朝日山(あさひさん) 島根県松江市

2006年8月6日(日曜日)

朝日山

登山開始 →14:27→ 朝日寺 →14:45→ 朝日山東峰 →14:55→ 西峰

 →15:24→ 朝日寺 →15:48→登山口→16:03

参考コースタイム

登山口 →0:20→ 朝日寺 →0:05→ 朝日山東峰 →0:20→ 西峰

 →0:10→ 朝日寺 →0:15→ 登山口

全歩行時間 1時間10分

 鼻高山(はなたかせん)を出発し、有名な鰐淵寺(がくえんじ)に向かうことにした。鰐淵寺は先程登った鼻高山の北に位置しており、鼻高山からそのまま縦走ができるようだが、本日は天王山キャンプ場との往復ルートを取ったため車により移動する。

鰐淵寺山門 モミジが美しい

 鰐淵寺は天台宗の古刹であり、あの武蔵坊弁慶は18歳でこの山に入り、3年間の修行の後、書写山から比叡山に登ったと伝えられている。旧平田市内から鰐淵寺への案内板に従い、島海苔で有名な十六島(うっぷるい)湾に向かう。河下地区からは南に向かって坂道を進み、やがて天台宗浮浪山、一乗院鰐淵寺に着く。

出雲第三番、中国第二十五番観音霊場の鰐淵寺

 山門を潜り、モミジの多い場所を進んで行く。さぞかし紅葉の時期には賑わうものと思われる見事なモミジが続く。長い石段を登り、根本堂に向かうとそこが出雲第三番、中国第二十五番観音霊場の鰐淵寺である。早速にお参りして家族の健康やこれから先の山登りについてお願いし周辺を散策、次の朝日寺に向かって出発する。

摩陀羅神社 紅葉の時期が楽しみ

 国道431号を宍道湖に沿って東に進み、国道から少し中に入った農道を走る。左手に朝日寺と金剛寺の標識を過ごしたので引き返して標識に従い朝日寺に向かう。すぐに分岐が現れ、左が金剛寺・右が朝日寺の標識を確認する。

 標識に従って右に向かい、この先を道なりに進めば「朝日寺参道左へ入ル」等の石の標識が立っているので道を間違える心配はない。「県立自然公園宍道湖北山」の標識を左に見て舗装路を北に向かって進む。

朝日寺と金剛寺の標識を見て北に向かう 「県立自然公園宍道湖北山」の標識を左に見る

 林道のような舗装路を上り詰めたところには朝日寺の駐車場があり、ここに車を置いて登山を開始する。駐車場には「宍道湖北山県立公園朝日山地区」の案内図が設置してあり、高野山真言宗朝日寺参道の立派な石碑が建っている。

朝日寺参道標識 神名火山標識

 この朝日寺は出雲観音霊場第廿九番、出雲国十三佛霊場第二番の古刹である。正面に続く石段を登って行くのだが、体の弱い人のために3人乗りのリフトも設置してあるようだ。

 朝日寺に向かって石段を登って行くと、最初の折り返し点にかわいい小僧さんの絵が立てかけてあり、「気合いを入れて! 登りはじめはゆっくり歩きましょう」と山歩きを応援してくれているようだ。

正面に続く石段を登る 登りはじめはゆっくり歩きましょう

 石段をゆっくり登って行くと、折り返しの場所には道案内の四丁の丁塚が置かれており、右に折り返すと長い坂が続いている。南の方向を眺めると宍道湖方面の展望が広がっており、くっきり見えれば感動するような展望である。本日は霞のため墨絵の状態ではあるが、この展望も素晴らしい。

宍道湖方面の展望 道案内の四丁の丁塚

 すぐ先に3丁の塚を過ごすと相変わらずの一本調子の坂が続いている。坂道を登っていると坂の途中に一休みのベンチが置かれており、左手には弘法大師像の立つ展望地に到着した。

ベンチの置かれた休憩地 弘法大師像

 展望地からは木の間越しではあるが墨絵のような宍道湖の展望が広がっており、ベンチに腰掛け小休止を取る。展望はもう少し登った場所の方が木の障害もなく、はっきりと宍道湖を眺めることができるようだ。

ベンチからの展望 ベンチの先からの展望

 この先の折り返し点で残り200mの標識が立ち、もう朝日寺まではわずかな距離となった。宍道湖方面の展望を楽しみながら少しずつ高度を上げて行き、2丁の丁塚を過ごし、苔むした道を鑑賞しながら進むと標識が前方に立ち並ぶ一丁の塚の立つ場所に着いた。

苔むした道を進む 朝日寺の標識の立つ一丁塚前
一丁塚を過ぎる 朝日寺に向かう石段

 朝日寺に向かう最後の石段を進むと手すりの設置された場所に着き、手すりを掴みながら石段を登ると金宝山朝日寺に到着した。朝日寺は真言宗の霊場であり、神亀年間、行基上人が十一面観音菩薩を安置し、神仏混仰の霊場として広く信仰されたと伝えられている。また、弘法大師が錫(しゃく)を止められたとも伝えられている。早速に朝日寺に参拝し、周囲を散策すると朝日寺本堂横には新たに作られた護摩堂が立ち、その右手には弘法大師像が立っている。

金宝山朝日寺に到着 弘法大師像

 広い境内を東に向かって進んで行くと石段が続き、その上には銅鐘を見る。右手には東峰に100mの標識が立っており、そのまま坂を登って行くと右手に東屋を過ごし、その先の右手に朝日山の山頂三角点を見ることができた。

広い境内を東に向かう 銅鐘に向かって石段を登る
銅鐘を過ごして東峰に向かう 東屋を左に過ごす

朝日山山頂

 朝日山は山岳信仰の霊山、神名火山(かんなびやま)として古代人に信仰されていたそうだ。また、出雲国風土記によると「神名火山」は意宇郡、秋鹿郡、楯縫郡、出雲郡の4ヶ所あったとされ、これらはいずれも宍道湖を取り巻くように聳えているそうだ。

出雲平野は霞んでいる

 山頂を更に東に向かうと天測点と書かれた施設を過ごし、その先のベンチの場所を通り過ぎるとNHKのアンテナが立っているが、この先の道は藪化していた。再び山頂に引き返し、山頂からの展望を確認する。朝日山の東峰からは南方面の展望が広がっており、宍道湖と出雲平野が素晴らしい。

天測点と書かれた施設 NHKのアンテナ

 良く晴れた秋の展望はさぞかし素晴らしいものと思われる。また、北方面を見ていると霧が朝日山に向かって流れ込んでおり、日本海からの霧をこの山が遮っていることが分かった。山頂は静かだが北方面の海岸からは大音量の音楽が流れてきている。夏の真っ盛りを海水浴で楽しんでいる人が多いようだ。

霧が朝日山に向かって流れ込んでいる

 東峰から一旦銅鐘に下りて橋を渡り、西の峰に向かって出発する。道案内の四国八十八ヶ所の霊場に見立てた石仏を眺めながら、少しずつ坂を登って行くと最高点の場所に立派な祠が置かれている。

道案内の四国八十八ヶ所の霊場 最高点に立つ祠

 祠に参拝し、更に西に進むと横木の階段が渡されており、少しずつ高度を下げて行くと左手に朝日寺が見えてくる。更に坂を下って行き木のトンネルのような場所を過ごすと少し平坦な道となり、その先には整備された西の展望所が待っていた。

横木の階段道を進む 西の展望所に到着

 西の展望所からは先ほどまで居た東の峰のNHKアンテナを確認し、その右手に広がる出雲平野を眺めることができる。北方面には霞の中に港を確認することができた。この港は恵曇の港と思われる。また、 西の峰の前には大きなヤマモモの木が立っておりとても印象的な風景が広がっている。

東の峰方面の展望

西の展望所から出雲平野の展望 恵曇の港の展望

 周囲の展望に満足、いよいよ西の展望所を出発する事にした。西の峰から横木の階段道を登って先ほどの祠の場所まで戻り、その先を右に向かって下りると朝日寺に降り立ち、着いたところは稲荷社だった。お稲荷さんに登山の無事を報告、朝日寺にお参りして石段を下りて行く。

稲荷神社に参拝 護摩堂

 ジグザグにつけられた石段をゆっくりと下りて行き、途中に見える宍道湖の展望を眺める。弘法大師像の立つ途中のベンチから宍道湖と出雲平野の展望を楽しんだ後、急な石段を下り、登山口の朝日寺駐車場まで戻った。

 とても整備された参道・登山道の続く朝日山への道が印象的だった。

橋を渡り鰐淵寺に向かう

鰐淵寺

道案内の丁塚

朝日寺に向かう石段

朝日寺

朝日山山頂(東峰)

西の展望所から東峰のアンテナを見る

西の展望所から出雲平野の展望

恵曇の港の展望

宍道湖の展望

西の展望所の前に立つヤマモモの木

 前の山 鼻高山 を見る

 次の山 嵩山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 松江市 朝日山 登山口付近のMAP

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