三平山(みひらやま) 岡山県真庭市

2015年5月5日快晴の三平山登山を見る

平成19年9月23日

三平山

登山口 →0:25→ 土塁 →0:15→ 三平山山頂 →0:10→ 土塁 →0:20→ 登山口

全歩行時間 1時間10分

 朝から大雨の音で目が覚めたのだが、まだ時間が早いのでもう一寝入り。次に起きたときには6時になっていた。周囲を見回すと雲が重くのしかかっているようで、目の前に広がるはずの大山は全く見えない。朝食を取っていると南方面に雲の切れ間が見えているのだが、細かい雨が降り続いているので、今日は周辺の観光に切り替えようかと思案する。

出発地の溝口展望駐車場 正面に広がる大山は全く見えない

 しかしながら、せっかく遠くまで来たのだから、本日登る予定にしていた三平山の登山口だけでも確認しておこうと、内海峠に向かうことにした。溝口展望駐車場を出発し、国道181号を日野川に沿って南下し、江府町の江尾交差点を左折、国道482号を道なりに進むと、間もなく内海峠に着く。

三平山登山口の標識 三平山登山口

 峠を右折し、少し進むと左手に三平山登山口の標識を確認、標識に従って進んで行くと三平山の登山口の駐車場に着いた。すでに駐車場には3台の車が停まっており、小雨の中を登っているようだ。先行者が居るのなら登ることにしようと、登山準備をして出発をした。

整備された道を進む 周囲は霧で霞んでいる

 横の車からも登山者が同時に出発を始め、登山口付近でゆっくりと記念写真を撮っていたので、先行して山歩きを開始することにした。登山口には山頂まで45分の標識があり、整備された横木の階段道を登って行くことにする。登山道はとても広く、安心して歩けるのだが、周囲の展望は霧のため霞んでいる。足下に沢山の花を眺め、ゆっくりと写真を撮りながら進んで行くと、眼下に展望の開ける場所に着くのだが、やはり周囲には霧で霞んだ展望が広がっている。

足下に沢山の花を眺める

 山頂方面も霧に霞んでおり、今日は展望を望むことは出来ないようだ。この付近で先行していた登山者が下りてきたので挨拶をすると、この人達は本日烏ヶ山へ登ろうとしたのだが、天候が悪いので三平山へ変更したとのことだった。現在登山禁止となっている烏ヶ山への登山口について聞くと、私の予想していた登山口以外はとても危険だと話されていた。

山頂方面も霞んでいる 広く快適な登山道を進む

 これで少し烏ヶ山への道が開けたような気がした。間もなく「土塁」に到着、この土塁は明治31年(1898年)蒜山の原野2,300haが陸軍の軍馬育成場として接収された時に、放牧された軍馬が外に出ないように建設されたもので、実に総延長56kmに及ぶ大工事であったそうだ。現存している46kmの土塁には往事をしのばせる幾多の史実が秘められていると説明板に記されている。

土塁の標識 土塁を進む

土塁の周辺に咲く花や実

 この土塁が現在の登山道となっており、左右にススキの原を眺めながら緩やかな坂を登り始める。登るたびにだんだん霧が深くなり、周囲にはモノクロの世界が広がっている。途中に立つ松の木が霧の中でとても美しく、この松の木を過ごすと滑りやすい急な斜面を慎重に登って行くことになる。

土塁が続く 霧の中の松

 急な斜面を少しずつ高度を上げて行くと中央に祠の立つ平坦な原に到着、この平坦地が三平山の山頂である。山頂の祠は豊年様(とよとしさま)と呼ばれ、明治5年(1872年)に建立され、豊受大神(食産霊神)を祀って豊年祈願をしているそうだ。周囲は広く平坦であり、晴れた日には大山・蒜山と素晴らしい展望が広がっているようだが、本日は周囲すべてが霧の中である。

滑りやすい斜面を進む 三平山山頂の豊年様

霧の中の広い山頂

 山頂にて記念撮影をしていると雨が落ちてきたので下山を開始することにした。山頂から急な坂道を滑らないように慎重に下りていると、沢山の登山者とすれ違う。人数を数えてみるとこのグループは16人、凄い人数だ。更に下りていると霧の中の美しい松の場所を通過、やはり霧の中の松の風景は素晴らしい。美しい松をじっくりと眺めた後、更に下山を続ける。

霧の中の松は美しい

 土塁を過ぎても周囲の展望は望めず、周辺の花を眺めながら下りていると、再び沢山の登山者とすれ違う。凄い人数がこの霧の中を登るものだと感心しながら蒜山方向を眺めると、突然霧が流れ始め少しずつ展望が広がってきた。

眼下に広がる展望

 雲の高さは相変わらず低いのだが、雲と地上の間に広がる蒜山高原が遠くに見えてきた。全く何も見えない状況からここまで展望が回復したことがとても嬉しく、この展望は気まぐれな風からのプレゼントのような気がしてきた。

 晴れた日の展望が素晴らしいのは当たり前だが、霧が流れて偶然開ける展望はもっと素晴らしい。このようにゆっくりと流れる雲を眺めているのがとても幸せなひとときのようだ。周囲の展望に満足したので更に下山を続ける。

下山途中に見つけた花

 間もなく松の木の間を抜け登山口に到着、最後に展望を得られたことに満足することの出来た山歩きであった。なお、展望のほとんど望めない本日の天候にもかかわらず、山頂への往復の間に出会った登山者の人数は70名を超えており、三平山がとても人気の高い山であることがわかった。

登山口先の東屋 東屋横で見たアカツメグサ

霧の中の松

山頂の豊年様

展望

江府町から眺める三平山

 前の山 甲ヶ山 を見る

 次の 皆ヶ山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 岡山県真庭市 三平山 登山口付近のMAP

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