矢滝城山(やたきじょうざん)島根県大田市

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2009年4月4日

登山口 →0:20→ ベンチ →0:15→ 山頂 →0:10→ ベンチ →0:15→ 登山口

全歩行時間 1時間 0分

 島根県江津市の浅利海岸を出発、国道9号を東へ向かう。福道の交差点で川本へ向かう県道32号の案内を確認し分岐を右折、川本へはそのまま県道を直進するが、矢滝城山へは手前の分岐を左折し、町道8号福道西田線を進む。

福道の交差点を右折 町道8号福道西田線に入る

 正面に見える丸っこい山が矢滝城山と思っていたが、違っていた。少し進むと左手に本日最後に登る予定の馬路高山が見えてきた。とても明るい山なので展望が楽しみだ。峠を越えて下れば、前方に矢滝城山が見えてきた。こちらも明るい山のようだ。

馬路高山 矢滝城山

 T字路には中国自然歩道の案内が立ち、左は温泉津温泉へ5.6km、右には降路坂へ2.6kmと書いてある。この分岐を右折、まずは降路坂を目指す。いわゆる銀の道を進むと、正面には矢滝城山が美しい。

正面に矢滝城山 七曲り・降り露坂の説明(クリックすると拡大)

 戦国時代、尼子氏との戦いに敗れた毛利元就の身代わりとなり、討死にした7人の武将最後の地と伝えられる、七曲がりを過ごす。この場所に架かる橋は五老橋、7人の武将と関係があるのかも知れない。

五老橋の分岐 矢滝城山が近い

 更に県道201号を道なりに進むと、矢滝トンネルに入る。トンネルを抜けた先の右手に駐車場が整備されており、この場所が石見銀山遺跡、矢滝城山(矢滝城跡)の登山口である。

矢滝トンネルを潜る トンネル先の右手が登山口の駐車場

 案内によると、戦国時代に石見銀山の支配権を巡って激しい争奪戦があり、その拠点の一つが矢滝城で、遅くとも享禄元年(1528)には築城されていたそうだ。矢滝城の北側には石見銀山から温泉津に至る銀山街道があり、更にその北側には矢筈城跡がある。銀山街道をはさむ形で築かれた矢滝城と、矢筈城が一対となって銀山防衛、交通路掌握の機能を担っていたそうだ。矢滝城にまつわる知識を仕入れた後登山口を出発、檜の植林帯に入る。

登山口を出発 檜の植林帯を進む

 少し進むと新しい木製の案内があり、そのまま坂をジクザグに進む道と旧道の位置図が書かれていた。そこで、登山時はジグザグな道を採り、下山時に旧道を通ることにした。周囲の木々には樹木名の書かれた案内が掛けてあり、木の名前が一目瞭然となっている。左右に笹を眺めながら坂を登ると、平坦な尾根に着いた。この場所が、先程分岐した旧道からの合流点である。

案内図(クリックすると拡大) 笹を眺めながら登る
旧道からの合流点 落葉の自然林

 周囲には落葉の自然林が続き、明るく気持ちの良い道である。進路は右方向へ緩やかなカーブを描き、やがて左方向へ軌道修正をする。木の間越しながら北方面には山頂が見えてきた。更に進めば右側の植生が植林帯へ変わるが、左側は依然として自然林が続く。

木の間越しの山頂 右には植林帯が続く

 間もなく急な坂道へ向かうことになるが、補助のロープが左右に渡してあるため、快適に登ることができる。やがて右(北東)方向へ1ヶ所展望が開け、木の間の展望地からは、左から矢筈城跡、山吹城跡、仙ノ山を眺めることができた。久し振りの展望を楽しんだ後、平坦な登山道を少し進むと、ベンチの置かれた休憩地に着いた。

ロープの渡された道を登る 山吹城跡仙ノ山
ベンチの置かれた休憩地 山腹につけられた道を登る

 この休憩地を過ごすと、山腹につけられた坂道を登り始める。傾斜のきつい場所もあるのでゆっくりと進む。周囲には、やはり木の間越しの展望が続くが、足下にはネコメソウ、エンレイソウなど春の花を眺めるので楽しみながら登っている。左に平坦な笹原を過ごし、右へカーブしながら高度を上げると、この先に平坦な場所が見えてきた。

ネコメソウとエンレイソウ

 まだ山頂へ着くには早いと思いながら、真っ直ぐな道を進むと、今は使われていないNHKの通信棟が現れた。これは遠くから何度も眺めた山頂の印である。すぐに広く平坦な山頂に到着、ここには素晴らしい展望が待っていた。

前方に空が開けてきた NHKの通信棟

 まず南に大江高山、西に三子山、北に馬路高山、北東に山吹城跡仙ノ山、東に三瓶山。いずれの展望も素晴らしい。広い山頂をうろうろしながら展望を楽しむ。最後に通信棟の中に入ると、二階までは階段で登ることができた。東方面に広がる仙ノ山三瓶山を遮るもの無く眺めた。

平坦な山頂

通信棟の2階 屋上への梯子

 引き返そうと背後を振り返ると梯子が掛けてあり、上を見ると屋上まで梯子が続いていた。この梯子は意外としっかりしており、難なく屋上に上ることができた。屋上からは更に素晴らしい展望が広がり、それこそ360度のパノラマが広がっている。

三子山

馬路高山

山吹城跡と仙ノ山

山頂の通信棟から眺める展望

 時を忘れて周囲の展望を楽しむことができた。眼下の平原がとても広いことを実感、矢滝城山から眺める展望は、忘れられないものになりそうだ。屋上から慎重に梯子を伝って下り、山頂にて記念撮影をする。

美しい大江高山

 平坦な山頂を出発すれば、下りは早く、ベンチの休憩地を通過。その先の展望地で仙ノ山を眺め、更に下山を続ける。登山時に確認した西田への旧道へ向かって分岐を右に採る。

矢筈城跡・山吹城跡仙ノ山 笹の刈られた道

 左右に笹の茂る道を進むと、すぐに坂を下り始め、分岐らしき場所に着いた。旧道西田方面の案内を確認し、この分岐を左に採る。岩の多い湿地帯を下り、植林帯の中につけられた道を進むと、やがて登山時に確認した分岐へ到着、更に坂を下ると登山口へ戻った。矢滝の城山は、突然山頂に着き、その展望の素晴らしさにびっくりする山である。

坂を下る 旧道へ着く
岩の多い湿地帯 植林帯を抜ける

 

馬路高山

山吹城跡と仙ノ山

大江高山

三子山

展望台の通信棟

矢筈城跡・山吹城跡仙ノ山

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県大田市 矢滝城山 登山口付近のMAP

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