トップに戻る 2024年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
→0:30→ 林道出合 →0:10→ 分岐→ 0:25→ 廃屋 →0:20→ 吉川林産興業
この先で変則交差点に着くので奧の山へ続く道に入る。案内らしき標識が立っているが、既に文字は消えていた。竹林の中に続く道を辿れば、周囲は植林帯に変わる。明確な道が続き、左側には岩場が目立つ。やがて前回登山の際に苦労したガレ場に到着したが、20年の歳月により砂利が滞積してとても歩きやすくなっていた。
難なくガレ場を通過、今回は快適な道なので安心だ。ただし、右下が切れ落ちている状況は変わらず、慎重に歩を進める。次第に進行方向に草が被り始めるが、かまわず進んでいると沢の横を進むことになり、周囲に石組みが現れる。こんな奧に生活の跡が残っているのはこの付近で山仕事をしていたのだろう。
石組みのある場所から進路は左上に向き、少し高度を上げるとこの周囲にも多くの石組みを見ることができた。石組みにより作られた平坦地で多くの人が山仕事をしていたのだろう。石組みを過ごし、樹林の下に続く道を辿り北へ向かって高度を上げる。
やがて植林の下の広く平坦な場所に着く。そのまま北に進めば、下山時に使用する巻き道だが、ここでは右折し、東へ続く植林帯の急登に取り付く。木の根を踏みしめながら高度を上げる。ある程度登れば少し坂の傾斜が緩み、そのまま道なりに東へ向かうと木製階段があり、階段を登れば広く平坦な林道に出た。
林道出合からの展望は無いが少し先へ進み、振り向くとようやく展望を眺めることができた。植林の間に見えているのは左が馬糞ヶ岳、右が長野山である。前回登山の際の展望は素晴らしかったが、現在は周囲に植林の背が伸びて展望は限定的になっている。それでも馬糞ヶ岳と長野山を繋ぐ縦走路を眺めることができたのはとても嬉しい出来事である。
しばらく展望を眺めた後、林道の中に入り、すぐに折り返すように右折して山道に入る。植林帯の下を辿り高度を上げていると次第に笹が目立ってくるが、この笹はきれいに刈られているので歩くのに支障は無い。急登に取り付き一気に高度を上げるが、足下が明るいので快適である。
背後に樹間越しながら馬糞ヶ岳が見えてくれば進路は北に向き、少し坂の傾斜が緩む。明るい馬糞ヶ岳を時折振り返り、笹の刈られた快適な登山道を進む。やがて最後の急登を登り切れば丁字路に着いた。左は平家ヶ岳へ続く縦走路のようだが、笹はこの方面は刈られていない。ただし、踏み跡は確かなようだ。
ここでは水ノ尾山へ向かって分岐を右折、わずかに下れば左右に笹が深い。かつてはこのような笹を分けて山頂に向かっていた事だろう。今は笹の刈られた快適な登山道をわずかに登ればすぐに水ノ尾山の山頂に着いた。笹が広く刈られた山頂広場には三等三角点と森林調査記念碑が置かれていた。
前回登山時の山頂は雪に覆われていたため、三角点は確認できず、当時は赤いペンキが塗られていた森林調査記念碑の写真のみが山頂に着いたことを示していた。山頂周囲は樹林に覆われ展望は樹間越しに馬糞ヶ岳が確認できる程度である。山頂に至る登山道の笹は今回しっかり刈られており、笹が元の状態に戻るまで水ノ尾山は東のヤブ山の盟主を返上である。
山頂で昼食後珈琲を飲んで出発、展望地で再度馬糞ヶ岳と長野山を眺めて巻き道の分岐まで下り立った。ここで進路を右(北)にとり、左側が切れ落ちた道を進む。しばらく進み沢を渡り、再び左側の切れ落ちた道を進む。今度は少し幅の広い沢に着き、この沢を渡る。
沢を渡れば朽ちた木の橋が架かっており、この橋の先に登山道は続いていた。ところが橋を渡るのが怖いので左側の石組みの所から上に登り、無事登山道に合流した、西へ向かって進路をとり、左側が開けてくると馬糞ヶ岳を眺めることができた。
道なりに進んでいると沢に架かる橋が壊れていたため、少し手前から沢を渡りロープを使って対岸の上に立つことができた。ここから少し奥へ進み、廃屋の前を通って左折し登山道を下る。
左下に滝を眺めながら下り、右には大きな岩壁を過ごす。足下には石組みが施され、山仕事に使用されていた道というのが分かる。次第に高度が下がり、沢の側から最後の木の橋を渡る。ただし、この橋も朽ちており、壊れそうだが何とか渡れた。
やがて石の橋が現れ、この先には廃屋となった校舎が建っていた。校舎を左に見ながら進み、坂を下れば左に吉川林産興業の事務所を過ごす。これで一周回りの水ノ尾山の登山は無事に終了した。水ノ尾山は前回に比べてとても登りやすくなったが、展望が限定的になったのが残念である。かつてのヤブ山の盟主は普通の山になった。
沢を渡る
廃校
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