苗場山(なえばさん)長野県栄村 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トップに戻る 2016年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順 2016年8月10日 登山口 →1:00→ 五合目 →1:00→ 七合目 →0:40→ 九合目 →0:40→ 山頂 →0:40→ 九合目 →0:30→ 七合目 →0:45→ 五合目 →0:45→ 登山口 全歩行時間 6時間 0分 東北・上信越の山旅が続いている。今日は苗場山へ向けて長野県栄村の小赤沢三合目登山口より出発する。すぐに大きな樹齢300年のブナの下を通過、もう少し進むと赤石澤国有林入口の案内が立ち、この横には「三合目、標高1310m、四合目まで815m、30分」と書かれた栄村の標柱が置かれていた。ここまで親切に案内に書かれていればとても励みになる。
ヤマアジサイの花を眺め、木の根の露出した道を辿る。周囲は自然林に覆われているので明るい印象だ。間もなく木の枝の下を潜る場所に着き、ここには「輪くぐりの木」と書かれていた。この案内は最近設置されたようだ。更に「ラピュタの木」と案内された木の下を通過、周囲は少しずつ明るくなる。
空を見上げれば青空が広がり昨日の曇天から一転、今日は快晴の予感。足下に花を眺めながら少しずつ高度を上げる。登山道自体はワイルドな道が続き、慎重に進まないといけない。やがて標高1470mの四合目へ到着、次の五合目までは700m、所要時間20分である。
進行方向上には青空が顔を出し、とても明るい。足下には岩の露出した道が続き、慎重に歩を進める。木の根は相変わらず露出しているので、傾斜の急なところでは木の根をつかめば安全に進める。ただ心配なのは、青空の見えていた尾根付近に霧が立ちこめてきたことである。
標高1580mの五合目へ到着。次の六合目までは746m、25分である。足下には丸太を輪切りにしたような遊歩道が続き、とても歩き易く整備されている。岩の露出した地点を通過すると、今度は風穴と案内された地点へ着く。この付近へ着くと、風を涼しく感じ、まさに風穴である。
風穴を通過すれば左右に背の高い笹原が続き、前方の尾根上には青空が広がり始めた。サラシマショウマを眺めながら高度を上げると、水場へ到着。冷たくて美味しい水を飲んで水分補給、周囲には木漏れ日が美しい。土の露出した登山道側にはトリカブトが群生しており、ムラサキの花を観賞する。 さて、土の露出した場所を通過すれば、標高1750mの六合目へ到着。次の七合目へは308m、15分である。左の壁面に鎖の打ち込まれた難所を通過、更に滑り易い急登へ向かう。鎖場は更に続き、急な斜面へ取り付き少しずつ高度を上げる。岩場の先で標高1810mの七合目へ到着、次の八合目までは265m、30分である。 岩場が続く 不安定な足場には鎖が配置され、岩をつかみながらの登山が続く。周囲は霧に包まれているのでおそらく雲の中にいるのだろう。急な傾斜に渡されたロープや鎖を補助に一気に高度を稼いでいる。やがて標高1940mの八合目へ到着、次の九合目までは552m、30分である。
八合目からわずかに進むと草原の手前へ出た。周囲は霧に包まれており、視界は極端に悪い。霧の中に続く緩やかな傾斜へ向かうと、木道の整備された広い草原へ着いた。ここで突然周囲を覆っていた霧が一気に晴れた。霧がなくなると青空の下、素晴らしい景色が広がっている。 霧は突然晴れた 地塘を眺めながら進む(クリックで拡大) 地塘を眺めながら木道を進むと、和山からの登山道と合流、山頂までは1.2kmである。足下に咲く可憐な花を観賞、この地点で周囲を覆っていた霧が切れてくれたことに感謝。木道の左右に笹が目立ち始めると標高2000mの九合目へ到着、次の頂上までは359m、40分である。 明るい日差しを受けながらわずかに進むと、足下は大岩の目立つ道に変わり、不安定な足場を慎重に進む。岩道を越えれば再び木道に変わり、快適な歩行ができると思っていたら、再び岩道へ戻る。このあたりは足場が短い周期で変わる。やがて前方が開けてくると、広く平坦な草原へ飛び出た。 苗を植えた場所のような風景とはこのことを指すのかも知れない。苗場という名前の語源をたどりながらの登山が続く。地塘を眺めながら進むと、前方は小高い丘のように見える。この先がたぶん苗場山の山頂なのだろう。 木道の横に石碑が9基置かれていた。これは九柱石碑と案内されており、天照皇大神、大山祇命などの中に猿田彦と天細女夫婦は並んで置かれていた。平坦な草原をしばらく進み、苗場の風景を堪能する。すると突然という感じで、周囲に霧が立ちこめて、視界がなくなるから不思議だ。 青空は一瞬にして消える やがて岩に埋め込まれた大平晟先生寿像と役行者を過ごせば、苗場山頂唯一の宿泊施設の苗場山自然体験交流センター(苗場山頂ヒュッテ)へ着く。この建物を過ごし、もう少し北へ進むと平坦な山頂へ着く。一等三角点の置かれた山頂からは、周囲に展望を得ることはできず、他の場所に比べてわずかに高いという印象である。 山頂から少し南下したところには伊米神社奥ノ院が祀られており、祠に参拝後、展望地へ移動する。周囲は霧に包まれ、もう遠くまで見晴らすことはできなくなっている。この先気まぐれな霧は時折晴れて、美しい風景を見せてくれた。 九合目まで平坦な道を下り、周囲に広がる展望を満喫、青空の下に美しい展望を眺めて下山を開始。元来た道を引き返し、三合目登山口まで下り立った。登山口から湯沢に戻る途中、小赤沢温泉楽養館へ立ち寄り、汗を流した。この温泉は鉄分が多く、お湯が酸化して茶色になっていた。 小赤沢温泉楽養館と温泉 へいけ茶屋で山菜そば |