石見冠山(いわみかんざん) 島根県邑南町

2007年4月8日

石見冠山

参考コースタイム

登山口 →0:10→ 防火用水取水口 →0:20→ 沢を渡り植林帯に入る

 →0:10→ 石積みの場所  →0:10→ たいのすけ鈩跡標識 →0:30→ 岩棚

 →0:15→ 瑞穂町分岐標識 →0:10→ 石見冠山山頂 →0:05→ 西峰

 →0:05→ 冠山山頂 →0:30→ たいのすけ鈩跡地

 →0:25→ 防火用水取水口  →0:10→ 登山口

全コースタイム 3時間 0分

 4月に入り雪の心配が無さそうなので、ようやく中国山地に向かうことができる。しばらく中座していた中国百名山、本日は島根県の石見冠山を目指して出発、玖珂インターから高速道路を走り、浜田道の瑞穂インターで下りて県道327号、県道7号を走り国道261号と合流して邑南町皆井田地区に入る。

JAのオートガススタンド手前を右折する 標識に従い進む

 左にJAのオートガススタンドを見て、その手前に立つ「冠山・現在地皆井田」の標識に従い右折する。この標識は登山口まで続いており、途中の沢久谷・野原谷地区に立つ標識に従い登山口に到着、登山口付近の広くなっている場所に車を置く。登山口には断魚自治会の皆さんが設置された登山者名簿があるので住所氏名の書き込みをしておく。

石見冠山登山口

 冠山登山口には山頂へ3km、現在地野原谷と書かれた大きな標識が立っていた。 登山口から山道に入ると杉の植林帯の中を進む事になり、なだらかな坂道を進んで行く。気持ちの良い苔むした道は、丁度良いウオームアップになりそうだ。すぐに木の間越しながら鉄塔を正面に見ることになり、道は緩やかに右にカーブを描きながら進んで行く。

植林帯を進む 鉄塔を見る

 苔むした道を進んでいると登山口から10分で登山口付近にあった防火用水の取水場所に到着、防火用水は沢からの水を利用しているようだ。その先で最初の沢を渡ると、沢の先には「町行分収造林地」の標識が立ち周囲には植林帯が広がっている。その先でもう一度沢を渡ると足下にはミヤマカタバミの白い花が沢山咲いていた。この先ミヤマカタバミとスミレの花を観賞しながら、よく踏まれた登山道を快適に進み、登山口から30分で再び沢を渡り杉の植林帯に入る。

防火用水の取水場所 最初の沢を渡る
スミレ ミヤマカタバミ

 足下にかわいい花を見つけながら、登るほどにきつくなる坂に向かうことになる。植林帯に入って10分程度歩いていると、右手に石組みの跡を見つけたので小休止、昔の炭焼き小屋の跡だろうか。この場所を過ごすと傾斜は更にきつくなるが、前方が明るくなるので疲労感はなく、かえって目標物があるので自然に急ぎ足となる。

植林帯の下に花を見ながら進む

石積み ロープの渡された道

 間もなく「たいのすけ鈩跡地」に到着、この20m先には冠山の名水があり、冠山山頂までは1.3km50分と書いてある。冠山の名水は帰りに汲んで帰ることにしてまずは冠山に向かって進んで行く。

たいのすけ鈩跡地に到着 ほぼ真っ直ぐな道を進んで行く

 鈩跡地を出発すると島根森林管理署により設置された「冠山国有林」の標識を過ごし、ほぼ真っ直ぐに尾根道を進んで行く。所々ではあるが木々には木の名前の書かれた札が設置してあるので木の名前を確認しながら進むことができる。周囲は木の間越しの展望であるため展望を望むことはできないが、私個人としては冬枯れた広葉樹林の風景が大好きなのでこの景色を楽しみながら進むことができる。

冬枯れの風景を振り返る ミヤマシキミ

 ふと背後を振り返ると高い木に白い花が沢山咲いている。これはこぶしの花だ、美しい白い花を見つけてだんだん嬉しくなる。目が慣れてくると沢山のこぶしの花が咲いていることに気がついた。足下を見てみると昨年名前を覚えたミヤマシキミも咲いている。

こぶしの花が多い 左右に笹を見ながら進む

 登山道は依然真っ直ぐに伸びており、左右に笹を見ながら坂道を進んでいる。鈩跡から15分程度進んでいると、岩の斜面を登ることになり、ロープの助けを借りながら高度を上げて行く。

岩の斜面を進む

 更にこの岩の斜面から5分も進むと再び急な斜面を登ることになり、再びロープが渡してある。この付近からようやく冠山の山頂を確認することができた。岩の道をもう少し登って行くと岩棚に着いたので小休止を取ることにした。岩棚からは冠山の山頂をはっきりと見ることができるのでしばらく眺める。また、眼下には立派な赤松が立ち、こぶしの花が彩りを添えて素晴らしい展望を楽しむことができる。

岩棚 岩棚から見上げる石見冠山

岩棚から眺める展望

 小休止の後岩棚を出発、左右に笹の茂る真っ直ぐな道を進んでいるとやはり足下にはミヤマシキミが美しい。と、突然登山道は右に向き、しばらく山腹につけられた平坦な道を進むことになる。この先登山道は緩やかに左にカーブを取り、木の橋を渡ると尾根に向かって直登することになる。この先少し左方向に迂回し、ロープの渡された斜面をゆっくり進んで行くと間もなく瑞穂町高原からの登山道と合流した。

山腹に付けられた道を進む 木の橋を渡る
尾根の手前にはロープが渡してある 瑞穂町との分岐

 もう後は山頂に向かって一本道だ、尾根道を快適に進んで行くと、背後には三角形の山が聳えておりとてもいい形をしている。冠山への道は登るほどに急な斜面となり、笹の道をゆっくりと高度を上げていると、いつの間にか背後の三角形の山は目線より下になり、一気に高度を上げていることを実感する。

山頂に向かう道 急な斜面を進む

 ロープの渡された場所に着くともう山頂は目の前だ。焦らずゆっくりと進んで行くとベンチの渡された石見冠山859mに到着した。尖峰の山だけあって周囲の展望は素晴らしく開けているのだが、本日は周囲に霞がかかっており少し残念な展望である。晴れた日の山頂はさすが中国百名山という展望が広がっているに違いない。

石見冠山山頂 西峰

冠山から西の展望

冠山から東の展望

冠山から南の展望

 しばらく周囲の展望を楽しんだ後、西峰に向かって出発する。西峰に向かう途中には岩棚があり、途中の岩から眺める展望も素晴らしい。間もなく西峰に到着、西峰の木には山頂標識が掛けられており、西峰から眼下に広がる岩見町の展望も素晴らしい。更に足下にはスミレの花が咲き乱れており、ゆっくりとかわいい花を観賞することができた。

岩尾根を進む 西峰山頂

西峰で見た花

西峰から西の展望

 周囲の展望は少し霞んでいるが、このように花を楽しむことができるので充分楽しい山歩きができた。南峰を出発し途中の岩棚付近では満開の馬酔木の花を鑑賞、冠山の山頂から周囲の展望を双眼鏡で眺めた後、いよいよ石見冠山山頂を出発する。

途中の岩尾根から南方面の展望

岩尾根に咲く馬酔木 冠山から急な斜面を下りる

 急な斜面を慎重に下りて行き、瑞穂町との分岐を左折し、木の橋を渡って往路を戻る。下山時には花を確認しながら下りて行き、途中の岩棚にて赤松鑑賞、更にこぶしの花を観賞しながら鈩跡地に到着、左手の冠山の名水に向かう。冠山の名水は沢の水のようであり、沢に下りて水を飲む。この名水はとても冷たく美味しい水である。

こぶしの花鑑賞 冠山の名水

 冠山の名水でのどを潤し更に下山を続ける。この先は杉の植林帯の中に入り、一気に高度を下げて行き、途中ではかわいい花を観賞、沢をいくつか越えて鉄塔の見える地点まで戻る。この付近で足下にピンクの不思議な花を見る。花図鑑で調べてみるとショウジョウバカマだ。こんな綺麗な花を登山時に見落としていたようだ。

ショウジョウバカマ イカリソウ

 綺麗な花を見落としていないか気になり、足下をしっかり観察しながら下りていると鳥取県の二上山以来のイカリソウを見つけた。一年ぶりの再会に感激、最後に懐かしい花と出会えた冠山に感謝した。しばらく懐かしいイカリソウを鑑賞した後登山口に到着、春の花鑑賞の石見冠山登山を終了した。

 石見冠山は途中の展望は無いけれど、最後に素晴らしい山頂からの展望が待っている。また、登山途中に沢山の花と出会えるこれからが、石見冠山登山に最もふさわしい季節のようだ。

 登山が終われば登山ノートとペアの落書帳に記入、霞のため展望が無かった事等を記入して登山口を出発した。メタセコイヤの大木は・・・見過ごしてしまった。

ミヤマカタバミ

ミヤミシキミ

こぶし

岩棚から眺める赤松

石見冠山山頂

皆井田地区

東方面

西峰への岩尾根

西峰から石見町方面

冠山の名水

ショウジョウバカマ

イカリソウ

石見冠山全景

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県邑南町 石見冠山 登山口付近のMAP

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