白馬岳−3 (白馬岳・小蓮華山・乗鞍岳) 白馬山荘から栂池まで 長野県白馬村他 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トップに戻る 2014年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順 2014年9月 3日目 白馬山荘 →0:15→ 白馬岳 →0:40→ 三国境 →0:45→ 小蓮華山 →0:40→ 船越頭 →0:30→ 白馬大池山荘 →0:40→ 乗鞍岳 →0:50→ 栂池自然園の木道取り付き →1:00→ 栂池自然園ビジターセンター 全歩行時間 5時間20分
しばらく美しい山並みを眺め、午後6時前に朝食会場へ向かった。もうほとんどの登山者が食事を終えており、残りは数名というところである。朝食は、シャケにウインナー、卵焼きに酢の物とサラダ、漬け物に海苔にお味噌汁とご飯、とてもおいしい朝食である。 朝食後すぐに荷物を整え白馬山荘を出発。山頂へ向かって砂利状の道を進む。少し登って背後を振り返れば、山莊の先に立山連峰や槍ヶ岳、穂高連峰が広がり、手前には白馬鑓ヶ岳と杓子岳がそびえる感動的な風景を眺める。少しずつ白馬岳の山頂は近づいてくるものの、背後に広がる展望には雲がかかり始めた。
後立山連峰最高峰 白馬岳山頂 間もなく二回目の白馬岳山頂へ到着、昨日の曇天から一転、今日は周囲360度の展望が広がっている。立山連峰や穂高連峰は当然のこと、北西には日本海まで見えている。長野県側は少し逆光気味だが、こちら側も美しい。美しい風景を眺めていると、時の過ぎるのも忘れてしまいそうになる。 白馬岳山頂から感動的な風景を眺めた後、次は小蓮華山へ向かう。山頂を出発し、北へ向かって坂を下る。これから向かう稜線は一望で、尾根には一本の線が続いている。少し下って白馬岳を振り返ると、やはり長野県側に向かって、えぐれるように切れ落ちていることがわかる。 間もなく切れ落ちた崖から下る地点へ着き、この先からは白っぽい岩の多い道を下る。切れ落ちた山腹の道を下るが、ここでは少々の勇気が必要である。目印として書かれた赤い丸印に従って坂を下り、背後に振り返る白馬岳は尖っている。白馬岳の下側は切れ落ちており、この姿も美しい。麓へ向かう急峻な斜面は滅多に見られないので、なかなか楽しいものである。
やがて平坦な縦走路に下り立ち、背後にそびえる白馬岳は三角錐の美しい山である。富山県側には遠く日本海が広がり、こちらも感動的な風景で、長野県側から山に登って日本海を眺めることができるとは、思ってもみなかった。これも天気の良いおかげである。間もなく標高2751mの三国境へ着き、北西には鉢ヶ岳、雪倉岳が見えてきた。この地点から白馬大池までは115分と案内されている。 ハイマツを眺めながら緩やかな傾斜の坂へ向かう。立ち位置から眺めると、小蓮華山は中央の小高いピークではなく、もう一つ先のピークに位置している。右に長野県側の市街地、左に富山県側の日本海を眺めながらに進むのはとても贅沢な風景である。背後にそびえる白馬岳の山頂には少しずつ雲がかかり始め、いずれは全体が雲に覆われることだろう。それにしても白馬岳は見る角度により厳しく見えるし優しそうにも見える。いずれにしても青空の下に映える山まであることは間違いない。 縦走路を北へ向かえば、少し高度が上がる。もう背後の白馬岳は雲に覆われてしまった。さらば白馬岳、美しい姿をありがとう。さて、進行方向の小蓮華山はと言えば、こちらにも雲がかかり始めている。砂利状の登山道を滑らないよう高度を上げれば、ほとんど平坦な尾根に着く。更に緩やかな傾斜の道を辿れば、間もなく標高2769mの小蓮華山の山頂へ到着した。 三等三角点の置かれた山頂からは、西に鉢ヶ岳、その右に避難小屋、更に雪倉岳と続き、北東には白馬大池が見えている。もう東側はすっかり雲に覆われて視界は効かないが、もし見えていれば栂池方面が見えるはずである。 小蓮華山を出発し、少しの坂を下っていると、目の前に雷鳥が現れた。雷鳥は3匹おり、仲良く遊んでいるように見えた。しばらく雷鳥を鑑賞した後、縦走を続ける。周囲には雲が目立ち、もう見えているのは白馬大池と富山県側の一部のみで、長野県側は完全に雲に覆われている。山並みを隔ててこれだけ天気が違うことを目の当たりにするのは、楽しい出来事である。
富山県側の山肌に広がる紅葉を眺めながら白馬大池を目指している。ここで背後からマウンテンバイクに乗った二人組が快調に下ってきた。いろいろな趣味の人が居るものである。富山県側の晴れ間を眺めながら坂を登り、着いたところは船越の頭。このピークを境に雷鳥坂を下る。 紅葉に彩られた山肌
左右に茂るハイマツ帯を抜け、ようやく白馬大池が見えたと思ったら雲に覆われてしまった。ここでハイマツ帯を飛び回る鳥を見つけた。雷鳥は空を飛べないはずなので、ホシガラスだろう。愛嬌を振りまくように近くで動いている。近くで眺めるととてもかわいいカラスのようだ。
やがて白馬大池の近くへ着くと、丁度雲が切れて白馬大池の全景を眺めることができた。この白馬大池は、鏡に写したようなきれいな池である。間もなく大池山荘の前に到着、ここで本日初めて大星さんと出会う。山莊前にはテントスペースがあり、見る間に設営が終わる状態である。
大星さんは先に出発したが、時間はたっぷりあるのでお弁当を食べることにした。白馬山荘の洋食弁当は、パンが二つ、オレンジジュース、リンゴのゼリー飲料、ソーセージにジャム・バター、チーズの詰め合わせである。のんびり昼食を摂り、昼食後すぐに大池山莊を出発した。山荘前の案内には、栂池のロープウエイの最終時刻は4時40分と案内されていた。
山莊先には白馬大池が広がっているが、雲に覆われていた。ところが少し待っていると晴れ間が戻り、美しい湖面を眺めることができた。周囲はチングルマの群生地でたくさんの実を眺める。この先から岩の道が続き、足下不安定なのでストックを仕舞って三点確保で坂を登る。周囲は岩海状態で、左右をハイマツに覆われている。
滑らないよう慎重に足場を決めて高度を上げる。やがて前方に三角錐のモニュメントが見えてきた。近づいてみるとこの地点が標高2436mの乗鞍岳である。平坦な乗鞍岳を出発、東へ向かって進んでいると、進路は右下方向へ変わり、ハイマツ帯を下ると眼下には壮大な岩海が広がっていた。
これはすごい風景で、こんな岩海にはなかなかお目にかかれない。更に岩海の中央部には雪渓が残っており、この雪渓を横切らなければならない。足跡のついた雪渓を足跡通りに歩いて対岸に渡り切り一安心。ところがこの先からは急な下り坂が待っており、しかも岩場の下りなので気が抜けない。ここでは小さな4歳〜5歳程度の男の子が元気に岩場を登っていた。
この先は岩の間を抜けて坂を下る。目印の○印を探しながら慎重に下り、背後を振り返ればなんと急な斜面だろう。こんな岩場は下りるのも大変だが、登るのはもっと大変と思われる。幅広の岩海は少しずつ狭くなるが、坂の傾斜はきついまま、少しずつ下っていたら眼下に木道が見えてきた。 長く続く岩の道 ようやく終着点は確認できたが、まだまだ先は長い。それにしても登る人の多いこと、これも今日から始まる三連休のせいかもしれない。そういえば、一昨日泊まった鑓温泉小屋では今日の予約は140人と話していた。どこまで続く岩場かな・・・と、思いながら下っていると、大きな平岩の先を左折、更に下れば木道に着いた。
木道を進む 更に進むと栂池自然園への案内が立っており、これで安心していたら、ロープウエイまでは約70分の行程と案内されていた。ちなみに同じ案内には乗鞍岳まで70分、ロープウエイまでの行程と栂池までが丁度同じ所要時間なのに驚いた。木道から乗鞍岳方面を振り返れば、坂の途中に大勢の登山者が見えていた。苦労して下りてきた行程を眺めて木道を進む。 木道から乗鞍岳へ向かう登山道を振り返る しばらく平坦な木道が続くものの、間もなく木道が終わり岩の道を下る。少しずつ眼下に展望が広がり市街地が見えてきた。銀嶺水の地点でようやく大星さんに追いつき、銀嶺水を確認後更に坂を下る。少し下れば眼下に小谷村営栂池山莊が見えてきた。もう間もなく終着点だが下りは続く。少しずつ展望が開けてロープウエイなどが見えてくれば終わりは近い。
間もなく栂池自然園まで10分の案内が現れた。この先で木道を下って少しの階段を登れば栂池自然園のビジターセンターへ着いた。到着時刻は午後2時15分、早いのか遅いのかわからないが休憩を含めての総所要時間は約7時間だった。栂池山莊、栂池ヒュッテを過ごし、舗装道を下ってロープウエイ乗り場へ向かう。この途中でもトリカブトの花を観賞、この山域にはトリカブトが多いようだ。
間もなくロープウエイ駅へ到着、この自然園駅の標高は1829mと案内されていた。ここでは小谷村産の漬け物を購入した。15時にロープウエイに乗り込み、標高1582mのゴンドラ駅でゴンドラリフトに乗り換える。更に白樺駅で次のリフトに乗り換え、839mの栂池高原駅まで下った。標高差約1000mを一気に下るのでとても楽々である。
登山時に車を駐車した八方駐車場へ行くバスの発車時刻まで約1時間あるので、信州名物の蕎麦を食べることにした。ここではかき揚げ蕎麦を注文し、暖かい蕎麦で体の芯まで温まることができた。16時30分発のバスに乗り込み八方バスターミナルへ到着、無事一周回りの登山が終了した。
汗を流すため、みみずくの湯の温泉へ向かうが、途中で長野オリンピックで使用された白馬ジャンプ競技場が見えたので立ち寄った。広い施設の中で表彰台の上に立って記念撮影。ここはなかなか楽しい施設で、自由に中を見学できるのはありがたい事である。その後入ったみみずくの湯の温泉は、ぬるぬるの温泉でのんびり汗を流すことができた。 立山連峰 白馬岳山頂 縦走路から白馬岳 鉢ヶ岳、雪倉岳 小蓮華山へ続く稜線 白馬岳 小蓮華山山頂 白馬大池 雷鳥 白馬大池と山荘 乗鞍岳 雪渓 栂池へ続く岩場 前の山 白馬岳−2 白馬鑓温泉小屋から白馬山荘まで を見る 次の山 白馬岳−4 長野観光2014年 を見る 登山口周辺の地図はこちら 長野県白馬村他 白馬岳 登山口付近のMAP |