トップに戻る 2024年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
→0:15→ 大展望岩 →0:20→ 山頂 →0:15→ 岩屋権現窟
→0:10→ オニイタヤの木 →0:35→ 大蔵嶽神社
この先の用路交差点を右折し阿武川に架かる用路橋を渡る。橋を渡ればすぐに右折し県道317号高佐下阿東線に入り、JR山口線の長谷踏切を渡る。そのまま道なりに進むと足王社の案内の置かれた交差点へ着くのでこの交差点を左折、県道311号篠目徳佐下線に入る。
この県道を1km進むと右側に大蔵嶽神社の案内が見えてくるので右折し神社へ向かう。300mも行かないうちに右に立派な大蔵嶽神社本宮が立っているが、登山口にはこの先に続く作業道を更に進む。やがて右側に大蔵嶽神社が現れるので左側の駐車場に車を置いて神社へ参拝、駐車の許可を頂こうとしたが、当日は社務所の方が出張のため参拝のみしてそのまま登山を開始した。なお、この神社の祭神は大山祇神であり、山頂途中に出合う権現窟にはコノハナサクヤヒメとイワナガヒメが祀られているとのこと。
なお、古事記によれば、天孫降臨の後、大山祇の神はニニギノミコトへコノハナサクヤヒメとイワナガヒメを差し出したが、天孫がイワナガヒメを送り返したことにより、天孫は寿命が短くなったと言われる。さて、大蔵嶽神社前から西へ続く未舗装の作業道入る。クマ出没注意の案内により、この付近がクマの生息域である事を改めて思い知る。ただし、私は20年以上山に登っているが、登山途中にクマに出会ったことは無い。
本日の最高気温は30度を超えているが、樹林の下には涼しい風が吹くためさわやかである。沢を渡り、進んだ先には樹林の上に覗く青空が美しく、清涼感たっぷりの風景が続く。苔むす岩場を乗り越え、樹林の下を進んでいると巨岩が3つ並ぶ場所に着く。途方も無く大きな岩が並ぶ場所にはなかなか出合うことが無く、本登山中でも記憶に残る場所である。
巨岩を過ごし少し高度を上げれば前方に巨樹が見えて来た。近づく毎に大きくなるこの木は、樹齢400年以上のオニイタヤで広く枝を張っていた。オニイタヤを過ごし登山道はつづら折れの道に変わり、自然林の下ジグザグを描きながら高度を上げる。
やがて周囲の植生は植林に変わり、更に高度を上げていると前方に岩屋が現れた。注連縄の張られた権現窟は熊ヶ瀬神社の奥の院であり、三段の基壇の上には自然石のようなものが置かれていた。岩屋権現窟に参拝後、山頂を目指す。
元来た道を少し引き返し、左上へ続く踏み跡を確認し高度を上げる。古い案内が木に掛けられ、山頂へあと30分と記されていた。左右に笹を分けながら進むと左上に苔むす巨岩を見つける。この山域には巨岩が多い。足下の笹は最近刈られたようで、とても歩きやすくなっている。この作業は北浦自然観察会の方が行っていたことを聞いていたが、実際には何度も通って笹刈りをされており、大変な作業である。
右側(南東)から右側(北)へ続く展望はアンテナの建つ石ヶ岳、飯ヶ岳、飯ヶ岳の手前に長深山、再び奧に莇ヶ岳と弟見山、その手前の尾根には野道山、三ッヶ峰、高岳山と続き、野坂山と青野山、北には十種ヶ峰が大きい。また、眼下には阿東の集落が一望で、霞気味の展望ではあるが久しぶりに山口県の名峰を沢山眺めることができた。
展望岩で小休止の後、登山道に戻る。笹の刈り払われた道を辿り高度を上げれば、間もなく作業道の大槻線に出合う。ここで進路を左(南)にとり、よく踏まれた道を進む。左に植林が目立ち始め、再び笹の刈られた道に変われば、右上へ続く石段が現れた。この石段を登りわずかに高度を上げる。
この先からは最近刈られた笹を踏みしめ、ほとんど平坦な登山道を北西へ進む。進行方向には青空も顔を出し、とても明るい風景が続く。間もなく平坦な場所に着けば、二等三角点と山頂標識の置かれた大蔵ヶ岳の山頂に着いた。山頂には特徴的な石が昔のまま残っており、かつてこの岩の上に座ったことが懐かしい。
20年前に比べて岩を覆う草が伸びていることが、過ぎた年月を感じさせる。明るい山頂で小休止の後、山頂を出発、大展望岩へ引き返し昼食を摂り、展望を肴にコーヒーを飲んだ。コーヒーカップはお湯も入れていないのにとても熱く、今日がとても暑い日である事を思い起こさせた。十分な休憩の後下山を開始、大蔵ヶ岳はとても思いで深い山に変わった。
大蔵ヶ岳山頂
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