

 なかなかすごい斜面でようやく木に捕まり少しずつ上に向かって行く。その上には大岩があり、ヤブを漕ぎながら進んで行くとワイヤーロープが渡してあった。ようやく本道に着いたと安心するが依然として道が無い。

ワイヤーロープと出会う

 そのうちにシダ藪が目の前に現れ、きついヤブを漕ぎながら進んで行く。目の前にはまだまだ凄まじい藪が広がっており、木の間越しから東方便山が見えるが自分はどこにいるのか分からない。

木の間越しから東方便山が見える

 坂がきつく、暑くて辛い行軍を続けていたがもうここらが限界、斜面に取り付いて40分、これ以上登るのを諦めて降りることにした。降りるについては下山方向に向かって左側に降りて行けば、正しい登山道に着くかも知れないと淡い期待を持って降りて行く。下山を開始して5分で急な谷に出会う。

急な谷に出会う

 こんなところで滑り落ちたら大変なことになると大きく左側に向かって迂回する。更に5分でとてつもなく危険なガレ場に着く。ガレ場を再び迂回して降りていると足を滑らせて転倒しかける。ここは踏ん張って耐えたがカメラが落ちてしまったので拾って所定の場所に収納する。

 更に木を伝って降りて行くと再びゴロ石に足を滑らせる。今度は両手で木を掴み事なきを得たと一安心していると、掴んでいる木の間から直径40cm、厚さ5cm程度の石が足に向かって落ちてきた。このまま足に当たると骨が折れてしまうと思い、あとわずかのところで足を動かせたので、石はつま先をかすめて下に落ちて行った。

 今度は左上から顔に向かって先ほど同じくらいの大きさの石が落ちてきた。両手はふさがっており、もう首を動かすしかない。首を必死で動かして石を避けようとしたが、石はこめかみの下に一旦当たって落ちて行った。ゆっくりと足を踏ん張り安全な場所に移動し石の当たった場所に触るととても痛いし、少し出血していた。

 しかしながら以前、三丘城山の夫婦岩前で転倒したときに比べれば出血は大したことはなく、痛みは打撲のせいだろうと思い込みながら降りて行くとテープのある登山道と合流した。道を戻り、確認すると斜面によじ登ったロープは実は下に降りるためのロープだった。 正しい道は一旦ロープを伝って河床に降り、その先の滝の手前を左に登る道のようで、上からはロープが渡してあった。

目印のテープに出会う

ダツヤ山 (失敗2)

 一旦沢に降りて水を飲み、気持ちを落ち着かせた後、再びダツヤ山に向かって登山を開始する。沢を右に見て進んで行くと今度はちゃんと目印の赤いテープが続いている。ようやく安心して進むことが出来た。5分も歩かない内に道は山に向かって急な斜面となり、木に捕まりながら登って行く。

沢の水を飲み気持ちを落ち着かせる

 急な斜面を進んで行き、木に捕まろうとしたその下にマムシが待っていた。思わずギャーと声が出る。マムシには会いたくないものだ。マムシは急な斜面を下に向かって落ちて行った。更に赤いテープを確認しながら進んで行くと、段々テープは上に向かっていることが分かった。正しい道に戻り25分で笹藪に出会う。まだまだテープは続いており、道は間違えていないことを確認する。更に5分で背丈くらいの笹の中をテープに従って進んで行くとピークらしきところに着いた。

赤いテープに従い笹藪に入る

 ここまで再出発から40分、標高は550m。どうもおかしい。反対側にはピークらしき高い山頂が見える。またまた道が違ったようだ。このテープはいったい何だったんだろう。2回もスカとなり、がっかりしながらの下山を開始した。下に降りるのに道が分からなくなったり迷ったりで散々な状態で降りて行く。

行き止まりの滝

 沢の近くまで降り、道が行き止まりの滝を未練いっぱいの気持ちでしばらく眺め、再び降りて行く。何も考えずに降りていると右のロープを伝って降りるところを通り過ぎ、滝の手前の岩の上で豪快に滑り、左肩を強打した。最後の最後までついていない。ロープを伝って河床に降り、先ほど急斜面に向かって登ったロープを伝って細い岩道の上に戻り、ゆっくりと滑らないように登山口に向かって行く。

細い岩道を帰る

 思い起こせば錦町の鬼ヶ城山、周南市須々万の緑山に次いで3回目のスカ、おまけに2回も続けてスカ。林道まで戻り、黒ぬた橋に戻る途中で今日の行軍を思い起こし、何回も危険な目に遭いながらかすり傷と打撲程度で済んで本当に良かったとダツヤ山に感謝しながら登山を終了した。

登山口に戻った

 今日も山中で登山者と出会うことはなかった。途中で登山者と出会えばダツヤ山への道が聞けたのにと思いながら服を着替えていると、アブが周囲にブンブン飛び回りうるさかった。装備品を確認すると北海道で買った熊除けの鈴、カメラの三脚、携帯用酸素が無くなっていた。藪の中で落としたらしい。

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