烏帽子岳(えぼしだけ) 山口県周南市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2002年 6月16日(日曜日)の登山記を見る 登山口 →0:30→ ニワトリ石 →0:10→ 展望地 →0:35→ 大将軍ピーク →0:10→ 烏帽子岳三角点 →0:40→ 展望地 →0:10→ ニワトリ石 →0:25→ 登山口 全歩行時間 2時間40分 新・分県登山ガイド34「山口県の山」(山と渓谷社 中島篤巳著)に掲載されている周南市の烏帽子岳へ登る。著者の中島先生とJR岩徳線の高水駅で待ち合わせ。朝から青空が美しく、今日は美しい展望が期待出来るとワクワクしながら高水駅へ向かう。ところが、高水駅に着くと同時に激しく雪が降り始め、これは大変なことになりそうだと心配するも、間もなく雪は降り止み、晴れ間が出てきた。
今回の参加者は、烏帽子岳をご案内して頂く中島先生、柳井市のTさん、下関市のNさん、山口市のSさんと私の総勢5名である。高水駅を出発、先生のご案内で正蓮寺烏帽子公園の駐車場に行く。途中の掲示板には烏帽子岳の名前の由来や山頂には幸運の神様「大将軍様」が祀られている事などが説明されていた。
登山準備の後、大将軍社鳥居の立つ公園を出発、烏帽子岳ハイキングコースに向かう。公園脇に立てられた「山頂まで2400m」標識を確認、車止めを越えて雪の残る林道を進む。既に駐車場には先行者の車が停まっており、バージンスノーを踏みながらの登山とは行かなかった。
すぐに林道終点に到着、山頂まで2200m標識を右手に過ごし、細い山道に向かう。右手には沢が流れ、丁寧に石垣の組まれた住居跡を眺めながら進めば、すぐに沢を渡り石段状の登山道となる。周囲は杉の植林帯なので当然展望は無く、間もなく2000m標識を過ごすが、この付近にも石垣が組まれている。山腹に付けられた細い道を進んでいると左手にミニ滝を過ごす。ミニ滝を過ごせば山頂まで1750m、このように親切な標識が設置されているのでとても励みになる。
周囲には雪と植林帯のコントラストも素晴らしく、美しい風景にしばしば足が止まる。左手に笹の茂る場所が見えたと思ったら、この付近から見上げる青空は雲一つ無いスカイブルー、このような景色が大好きなので、些細なことでも幸せな気持ちになる。もう少し進めば石の転がる湿地帯を通過、登山開始から30分で炭焼き跡の残る石組みの場所に着いた。
石組みの場所から登山道は一旦左に向き、折り返した先は標高370m、ニワトリ石と呼ばれる石のある休憩地。ニワトリ石とは、昔山麓の農民が、米作の肥料のため草を求めて毎日早朝に起き、鎌を手にして山に登り、この辺りまで来て一休みをしていると、空がしらみ始め、ニワトリの鳴く声を聞いた事に由来するらしい。「昔の農民はいかに苦労をしたのかが偲ばれる」と説明板に解説されている。石の横にはベンチも設置されているので、休憩を取るには最適な場所と思われる。
我々も小休止の後ニワトリ石を出発、ほとんど平坦な道を少し進めば山頂まで1250m標識を過ごす。もう少し進めば頭上に広がる青い空、久し振りに美しい空を眺める。やがて周囲は岩の多い道に変わり、足下も岩の点在する道となる。足下が不安定なので慎重に高度を上げ、背後に展望が開けてくれば山頂まで1000m、標高500mの展望地に到着した。
展望地 眼下には熊毛の住宅地が広がり、遠くには瀬戸の展望が美しい。ここには清水の湧く場所もあるので小休止に丁度良い。暫く眼下に広がる展望を眺めた後出発、雪の残る登山道を、ジクザグに高度を上げれば尾根に取り付いたようだ。更に急な坂道を登れば、間もなく山頂まで750m標識を通過、この先から少し坂を下り始める。すると右手下から滝の流れ落ちるような、何とも言えない心地よい音が聞こえてきた。
間もなく沢は道沿いに流れ始め、周囲は再び杉の植林帯に戻る。沢を渡り、雪の残る大きな岩を観賞、美しい雪景色を眺めながら進むのは、なんとも贅沢な山歩きだ。山頂まで500m標識を過ごし、緩やかな坂道を登って行けば、500m標識と別れて10分で作業小屋に到着した。時刻は12時40分、この作業小屋にて風を除けながら遅めの昼食を摂る。
沢を渡り、雪の残る大きな岩を観賞する
本日の昼食のメインは中島先生が用意された熱いぜんざい。お餅も美味しく、食べた後には体がポカポカしてきた。ぜんざいの後にはやはり熱いおみそ汁、真冬の昼食には熱い飲み物が最高のごちそうである。楽しい昼食タイムが終了したので登山を再開する。
作業小屋を出発し、坂道を登れば丁度5分で石祠の立つ大将軍のピークに到着、周東方面には雪が舞っていた。周囲は曇っているがピークからは、瀬戸内海まで眺めることが出来た。眼下に広がる展望を眺めながら、恒例の記念撮影。周囲の展望を楽しんだ後、烏帽子岳の三角点を目指して出発した。
大将軍ピークからの展望 大将軍ピークからの展望(動画) 大将軍ピークの奥に付けられた、手摺りの整備された階段を下る。三角点峰に続く尾根道を進めば、やがて登山道は左に向き、烏帽子岳山頂へと続く階段に着く。なお、この道は、以前八代コースから登った際に通った道である。分岐標識には八代口まで1670m、大将軍山頂まで230mと表示されている。
分岐を右折し、緩やかな坂道を登って行けば分岐からは5分で三角点に到着、やはり三角点付近からの展望は無い。ここでも記念撮影の後出発、元来た道を引き返す。三角点を出発した直後に青空が戻り、三角点方面を振り返れば雪と青空のコントラストが美しい。
分岐を大将軍方面に引き返し、途中から作業小屋方面へと下る。間もなく作業小屋を通過、下山はほとんど休み無し。午後3時20分に正蓮寺烏帽子公園に無事到着した。登山の疲れを癒すため、すぐに公園を出発し本日の温泉地「バーデンハウス三丘」へ向かう。この温泉は弱放射能硫黄温泉、ほんのり硫黄の臭いがするのでとても体に良さそうな気がした。露天風呂にゆったり浸かり、本日の行程を思い出す。これも幸せな一時である。
登山口 ミニ滝 炭焼き跡の石組み ニワトリ石 青空 岩の横を通過 展望地 雪の登山道歩き 大将軍ピーク 大将軍ピークからの展望
登山口周辺の地図はこちら 山口県周南市 烏帽子岳 登山口付近のMAP
周南市 烏帽子岳 12回目 15座 山口県の100山では 9番目 登山口 魚切登山口 ガイド本 中島篤巳著 山口県の山(発行所 山と渓谷社) 登山開始15:59 山頂到着17:13 下山開始17:21 下山終了18:06 登山時間 1:14 山頂滞在時間 0:08 下山時間 0:45 所要時間数 2:07
島根県六日市町の安蔵寺山と盛太ヶ岳に登り、本日最後の登山は八代の烏帽子岳にすることにした。六日市町から快適に南下し、熊毛町の八代魚切の登山口に到着し、登山口の上の広場に駐車して烏帽子岳を目指した。登山道は坂も緩やかでどんどん高度を稼ぎ、登山口から15分で魚切の滝を見ながらの楽々ルートのようだ。
コンクリートの登山道は草原の道に変わる
木漏れ日の中を進むと魚切の滝に到着する
涼しげな滝にて休憩を取る 出発から30分で大将軍の鳥居を抜け、途中で道を間違えたりしたがなんとか石祠のある大将軍頂上に着いた。大将軍から南の方面を見ると三ヶ嶽・琴石山方面の展望が広がっており、非常に景色が良い。更に玖珂の蓮華山、三丘の城山、光の虎ヶ岳が確認できた。
次に烏帽子岳の山頂に着いたが、ここは周囲を木に遮られて展望がなかった。烏帽子岳山頂では記念写真を撮った後、ストックを忘れかけた。
登山道が整備されて安全なため、帰りは音楽を聴きながらゆっくりと帰った。紅葉の季節に来たら素晴らしいところだと思いながら登山口に戻った。
烏帽子岳全景 大岩 大将軍の鳥居 大将軍から熊毛の展望
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