河内 蓮華山(れんげさん) 山口県岩国市

2006年10月9日 大山地区からの登山を見る
2011年10月2日 蓮華山から縦走登山を見る
2024年 1月7日 東尾根爽快懸崖ルートを見る

2006年10月9日

河内蓮華山

参考コースタイム

福城寺参道入口交差点 →0:20→ 林道終点 →0:20→ 祠 →0:30→ 河内蓮華山

 →0:15→ 東蓮華山標識    →0:15→ 河内蓮華山 →0:15→ 祠

 →0:10→ 林道終点 →0:15→ 福城寺参道入口交差点

全歩行時間 2時20分

 朝から良く晴れているので岩国市の河内蓮華山に登ることにした。金光康資氏が中国新聞に寄稿している「ふるさとの山歩き」の中に紹介されている山で、山頂からの展望が素晴らしいと書いてあったため久しぶりに山口県の山に登ることにした。

 玖珂から国道2号を岩国方面に向かい、玖珂の山賊を過ぎて廿木峠を越え、廿木峠からは3km程度進んだ地点の左手に入野のバス停留所を見る。入野停留所の先で国道2号はは大きく右にカーブをするので、この付近から左手に入り、登山口の大山地区に向かう。

入野バス停先を左折、大山地区に向かう 河内蓮華山を見上げる

大山地区に入ると雲霞山・熊ヶ山が迎えてくれる

 大山地区に入ると三叉路に「福城寺参道入口」の標識を見つけたが、登山口の林道が判らずうろうろしていると、この地区の年輩の方が近寄って来られたので「河内蓮華山に登りたいのだが登山口が分からない」と言うと、河内蓮華山の登山口の標識は朽ちて無くなってしまっているとの事だった。

「福城寺参道入口」標識のある交差点 田圃の方に下りて行く

 登山口を教えて頂いたので、登山準備をして出発しようとすると、道の下の方から先ほどの方が呼んでいる。何だろうと思いながら交差点から下に少し降りて行くと、「この先から河内蓮華山の全景が見えるので、登山道の概略を教えてあげよう」とのこと。

 下の田圃に降りて山頂方向を見ると河内蓮華山がよく見えた。この方によると、10年程度前に林道から河内蓮華山に向かう道を整備し、途中には標識も立ててあるとの事だった。しっかりと登山道の概略を聞いたので道に迷うことはなさそうだ。お礼を述べて登山を開始する。

田圃から山頂を見ながら説明を受ける 「福城寺参道入口」標識のある交差点を進む

 福城寺参道入口の標識の立つ交差点から西方向に100m程度進むと左手にコンクリートの林道が続いており、この道が河内蓮華山に向かう道となる。木漏れ日の中の林道を快適に進んで行くとすぐ左手に奥原地区森林施業実施協定団地の標識を見る。その先では右手に河内蓮華山への標識を見るのでようやく道が正しいことを確信する。

左手のコンクリートの林道に入る

奥原地区森林施業実施協定団地の標識を見る 始めて蓮華山の標識を見る

 この標識までは福城寺参道入口の標識から5分程度を要する。林道を更に進むと道は左右に分岐するが、正面に標識が立っており、山頂まで1,250mと書いてある。この分岐は左手に取り、檜の植林帯につけられた林道を快適に進んで行く。左右にきれいな植林を見ながら行くのもなかなか楽しいものである。

植林帯を見ながら進む 林道を快適に進む

 途中でいくつかの花を鑑賞しながら進む事ができ、それがとても嬉しい。その先は一本調子の坂となっているが大した斜面では無いので快適な散歩道である。ところが突然林道は終点となり、終点手前より右手に分岐する道が登山道となる。この分岐までは登山開始から20分程度の行程である。

一本調子の坂を進む 林道終点手前に標識を見て右折する

 分岐点にはやはり標識が立っており、道を間違えることはないようだ。但し、この付近は日射しの射す場所であるため少し草が茂っており、慎重に進んで行くことにした。足下には赤い野いちごが実っており、とても美味しそうだ。分岐を一旦右に取るがすぐに左に折り返し、いよいよ山頂に向かう登山道を歩くことになる。

赤い野いちご 登山道を進む

 踏み跡は確かでとても整備された道であり、迷うことはない。歩きやすい道をゆっくりと進んでいると、坂道は少しずつ傾斜を増し、山頂まで900m標識を過ぎる頃にはゆっくり歩きをすることになる。

周囲に展望はない シダを見ながら進む

 周囲には相変わらず展望が無く、下を見ると急な坂を登ってきたという感じがする。そのうち周囲にはシダを少し見ることになるが大した障害ではなく、歩きやすい道を難なく登っていると、林道終点の分岐から20分程度で平坦地に到着、その先に立派な祠を見る。

祠を見る 祠の先に道は続いている

 ここまで休み無しに進んできたので小休止を取る。やはり周囲には展望が無く、水分の補給をした後すぐに出発する。祠を過ぎるとすぐに山頂まで500m標識を過ごし、左手に大きな岩を見る。この先シダが目立つようになると、シダの茂る急な斜面をジグザグに登ることになる。

左手に大きな岩を見る シダの茂る斜面を進む

 ここが一番の踏ん張り所であり、足下を確認しながらゆっくりと高度を稼いで行くことになる。シダの青葉の繁る道を楽しみながら登っていると、残り300mの標識を過ごした辺りでシダが少なくなり、同時に少し斜面もなだらかとなる。更に残り200mを過ぎるとよく踏まれた尾根道を快適に進むことになる。

300m標識を過ぎるとシダが少なくなる 尾根道を快適に進むことができる

 もうここまで来ると山頂が近いことが判り、山頂の右手を進んでいる感覚となる。まもなく正面に標識が現れ山頂に向かって左折することになる。こうしてなだらかな坂道を進んで行くと、山頂に向かってなだらかな坂道を進んで行くと、その先には北から東方向に展望の広がる山頂に到着した。ここまでほとんど展望が無かったため、突然開けた展望がとても素晴らしい。

河内蓮華山山頂に到着

 まず北方面になだらかなお椀型の羅漢山が見える。双眼鏡で覗くと白いレーダードームまでがはっきりと見える。その右手には三倉岳・白滝山が並んで見える。白滝山の手前には柏木山・岩国弥山が続き、東方面には宮島弥山が海に浮かんでいる。

山頂から北東方面 正面に岩国弥山・その奥には宮島弥山

 岩国弥山と宮島弥山が並んで見えるのは初めてである。眼下には二ツ山、国道2号を挟んで右手には入野大平山が兄弟のように並んでいる。もう一度眼下の展望を見直すと、南河内の集落が箱庭のように広がり、国道2号と国道187号を繋ぐパイパス、錦川に掛かる水中橋(細利橋)を車が渡っている。

眼下の国道を挟んで左手に二ツ山、右手には入野大平山

 いままでこの水中橋からまず眺めるのは雲霞山・熊ヶ山の山頂であり、その次に眺めるのが現在立っている場所であった。これまで、こうして眺めていた山は玖珂の蓮華山?かな・・・と思っていたが、本日山名が明らかになり、本当にすっきりした気持ちになった。更に南方面には高照寺山が光っており、この方面の展望も素晴らしい。

岩国弥山 高照寺山

 明るい山頂にて昼食を取り、食後のコーヒーを作ろうとしたら、コーヒーカップもコーヒーも無くがっかり、前回遠征後リュックに入れることを忘れていたようだ。山頂にてゆっくりした時を過ごした後、西方面に見えるピークを目指すことにした。本日は午後3時までに家に帰る事になっており、あまり寄り道ができない。

木の間越しから西方面のピークを眺める 西のピークに向かって出発

 縦走路に戻り、西方面に向かって進んで行くが、縦走路はやはりよく踏まれており、蜘蛛の巣も極端に少なくなり、快適な縦走を楽しむことができる。途中で倒木を迂回しながら進む所もあるが総じて歩きやすい道が続いている。

良く踏まれた道が続いている 東蓮華山の標識

 縦走路には赤いテープが貼り付けられており、まず迷うことはなく、緩やかなアップダウンを続けてゆく。但し、木々の背が高いため自分の位置はGPSでしか確認できない。河内蓮華山を出発して15分で突然視界が広がり、前方の南方面に玖珂の町並みが見えてきた。

 足下には四等三角点が埋められており、周囲の木には仮名「東蓮華山」と書かれた標識が掲げてあった。この四等三角点は三軒家であり、ここから二等三角点の玖珂蓮華山(蓮華大将軍)までは直線距離で1.5kmだ。

玖珂の町並み 遠くに中山ダム

 四等三角点の「三軒家」からの展望は、南方面しか望むことができないが、中山ダムから田尻山・深山の稜線が素晴らしく、遠く瀬戸は霞んでいる。こうしてみるとやはり山口県の山は素晴らしいことが判る。いつもであればそのまま玖珂蓮華山(蓮華大将軍)に向かうのだが、本日はここでタイムリミット、午後の予定があるため引き返すことにした。

玖珂の展望

 快適な縦走路を引き返すのだが、森に入ると目印がないものだからいったいどこにいるのかやはり判らなくなる。ただ、目印のテープが終始導いてくれるので道に迷うことはない。玖珂の展望地からはやはり15分で河内蓮華山の分岐点に到着、再度山頂からの展望を楽しんでいよいよ下山を開始する。

再び河内蓮華山山頂からの展望

 いつものことではあるが、下山の最中によくも急な坂を登ってきたものだと実感するのだが、本日も山頂まで300mの標識を過ごした先のシダの道はその急斜面に感心しながら降りることになった。

シダの茂る道を下る 祠の場所を過ごす

 シダの茂るジグザグ道を滑らぬよう慎重に下りて行く。シダの道を過ごすともう山頂まで500m標識、中間点の祠は近い。河内蓮華山からは15分で祠に到着、ここまで無事に降りてきたことに感謝、更に下山を続ける。

林道を下りて行く 登山口の交差点に到着

 この先も慎重に斜面を下りて行き、林道へは祠の場所から8分で到着、この先は何の心配もなく快適な林道を下りて行き、登山口に到着、河内蓮華山からは40分足らずで下山を完了した。最後に河内蓮華山の全景を眺めて登山口を後にした。久しぶりの山口県の山は素晴らしい展望の山だった。

河内蓮華山山頂

眼下の展望

弥山と錦川

玖珂の町並み

シダの茂る道

河内蓮華山全景

 前の山 牛臥山 を見る

 次の山 剣山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県岩国市 河内蓮華山 登山口付近のMAP

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