トップに戻る 2022年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
→0:10→ くぐり岩分岐 →0:05→ 大師堂 →0:20→ 岩根集会所
登山口は駐車地も兼ねてトイレの整備された岩根地区集会所で、集会所へ向かう起点を弥栄湖に架かる弥栄大橋とすれば、広島県側から山口県側へ弥栄大橋を渡り、県道116号を美和町中心街に向かって進む。百合谷橋を渡り道なりに800m進むと右に白滝山への案内が見えてくるので分岐を右折。岩根バス停を通過し、そのまま北へ進むと左側に集会所がある。
集会所前から右に白滝山の岩滝、左に大師山の尖峰を眺めて登山開始。左右の分岐は右が白滝山、左は大師山で大師山登山口までは車道を1qと案内されている。分岐の先に設置されている白滝山・大師山登山ルートマップには代表的なコースとして3コースが案内されていた。Aコース:集会所・白滝山・大師山・八十八ヶ所・集会所、所要時間約3時間、Bコース:集会所・白滝山・白滝山グラウンド・集会所、所要時間約2時間30分、Cコース:駐車場・白滝山グラウンド・白滝山(折り返し)・駐車場、所要時間約2時間30分で、いずれも魅力あふれるコースである。ただし、大師山から白滝山への周回コースが無いのは、最初の1q程度の車道歩きが敬遠されるからかも知れない。
分岐を右折し白滝山へ向かう。車道を道なりに進むと右側に白滝山への登山道が分岐している。緑色の案内に書かれた白滝山登山道を確認して登山道に入れば頂上まで1410mの案内を過ごす。
この先からは紅葉を眺めながらの登山が始まる。すぐに頂上まで1.3qの案内があり、距離表示が要所に置かれている。少し進めば防獣フェンスが設置されていた。フェンスの中に入ってしっかり鍵を閉めておく。ただし、フェンスの下がかなり開いているためうり坊たちは出入自由と思われる。
この先で水量の少ない滝に出会うが、落葉の時期なので以前の美しい滝とは別のもののように感じた。頂上まで900mの案内を通過、この先からは足下のえぐられたような道を進む。
頭上に広がる紅葉を眺めていたらシダの横に立てられた「頂上まで700m」の案内を過ごし、わずかに高度を上げれば左(北)に向かって折り返し尾根へ着いた。尾根の起点には頂上方向と案内があり、道に迷う心配はない。この地点で頂上まで660m、多くの案内に安心して登ることができる。
北には樹間越しながら白滝山の山頂部が顔を出し、岩峰が迫ってくるようだ。東に展望の開ける場所もあり、弥栄湖の先に黒滝山の岩滝が素晴らしい。黒滝山の岩峰も雄大で、以前この山へ登り高鉢山まで周回したことが懐かしい。
足下に真砂の道を踏みしめながら高度を上げれば、頂上まで500mの案内を通過、進行方向には気持ちの良い白い道が続いている。周囲に松の木が増えてくれば、一段と大きな岩が行く手をふさぐようにそびえている。これは入道岩で、白滝山からの下山時には振り返らないと分からないが、白滝山へ向かう際にはハイライトの一つとなる感動的な岩である。
入道岩の右を通って大岩を通過、東に弥栄湖と黒滝山、西には登山口の集落の展望が広がっている。再度入道岩を眺めて白滝山へ向かう。岩峰の続く道を一気に高度を稼ぎ、振り返ればあんなに大きかった入道岩が小さくなっていた。
白滝山の岩滝の先に見えているのは大師山でまだ遠くに感じる。間もなく五頭岩へ到着、これから先は岩の上を越えて行く。手がかりに松の木があるので木をつかみながら登ると今度は岩の上を進む事になる。
この岩の上にはロープが渡してあるので大丈夫、ロープを伝って岩上に着き、振り返ればなかなか怖い場所だった。岩上から展望のある場所まで行くと高度感でやはりへっぴり腰状態。それにしても素晴らしい展望が続く。
歩いてきた道も登る際には気にならなかったが振り返ればよくこんな坂を登ってきたものだと感心するような高度感を感じる。更に進むと滑りやすい真砂の道が現れた。この場所は岩に巻かれたロープを補助に高度を上げれば大丈夫。
あざらし岩の案内を見て東側の岩を眺めるがよく分からない。頭の部分の木が大きくなってあざらしの一部が見えなくなってしまったのかも知れない。真砂の道を進みこの先で風化した花崗岩の道を過ごせば頂上まで100mの案内を通過。山頂手前で旗立岩を眺める。岩の2ヶ所が四角に掘られておりこの岩は加工しやすいのだろう。
もう山頂まではわずかで、すぐに三角点と山頂標識の置かれた白滝山山頂に到着した。山頂からは眼下に弥栄湖が広がり、東には黒滝山、北には三倉岳、少し左には白いレーダードームが特徴的な羅漢山を眺めることができた。山頂で小休止の後、北に見える雨乞岩へ向かう。
下山方向は左だがそのまま北へ進むと大岩の展望地があり、一旦進み掛けたが時刻は既に14時前。大師山へ周回を予定しているため、この方向へ向かうのは次回とする。坂を下れば頂上まで300mの案内を通過、すぐに白滝城・白滝水神社・鏡池への分岐に着いた。白滝水神社へ参拝、背後の鏡池に水は無かったが、神社周囲には結界の縄が張られ、神社の注連縄は新しくなっていた。
分岐まで引き返し坂を下る。頂上まで360mの案内を見て坂を下ると擬木に鎖の渡された道に出会う。鎖を補助に下っていると進行方向に大師山が現れた。擬木の鎖は基礎の擬木が水流により掘られ、擬木が露出して抜けているところも見られた。左には補助のロープが渡されているのでこちらの方が役に立っているようだ。
頂上まで500mの案内を通過、一旦鞍部に下って登り返す。すぐに真砂の道が現れ大師山直下の大岩がこちらを見下ろしている。大師山へ向かって擬木に渡された補助の鎖が続き、岩の間を通って高度を上げる。間もなく頂上まで700mの案内を過ごし振り返れば白滝山の北に岩峰が続いている。
更に大師山へ向かっていると日本庭園が現れた。松の木の多い庭園風園地で大師山へ向って松並木が続いている。すぐに見晴らし岩に着き大師山、美和の街並み白滝山などを眺める。ただし、美和方面は霞んでいた。
前方に大師山方面の案内が現れたと思ったら白滝山グラウンドへの分岐点だった。過去にグラウンド側へ下りたことが無いので向かおうとしたが、「大師山へ250m、15分」の案内を見て、大師山へ登ることにした。東には高鉢山が懐かしい山容を見せており、同じような真砂の展望地から白滝山、大師山を確認したことを思い出す。
ここまで来れば大師山まではわずかな距離で、すぐに山頂手前のうさぎ岩に着き、北に広がる展望と合わせて三倉岳を眺める。ただし展望は霞んでいた。大師山へ向って急登の大岩へ向かい、ロープを補助に高度を上げる。すぐに大師山の山頂に到着、岩上から周囲に広がる展望を眺める。
北には三倉岳、東に白滝山と黒滝山、高鉢山、南に岩根集落と美和の街並みなど位置を変えながら大パノラマを眺めることができた。ただし本日は曇りがちで展望も霞みがちだったのが唯一残念な点である。
下山は大師山八十八ヶ所参道の案内に従い山頂を出発。案内に従い坂を下るが、足下は滑りやすい真砂の道が続き気が抜けない。ずるずる滑る道を一気に下り、途中では左右に大岩を過ごす。登山時には見応えのある風景だろうが、下山時にはスイスイ下るのであまり印象に残らない。
合わせて周囲に広がる紅葉鑑賞も楽しくなかなか忙しい。やがて岩場の急斜面に着き、長いロープを補助に一気に下る。果たしてこんな場所があったのだろうかと思うほど新鮮な場所である。更にロープを伝って坂を下れば大師山山頂と順路(くぐり岩)の案内の前に着いた。
これから先のくぐり岩へは久しぶりに歩くことになる。真砂の道をわずかに下り左右にシダを見ながら南へ向かって水平道を進む。眼下には樹間越しながら奇岩大岩が一望である。
少しずつ高度を下げていると前方をふさぐように現れたのがくぐり岩。登山初心者の頃登山時にこの岩に出合い、くぐり抜けるのに一苦労したことが懐かしい。このくぐり岩は下山時に使用すれば下から入って上に出ることになる。ただし岩の幅が狭いのでリュックを先に岩の上に置き、次に身体を通過させる。くぐり岩を通過し坂を下れば順路の案内に着き、観音石仏を眺めながら行者堂の前に帰り着いた。
なお、くぐり岩を通らずそのまま観音巡りの道に入る場合、岩場に続く八十八ヶ所巡りの観音様に挨拶をしながら参拝道を下る。途中の迷いそうなところには順路の案内がありとても解りやすい。紅葉を鑑賞しながら坂を下り、順路の案内が目立ってくれば観音堂に到着する。
観音堂に参拝し、そのまま道なりに大師堂を過ごしたところでくぐり岩から続く分岐に合流する。くぐり岩の分岐を出発、鉄の階段を下って鋪装道に下り立ち、途中で美しいハゼの紅葉を眺めて集会所まで帰り着いた。久しぶりの白滝山から大師山への周回登山だったが、とても楽しい登山だった。
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