焼火山(たくひやま) 島根県隠岐郡西ノ島町

2023年 6月 4日の焼火山登山を見る

2008年 6月 2日

焼火山

登山口 →0:07→ 大鳥居 →0:06→ 焼火神社 →0:06→ 大鳥居

 →0:10→ 神社との分岐  →0:07→ 焼火山分岐 →0:04→ 焼火山山頂

 →0:08→ 展望台 →0:05→ 焼火山分岐  →0:05→ 神社との分岐

 →0:07→ 焼火神社 →0:10→ 登山口

全歩行時間 1時間15分

 朝6時に起床し天気予報を見る。なんと台風5号の接近により、低気圧が北上しているので中国地方はほとんど雨の予報だ。ただ一ヶ所晴れの予報が出ているのは隠岐地方だけ。これには思わず万歳。ホテルのロビーでおみやげ物を眺め、隠岐名物のお土産を購入、有名な海士町のサザエカレーも購入した。

隠岐だけが晴れの予報 部屋から眺める展望

 少し時間が余ったので、大浴場にてくつろぎタイム、旅行に出たときこそ朝風呂をゆっくり楽しむ。7時より昨日と同じ中広間に行き朝食を摂る。アジの開きを目の前で焼き、その他のおかずは生卵・おみそ汁・豆の煮物・ひじき・海苔の佃煮・味付け海苔・漬け物、これだけでも充分豪華な朝食だ。ご飯をお代わりし今日も元気に出発する。

朝の大浴場 豪華朝食

 浦郷港にあるレンタカーの事務所まで歩いて約10分、事務所にて手続きを完了し、国賀荘に戻り荷物を積み込む。さあ、焼火山に向けて出発だ。

浦郷港にてレンタカーを借りる 国賀荘を出発

 西ノ島大橋を渡り、瀬戸山トンネルを抜け、その先の交差点を波止へ向けて右折する。右手に「マリンパーク弁天」総合案内所の標識を過ごすと、左手に焼火神社・焼火山林道の標識が見えてきた。この標識に従い分岐を左折、すぐに突き当たりのT字路に着き、舗装された焼火山林道を右に向かうと2ヶ所で道路工事をしていた。

瀬戸山トンネルを抜ける 瀬戸山トンネルを抜けた先を右折
右手に「マリンパーク弁天」総合案内所の標識を過ごす 焼火神社・焼火山林道の標識に従い左折

 分岐に入って10分で焼火神社の駐車場に着き、登山準備をしてすぐに出発する。参道には滑り止めの細工をした板が渡されており、とても歩きやすくなっている。登山口はエントランス広場と案内図に書かれており、探索の道は焼火山を経由して大山まで行く事ができるそうだ。

焼火神社入口 板で作られた参道

 背後に広がる展望を楽しみながら板で作られた参道を進んで行くと、5分で左手に小さな鳥居と祠を過ごし、更に2分で焼火神社復興奉賛会により建てられた大鳥居に出会う。大鳥居の下には展望台930mの標識が立ち、探索の道は左に続いているが、まずは右手の焼火神社に向かって進んで行く。

背後に広がる展望 左に祠を過ごす
焼火神社復興奉賛会により建てられた大鳥居 大鳥居の足下には標識が立つ

 焼火神社へは350mと足下の標識に書かれており、右手に向かって崩壊した場所を過ごすとこの先には快適な平坦路が続いている。左手に灯籠が立つ場所を過ごすと左手上に石段が続いているので登って行く。石段の先には祠が立っているので早速参拝、この先の左手から焼火山へ向かう遊歩道が続いているが、この時点ではまだ気付いていない。

狛犬 祠に参拝

 少し藪加減の道を下りて行くと、正面に石垣が広がり社務所が見えてきた。左手に石垣を見ながら道なりに進むと社務所の奥には大きな岩が続いていた。更に参道を進んで行くと左右に立派な狛犬が配置され、その右横には手水鉢も置かれている。

石垣が配置されている社務所 社務所の横には大岩

狛犬と手水鉢

 間もなく左手に配置された奉納板の先に、目指す焼火神社が見えてきた。その本堂が素晴らしく、岩窟の中に屋根が入り込んでいる。この景色は三徳山三仏寺の投入堂に似ており、不思議な光景に感激しながらしばらく神社を眺める。

奉納板と焼火神社 大きなご神木

 焼火神社について

 一条天皇の昔、西ノ島の海上に、夜になると明々と燃えさかる火があった。それは数日続いた後に、飛行して西ノ島町の最高峰焼火山上に入った。驚いた村人がこれを追って登ってみると、山頂近くに高さ数十メートルの岩壁がそそり立ち、それがあたかも仏像のように見えた。そこで村人はこれを拝み、その場所に一宇の堂を建てて祀ったのが「焼火山雲上寺」の始まりである。

 焼火神社の神様は、深夜に漂流する船を救助するという。時化(しけ)に遭って海上で万策尽きたとき、焼火の神様に祈願すると、三筋の光を現わしてくれる。その中央の光に船に向けると、必ず、安全な港に入る事が出来る。(野津 龍著、隠岐島の伝説より)

焼火神社本殿

 神社の手前に聳えるご神木と思われる杉の木は、幹回りが太く立派で、この雰囲気も素晴らしい。いろいろなお願いをするため焼火神社に参拝、西ノ島町十五番札所焼火神社雲上宮のご本尊は地蔵菩薩、御利益は子供の守り仏・霊験あらたとの事である。

ご神木と焼火神社

 神社の境内から眼を上に向けると、本堂の左手上にも樹林の中に建物を見つけたが、そこまで行く道を見つける事は出来なかった。焼火神社の素晴らしさに時を忘れてしまいそうだが、焼火神社の次は焼火山登山である。神社側からの登山口の標識が分からないので先程の大鳥居まで戻り、探索の道を進む。

樹林の中の建物 社務所の横を引き返す
大鳥居まで戻った 探索の道に入る

 前述したように展望台までは930m、途中に設置された横木の階段は少し荒れているが、おおむね歩きやすい道が続いている。頭上には道案内の電線が続いており、時折電柱を横に過ごす事になる。

遊歩道を進む

 大鳥居から10分で焼火神社を起点とする遊歩道と合流、この場所から展望台まで500m、焼火神社からは400mの地点となる。なんだか遠回りをしてここまで来た気もするが安全と安心が一番大切だ。

焼火神社を起点とする遊歩道と合流 焼火山案内図

 足下に咲くシャガの花などを観賞、少しずつ山頂に近づいている気がする。新緑の美しいこの季節、草木の生い茂る場所を通過すると展望台まで200mと民放アンテナへの分岐に着いた。そのまま展望台に向かって行くとNHKのアンテナの下に着いた。・・・なんか違う気がする。他に道が無いのなら山頂への道は民放アンテナ方面しかない。もう一度地図を取り出し方向を確認、今度は確信を持って民放アンテナ方面に進む。

新緑が美しい 民放アンテナへの標識
民放アンテナの標識を右折 電柱の手前を左折

 落ち葉の敷き詰められた緩やかな斜面を進むと正面には電柱が立っており、この電柱を左折すると左手にBSSのアンテナが立っている。更に進むとベンチが草木の中に埋もれている場所を過ごし、その前に三角点を見つけた。とうとう焼火山の山頂に到着したようだ。周囲に全く展望はないが、自分の力で山頂に着いたという満足感に浸っている。

左にBSSのアンテナ施設を過ごす 焼火山三角点

 三角点の右横には中電電柱(ハシ分88右3)が立ち、その先で無造作に岩の配置された場所を過ごすとNKTとTSKのアンテナが立っていた。まさに焼火山山頂はアンテナ銀座という感じがした。麓から双眼鏡で焼火山を眺めると西にNHK、東に向かってBSSとNKT・TSK(共同アンテナ)の2本のアンテナが近くに並び、その間に立つ中電の電柱の下が山頂となる。

岩が無造作に配置された山頂 山頂にはアンテナ施設が多い
NHKのアンテナ施設を過ごす 探索の道へ向かう

 待望の焼火山の山頂を踏んだので次は展望台に向かって進む。先程の分岐まで戻る途中、足下に白いギンリョウソウを見つけた。山頂を踏んだ事で少し気持ちに余裕が出来たようだ。展望台まで200m標識に従って進むと、右手にNHKのアンテナを過ごし、更に自然林の下を進んで行くと左右に踏み跡が分岐する。この分岐を右方向に向かうとすぐに木製の展望台に到着、これが標識に書いてあった展望台だ。

右が展望台への道 展望台

展望台から周囲を眺める

 周囲をぐるり一周見晴らす展望台に立ち満足、西方面の展望が特に美しい。以前は大山まで縦走路が整備されていたようだが、現在では冬場でないと少々きつい道かもしれない。展望台にて山頂のアンテナや、東に広がる海士町中ノ島の展望を眺めるが、中ノ島方面は少し霞んでいる。展望台にて充分休憩を取ったので下山を開始する事にした。

海を隔てて中ノ島(海士町)

 民放アンテナの分岐を過ごし、焼火山への分岐に到着、時間に余裕があるので神社へと向かって下りて行く。こちらの道も遊歩道として整備されており、快適な道が続いている。横木の階段を慎重に下りて行くと社務所手前にある祠の場所に到着、これで神社側から焼火山に向かう道を確認する事が出来た。

焼火神社への分岐 遊歩道を下りる
右に祠が見えてきた 遊歩道は祠の横から続いていた

 再度焼火神社に参拝して登山の無事を報告、神社を出発する。大鳥居まで戻るともう登山口は近い。途中に広がる展望を眺めながら下りて行き無事登山口に到着、焼火山への登山は終了した。

板の参道を下る レンタカーで出発

 林道を下りて麓の道から焼火山を見上げる。予想した通り、BSSのアンテナの横が山頂である事が分かる。ユアーズというスーパーにて昼食用の弁当を買い、再び瀬戸山トンネルを抜ける。次に向かうのは国賀海岸だ。

林道を下りて焼火山を見上げる スーパーにてお弁当を調達

 国賀海岸に向かう途中、鳥居が海中に立ち、イカの大群が入江に押し寄せることで有名な由良比女神社とイカよせ浜を見学、由緒ある由良比女神社は美しく、イカよせ浜にはイカを拾う人の絵が置かれていた。

 由良比女神社について

 昔、由良の姫神様が、苧桶(おおけ)に乗って遠い海からこの神社にやってきた。そのとき、手で海水をかき分け、かき分け、この浦に向かってくる途中、イカがその手に戯れて、引っ張ったりかみついたりしたという。そこで、この非礼を詫びるために、毎年秋になると、イカの大群が神社の正面の浜辺に押し寄せてくる。地区の者はこれを由良比女さまの霊異といって喜び、水際に小屋掛けをし、家族総出でこのイカをすくい捕る。(野津 龍著、隠岐島の伝説より)

由良比女神社

 また、神社では「11月29日の神帰祭には少なしといえども寄らざる事無し、これは遠き古より今に至るまで、変わることなき不思議の一つなり」と昭和29年6月28日付で説明されており、最近では平成4年11月29日未明にイカを掬った写真が神社に掲示されていた。

いか拾い 由良の浜

 写真を眺めながら、海の真ん中で魚(ウマヅラハゲ)の手づかみをするよりはイカを掬う確率の方が高いような気がした。由良比女神社散策を終了、由良浜を眺めた後いよいよ国賀海岸へと向けて出発した。

 

焼火山

焼火神社参道入口

途中の展望

社務所横の大岩

狛犬

焼火山山頂

山頂の岩

展望所

展望

アンテナ

由良比女神社

由良浜

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県隠岐郡西ノ島町 登山口付近のMAP

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