鶴降山(つるぷさん)島根県大田市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2011年4月25日 登山口 →0:05→ 遥拝所 →0:25→ 山頂 →0:20→ 登山口 全歩行時間 0時間50分 中国地方の県別百名山の著者、中島先生のご案内により、島根県の山歩きを続けている。 今回は島根県大田市川合町の鶴降山へ向かう。この山は、石見国一宮物部神社の御祭神宇摩志麻遅命(うましまじのみこと)が御降臨された山として崇められており、命は、白い鶴に乗って勝ち運を運んできたとも言われている。石見国一宮物部神社 島根県大田市から国道375号を南下、川合地区に入ると石見国一宮物部神社の案内があるので立ち寄ると良い。神社の案内によれば、石見一宮物部神社は、古来より文武両道の神・鎮魂の神・勝運の神として崇敬され、戦国時代には、石見銀山争奪戦の舞台となっていた。広い境内を散策し、拝殿に参拝、稲荷社左手から石段を登れば、宇摩志麻遅命の墓であると伝えられている御神墓に着く。
物部神社を出発、国道375号を更に南下し、一旦美郷町に入る。最初の分岐を道なりに進み、この分岐から約500m程度東へ進むと交差点が現れる。この分岐を右折、池田方面へ向かって大邑広域農道に入る。そのまま道なりに北へ向かって農道を進み、鶴府地区の鶴府集会所が右手に見えてくれば、この分岐を右折する。分岐入口の電柱には「鶴府分73M1」と表示されているので、確認すると良い。
後は道なりに約1.6km進むと、右に鶴降山登山道入口の案内の立つ場所に着く。この先の空地に車を置き、周囲を眺めると目の前には420mピークがそびえていることに気が付く。
登山口を出発、少し進むとすぐに登山道は左に進路を変える。足下には丸いコンクリート製の階段が整備され、とても歩きやすい。緩やかな傾斜の坂道を登れば、木漏れ日の登山道が美しい。
やがて目の前に何やら建物が見えてきた。扉を開けてみると山頂に向かって神殿があり、この神社のご神体は鶴降山のようだ。歴史ある手水鉢を左に過ごし、山頂へ向けて出発する。左に見える木には注連縄が渡されており、神社のご神木なのかも知れない。
植林帯を抜ければ明るい笹原となる。登山道はしっかりと刈り払われており、歩きやすい道が続く。山腹に向かってつけられた笹の道を南へ進むが、坂の傾斜は少しずつきつくなる。頭上になごりの山桜を過ごし、背後を振り返れば登山口から眺めた420mピークが木の間越しながら美しい。
周囲の自然林には新芽が目立ち始めているが、まだまだ視界を遮るほどではなく、明るい日差しの下、快適に歩くことができる。やがて足下が狭くなり、滑りやすい場所を慎重に通過、時折現れる露岩も新鮮である。
西を眺めれば大江高山火山群がでこぼこの山容を見せており、先日登った矢筈城跡やアンテナ跡の残る矢滝城山、アンテナの多い馬路高山も一目瞭然である。登山道はやがて真東へ向き、急な斜面に取り付く。
足下は滑り易いので足場を慎重に確認しながら一気に高度を上げる。途中の岩のある場所で少し迂回するくらいで、一気に坂を登れば、間もなく坂の傾斜がゆるみ、石組みの上に石祠の祀られた鶴降山山頂へ到着。 大江高山火山群 広く平坦な山頂には二等三角点が置かれ、なんと言っても素晴らしいのは東にそびえる三瓶山。美しい山容のバックには青い空がよく似合う。西から南西にかけては大江高山火山群の尖峰が続くが、こちらの方面は少々逆光気味、光の具合さえ良ければ、青い日本海も眺めることができそうだ。確かに、宇摩志麻遅命がこの場所で国見をされたのも頷ける。 三瓶山 鶴降山山頂から眺める周囲の展望(動画) 本日の太陽の位置は、三瓶山方面の展望が一番映えている。山頂にて周囲に広がる展望を満喫、ゆっくり休憩を取り、山頂を出発した。下り斜面はとても滑り易く、登山時よりも慎重に。日の光を浴びた美しい笹原を引き返し、遥拝所の社殿を通過、整備された階段を下り、登山口まで戻りついた。鶴降山から眺めた三瓶山の姿は、たぶん忘れることはないだろう。それほど美しく心に残った映像である。 石見国一宮物部神社 山頂 展望
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