２０１１年４月２５日
大屋バス停 →０：２５→ 山頂 →０：２０→ 大屋バス停
全歩行時間 ０時間４５分
中国地方の県別百名山の著者、中島先生のご案内により、島根県の山歩きを続けている。今回は島根県大田市の石見城跡（竜嵓山）へ向かう。以前石見銀山の上にそびえる仙ノ山に登った後、仁摩方面へ進んでいると、その岩山にびっくりしたことがとても懐かしい。
岩の美しい石見城跡（竜嵓山）
 |
 |
| 県道３１号を仁摩方面へ左折 | 石見城跡 |
石見銀山を起点とすれば、県道３１号石見銀山街道を仁摩サンドミュージアム方面へ向かう。前回矢筈城跡へ向かう際に左折した「大国地区への分岐」を通過、県道を更に北へ進むと、やがて前方に低い山が見えてくる。山の左側を眺めると岩肌が露出しており、この山が世界遺産石見銀山遺跡の石見城跡で山頂付近には曲輪跡などの遺構が残っている。
 |
 |
| 石見八幡宮 | 芋代官 井戸平左衛門遺澤之碑 |
山の近くに寄り、岩肌を眺めていると、この岩の上に立ってみたいという衝動に駆られるが、本登山において、岩の上に立つことはない。登山の前に周辺散策、この山の西側には若宮神社・石見八幡宮・金比羅神社が祀られている。
 |
 |
石見城跡説明板
神社から南西方面へ移動すると、大岩の下に芋代官として有名な井戸平左衛門遺澤の碑が立ち、
その横には石見城跡の案内が置かれていた。この城は、石見銀山から日本海に至る街道沿いにあり、銀山を押さえる拠点的な城のひとつであったと考えられている。標高１５３ｍの天然の要害として、岩山を削りだした曲輪と削り残した土塁が山頂部に築かれており、最高所にある主郭とその東側の曲輪の間には深さ５．５ｍの堀切がある。 |
 |
| 岩を見上げる | 歴史ある石段が続く |
これらの曲輪には南側に土塁があり、南からの敵の侵入に備えたものと案内されている。奇岩の絶壁にはい上がっているノウゼンカツラは、仁摩町（現大田市）の天然記念物に指定されているそうだ。
|
 |
| 屏風のような大岩 | 祠へ参拝 |
この案内板の立つ位置から南東方面へ数ｍ程度移動すると、岩方向へ向かって続く細い道が見えてくる。この道の先には狛犬が置かれ、その先には鳥居が立っている。狛犬の足下には弘化４年と彫られた石柱の一部が残っており、歴史ある石段を踏みしめながら急な坂を登ると、大きな岩の下に祠が祀られていた。祠の背後からは聖水が流れ、とても雰囲気の良い場所である。祠から引き返し麓に下り、いよいよ石見城跡への登山を開始する。
 |
 |
大屋バス停より入る
登山の起点としては、仁摩から石見銀山へ向かう県道３１号の「大屋入口」バス停で、このバス停先の分岐を左折する。なお、県道の潮川沿いに広い場所があるので安心して駐車をすることができる。
|
|
| 左へ分岐する山道に入る | 木漏れ日の下を進む |
右に民家を過ごし、左に分岐する緩やかな傾斜の山道に入る。明るい日差しの下、気持ちの良い自然林が続き、緩やかな左カーブを描きながら進む。左に石垣が見えてくれば、民家跡の目立つ場所に到着。このあたりで進行方向が気になるところだが、一旦左に折り返して、再び右方向へ折り返すように進む。従って、今まで向かっていた方向へ進めば大丈夫。
|
|
| 石垣のある民家跡を抜ける | 民家跡に立つ案内 |
少し進んだところで「石見城跡」の案内が現れるので←（左）の方向へ向かって進路を採る。この案内の右にある石垣は、コの字型になっている。案内に従い少し進むと、進路は右方向へ修正され、この先で左右に集塊岩の多い場所に出る。岩が集まったような岩は、なかなか見ることができない。これも火山活動によるものと思われる。
 |
|
| コの字型の石組 | 集塊岩の目立つ場所 |
間もなく明るい峠へ到着、峠にも「石見城跡」の案内が立ち、進路を左方向へ採る。なお、峠からは直進方向へも道が続いており、反対側にも登山道があるのかも知れない。西へ向かって緩やかな傾斜を進む。すぐに堀切の場所を通過、もう少し進むと平坦な曲輪跡へ着く。
|
|
| 峠の交差点は左折 | 堀切を見る |
|
|
| 曲輪跡を過ごす | 土塁 |
曲輪跡から少し進むと、左手には土塁が続いている。このあたりには城跡の遺構が多く残っている。再び堀切を通過すればこの先は広く平坦な主郭跡、この場所が石見城跡（竜厳山）の山頂である。
|
|
| 広い郭跡 | 石見城主郭跡 |
山頂の周囲は自然林に覆われ、すっきりした展望を得ることはできない。但し、南・西・北の三方で木の間越しながら展望を得る場所があり、場所を移動しながらそれぞれの展望を確認する。
 |
 |
山頂から南の展望
 |
 |
北の展望
西の展望地からは南に向かっての展望が開け、矢滝城山、矢筈城跡、馬路高山など大江高山火山群の展望が美しい。北の展望地からは日本海と仁摩サンドドームを見晴らすことができる。また、南の展望地からは木の間越しながら眼下に広がる田園地帯をかいま見ることができた。
 |
|
| 木の間越しに田園地帯 | 明るい山頂 |
石見城跡（竜巌山）の山頂から眺める展望
周囲に広がる展望を確認した後、下山を開始。山頂付近でゴソゴソと音がしていたため、何か近くに動物がいるとは思っていたが、下山途中で猿の群れを眺めることができた。石見城跡からはあっという間に麓へ到着。岩山を南西方面から眺める場所まで移動し、険しい岩峰を観賞、石見城跡を出発した。
石見城跡（竜巌山）全景
巨岩
祠
山頂の主郭跡
北の展望
南の展望
岩山
前の山 矢筈城跡 を見る
次の山 鶴降山 を見る
歩いた足跡
登山口周辺の地図はこちら 島根県大田市 石見城跡（竜巌山） 登山口付近のＭＡＰ