地倉沼(ちくらぬま) 島根県津和野町

2012年11月10日の地倉沼から奥山登山を見る

2006年7月15日

地倉沼

参考コースタイム

登山口(青野山駅下駐車場) →0:26→ 第一休憩所(ベンチ) →0:13 → 第二休憩所

 →0:07→ 第三休憩所 →0:13→ 地倉峠 →0:10→ 地倉権現 →0:05→ 地倉沼

 →0:05→ 地倉峠 →0:10 →第三休憩所 →0:05→ 第二休憩所

 →0:08→ 第一休憩所 →0:20→ 登山口

全歩行時間 2時間02分 

 1ヶ月以上の休憩の後、久しぶりの山歩きは津和野の地倉沼に向かうことにした。国道187号を北上、島根県吉賀町に入り吉賀富士を左に過ごし、柿木温泉はとの湯の分岐から笹山経由で津和野に向かう。

吉賀富士の盛太ヶ岳 山口県の名峰十種ヶ峰

 津和野の町に入る手前から山口県の名峰十種ヶ峰を眺める。この名峰には霧の中を登ったので、いずれ晴天の日に登りたいと思っている。津和野の町中に入り、津和野駅を過ぎると沢山の人だかりが見えた。

重連のSL山口号を眺める

 いったい何があるのかと駅を眺めていると向こうの方から煙が見えている。SL山口号が走っているようだ!。急いで車を空地に置き、人だかりの中に入ってゆくと、おお! SL山口号が重連でゆっくりと走っている。汽笛を鳴らしながら走る姿は美しく、しばらくSLを眺めていたが、今日は地倉沼がメインなので登山口の青野山駅に向かって津和野駅を出発する。

 津和野駅から津和野川に沿って下り、東津和野大橋の袂から見える青野山がとても美しく、しばらく橋の側から眺めていた。

東津和野大橋から眺める青野山 国道9号から青野山駅に向かう

 東津和野大橋から日原方面に1.5km程度進むと右手に青野山駅への標識があり、この標識に従って青野山駅方面に向かう。この標識の反対側には直地児童館があり、車を置けるようになっている。今回はそのまま青野山駅方面に向かい、駅手前の右側にある広場が空いていたので車を置き、地倉沼に向かう。

駐車場の直地児童館 今回は青野山駅手前に駐車した

 久しぶりの山歩きなので忘れ物も多く、高度計・カメラ・GPS等一つ一つのチェックをしてようやく山に向かっての第一歩を踏み出す。

白い橋を渡る 踏切手前を左折する

 暑い!、津和野盆地の気温は33℃、強い日射しの中、先行者は居ないようだ。小さな白い橋を渡り左手に中国自然歩道の案内図を過ごし、緩やかな右カーブを進むと正面に踏切が見えてくる。踏切手前には地倉沼への標識が立っており、踏切を渡らず左手の田圃沿いに下りる道を取る。

田圃沿いに下る 鉄橋を潜り木の橋を渡る

 用水路の水がとても涼しげで、用水路沿いに進むと道は右に曲がり、鉄橋の下を潜ると木の橋が渡してある。橋の上は涼しい風が吹いており、小川のせせらぎを聞きながら鉄橋の下で少し休憩を取る。

 橋を渡ると自然歩道の標識が立っており、地倉沼へは1.8kmと書いてある。左手に廃屋を過ごし、樹林に向かうと正面に赤い鳥居が三つ続いており、鳥居を潜り階段道を進んで行く。

赤い鳥居が三つ続く 対岸には林道、この先展望が無くなる

 右手の対岸には林道が続いているようで、耕作地も見受けられるがすぐに展望は無くなり、この先樹林の中の山歩きが始まった。左手に中国電力の巡視路標識を過ごすあたりから木漏れ日の中を進むことになる。

 強い日射しを受けることなく進むことは予定通りなのだが、無風状態の中の山歩き、沢山の水分補給が必要だ。本日用意した水分は3リッター、最初から階段道をどんどん進むので水分補給が頻繁となる。

第一休憩所のベンチ 目の前には美しい檜林

 登山開始から26分で最初の休憩地に到着、ベンチに座り込み5分の小休止、目の前には美しい檜林が広がっている。休憩後5分程度進むと足下は小石混じりの道となり、更に5分で草の茂る道となる。この付近から大きく左に回り込むと第二休憩所に着く。

苔むした小石混じりの道 坂の途中の第三休憩所のベンチ

 たっぷりと汗をかいているので水分補給を続ける。周囲に虫が多くなってきたので虫除けスプレーを探しているとリュックの中から百均で買っていた冷却スプレーが出てきた。首筋に冷却スプレーを吹き付けると暑かった体が冷えてすこぶる気持ちが良くなり、10分程度休憩を取ると体が軽くなってきた。

 樹林の中を出発し、階段道を登って行くと7分で坂の途中の第三休憩所に到着し5分の休憩を取る。薄暗い樹林の中の道を少し進むと前方に明るい場所が見えてきた。第三休憩所から5分程度階段道を登って行くと急に平坦な道となり、自然歩道の標識が見えてきた。

平坦地に到着 奥山と地倉沼の分岐標識のある地倉峠

 更に5分で奥山と地倉沼の分岐標識のある地倉峠に到着、地倉沼に向かって分岐を右に取る。標識には地倉権現まで400mと書いてあり、まずは地倉権現を目指して進む。

 途中には地倉沼の説明板が設置してあり、「この沼は青野火山群に属する地倉火山が噴火した際に噴出した溶岩が、西側の中腹にある谷の出口を埋めたためにできた堰止湖である」と書いてある。

 6月頃になるとカワヤナギの木には、泡状のモリアオガエルの卵が観察できるそうだ。5月中旬頃にはチョウジソウの綺麗な花も見受けられるそうだが、今の時期は花も咲いておらず少し残念。

遊歩道を進む 籠堂

 遊歩道から沼を眺めると、とても澄んだ水面が見える。すぐに地倉権現の鳥居に到着、鳥居の向こうに籠堂が見えたので、お堂の中を見ると訪問者の記帳用ノートがあったので書き込みをし、地倉権現に向かって赤い鳥居を潜り石段を登る。

赤い鳥居を潜り、地倉権現に向かう ピンと張られた鎖に掴まる

 斜面には鎖が渡してあり、ピンと張られた鎖に掴まり慎重に登って行く。注連縄を潜ると地倉権現に到着、苔むした権現様に参拝をする。たっぷりとお願いをしていると、突然滝のような大粒の雨が落ちてきた。

地倉権現に参拝

 急いで籠堂まで戻り雨宿りをし、雨が小降りになったのを見計らって、更に森の奥に向かって進んで行く。右手には大きな風穴のような場所が3カ所程度あり、進入禁止の標識が設置してあるがロープも渡してあり、中に入れるのかもしれない。中に入ってみたいとも思ったが、登山初心者の単独行なので冒険は避け、なおも進んでいるとミズゴケのたくさんある場所を過ごす。

ロープの渡された風穴 ミズゴケの茂る場所

 この付近で再び夕立がひどくなってきたのでこの先に向かうのを断念、籠堂にてまたまた雨宿り、このお堂には本当に助けられた。雨の勢いが少し弱くなってきたので、地倉沼の標識方向に少し戻り、沼に向かって下りて行くことにした。

地倉沼を眺める

 適当な場所から沼に下りて行くと、地倉沼の標識の掛けてある場所に着いた。湖面には少し霧が掛かっており、幻想的な風景が広がっている。穏やかな湖面を見ていると疲れが一気に吹き飛んだ。

地倉沼の標識 静かな湖面

 涼しい風の吹く地倉沼、この展望をたぶん忘れることはないだろう。お花畑の時期は過ぎているが、夏の地倉沼はとても素晴らしい。美しい沼の風景を心に刻み込んでそろそろ地倉沼を出発することにする。

日射しが戻り、幻想的な風景が広がっている

 ゆっくりと遊歩道まで戻り、奥山との分岐に着く頃には日射しが戻ってきて素晴らしい風景となっている。夕立のおかげで素晴らしい霧の世界を楽しむ事ができたので、満足しながら地倉沼を出発する。

 奥山まではここから約3km、涼しい時期なら当然歩き続けるだろうが本日はとても暑く、そのまま下りることにした。奥山分岐の標識から3分で第四休憩所を過ぎ、更に木のトンネルを抜けて7分で第三休憩所を過ぎる。美しい木漏れ日の中を更に下りて行き、5分で第二休憩所を通過する。

木漏れ日の中を下りる 廃屋を右に過ごす

 やはり坂が急だったのだろうか、下りる速度が非常に速く、8分で第一休憩所を通過した。更に4分で左手には登る時に気づかなかった四等三角点の「直地」を見る。中国電力の巡視路分岐を過ぎ赤い鳥居を三つ潜り、廃屋を右手に過ごして橋を渡る。

鉄橋を潜る 右に茶畑を見る

 やはり橋の上は風が吹いており涼しい。綺麗な津和野川を見ながら少し涼んだ後、右手を見ると茶畑があったことに気がついた。落ち着いて見ると色々なものが目に入るようだ。まもなく舗装路に戻り、登山口の青野山駅手前の駐車場に帰り着いた。

黄色い電車 笹山から青野山を眺める

 舗装路に座り込んで休んでいると日原方面から黄色い電車が入ってきた。のどかな田園風景の中を走る電車がとてもいい。地倉沼の景色を思い出しながら青野山駅を出発した。たっぷりと汗をかいたので温泉に入ることにした。ここから一番近いのは津和野温泉なごみの湯であるが、この温泉には以前入ったことがあるので、今日は少し先の山口県まで行き、願成就温泉に入ることにした。

 国道9号を山口県に向かうと県境の左手に願成就温泉があり、金500円也の入浴料金を支払い入浴する。とてもゆったりした温泉でたっぷり長湯をして暖まり、しっかりと汗を流した。1時間程度この施設でゆっくりして明日の登山の予定を検討、真夏の低山は暑く、虫も多いので高い山に向かうことにした。

 天気予報では明日一日程度は晴れるみたいで、悪くても午前中は大丈夫なようだ。明日の山歩きの目標を島根県と広島県の境にある吾妻山とし、天気次第で道後山・船通山と足を延ばすことにした。連休はまだ始まったばかりだ。

盛太ヶ岳

SL山口号

地倉権現

地倉沼

 

幻想的な風景

 

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 津和野町 地倉沼 登山口付近のMAP

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