山口県百名山No.054 要害岳・高嶽 お大師様八十八ヶ所巡礼路を辿り展望の山頂へ  山口県山口市

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2005年7月28日 初回要害岳登山を見る
2025年6月20日
墓地横駐車場 →0:30→ 48・49番石仏 →1:00→ 要害岳山頂

 →0:50→ 高嶽山頂 →0:50→ 要害岳山頂 →0:30→ 48・49番石仏

 →0;10→ 薬師堂→0:10→駐車場

全歩行時間 4時間 0分
登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 20年ぶりの要害岳・高嶽登山!真夏の巡礼路は木漏れ日が心地よい
山口県徳地町にある要害岳と高嶽へ、20年ぶりに登ってきました。今回は、中島篤巳氏の著書「山口県百名山」の2周目となる山旅です。前回訪れたのが2005年7月だったので、実に20年ぶりの再訪となります。
佐波川先に眺める要害岳 昌福寺墓地駐車場
「お大師様八十八ヶ所巡礼」の案内板より出発します 2番石仏より参拝開始

昌福寺から始まるお遍路登山
 今回の登山口は、麓にある昌福寺(しょうふくじ)の墓地駐車場です。昌福寺は幕末奇兵隊及び膺懲隊がこの地に一時駐屯した時、屯所として使われていた場所の一つです。駐車場の左端に掲示された「お大師様八十八ヶ所巡礼」の案内板が目印で、ここが参道の入り口となっています。私は2番の石仏から巡礼をスタートしました。もし昌福寺に参拝してから登山を開始する場合は、本堂左側から石鳥居をくぐり、コンクリート舗装の坂を上ります。その先に建つ祠の右手から参拝道に入ると、7番の石仏から巡礼が始まります。

補助のロープが設置されています 6番石仏の先で祠の横に着きます
祠の右から進むと7番石仏より参拝を始めます お大師様巡礼の道

 参拝道には補助用のロープが設置されており、札番の木札も新しくなっているようでした。6番の手前で右手に祠を過ぎ、7番で祠側からの道と合流します。歩きやすい参道を辿り、順番にお大師様の石仏に手を合わせながら、ゆっくりと高度を上げていきました。

丸太の椅子が置かれた展望地

絶景と心地よい木漏れ日
 美しい木漏れ日が降り注ぐ道を歩いていると、42番石仏の先で展望地に出ました。眼下には佐波川が流れ、西から南西方向には真田ヶ岳や右田ヶ岳などの山々が広がっています。以前見えていた狗留孫山や白石山は、残念ながら木々の成長で全く見えなくなっていました。展望地には休憩用の丸太の椅子も設置されています。

分岐は要害山へ向かって左折 48番・49番石仏に出合います
 43番石仏を過ぎ、さらに参拝道を進むと左右に分岐があります。ここを左に進むと48番・49番石仏に出合い、ここで八十八ヶ所巡礼路とはしばらくお別れです。要害岳までの登山道ははっきりと分かりやすく、目印のテープも続いているため道に迷う心配はありません。急な上り坂もありますが、木漏れ日の美しい道を歩くのはとても楽しい時間でした。
尾根を吹く風が涼しい わずかな展望

猛暑日でも快適な樹林帯の道
 この日は梅雨の晴れ間で、最高気温が35度近くまで迫る猛暑日でした。しかし、登山行程のほとんどが木々に覆われた樹林帯の下だったため、風が吹くととても涼しく感じられました。

岩を過ごします 村と彫られた石杭

 わずかに集落が見える場所を過ぎ、よく踏み固められた登山道上では「村」と彫られた石杭を見かけました。少しずつ高度を上げていくと、途中に転がる岩が現れます。時折倒木も見られましたが、歩きやすいように片付けられていました。

少しずつ高度を上げます
要害山城跡 山頂手前で大岩を過ごします

 要害岳山頂と懐かしい山々の展望
 やがて大きな岩の横を通り過ぎると、広く平坦な要害岳の山頂に到着です。明るい山頂には三等三角点が設置され、立派な山頂標識が木に掛けられていました。

要害岳山頂 高嶽側から眺める要害岳山頂
手前が高嶽、奧が土田ヶ岳 手前から串文珠岳・千石岳・金峰山
石ヶ岳 法師ヶ岳・四熊岳

 山頂からは素晴らしい展望が広がります。東には三角錐の串文殊岳、その先には千石岳、さらにその先には山頂に反射板が建つ金峰山が見えます。文殊岳の左には土田ヶ岳、その手前が次に目指す高嶽です。南東には慈母観音像が建つ法師ヶ岳と四熊岳、北東にはアンテナ施設が多く建つ石ヶ岳が大きくそびえています。しばらく展望を眺めて小休止を取り、引き続き縦走路を辿り高嶽を目指しました。

要害岳を出発し高嶽へ向かいます 少しワイルドな道に変わります
小古祖への分岐を通過します
高嶽への縦走路と神秘的な雰囲気
 要害岳から高嶽への縦走路は、樹林の下に続く道です。要害岳までのよく踏まれた登山道に比べると、少しワイルドな道に変わりますが、目印のテープは引き続きはっきりと続いています。要害岳から少し進めば、小古祖への分岐を通過します。
石杭を過ごします 目印は続いています

 石杭を過ぎて坂を下り、鞍部(あんぶ)から再び登り返します。山腹に続く細い道を辿り、苔が美しい場所を通過するなど、なかなか見どころの多い縦走路です。しばらく涼しい風が吹いていて快適でしたが、地形の関係か、途中から風がなくなり体温が上がるので、こまめな水分補給が欠かせませんでした。

苔むす場所 祠に出合います

 自然林が続く登山道を淡々と進み、岩が目立つ場所を通過すると、この先に祠が祀られた場所に着きました。しかし、この祠の中は空っぽでした。祠の横を通過し、わずかに坂を下って登り返すと、標高445mの高嶽山頂です。高嶽山頂にも祠が祀られていましたが、こちらも中は空でした。

一旦下って高嶽へ向かいます 祠のある高岳山頂です
祠の中は空でした 周囲に展望は望めません

 高嶽の山頂周囲には岩が多く、どこか神聖な雰囲気が漂っています。ただ、山頂周囲は樹木が高く、残念ながら展望は望めませんでした。山頂を出発し、手前の祠まで引き返して明るい祠の前で小休止をとり、下山を開始しました。

手前の祠で小休止 要害岳まで戻りました

無事に巡礼と登山を終えて
 要害岳まで引き返し、地図で山名を確認したり、双眼鏡で山頂に建つアンテナなどを眺めたりしてから、要害岳を出発しました。48番・49番札所まで戻り、50番からお大師様巡りを再開です。この先からは急な下り坂が続き、補助のロープを伝いながら慎重に下っていくと、下り立った場所は薬師堂でした。

50番からお大師様巡りを再開します ロープを補助に急な坂を下ります
81番石仏を過ごします 薬師堂に着きました
82番から88番までの石仏に参拝 薬師堂の左に祀られた88番の石仏に参拝
 薬師堂前で82番から88番までの石仏に参拝し、これにてお大師様八十八ヶ所巡りと要害岳・高嶽登山は無事に終了です。昌福寺に参拝後、山門をくぐり、1番札所にも参拝してから駐車場へと帰着しました。
昌福寺に参拝 1番石仏に参拝

 今回の登山は、約20年ぶりの再訪でしたが、真夏の猛暑日でも樹林帯の道が涼しく、木漏れ日が美しい快適な山歩きとなりました。昌福寺から始まるお遍路道は、ただの登山だけでなく、歴史と文化を感じられる特別な体験です。

お大師様八十八ヶ所巡礼
要害岳山頂
石ヶ岳・高嶽・土田ヶ岳・串文珠岳・千石岳・金峰山
高嶽手前の祠
高嶽山頂

昌福寺と要害岳

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歩いた足跡  
登山口周辺の地図はこちら 山口県山口市 竜門岳登山口 登山口付近のMAP
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