若草山(わかくさやま)奈良県奈良市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トップに戻る 2013年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順 2013年4月2日 北ルート登山道入口 →0:30→ 山頂 →0:25→ 出口専用ゲート 全歩行時間 0時間55分
奈良県の山歩き二日目、今回遠征の一番の目的は若草山登山である。春日大社の駐車場へ車を置き、朱の山門を潜って春日大社へ参拝。季節柄桜の花が満開で美しい。空を見上げれば、曇空だが雨さえ降らなければ良い。 春日大社へ参拝 春日大社の風景 春日大社の御祈祷所横を抜け、北へ向かう。間もなく若草山へ300mの案内を確認、これから先は案内に従い進めば大丈夫。さすがに奈良公園内には鹿が多い。水谷神社で左に子授石を過ごし、古城川に架かる朱の橋を渡る。
この先で舗装道を横切り、土産物店の間の階段を登ると、すぐに平坦な若草山の山脈が見えてくる。若草山へは南側と北側の入口があり、手前の南ゲートで入山料150円を支払い若草山敷地内に入る。 若草山と南ゲート入口 若草山へ登るには、北と南の登山コースがあり、南側は約350段の階段が続くので、一般的には下山時に使用する方が良いそうだ。そこで、北ルート登山道へ向かって芝生を進む。途中で出口専用のゲートを過ごし、北ルート登山道に入る。
最初から石段道なので焦らず出発、左にはフェンスが設置されており、頭上には満開の桜が美しい。お花見登山なので桜を観賞しながら登っていると、右側にもフェンスが設置されている。なお、このフェンス内では毎年1月の第4土曜日に、山全体を燃やしてしまうという、古都奈良の新年を飾る伝統行事の山焼きが行われている。
若草山一重目からの風景 やがて階段は終わるがまだまだ坂の傾斜はきつい。自然林の下、遊歩道を折り返しながら登れば、前方に建物が見えてくる。この建物の横を抜ければ若草山一重目へ到着する。眼下には奈良公園が一望で、東大寺大仏殿などがすぐ近くに見えている。 若草山一重目からの風景 本日は、霞がかかっているような状況なので、遠くまで見晴らすことはできないが、満開の桜咲く奈良公園の展望は素晴らしい。一重目での展望に満足したので、山頂へ560mの案内を眺め、緩やかに左カーブを描きながら高度を上げる。
若草山二重目から眺める風景 眼下に奈良公園や遠くに広がる展望を楽しみながら進むと、足下は芝生から砂利道へ変わり、大三角点と刻まれた石柱を過ごせば、二重目へ到着する。一重目からわずかに高度が上がっただけなのに、遠くまで見晴らすことができるが、少し霞み気味なので展望は限られている。その中で眼下に見えている大仏殿の周辺は、やはり満開の桜が美しい。
二重目を出発、いよいよ山頂へ向かう。この先から足下に赤土が目立ち始める。細い尾根道の途中に満開の桜の木を過ごせば、入山ゲートの前を通過。目の前に続く階段を登れば左右の分岐が現れる。直進方向はそのまま山頂だが、ここでは右折し三重目べ向かう。
若草山三重目から眺める風景 眼下には歩いてきた遊歩道が一望、素晴らしい展望も広がっている。間もなく若草山三重目へ到着、眼下を眺めると低い雲が浮かんでおり、まるで白い線が引かれているように見える。展望広場に観光客が増えてきたので山頂へ向かって出発する。
史跡鶯塚古墳の案内を眺めて山頂へ続く道へ入り、左に石柱と松の木を過ごせば、緩やかな傾斜の先に大岩が見えてきた。右側から少しの傾斜を登れば、三等三角点と「鶯陵」と刻まれた岩の立つ若草山の山頂へ到着した。 若草山山頂 若草山山頂から眺める風景 晴れていれば南に大和三山や葛城山等が見えるはずだが本日は春霞、眼下に展望を得ることができるだけでもありがたい。再び三重目へ移動し、眼下に広がる奈良公園を眺める。若草山はわずか標高342mだが、平坦な奈良の市街を眺めるにはこの高さで充分、美しい展望に満足して下山を開始する。 三重目から眼下に広がる展望 二重目を過ごし、緩やかに右カーブを描き始める。ここで南ゲートの案内が現れるので下山は左側の南ゲートへ向かう道を採ることにした。すぐに長い階段が現れ、左側斜面を眺めれば、鹿が芝生を食んでいる。やはり若草山には、のどかな風景が似合っている。 下山は南コース登山道を採る 間もなく下の段へ着き、一旦階段道は終了するが、遊歩道の先には再び階段道が現れる。但し、坂の傾斜は緩やかなので大した疲労感は無く、間もなく南ゲート前を通過する。そのまま芝生道を辿り、出口専用のゲートを潜って無事若草山登山を終了した。
若草山の北登山口から北へ進み、手向山八幡宮へ参拝、更に北へ進むと正面に法華堂(三月堂)が見えてくる。この法華堂は東大寺最古の建物で、740年から747年の間に建立されたとのこと。古くは羂索堂(けんさくどう)と呼ばれていたが、旧暦三月に法華会が行われたことから法華堂または三月堂と呼ばれるようになった。 手向山八幡宮へ参拝
法華堂の西側に、毎年四月に法華三昧が行われる四月堂を過ごせば、旧暦二月に「お水取り(修二会)」の行われる二月堂が右上に見えてくる。二月堂は平重衡の兵火(1180年)、三好・松永の戦い(1567年)の2回の戦火には焼け残ったが、寛文7年(1667年)、お水取りの最中の失火により焼失、2年後に再建されたのが現在の建物である。 二月堂 この二月堂は少し高台に位置しているので歴史ある石段を登る。本堂に参拝し、正面前の舞台から眼下を見下ろす雰囲気がとても良い。季節柄正面右側には桜が満開、素晴らしい景色が広がっていた。
二月堂から眺める風景 二月堂を出発し、四月堂の横を抜け西へ向かうと、右には鐘楼堂が置かれている。その先には重源を祀る俊乗堂があり、東大寺再建へ尽力した重源の功績を記した案内を眺める。
1180年(治承4年)平重衡によって大仏殿が焼かれるなど、東大寺の多くの伽藍が焼失した。その後、壇ノ浦の合戦で平家が滅亡し、文治(改元)2年(1186年)東大寺再建の大勧進(責任者)に任命された重源は、用材切り出しのため、山口県の佐波川上流に位置する徳地を訪れ、その指揮をとると同時に、周防国の国司として政務も執行。10数年の歳月をかけて東大寺の再興を成し遂げたそうだ。
山口県ともゆかりの深い重源上人の峻乗堂を出発、西へ向かって階段を下れば、正面に一際高い大仏殿がそびえている。大仏殿の手前を左折、壁沿いを南へ進むと正面に鏡池が見えてくる。この角を右折すれば、東大寺大仏殿の見える中門へ着く。境内に入る時間がないので、東大寺の中門前から大仏殿を眺める。
大仏殿は創建から2度にわたって焼失、鎌倉と江戸時代に再建されており、現在でも世界最大級の木造建築である。丁度桜の花が満開で、桜の花越しに大仏殿の美しい風景を眺める事ができた。
東大寺の中門を出発、南大門を目指して南へ進む。左に鏡の池を過ごし、間もなく現れる南大門を潜る。天平創建時の門は平安時代に大風で倒壊、現在の門は鎌倉時代、東大寺を復興した重源上人が再建したものである。正治元年(1199)に上棟し、建仁3年(1203)には門内に安置する仁王像とともに竣工。屋根裏まで達する大円柱18本は、21mにも及び、門の高さは基壇上25.46mもある。大仏殿にふさわしいわが国最大の山門である。 門に向かって左に阿形(あぎょう) 右に吽形(うんぎょう) また、仁王像二体は、昭和63年から5年間にわたって全面解体修理が行われ、その際に、天平創建期から向かい会って立っていたことや、山口県で伐採された木材が、約1年程で搬送され、古文書の記述通り、ほぼ70日間で二体同時進行で、造像されたことも証明されたそうだ。
門の左右に並ぶ大きな仁王像を眺め、重源上人の偉業に改めて感動。修学旅行で仁王像は見学していると思うが、当時の記憶は全く無い。今回は大きな仁王像を初めてみたような新鮮な感動を得る事ができた。 以上で若草山登山と奈良公園の観光は無事終了。若草山ののどかな風景を眺め、春日大社の駐車場を出発した。 若草山 北ゲート入口 途中の展望 若草山山頂 二月堂 大仏殿 金剛力士像(阿形) 南大門 奈良公園と若草山 前の山 生駒山 を見る 次の山 天香久山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 奈良県奈良市 若草山 登山口付近のMAP |