甘南備寺山(かんなみじやま)島根県江津市

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2010年5月5日

登山口 →0:30→ 甘南備寺跡 →0:45→ 山頂

 →0:30→ 甘南備寺跡 →0:20→ 登山口

全歩行時間 2時間 5分

 山口県・広島県・岡山県・鳥取県、各百名山の著者の中島先生、防長山野へのいざないの著者、金光さんと3人で、島根県江津市の甘南備寺山へ向かう。岩国インターから山陽道、広島自動車道、中国道を経由して浜田道の瑞穂インターで下りる。邑南町の原山トンネルをくぐって旧石見町に入り、途中の店で昼食用のおむすびを購入。ガソリンスタンド先には以前登った原山とアンテナが見えている。

ガソリンスタンド先に原山 麓から眺める甘南備寺山

 しばらく原山の稜線を眺めた後、川本町へ向かう。この先で国道261号を北へ進み、川下橋を渡って信号を左折。江の川沿いに西へしばらく進むと、「風の国」の案内があり、正面に美しい山容の甘南備寺山が見えてきた。

役行者座像 坂本川に架かる橋の手前、江の川側に駐車

 登山口を過ごし、少し周辺散策、甘南備寺まで行き、山頂方面を眺めた後引き返す。道の横に役行者座像があるので立ち寄る。説明によれば、この大岸壁の中央の台地に安置されている像高1.4mの立岩の行者さんをモデルとして、平成4年11月に作られたものである。下山後時間があれば、このモデルとされた座像を訪ねることにした。

坂本川の標識方向へ進む 甘南備寺山の登山口

 さて、甘南備寺山の登山口は、甘南備寺を起点とすれば、東方向へ進み、坂本川に架かる橋の手前左側にあり、駐車スペースは右の江の川側にあるので、車を置いて登山を開始する。なお、この橋の先には風の国の施設があるので目印となる。

折り返すように山道に入る 踏み跡が残っている

 坂本川沿いに少し北へ進むと、左に後畑国有林の看板を過ごし、この先の「後畑国有林分収育林契約分収林」の看板が立つ場所から山道に入る。少し草の茂る道には踏み跡が残っており、赤いペンキの案内と、足下には登山道として整備されていた跡が残っている。

図根の石柱 ジグザグな道が続く

 確かな踏み跡をたどりながら少しずつ高度を上げて行き、図根の石柱等を確認しながら進む。登山道はジグザグに高度を上げて行き、赤いペンキを目印に進む。周囲には杉の植林帯が続き、少し先には大岩が国道に滑り落ちないよう、太いワイヤーで固定されている。

大岩がワイヤーで固定されている  大きな炭焼きの跡

 明るい木漏れ日の下を進んでいると、石段のような場所を過ごし、足下には瓦の破片を見ることができた。この先で大きな炭焼きの跡を見つけ、西方面へ続く道も確認したが、そのまま植林帯の中<ジグザグに続く登山道を登る。やがて足下は滑り易い小石の堆積した道へ変わり、この山腹につけられた道を左方向へ滑らないように進む。

山腹につけられた滑り易い道 笹の茂る場所

 目の前には笹の茂る場所が現れ。、笹をわけて進むとこの先は藪となった。そこでこの藪の場所から上へ向かって強引にヤブコギをすると、足下には茶色の瓦が落ちていた。更に高度を上げると、立派な石垣が現れ、石垣の切れ目から上の段へ行くと、広く平坦な場所に着いた。この場所が甘南備寺の跡らしく、建物の基礎のような石を見つけた。

石垣 甘南備寺跡

広い甘南備寺の境内

 広い境内をしばらく散策、その広さに往事の勢いを感じることができた。甘南備寺跡からの踏み跡は東へ向かっており、少し進むと折り返すように目印のテープが貼られていた。踏み跡とテープを確認しながら進むのだが、登山の達人二名の先導なので何の心配もない。

甘南備寺跡を出発 踏み跡とテープを確認

 急な斜面をグイグイと一気に高度を上げ、障害となる倒木を迂回しながら進む。やがて平坦地に着き小休止、最近読み始めた地図を眺めれば、この先もまだまだ急登は続く。大岩の間を抜け、ますます傾斜のきつくなる坂へ挑む。麓から眺めていた一番の急登にいることを地図で確認、焦らずゆっくり登る。

倒木を迂回 大岩の間を抜ける
急登が続く 岩が目立ち始める

 自然林の下、木漏れ日が美しく、日射しも明るいので安心して登ることができる。やがて直登の道がジグザグの道に変わると、周囲に岩が目立ち始め、もう一がんばりで、山頂手前の広場に着いた。こには岩の上に鉱滓と炭が置かれており、宗教的な場所かも知れない。

岩の上に祀られた鉱滓

山頂手前の広場

 もう少し踏み跡をたどると、二等三角点の置かれた甘南備寺山山頂へ到着、残念ながら山頂からの展望は無かった。山頂にて恒例の記念撮影の後、鉱滓の祀られた平坦地にて昼食を摂る。昼食後には久し振りにゴディバのコーヒーを飲む。今回は甘いバニラの香りが山頂に漂い、とても美味しい。

山頂へ向かう道 甘南備寺山山頂

山頂手前の広場の風景(動画)

 小休止の後山頂を出発、一気に急斜面を下る。こんなに坂は急だったのかと、びっくりする位の傾斜を一気に下りる。当然左右の手で木を掴まないと、転倒するくらいの勢いで下り、やがて甘南備寺跡へ到着した。

甘南備寺の墓所

 登山時に気になっていた東方面へ下る道へ向かうと、この先には墓所らしき場所になっていた。もしかすると歴代住職の墓所なのかも知れない。この先に道は続いていないので、甘南備寺跡まで戻り、来た道を引き返す。かなり下がったところから西方面へ移動し、役行者座像を探したが、見つけることはできなかった。これは次回への宿題である。

川本町の仙岩寺入口 歴史ある石段を登る

 甘南備寺山の登山口まで戻り、次は川本町の仙岩寺へ向かう。国道261号を江の川沿いに東へ進む。ここには島根県の銘水百選、仙岩寺の岩清水で有名なお寺である。仙岩寺入口の少し手前にある空き地に車を置き、歴史ある石段を登る。

川本の町並み 仙岩寺山門

 参道の左右には道案内のお地蔵様が並び、とてものどかな景色が続いている。付近には丁度シャガの花が満開でとても美しい。眼下に川本の町並みを見下ろす展望は素晴らしく、石段を登る苦労を忘れさせてくれる。

仙岩寺の石仏 仙岩寺へ参拝
島根県銘水百選 仙岩寺の岩清水 お堂を見学

 やがて仙岩寺の山門を潜ると、左に石像が沢山置かれていた。眼下に広がる川本町の風景を眺めた後、仙岩寺へ参拝。今日も沢山のお願いをする。この先に銘水の岩清水が湧き出ており、貴重な銘水をお土産にした。山門を出た先から西方面へ向かうと枯沢があり、岩の多い場所なのでこのルートを直登すれば案外簡単に山頂へ行けるかも知れない。

 本日は既にタイムアップ、次回はこの仙岩寺と甘南備寺山の役行者座像の捜索を予定する。これで今年のゴールデンウィークの山歩きは無事終了した。

役行者座像

甘南備寺山

甘南備寺跡

甘南備寺山三角点

墓所

仙岩寺の岩清水

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県江津市 甘南備寺山 登山口付近のMAP

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