東明寺山(とうみょうじやま)島根県邑南町

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2010年12月18日

鹿除け柵入口 →0:30→ 山頂 →0:25→ 鹿除け柵入口

全歩行時間 0時間55分

 島根県川本町の仙岩寺を出発、次は邑南町鱒渕の二ツ山を目指す。この二ツ山には、貞応2年(1223年)に富永朝祐によって築かれた城跡が残っており、石見国の中では益田市の七尾城に次いで古い山城である。

 川下橋を渡り、濁川沿いに国道261号を南下、断魚渓を通過し邑南町に入る。井原地区に入ると、尖峰の東明寺山があまりに美しいので少し寄り道。民家の前で歩いている方に、東明寺山への登山道についてお聞きすると、わざわざ車を出して登山口まで案内をして頂いた。

国道261号から石見南農道に入る イノシシ除けの柵が登山口

 国道261号から石見南農道に入り、約1.3km進むと右に民家があり、この反対側のイノシシ除けフェンスの先に祠を見つけることができる。この祠のある場所が東明寺山への登山口である。ご親切に登山口まで案内して頂いたご厚意を受けて、急遽東明寺山へ登ることにした。

登山口から北に広がる風景 柵の中に入る

 弘治3(1557)年、吉川元春による雲井城攻略の際に城が築かれたと言われる東明寺山。いくつかの資料を眺めると、雲井城は戦いが始まって一ヶ月程度で落城しており、東明寺山に築かれた城は、比較的簡易なものであったらしい。尖峰の北ピークには物見が置かれたのではないかと思われ、その山容は登山者を引きつけるに充分である。但し、北ピークへの踏み跡は無く、三角点は右のピークに置かれている。

広い道を進む

 農道の端に車を置き、祠のある場所からイノシシ除けの扉を開け、登山を開始する。左に祠を過ごし、軽トラックの進入できそうな広い道を進む。すぐにT字路に着くので左折する。この分岐を右に採るとやはり農道に下りることができる。広い未舗装道には、雪が残っていた。植林帯の下に暖かい日差しは届かず、昼でも雪は溶けないようだ。

植林帯の下を進む 周囲に笹と雪が増える

 広い道を道なりに進むと、イノシシ除けの檻に入って15分で、広かった道は急に狭くなり、ようやく登山道らしき道を歩き始める。周囲は木の間越しの展望であり、遠くまで見晴らすことはできない、

滑りやすい雪道となる

 ジグザグを描きながら高度が上がるに連れ、少しずつ雪の量も増してくる。やがて尾根に着くと、北東方向に尖峰のピークが現れる。ただし、三角形の美しい山容をしている北ピークへは道が続いていないようだ。

尖峰の北ピーク 山頂手前

 そのまま尾根を道なりに西へ向かう。山腹につけられた細い道は、雪が積もっているためとても滑りやすくなっている。途中で数回転倒を繰り返し、更に慎重に進むと、三等三角点の置かれた広く平坦な東明寺山の山頂に到着した。

東明寺山の山頂

 山頂からなだらかな傾斜の北へ向かうと、西から北東方面への展望が広がり、眼下には周囲を山に囲まれた石見町の集落が一望、向かいにはアンテナの立つ萩原山、その左には京太郎山が存在感を示している。

山頂から広がる展望

 更になんと言っても素晴らしいのは、北東にそびえる石見冠山である。うっすらと雪を頂いた石見冠山は、この角度から眺めるのが一番美しいのではないかと思う。また、この東明寺山の山頂は、眼下(北)に向かって傾斜が続いており、パラグライダーの基地としても使用されているそうだ。

右に石見冠山

東明寺山の山頂から眺める展望(動画)

 雪の残る山頂にて記念撮影の後下山を開始、下山は雪に足を滑らさないよう気をつけながら下りる。が、やはり足を滑らせてしまう。それでも大した事故もなく無事舗装路へ到着、突然の登山となった東明寺山は、とても展望の美しい拾いものの山であった。

尖峰の東明寺山北ピーク

東明寺山山頂から石見冠山

山頂から眺める石見町の町並み

登山口から眺める石見冠山

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県邑南町 東明寺山 登山口付近のMAP

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