トップに戻る 2021年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
→0:10→ 分岐点 →0:25→ 峠 →0:25→ 地家室港
軍事遺構散策の目安
伊崎山 →0:04→ 波形海軍標石 →0:03→ 探照灯基礎 →0:05→
発電所遺構 →0:05→ 円形基礎石 →0:13→ 伊崎山
港の駐車場に車を置いて登山を開始、県道108号地家室白木港線を北上し250m進み、県道標識手前で左に分岐する道に入る。そのまま道なりに200m程度進むと右上へ白い手摺りの施された道が続いている。なお、向かいには中電電柱の「イザキ6−3右右」が立っている。
この分岐に入ってすぐに左に折り返し、ミカン畑の横につけられた道を辿り高度を上げる。途中には石組が多く、耕作地用なのか住居用なのか不明だが生活の跡がしっかり残っている。
みかん畑のためのモノレールが残っているが、周囲にみかん畑はなく荒れており、当然最近モノレールが使われた形跡も残っていなかった。やがて左に作業小屋を過ごし、進行方向にも作業小屋を見て、作業小屋の手前から左上へ続く道を登る。
この先からは山道となり、岩の多い場所の先で左方向へ進むと鼻城の若山に着いた。標識には119mと掲示されており、 祠が4基祀られていた。素焼きの駒犬、駒犬に乗った神様も祀られ、信仰の象徴のような気がした。
進行方向にはピンクテープが続き、このテープに従い進めば何の心配も要らない。坂の傾斜も緩く散歩気分で自然林の下を進む。しばらく進むと周囲の植生に竹が混じり始める。この付近が下山時に使う予定の北へ続く分岐点である。
分岐点を過ごし、そのまま西へ向かって高度を上げれば、四等三角点(点名 立場東)の置かれた場所へ着くが、周囲の樹林の背が高く、三角点周辺から展望を得ることはできない。なお、本日のコース途中からの展望は全くない。
三角点を出発し進路を南にとる。次のピークの右下で祠らしきものを見つけた。昔は祠が祀られていたのかも知れない。まむし草などを眺めながら高度を上げれば間もなく伊崎山の山頂に着いた。山頂プレートが置かれているのがありがたい。
山中付近には探索用なのかいくつかピンクテープを見つけるが、うかつに入り込まない方が無難である。さて、広い尾根道を南西に進むと、まず見えてきたのがイノシシのヌタ場で水がたっぷりたまっていた。この手前に波印海軍標石が埋め込まれていた。
海軍標石を過ごし少し進むと下の段に円形の基礎部が残っていた。これは探照灯の基礎部と案内されており、円形の基礎の回りに鉄製のボルトが残っていた。
少し高度を上げ加減に進むとまず石組みが現れ、更に高度を上げると発電所遺構の案内とレンガ造りの施設が左に残っていた。以前の佐連山で見た遺構より朽ちており、四辺の二辺しか残っておらず、レンガ造りの遺構は手前側と左側のみで残りの二辺は倒壊していた。
周囲にはため升のような貯水施設が二つ残っており、竈のような施設は朽ちていた。施設内を時間を掛けて観察、このような施設は朽ちてゆく一方なので、観察できるときにしっかり観察しておく。また、周囲は竹林なので施設内のコンクリートがはがれた部分にタケノコも生えていた。こうして少しずつ荒廃が進む。
先ほどの分岐まで引き返し今度は南西に向かう。左にコンクリートで長方形に区切られた遺構を過ごし、更に進むと広場に出た。周囲は石組みにより囲まれ円形の基礎石が残っている。中央部には溝がつけられており、何かの役割をしていたのだろう。
しばらく円形の基礎を眺めた後伊崎山の山頂まで引き返した。これで伊崎山の遺構の探訪が終了したので元来た道を引き返す。四等三角点手前で右下に続くショートカットコースをとり分岐点を直進、下山は北の峠へ続く道に入る。
竹林の中に続く道を進むとコンクリート製の貯水施設を過ごす。更に進めば登山道は中央が掘られた道に変わる。途中で倒木などを迂回しながら登山道は続き、絶えずピンクテープが進路を示す。
この先県道を辿れば登山口で、旧往還道・展望台・女郎の腰掛けなどの案内を眺めて舗装道を下る。しばらく歩いていると左に中電電柱「家室支71次5」を見て、右に「地家室川砂防指定地」の案内を確認し黄色のガードレールを跨ぐ。ここでロープを確認して慎重に下る。
地図でも分かるとおり県道は大きく遠回りをしているのでここでショートカット、石風呂不動尊、滝などを眺め、下りたところは地家室の石風呂。この先から再び舗装道を歩けば登山口の地家室港に着いた。時刻は11時20分で無事伊崎山の登山と旧日本軍の遺構見学は終わった。
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