由布岳(ゆふだけ)大分県由布市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2010年7月18日 正面登山口 →0:15→ 日向観察道分岐 →0:30→ 合野越 →1:15→ マタエ →0:15→ 東峰 →0:10→ 東登山口分岐 →1:00→ 正面・東登山口分岐 →1:00→ 日向観察道分岐→0:10→正面登山口 全歩行時間 4時間35分 いよいよ本格的に九州の山へ向かう。山口県の山(山と渓谷社)の著者、中島先生のご案内により、今回は大分県由布市の由布岳へ。コンビニにて昼食のおむすびを購入し、湯布院を見下ろす狭霧台に到着。眼下の町並み方面は晴れているが、由布岳の山頂部は霧に包まれている。正面登山口へ着くと周囲が明るくなり始めたので、今日は絶好の登山日和と言うことを信じて登山口を出発した。
北に見える山頂方面には少し霧が懸かっているものの、時間の経過と共に晴れることを期待する。湯布院方面が晴れているので少し安心しながら草原に入る。少し眺める角度が変わり、今まで山頂方面と思っていたのは別の山で、実際の山頂方面には霧が重くのしかかっていた。
晴れ間が見えている やがて日向岳自然観察路・東峰への分岐に着くと日射しが戻ってきた。明るい日射しを受けながら「合野越を経て山頂へ」の案内に従い出発。右にトイレ棟を過ごし自然林の下を進めば、足下には火山岩がゴロゴロしており、滑らないよう慎重に足を運ぶ。
すぐに登山口から500m、標高853mの標識を過ごし、標高870m地点では「山頂まで1時間35分〜2時間」の案内を過ごす。 岩の上には時折木漏れ日が射し、幻想的な風景を眺めながら歩くことができる。急な坂にはロープも渡してあり、岩で足を滑らせないようにとの配慮を感じる。
大きな岩を過ごせば、ヤマツツジの美しい花を観賞、この先で谷を渡る。ここで大分より来られたというご夫婦と少しお話をする。目の前には青葉が美しく、このまま晴れることを期待しながら坂を登る。もう少し進めば合野越に到着、登山口からは約50分の行程である。
丁度雲が切れて晴れ間が覗き、向かいには草原の山が美しい。合野越の標高は1025m、由布岳山頂まで2450mと案内されている。合野越を出発、足下には相変わらず火山岩が転がっている。薄日が射すと自然林の青葉が美しく、思わず足が止まる。
登山口から2000m標識を通過、標高は1123m、周囲に展望はないものの、やはり青葉が美しい。このあたりから登山道は大きなジグザグを描きながら緩やかに高度を上げ始めた。と、突然眼下に展望が開け、湯布院方面を見下ろすことができた。運良く霧が風に飛ばされると、湯布院の美しい風景が広がり、思わず足が止まる。 湯布院の美しい風景
由布岳への登山途中 眼下に広がる湯布院の町並み(動画) 登山口から2500m付近では、しばらく眼下に広がる展望を眺めながら登ることができる。疲れが吹き飛ぶ瞬間でもある。少しずつ高度が上がるに連れ、周囲の霧が深くなり、折り返す感覚も短くなってきた。登山口から3000m、標高1399mを過ごすと、眼下の展望は霧に遮られてしまった。
展望が無くなったので足元を見ていたら、美しい蝶々を見つけた。霧の中に入ったり、突然霧が晴れたりを繰り返しながら坂を登っていると、足下にいくつかの花を眺めることができる。足下の岩が大きくなり、折り返す間隔が短くなれば、一気に高度が上がり始め、周囲にはあじさい等の花が美しい。
やがて自然石で組まれた階段を登り、この先の急な斜面に取りつけば、マタエに到着。右には東峰、左には西峰、それぞれ15分で行けると案内されている。ところがマタエ付近には強風が吹いており、西峰へは鎖を伝って登らなければならない。本日は霧のため、展望を望むことはできないので、我々は西峰をあきらめ東峰へ向かうことにした。
急な斜面に取りつけば、マタエに到着
西峰へは鎖を伝って登る 東峰へ向かうにも急な斜面だが、鎖を使うことはないので少し安心。足下に咲く花を観賞しながら岩場を慎重に登れば霧の先に東峰が現れた。山頂手前にて花の写真などを撮っていると周囲は明るくなり、ほんの一瞬ではあるが青空が見えてきた。
東峰へ向かう
青空の下で花観賞 山頂手前にて小休止の後、由布岳東峰1584mへ到着。再び周囲は霧に覆われてしまった。岩の多い山頂には、周囲の山を案内する石盤等が置かれ、とてもにぎやかな雰囲気である。ここでゆっくり昼食を摂ろうとしたのだが、腰を下ろすと同時に雨が降り始めた。雷が怖い我々は、雷から逃げる場所のない山頂を出発、一周回りで下山をするため東登山口へ向かう事にした。
由布岳山頂
今までの整備された登山道とは一変、岩の間を下る道となり、慎重に足場を選びながら急な岩場に取り付く。下りてきた方向を見上げれば、あっという間に高度が下がっていることを実感。やがて少し平坦な道になり、左右に草の茂る登山道を進むと東登山口への下山道と西峰への周回道の分岐に到着した。ここで昼食を摂り、東峰方面への道を確認すると、目の前には岩場が待っており、一旦下った先には霧の中から剣ヶ峰らしきシルエットが見えていた。
霧が深くなってきたので下山を急ぐ。草原を下れば、その先には岩場が待っており、岩を伝いながら下の段に下りる。更にロープを伝って急な斜面を下ると、とてもワイルドなコースであることに気がついた。特に足下が霧により濡れているので滑りやすい。
急な斜面 ロープの助けを借りながら長い斜面を下りて安心していたら、今度は鎖の渡された垂直な崖が待っていた。ただし、この鎖は比較的新しく、足を下ろす場所も簡単に見つけることができるので、比較的安心して下りることができた。上を見上げると懸崖が続いており、晴れた日にこの方向から登ってみたいと思う。
鎖の渡された垂直な崖
更に下山は続き、岩の間を滑らないようズルズル下り、再び長い急斜面に立ち向かう。もうこの頃には、垂直な斜面にも慣れ、慎重且つ安全に下っている。但し、足下にはゴロ石が目立っており、滑らないようますますの注意が必要である。
ワイルドな斜面が続く
やがてジグザグな道に着けばもう安心。霧に包まれた自然林の中を快適に下ると、東登山口、正面登山口、日向岳への分岐へ到着。ここで急に雨が強くなってきた。しばらく雨宿りをし、雨が小降りになったのを見計らって、「日向岳観察道を経て正面登山口」へのコースを採ることにした。
大岩や自然林の鮮やかな緑、苔むした岩など、この観察道には見所満載。美しい景色に感激しながら歩けば、トイレの整備された、由布高原園地へ到着。ここで樹林の下を歩くことは終了するが、急に雨足が強くなってきた。
日向観察道には見所満載 カッパを出すのは面倒なので横着をし、傘を差して歩いていると、横殴りの雨。ズブ濡れの状態で登山口へ到着、とにかく無事に下山終了。冷えた体を温めるため、湯布院まで戻り、ゆふいん七色の風へ。露天風呂から眺める由布岳はやはり雲に包まれていた。 合野越 湯布院 西峰への道 東峰への道 東峰手前 東峰 苔むした道 春の由布岳
登山口周辺の地図はこちら 大分県由布院市 由布岳 登山口付近のMAP |