トップに戻る 2023年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
この付近には駐車スペースが無いので登山口を通過し、高津川に架かる割石橋の先の右側に車を置いて登山を開始した。割石橋、黒ヌタ橋を渡り「ダツヤ山標高746m」の案内の前に着く。18年前振りの登山口には倒壊した建物の跡は残っていなかった。
植林の中に入り登山開始、左に岩を眺めながら進めば右に堰堤を過ごす。右下に沢を眺め笹の間を進むと、足下が狭くなり木々の間に続くワイルドな道が始まる。やがて沢に下りると進行方向はミニゴルジュ帯に変わりきれいな滝が現れた。左の岩壁に沿って進むとロープが下に向かって下りていた。
この場所こそ私が18年に大失敗をした場所である。今は多くの目印があり対岸に渡ることは明白だが、当時は目印が少なく、一番の原因は「ロープがあれば登るもの」と言う先入観だった。当時はロープを登り、道無き道を苦労して進み、崖に出て怖い思いをした起点に立つ。
当然ながら慎重な歩行となるが、危険箇所にはロープが渡してあるため安全に進むことができた。危険箇所を通過し沢を渡る手前にケルンの置かれた場所で小休止。ここでも奧に小滝を観賞することができた。ケルンの場所を出発、右下に向かってごうごうと大きな音を立てている滝を樹間越しに眺めていると、この滝の起点に着く。眼下に流れ落ちる豪快な滝を眺めることができた。
この先からは笹の目立つ樹林の下を進み、沢沿いを遡上する。足下には大小の岩や石が多く転倒に注意しながら進む。時折渡りやすい場所を選んで沢を渡り、緩やかな傾斜に安心していると、川の横に続く道に入り、次第に高度が上がり始める。
川の中で奇岩大岩観賞を楽しみながら高度を上げていると次第に川幅が狭くなり、一旦川から離れるが再び川の上に戻る。周囲に笹が増え、頭を下げながら進んでいると急登が始まり虎ロープを補助に高度を上げる。山頂に向かって踏跡が続いており、笹の中央を進めば道に迷う心配は無い。
視線を下に向けて進んでいると、突然前方が明るくなり大きな一等三角点の置かれたダツヤ山山頂に着いた。山頂は三角点付近のみ刈られ、周囲は笹で覆われている。前回登山時は、ほとんど匍匐前進(ほふくぜんしん)状態で三角点に着き、腰を下ろす場所も無かったが、今回は三角点周囲に数人が腰を下すことができた。山頂で昼食を摂り、下山は黒ぬた谷へ周回する。
やがて前方に大岩が現れ、ロープを伝って岩上に立つ。岩の上から東にダツヤ山、南東にアンテナの建つショウゲン山を眺めることができた。なお、本日展望が望めるのはこの場所のみである。
展望地を過ごして700mのピークを越え、少し下った所で進路を右(西)にとる。坂を下っていると急に笹の勢いが弱まり、普通の登山の状況に戻った。目印のテープを確認しながら自然林の下を下り、横たわった巨岩を右に過ごす。やがて鞍部に着き進路を左(西)にとるが、この付近にはダツヤ山の小さな標識が掛けてあった。
道なりに湿地帯を通過、山腹に続く道を下っていると、左に黒い巨岩に流れる滝を眺めた。緩やかな傾斜の湿地を沢沿いに下っていると進路は南へ向き、地図上の黒ぬた谷にかかる。美しいミニ滝を観賞し堰堤の左側を通過、右に美しい渓谷を眺めながら下る。この辺りはゆっくり時間を掛けて観賞したい場所である。
奇岩大岩観賞の後、作業道が現れ、わずかに坂を下れば駐車地から西の鋪装道に下り立ち、周回登山は無事終了した。ダツヤ山は展望の限られた山であるが、登山途中又は下山途中の渓谷美は素晴らしい。
展望岩からショウゲン山
小滝
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