石童山(いしどうやま) 山口県岩国市美川町

2005年6月25日(土曜日)

石童山

登山口 桑根小学校下河原

ガイド本 金光康資著 防長山野へのいざない

登山開始 14:23 山頂到着 16:11 下山開始 16:45 下山終了 17:50

登山時間 1:48  山頂滞在時間 0:34 下山時間 1:05

所要時間数 3:27

 美川町の石童山に向かい出発した。国道187号を北上し美川町南桑に行く。桑根小学校の横から錦川に向かって降りて行くと駐車スペースがあるのでここに駐車して登山を開始する。

石童山に向かう 錦川沿いに歩いて行く
   

                                        

 静かな錦川の畔を歩いて行き、南桑橋に向かう。錦川では数人が鮎釣りをしており、とても優雅な風景が広がっている。特徴的な南桑橋を渡ると錦川清流線の南桑駅舎があり、駅の右に向かって登山口が始まっている。登山標識は石童山山頂に2.3kmとなっている。

南桑橋を振り返る 錦川清流線の南桑駅舎
錦川清流線の線路横にある石童山山頂まで2.3km道標 ミョウガの群生した藪道

 登山道に入るとどういう訳かミョウガの芽が沢山出ており、夏になると沢山のミョウガが穫れそうだ。道は雑草の勢いが強く、少し藪加減だが道はしっかりしている。ミョウガの葉を掻き分けながら進んで行くとすぐに人丸神社への分岐に着くが神社には帰りに寄ることにして先を急ぐ。

歩きやすい道となる 檜林の下を進む

 西に向かって真っ直ぐな一本調子の登りがなかなかきつい。15分程度歩くとようやく左に折り返して行き少し道に変化が出てきた。すぐに道標が立っており、山頂まで2.1kmとなっていた。15分以上も歩いて200m程度しか進んでおらずがっかりした。登山道は明るく良く踏まれているが時々道が狭くなるので右側の崖に落ちないように気をつけて進む。

山頂まで残り2.1km標識 高佐手集落の窯の跡

 登山開始から40分で高佐手集落の跡に到着した。左手には窯の跡があり右手下には住居跡と思われる平坦地が広がっている。こんな山奥に人が住んでいた事を不思議な思いで眺める。すぐに左上に向かう道標が立っており、道標に従い登って行く。倒木の下を抜け、鞍部を進んで行くと左にお地蔵様を見る。お地蔵様の上にも植林が進んでおり、石垣が丁寧に組まれていた。

高佐手集落の住居跡 左上に向かう標識

お地蔵様と石碑

 お地蔵様の先にも道標が立っており、右上に上がる道標に従い登って行くと土管が置かれた作業場に着いた。暑くて疲れたので土管の上に座り込み休憩をする。ここまで登山開始から約1時間経過している。ほとんど風が無く汗が吹き出るので水分補給が頻繁に続く。

林道横の資材置き場 根笠方面の展望

 作業場から林道に出て林道を左折して進む。林道を進んで行き大きく右にカーブをした先の左側に石童山山頂にあと800m標識を見る。すぐに山道に入るがどうも汗が引かない。どうやら熱中症になってしまったようなのでゆっくり休みながら進む。

石童山山頂にあと800mの標識 反対側に標高約190mの佐手の集落が見える

 ふと北東方面を振り返るとかなり高い所に寄り添うように集落が固まっている。いったいこの集落はどこにあるんだろうかと気になり、帰りに探してみようと思った。檜林に入り坂を登って行くが風もなく蒸し暑い。汗が噴き出てふらふらしてきたので登山道に座り込み休憩をする。この時期は熱中症になりやすい事は分かっていたが先を急ぎすぎてついつい水分補給が疎かになってしまったようだ。たっぷりと水分補給をし再度歩き始める。

檜の植林帯を進む 緑が美しい

 葛折りの道が続き、見える範囲の角まで行き休憩し、休憩しては次の角まで歩くと言うことを繰り返し、少しずつ高度を上げて行く。山道に入り25分で少し坂が緩やかになり休憩の回数が少なくなってきた。急に目の前の風景が広がり、携帯電話のアンテナが近くに見えてきた。

周囲が明るくなってきた アンテナの左手先に馬糞ヶ岳の稜線が見える

 アンテナの先には馬糞ヶ岳の稜線が見え、その右手には水ノ尾山・その奥には平家ヶ岳の稜線が見えている。展望が広がってきたので少し元気になってきた。再び檜林に入り進んで行くと左に向かう道標が立っている。道標に従い進むと倒木帯が待っており、倒木を除けながら進むと今度は右に向かう道標が立っており、山頂まで5分と書かれている。

城将山・大将陣山方面の展望 尾根道を進む

 いよいよ山頂間近と期待が広がり、一旦休憩しようかとも思ったが休憩は山頂でゆっくり取りたいのですぐに山頂に向かう。熱中症はすっかり回復しており、山頂への登りを楽しみながら進んで行く。疲れのピークは過ぎ去ってどんどん足も進んで行く。尾根道をどんどん進み高度を上げて行くと坂が急になり、最後の登りを一気に高度を上げて行くと石童山山頂に到着した。

山頂の光が見えた 石童山山頂

 石童山山頂は平らな場所で山頂三角点と山頂標識が待っていた。展望は特に東側が開けており、先日登った妙見山のアンテナが懐かしい。妙見山の奥には柏木山が見える。妙見山の左手には広島の山らしき稜線が見えるが本日は梅雨の真っ盛りで霞んでいるのが残念である。

美和町妙見山から岩国柏木山方面 山頂の赤松

石童山山頂の風景

 岩国の高照寺山も同様に方向は分かるのだが霞んでいて確認まではできなかった、しかしながら妙見山に会えたのは嬉しかった。自分が登った山を確認することは楽しいことだと始めて感じた。最近少しは山の名前が分かるようになってきたようだ。山頂で水分補給をし、疲れを充分に取ったので目の前の綺麗な赤松を心に刻み、下山を開始する。

山頂より下山を開始する 倒木帯を抜ける

 降りるのは楽々であるが、膝を痛めないようにゆっくりと降りることに心がける。携帯電話のアンテナの場所で馬糞ヶ岳・水ノ尾山・平家ヶ岳・城将山・大将陣を確認した。さらに下山を続け、苦しんだ坂道を一気に降りて行く。再び高い場所にある佐手の集落を見て、不思議な気持ちになった。美川町自体は平地が余り無いことを聞いていたが、その結果高い場所に集落ができたのだろうか。とても気になった。

遠くに水ノ尾山 明るい道を下りる

 山頂からは25分で林道に着いた。林道を降りて作業場に着き、作業場右奥から高佐手集落に向かう道に降りる。お地蔵様に登山の無事を報告し、広い道を降りて行く。下山はついつい急ぎ足になるがゆっくり歩きを心がけて降りて行く。高度を下げて行くとだんだん車の通行の音が聞こえてくる。錦川清流線も通り過ぎて行くのが分かった。

荒れた人丸神社 南桑駅に到着

 南桑駅まで後少しのところで人丸神社への分岐を右に向かう。すぐに荒れ果てた人丸神社が現れた。雑草が茂りかわいそうな神社だった。登山の無事を報告しすぐに降りて行く。南桑駅を過ぎ、南桑橋を渡るとまだ鮎を釣っている人がいた。ゆっくりと歩いて降りて行き登山を終了した。下山時間は結局1時間以上かかった。

橋の上から錦川を眺める 登山口の桑根小学校に着く

 林道上から見えた佐手の集落への道を探すために周囲を走り、美川町の林道を3回探したが分からず、見鯖の上に集落が見えたので登って行ったがどうも集落の規模が小さい。見鯖の集落から上の方を見るとようやく見覚えのある集落が見えた。ガードレールの位置等を覚えて見鯖集落から降りて行き、集落を探しながら進んで行くと、結局は美川町役場南桑支所の横を右折して一気に高度を稼ぎ、標高190m地点に行けば佐手集落に着くことがわかった。

石童山全景 佐手集落から見る石童山
右手にはアンテナが立っている

 標高差140m以上のこの場所に沢山の集落が集まっていることに感動を覚えた。美川町には本当に平地が少ないようだ。美川町南桑支所から佐手の集落まで私の車ではギアをローに入れないと登れなかった。それほど急な斜面に上に集落が広がっている言うことがよく分かった。

河原

南桑橋

お地蔵様

佐手集落

石童山山頂

妙見山方面

山頂の赤松

人丸神社

佐手集落から眺める石童山

 前の山 鞍掛山 を見る

 次の山 阿東町 物見ヶ岳・高羽ヶ岳 を見る

登山口周辺の地図はこちら 石童山 登山口付近のMAP

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