戸崎山(とざきやま) 山口県長門市

2007年3月11日

戸崎山

ガイド本 金光康資著 防長山野へのいざない 改訂版第1集

参考コースタイム

茅刈集会所 →0:15→ 御崎神社 →0:15→ 今崎灯台

 →0:15→ 御崎神社 →0:15→ 茅刈集会所

全歩行時間 1時間 0分

 長門市仙崎方面からは国道191号を西方面に向かい、只の浜を過ぎた先の交差点を左折し、黄波戸温泉交流センターを目指して県道66号に入り、山陰本線沿いに進む。標識に従い黄波戸温泉交流センターに向かう道を取るが、左手に温泉センターが見えても左折せず、道なりに北方向に向かう。

 長門の海は深い青色で素晴らしい景色が広がっている。更に道なりに進んで行くと茅刈地区に入るので、大きなムクノキの立つ茅刈集会所の駐車場に車を停めた。ムクノキの下には石祠が立っているので登山の無事をお願いして駐車地を出発する。

登山口のムクノキ 登山口の石碑

 右手には昭和十五年に建てられた紀元二千六百年入営記念の石碑が立っており、ムクノキから北を見て、道が左にカーブする起点の右に下りる道を見つける。細い道の中に入ると、どんどん下っている。この山はガイド本にも書いてある通り、山登りではなく山下りのようだ。

右に下りる道に入る 登山口から高度を下げる

 竹藪を過ぎ、左手に墓地を過ごしてもまだ下っている。正面に真っ青な日本海と戸崎山の山頂が見えてきたので嬉しくなる。道も良く踏まれており快適な下山道を進んでいると、途中で2名のご婦人と出会う。

戸崎山と日本海が見えてきた 明るい道を下る

 場所柄も考えずに「山菜採りですか?」と聞き笑われてしまった。この方達は海女さんで、サザエを捕っていたそうだ。この荒れた海でも海に入れるのかとびっくりしてしまう。「今日は波がとても綺麗なので美しい写真が撮れますよ」と教えて頂いた。更に坂道を下りて行くと再び竹藪を過ぎ、その先で黄色い魚つき保安林の標識の立つ分岐に到着した。

竹藪を過ぎる 御崎神社に向かって標識を右折する

 左手は山頂への道だが、右手の道を通って先ずは御崎神社に参拝をする。少し進むと竹の茂る場所に着き、目の前には大鳥居が立っている。その先には御崎神社に向かう急な石段が待っており、慎重に石段を登って行く。

御崎神社大鳥居 御崎神社への石段

 以前石段で滑って大けがをしそうになった経験から、慎重に足場を確かめながら登って行き、間もなく左右に狛犬の鎮座する明るい御崎神社に到着した。早速に神社に参拝し、たくさんのお願いをする。

左の狛犬 右の狛犬

 神社に向かって左手の狛犬の先には手水鉢も置かれており、こんな場所にどうやってこんな重たいものを運んできたのかと、先人のこの神社に対する敬虔な気持ちに頭が下がる思いがした。

御崎神社に参拝する 手水鉢

 さて、山頂へは神社に向かって左方面に向かい、少し下りて行くとすぐに先程の分岐から続く道と合流する。眼下には波が岩に打ち寄せる大きな音が鳴り響いている。滑りやすいガレた岩道を慎重に下りて行くと、正面には戸崎山の美しい山頂が見えてきた。

戸崎山が見えてきた 眼下に打ち寄せる波

 また、眼下には素晴らしいコントラストの海が広がり、波が岩を洗う姿は豪快で息を飲む程の美しさだ。椿の花の群生するトンネルの中を進み、ようやく上りの坂に入ったかと思うと、間もなく道の途中に三角点を見つける。これが戸崎山の山頂である。

椿の花を見る 戸崎山三角点

 更に先へと道が続いているので進んで行くと、そこは展望の広がる今崎灯台だ。灯台からは東に青海島が美しく、紺碧の海に浮かぶ高山が素晴らしい。高山の左手には相島が浮かび長門の海の素晴らしさをこれでもかと見せつけられているかのようだ。

今崎灯台 千畳敷

遠くに相島

青海島

 灯台の眼下には浸食された大岩があり、足下が荒波で削られている。打ち寄せる波はさすが日本海の荒波、恐ろしいような音が響き渡っている。西には千畳敷に立つ風車が見えており、この方面の展望も素晴らしい。しばらく美しい展望を楽しんだ後、今崎灯台を引き返すことにした。

浸食岩と日本海

今崎灯台から眺める展望(動画)

 灯台から少し下りて行くと鞍部に到着、この付近で先程の海女さんが話していた美しい波の芸術を鑑賞するために浜に向かって下りる道を探す。すぐに右手に下りる道を見つけたので下りて行くと、日本海の荒波を目の前に見ることが出来た。

岩を洗う日本海の波

 遠くから波が押し寄せてくるのでそのまま海まで引っ張られそうな勢いである。ゴロタ浜までは下りることが出来ず、安全なところからしばらく波の芸術を鑑賞した。このあたりにはゴロタ浜に下りるためのロープが渡してあるので波の穏やかな日にはゴロタ浜で遊ぶことも出来るようだ。

ゴロタ浜に下りて荒波に近づく

 荒波をしっかりと眺めた後、いよいよゴロタ浜に下りて海抜0mから登山口まで登り返すことになる。よく踏まれた道を引き返し、登山道に戻り着き、少し進むと荒波を眺めていた地点を見下ろすことが出来る場所に着いた。

先程までいた場所を見下ろす

 最後に戸崎山を振り返り、美しい山容を眺めた後、登山口に向かう。滑りやすい石を慎重に踏みしめながら登って行き、左手に御崎神社を過ごす。この先少し下りて行くのだが、御崎神社の分岐まで戻ると後は登山口まで登り道が続く。

滑りやすい道を戻る 最後に戸崎山を振り返る

 明るい木漏れ日の道を楽しみながら進んで行くと、すぐに登山口の茅刈集会所に到着した。日本海の荒波と紺碧の海に浮かぶ相島、青海島の展望と浸食岩の美しさ。最後に海抜0mからの登山口への登り坂、展望のみならず珍しい経験をさせてくれた戸崎山は低山ではあるが忘れられない山の一つになった。

登山口の茅刈集会所 紀元二千六百年入営記念の石碑

 リュックを車に入れ、茅刈のムクノキの記念撮影をする。車を移動し、祠もパチリ、美しい展望を思い出しながら茅刈集会所を出発する。

登山口のムクノキ

御崎神社の狛犬(左)

御崎神社

戸崎山

荒波

今崎灯台

灯台下の浸食岩、遠くの日本海を見ると地球は丸いことがわかる

日本海の荒波

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県長門市 戸崎山 登山口付近のMAP

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