石ヶ坪山(いしがつぼやま)・百谷石鎚山(いしづちやま)山口県山口市

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2008年12月28日

大聖院への石段 →0:20→ 石ヶ坪山 →0:15→ 百谷ルート登山口 →0:15→ 奥の院への分岐

 →0:10→ 百谷石鎚山奥の院 →0:20→ 百谷ルート登山口 →0:10→ 大聖院への石段

全歩行時間 1時間30分

 新山口駅から北東方面を眺めると低い山頂に鯉のぼりが泳いでいる。この山が石ヶ坪山で、山頂には展望台も設置されており、とても明るい山である。

 新・分県登山ガイド34「山口県の山」(山と渓谷社)の著者、中島先生のご案内で小郡の石ヶ坪山と百谷石鎚山へ向かう。山陽自動車道山口南インターで高速を下り、そのままパイパスを小郡方面へ進む。名田島インターでバイパスを下りて右折。県道61号を北上、左に椹野川を眺めながら進むと正面に鯉のぼりの泳ぐ石ヶ坪山が見えてきた。

石ヶ坪山 元橋交差点を右折

 東津橋袂の元橋交差点を右折し、左側に注意しながら進むと精米機の横に一里塚、その先に石ヶ坪山への登山口である大聖院への石段が見えてくる。周辺の邪魔にならない場所に車を置き周辺散策。一里塚には安芸の国との境、小瀬川まで22里、赤間関まで14里と記載されている。

一里塚 大聖院への石段

 石段を登れば左に地蔵菩薩を過ごし、間もなく大聖院へ到着。新四国八十八ヶ所霊場石仏再建記念碑が登山口の目印となる。入口には杖も置いてあり、至れり尽くせりの気配りに感謝しながら参道へ向かう。

左に地蔵菩薩 大聖院へ到着
新四国八十八ヶ所霊場石仏再建記念碑 参道へ向かう

 参道には一番から札所が続き、信仰の道を進んで行けば32番十一面観音で参道を離れ山頂を目指す。足下には250m標識が立ち、山頂が近いことを感じる。

石仏を過ごす 山頂への登山口

 左右にロープの張られた親切な登山道を登れば、間もなく正面に鯉のぼりの舞う山頂が見えてきた。碧く澄んだ空に棚引く鯉のぼりが美しい。種田山頭火の「分け入っても分け入っても青い山」の句碑が立つ山頂は、とても明るい。

ロープの張られた登山道 鯉のぼり舞う山頂
「分け入っても分け入っても青い山」の句碑 山頂にて記念写真

鯉のぼりの石ヶ坪山(動画)

 南を眺めれば火の山連峰、椹野川の河口にはきららドームが光っている。西には御伊勢山・禅定寺山、北には西鳳翩山が美しい。眼下の新山口駅には新幹線が到着、間もなく新幹線は小郡駅を出発し、椹野川に架かる橋を渡った。

火の山連峰 禅定寺山
椹野川 新山口駅

 周囲の展望を眺めた後、右手のトイレ横を通って百谷方面に下りて行く。まるで高速道路並みの整備された遊歩道を下りれば、すぐに麓(百谷地区)から500m標識、「酔いざめの風のかなしく吹き抜ける」と書かれた種田山頭火の句を眺める。登山道には左右にロープが渡され、とても歩きやすく、麓から400mには「山の静けさは わが息くさし」の句が置かれている。間もなく鞍部に到着、鞍部から西方面へ下り、段々畑跡と思われる場所を眺めながら下りると麓から300mに、「すべってころんで山はひっそり」の句を過ごす。

右手のトイレの横を通って百谷方面へ 鞍部からの西方面に下る

 そのまま下れば間もなく百谷地区に到着、砂利道を左に採れば登山口方面だが、今回は砂利道を右折し、百谷石鎚山へと向かう。右手のため池越しに見える風景が美しく、暫く眺めた後、砂利道を出発。この先左手に石鎚神社跡を見る。

石ヶ坪山百谷ルート登山口

百谷ルート登山口を経て林道を進む ため池越しの風景

 手前に鎮座する石仏の優しい顔が印象的で、奥には折れた鳥居が並べられていた。「百谷遺跡100m」の標識に従い、左手の坂に向かうとすぐ右手奥に大鳥居を眺める。これは石鎚山へ向かう参道であるがまずは遺跡へ向かって直進する。そのまま道なりに進めばすぐに山口県指定史跡百谷窯跡に到着。この遺跡は平安時代の9世紀前半、須恵器(すえき)を生産した窯跡である。谷から風を受けて火を燃やす登り窯を眺めた後、元来た道に戻る。

石仏を過ごす 百谷遺跡に向かう
百谷窯跡 石鎚山へ向かう道

 途中より左手に、石鎚山への道は続いているが、シダがきつそうなので砂利道まで下りる。そのまま砂利道を進み、正面に大きな楠を過ごし、道なりに進めば足下に2ヶ所猪除けの電線が配置してあるので要注意。

大きな楠を過ごす 鳥居からの道と合流、道なりに進む

 間もなく先程の鳥居からの道と合流、この先にはシダの茂る場所もあるが、総じて快適な道を進む。足下に旧山陽道と思われる石畳を踏みながら進むと、厳島神社跡の石組みに着いた。時折シダの茂る登山道を進めば、左手に石鎚神社奥の院への目印となるテープを見つけた。この場所から中島先生がテープを巻きながら進んで行く。この道もこれで分かり易くなる。

時折シダの被る道 石畳
厳島神社跡の石組み 赤いテープの目印を確認

 分岐を左に採り、赤テープなどの目印を確認しながら進むと、周囲のシダの背がだんだん高くなり、背の高さ以上のシダになってきた。西に向かっていた道が北に向かうようになると、シダを掴みながら急な斜面に取り付き、周囲を見回すと大岩が目の前に見えてきた。

入口には目印の赤いテープ 目印を巻きながら進む
シダに埋もれる 白い岩を見る

 更にシダに埋もれながら進めば、正面の色濃い岩の中に白い岩が立っている。近くに寄ってみるとこれが役行者。この石像に出会えたことがとても嬉しい。少し引き返し、本道を登れば正面に祠が見えてきた。これが石鎚社の奥の院、手前の松の木との風景が美しい。

役行者の石像 石鎚社の奥の院

石鎚社奥の院(動画)

 シダをかき分けながら祠の後まで行き、岩の上にて中島先生と小休止。丁度昼になったのでおむすびを頬張る。ゆっくり周囲の展望を眺めながら昼食を摂る。祠の横に立つ岩の上に登れば、眼下に火の山連峰、椹野川、小郡の町並みが一望の展望地である。周囲の展望に満足したので下山を始める。

岩の上で記念撮影 眼下に広がる展望

 少し下りたところで右に向かうと灯籠が残っていた。笠の部分が少し壊れていたが由緒ある灯籠を眺めた後、シダの道を下りて行く。間もなく登山道の分岐まで戻り、峠に向かって進んで行く。

由緒ある灯籠 シダの茂る道を下る

 右下に炭焼きの跡を眺め、道なりに登山道を進んで行くと、左手に石鎚山への道が続いているが、そのまま旧山陽道の痕跡を探しながら進む。峠から先は道が途切れているようだが、すぐ先に再び麓に続く道を見つけた。但し、このまま下りるとシダがきつそうなので断念、そのまま元来た道を引き返すことにした。

左には石鎚山への道が続いている 旧山陽道の跡?

 石鎚山への分岐を過ごし、快適な登山道を下れば楠の建つ場所を通過。百谷遺跡・石ヶ坪山百谷ルート登山口を眺めながら道なりに下り、県道61号の元橋交差点に到着。交差点を左折し舗装路を歩けば間もなく登山口に到着、一周回りの登山は無事終了した。

石ヶ坪山全景

一里塚

鯉のぼり

石ヶ坪山山頂

石ヶ坪山から禅定寺山

百谷遺跡

役行者

奥の院

奥の院から眺める椹野川

 前の山 源明山〜嘉納山(岩屋観音巡り) を見る

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県山口市 石ヶ坪山 登山口付近のMAP

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