烏帽子岳(えぼしがだけ)・虎ヶ岳(とらがだけ)山口県下松市・光市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2002年 6月 2日 定光寺コースを見る 登山口 →0:10→ 観音滝 →0:15→ 天望滝休憩所 →0:10→ 縦走路尾根 →0:05→ 虎ヶ岳山頂 →0:20→ 烏帽子岳 →0:10→ 展望所 →0:05→ 降松神社 →0:30→ 奥迫登山口 全歩行時間 1時間45分 今回は和歌山県の新宮市より(世界遺産に指定された大峰奥駈道の南奥駈道を切り開かれた)新宮山彦ぐるーぷの皆さん4名、神奈川県より2名のゲストを迎え、山口グループと一緒に来年の干支の「トラ」の名前を冠した虎ヶ岳へ向かう。 虎ヶ岳へは多くのルートが整備されており、それぞれのルートに見所も多いが、短時間で山頂に立つには、所要時間40分の常安寺コースが良い。登山口の常安寺は周南市大河内にあり、萩毛利藩の重臣、旧大河内村領主、粟屋氏の菩提寺。境内に聳える樹齢300年を越える桜も有名である。
常安寺へはJR岩徳線大河内駅から県道63号を西へ進む。山陽自動車道の高架橋をくぐる手前右手に立つ、「虎ヶ岳常安寺コース」の案内に従い右折。そのまま道なりに進めば、駐車場の整備された登山口へ着く。
登山口を出発、すぐに竹林帯を抜ける。落ち葉の敷かれた緩やかな傾斜の登山道を進めば間もなく杉の植林帯に入る。山腹につけられたほとんど真っ直ぐな道を進むと、再び竹林帯を抜ける付近で、左に大岩を眺め、もう少し進むと右に美しい観音滝が現れる。この地点までは常安寺から350mである。なお、側に立つ案内板には虎ヶ岳まで950mと表示されている。
この先は沢沿いに歩くことになり、もう少し進むと右に隠田跡が見えてくる。「江戸時代・毛利藩の重税(年貢)逃れの為、農民が秘密に耕作していた七筆の田圃」と説明されている。石垣の整備された平坦な隠田跡を右に過ごし、更に沢沿いに進む。もう虎ヶ岳へは残り800m、常安寺からは500mの地点で快適な登山道が続いている。
更に沢沿いを進み、右に山口県県行造林地の標識を過ごすあたりから坂の傾斜がきつくなる。ロープの渡された苔むす岩を越える付近は、とても滑り易いので要注意。この先左へ右へと進路を変えながら進めば、坂の傾斜がきつくなる。ここには補助のロープが渡してあり、安心して登ることができる。
右に大岩を過ごし、山腹につけられた細い道を踏ん張れば、間もなく天望滝の休憩所に到着。登山開始から始めて展望が開ける瞬間である。北には熊毛烏帽子岳を見るが、本日は少し霞み気味。この地点は常安寺から800m、虎ヶ岳までは500m、登山開始からは30分弱の行程である。周囲に美しい紅葉を眺め、北に広がる展望を眺めながら小休止。
小休止の後展望地を出発、植林帯の下を尾根に向かって直登気味に登る。進行方向の上には、目指す尾根が見えている。ロープの助けを借りながら一列縦隊で13名が進む姿は圧巻である。やがて尾根の手前に到着、進路が左右に分岐するがこれはどちらの道を採っても大丈夫。すぐに虎ヶ岳縦走路の尾根に到着、常安寺からは1040m、もう目指す虎ヶ岳までは260mである。
尾根に着けばもう快適な縦走路が始まる。周囲に美しい紅葉を眺め、緩やかなアップダウンを繰り返せば、間もなく展望の虎ヶ岳山頂に到着。山頂では約30分の休憩、その間にリンゴやおもち、お菓子、コーヒーなどのお接待があり、思い思いの場所にて大休止を取る。
霞み気味の展望を眺めた後、山頂を出発。次は烏帽子岳の山頂へ向かう。縦走路を西に向けて進路を採り、アップダウンを繰り返せば、進行方向には烏帽子岳の山頂が木の間越しに見え隠れする。間もなく「一の越え」を通過すれば、烏帽子分かれに到着。左方向に向かえば茶臼山方面だが、本日は烏帽子岳へ向かって右へ進路を採る。
少しの坂を進めばすぐに烏帽子岳山頂に到着。ここでは5分の小休止、記念撮影の後、気合いを入れて展望地へ向かう。緩やかな傾斜の縦走路を進み、妙見宮の祠を通過、もう少し進むと最初の展望地に到着、この展望地からは眼下に光市の市街と島田川、その先は瀬戸の展望が美しい。 烏帽子岳山頂
もう少し先へ進むと烏帽子西展望台へ。下松市・周南市を見晴らす展望地に到着、眼下に広がる展望をしばらくく眺める。展望を眺めた後、来巻コースへ向かって下山を開始。元来た道を引き返し、妙見宮の祠の場所まで戻り、分岐を左折。広い参道を下りて行けば降松神社に到着。
神社前にて小休止の後、鳥居を潜り石段を下る。下山分岐は右折、広い参道を下れば、鳥居からは30分で来巻登山口に到着。更に県道に向かって舗装道を進み、合同登山は無事終了した。その後参加者全員防府市へ移動、新宮山彦ぐるーぷの皆さんと一緒に合同忘年会を開催。同ぐるーぷ長老の傘寿のお祝いを兼ねた忘年会は大いに盛り上がり、宴は夜遅くまで続いた。
常安寺コース登山口 隠田跡 虎ヶ岳 烏帽子岳 降松神社 前の山 日晩山 を見る 次の山 仏山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 山口県下松市 烏帽子岳 登山口付近のMAP
2009年7月19日 奥迫登山口よりの登山記 奥迫登山口 →0:40→ 降松神社 →0:10→ 烏帽子岳 →0:20→ 虎ヶ岳 →0:20→ 烏帽子岳 →0:10→ 展望所 →0:30→ 来巻西登山口 →0:15→ 大蔵ゴミステーション →0:15→ 奥迫登山口 全歩行時間 2時間40分 朝から快晴、しかしながら天気予報では午後より雷雨なので、午前中の晴れ間を利用して下松市の烏帽子岳に登ることにした。下松方面より県道63号下松田布施線を西へ向かい、葉山入口交差点を右折、周南交流シティーへの道を進む。
来巻の交差点で信号を右折、そのまま道なりに進み、立派な石垣の家の前を右折し奥迫へ向かう。そのまま道なりに舗装道を進めば、白いガードレールが左右に置かれた橋の手前に「奥迫ゴミステーション」が設置してあり、この横には第19番の札所が置かれている。ここが今回の烏帽子岳の登山口である。
最初は大蔵のゴミステーション付近から南へ続く道に入り、新しい烏帽子岳の登山口(来巻西登山口)を探したが、登山口が分からない。付近の人に登山口を聞くと、「岳さん」なら奥迫から登る道があると説明を受け、分かり易い正面の道を採ることにした。なお、来巻西登山口については、下山時を参考にして頂きたい。 来巻西登山口へは、大蔵のゴミステーションの西100m先を左折する 奥迫のゴミステーションの横を進み登山を開始。広い道を少し進むと植林された木に烏帽子岳・虎ヶ岳登山口の標識が掛けてあり一安心。この標識から南へ進路を採り、竹藪の中に付けられた広い道を進む。なお、この登山口標識の西側の高畑地区からも登山が可能である。
竹の切れた場所には夏草も茂っているが歩くのに全く支障はない。快適な登山道を進めば、間もなく中電の鉄塔巡視路標柱「久保支線bW」に出会う。植林帯の下を更に10分程度進めば「久保支線bX」を過ごす。この先足下に滑り易い石を踏みながら坂を登ると、植林帯に付けられたジクザグな道が始まり、一気に高度を上げる。
植林帯の下に展望はないので淡々と歩くことになる。足下にはムラサキツユクサが咲いていたが、これ以外の花を見つけることは出来なかった。間もなく植林帯の下に、本日初めて赤いテープを発見、少し先では「久保支線bP0」の標柱を過ごす。
ここで右手に新しい「来巻西下山口」の標識を確認、この先には「御山」の石柱が置かれていた。正面には石の鳥居が置かれ、いよいよ降松神社へ向かう。急な石段をゆっくり登り、折り返せば更に長い石段が続く。間もなく石段を登り切れば、こんな所に立派な神社が建っていた。
降松神社 着いた神社は降松神社である。こんな山の中に立派な神社をどうやって建てたのか、先人の偉大さに敬服。神社にて大休止の後出発、自然林の下に付けられた緩やかな坂道を進む。 緩やかな坂道を進めば、祠の立つ分岐へ すぐに明るい場所に出ると立派な祠が置かれ、祠の先の標識には右が見晴台、左が烏帽子岳山頂と案内されている。祠を経由し烏帽子岳の山頂へ向かう。自然林の下に付けられたほとんど平坦な道を進めば、すぐに松の木の立つ烏帽子岳山頂に到着。山頂には三角点が置かれ、古い三角点もその側に置かれていた。山頂からの展望はほとんど無いが、遠くの空には不思議なことに青空が見えてきた。まだ雷雨になるまでには時間がありそうなので、更に虎ヶ岳へ向かうことにした。
烏帽子岳から坂道を下りればすぐに烏帽子別れに到着、標識を確認すると虎ヶ岳までは1015m。なお、茶臼山へは烏帽子別れから5250mである。虎ヶ岳へ向かって出発すれば、すぐに標高390mの「一の越え」を通過。
快適な縦走路を快調に進み、岩の多い場所を通過する。間もなく坂道が続き始めると、青空の下には虎ヶ岳の山頂が待っていた。光市最高峰のこの山にはこれが3回目、山頂の温度計を見ると気温は27度。山頂からは東から南に掛けて素晴らしい展望が広がり、柳井琴石山、周防大島、上関皇座山、手前に石城山と呉麓山、南には光のアンテナ山の鶴羽山と、この辺りは地図を見なくても確認することが出来る。
虎ヶ岳山頂から南の展望 虎ヶ岳山頂からの展望(動画) 背後の西から北に掛けての展望も美しく、熊毛烏帽子岳、周東蓮華山、三丘城山・夫婦岩など過去に登った山々が続いている。空を見上げるといつの間にか青空が無くなっている。雷雨の前に下山をしなければ。虎ヶ岳を出発し烏帽子岳まで一気に戻る。 山頂より北から東方面の展望 途中で木の間から眺める烏帽子岳はやはり烏帽子のように見える。間もなくロープの渡された坂を登れば一の越え、烏帽子別れを右に採り、坂道を少し登れば烏帽子岳山頂に到着。虎ヶ岳からは20分の行程である。山頂を通過し、祠を経由、展望を求めて見晴台へ向かう。少し進めば足下に御山の石柱を過ごし、その先には素晴らしい展望地が待っていた。
東に柳井琴石山、周防大島と続き、平生大星山から上関皇座山と上盛山その先には四国連山が続いている。瀬戸内海には牛島・馬島・祝島が浮かび、南には姫島の先に国東半島の山々が広がっている。この展望所では小休止を兼ねて昼食タイム。本日は軽装のためおにぎりのみ。リュックには夏場の熱中症対策として水分5リッター。少々水をがぶ飲みしても大丈夫だ。 烏帽子岳の展望地から南の展望 姫島を眺めながらの昼食は終了、烏帽子岳西展望台の案内に従い進めば、次の展望台に到着。西展望台からは周南市から北方面への展望が大きく開けており、西から大華山、嶽山、四熊岳、眼下には周南コンビナートが続き、特に周南交流シティーはとても近い。またこの展望台の先には新しい「来巻西下山口」の案内が置かれている。 西の展望地の展望 西の空にかかる雲はまだ薄く、雨が降るにはもう少し時間がありそうだ。展望を眺めた後、来巻西下山口の標識に従い下山を始める。標識には「植林作業道 荒地」と書かれている。自然林の下に付けられた細い道を下る。踏み跡は確かなので迷うことはない。しばらく西へ向かって下りて行き、カマボコ板のような木切れに来巻西と書かれた場所で北へ進路を採り、坂を下る。坂道は右方向に続き、急な斜面なので滑らないよう注意が必要だ。
植林帯を下りて行けば、間もなく間伐により整備された植林帯を通過。中央に付けられた作業道らしき道を下りて行き、途中で左に登山道が続いているようなのだが、夏草が茂っており、林道を下りて行く方が無難なようだ。そのまま林道を下れば、右手に中電の「久保支線bP3」鉄塔を過ごす。更に林道を下りて行けば左手に赤テープを見つけた。この道が上から続く登山道のようだが、やはり途中には夏草が茂っていた。
さて、綺麗な林道を下れば間もなく登山口標識の場所に到着。今回下りてきた方が来巻西登山口である。なお、同じ場所から東には、「烏帽子岳登山口」と案内されており、この登山口を出発すれば降松神社の鳥居下に出る。従って、この場所を登山口にすれば一周回りで烏帽子岳登山を楽しむことができる。但し、雷雨の心配な私は、これから奥迫登山口へ向かって出発する。 来巻西登山口 林道を下りていれば真夏のような日射しが差してきた。そこでこの登山口からもう一度烏帽子岳を目指そうかとも思ったが、ここへ来るまでの道が分からないのでそのまま下山を続ける。林道を歩くこと500mで舗装道に着き、途中でお地蔵様を過ごし、舗装道出会いから更に500mで大蔵のゴミステーション手前に着いた。
この坂の途中には「烏帽子岳西登山口」標識が置かれていた。そのまま坂を下れば、乗用車で奥迫登山口へ向かった道に合流、舗装路を東へ進む。石垣の立派な家の前を右折、大蔵のゴミステーションから1km歩いて奥迫の登山口へ到着した。
最後の林道・舗装道歩きが単調だったが、今回の登山コースは一周回りで快適なコースだった。車に乗り込み登山口までの進入コースを確認。更に西登山口まで車で乗り入れたが、砂利道はやはり冷や冷やする道である。従って大蔵のゴミステーション付近から車で林道入口まで500mを車で乗り入れ、残り砂利道の500mは、歩いた方が無難な気がした。 鳥居 降松神社 祠 烏帽子岳 虎ヶ岳 虎ヶ岳から瀬戸内海 烏帽子岳西の展望所 前の山 琴石山 を見る 次の山 夫婦岩山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 山口県下松市 烏帽子岳 登山口付近のMAP |