砥上岳(とがみだけ)福岡県筑前町

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2014年11月23日

砥上神社 →0:35→ ひずめ石 →0:30→ さやん神 →0:15→ 山頂

 →0:10→ さやん神 →0:20→ ひずめ石 →0:25→ 砥上神社

全歩行時間 2時間15分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 筑前町にそびえる目配山の登山を終了し、次は同じ筑前町にそびえる砥上岳を目指す。登山口は砥上神社で目配山の登山口の大己真神社から県道77号を西へ進み、現在工事中のバイパス手前を県道の案内に従い左折、次の分岐を右折すれば登山口の砥上神社である。

 この神社へ向かう起点を筑前町役場とすれば、役場の南に位置する国道386号を西へ進む。約1.5km先のいしびつ交差点を右折し、県道595号を北東方向へ進む。この先に現れる左右の分岐を右折すれば、左に砥上神社への道が見えてくる。

麓から眺める砥上岳 登山口の砥石神社

 この神社の邪魔にならない場所に車を置いて登山を開始する。境内には「砥上岳登山道ご案内」が掲示されており、この地区の砥上について、神功皇后が新羅出兵の兵士をここに集め、中宿(屯営)」としたことにより「中つ屋」と飛ぶようになったこと、また、兵器を研がせたのでこの地を砥上と言うようなったと記されている。

砥石神社の紅葉と黄葉

 美しい紅葉を眺めながら境内を散策、砥上神社へ参拝して登山を開始する。神社北側から左に続く舗装道へ入り、道なりに北へ進む。周囲に紅葉を眺めているとすぐに交差点へ着き、正面に見える砥上岳登山道入口の案内に従い北へ進路を採る。

砥上神社へ参拝 神社奥の舗装道を北上

 入口左には山家浮羽線の巡視路標柱があり、これから向かう道が巡視路であることが分かる。左に大池を過ごし、道なりに進むが、背後を振り返るとアンテナの見える山が見えている。これはたぶん九千部山と思われる。

砥上岳登山道に入る 大池

 未舗装の作業道を更に進み、左に作業小屋を過ごすと、この先で左右の分岐が現れる。右道の入口に置かれた石柱には「左しをいば道・右砥上岳道」と案内されており、右道を採る。入口に山家浮羽線の標柱を眺めて奥へ向かうと、足下には苔むした石畳みのように道が続いている。

分岐は右を採る(クリックで案内) 苔むした石畳みが続く

 人工的に配置したとしか思えない石畳の道を辿るが、いったい何のために整備されたものだろうか。整備当時の苦労を思いながら坂を登る。すぐ左右に巡視路標柱を過ごし、岩の多い道を辿れば左右の分岐に着く。この分岐は砥上岳へ2.1kmの案内に従い左の道を採るが、右には観音塚へ0.5kmと案内されていた。

巡視路標柱を過ごす 分岐は左を採る(クリックで拡大)

 少し進み、右上に砥上財産組合創立記念林に石碑を過ごし、周囲には杉と桧の植林帯を眺めながら登山道を進む。木の橋を渡れば左右は土壁に覆われた掘れた道に変わり、少し進むと直進方向と右方向の分岐へ出る。この分岐は右へ進路を採るが、直進方向へは林道と案内されていた。

砥上財産組合創立記念林 分岐は右を採る(クリックで拡大)

 植林帯の下を進んでいると右にひずめ石が現れる。案内には神功皇后が新羅遠征の時、騎乗された乗馬の蹄跡と記されていた。この山には神功皇后の故事が多く残っているようだ。

ひずめ石 分岐は左道を採った(クリックで拡大)

 蹄石を過ごし、足下に岩の多い道を進むと左右の分岐が現れ、左は急な坂、右は1.4kmと案内されていた。右道が一般の登山道で緩やかな傾斜と思われるが、登りは急な方が短時間で山頂へ着くと思い、左の急な坂へ向かう。

急登を踏ん張る 左に沢を見ながら進む

 岩の目立つ急な坂を登れば、すぐにもう一方の道と合流。国有林の白い標柱を眺めて更に登山道を進むが、坂の傾斜はとても緩やかになる。やがて左に沢が流れ、沢沿いにつけられた道は、緩やかな左カーブを描きながら植林帯の下へ続く。

神功皇后の故事による「みそぎのはる」

 間もなく広い場所へ出れば、この地点が「みそぎのはる」。神功皇后が砥上岳山頂に武甕槌神(たけいかづちのかみ)を勧請して新羅遠征の勝利を祈願した時、この地の清水で身を清め、祓いを受けたとの伝説によりこの名が由来するそうだ。

さやん神

 広く平坦なみそぎのはるを出発、岩の目立つ道に向かえば、少し坂の傾斜が増し、周囲には自然の雑木が増えてくる。間もなく前方に石の積み上げられたさやん神が見えてくる。積み上げられた石の頂上には、陰陽石の陽石が祀られており、子孫繁栄を願って置かれたものだろう。

分岐は右を採る 砥上岳へ

 リアルなさやん神をしばらく眺めて更に進むと左右の分岐が現れ、砥上岳へは右道を採る。左には17分で健保桜の案内が置かれているので、桜の季節が楽しみである。さて、もう砥上岳へは0.4km、山腹につけられた緩やかな傾斜の道を辿れば、左にかぶと石への道が分岐する。

かぶと石へ立ち寄る かぶと石

 かぶと石へ向かって少しの坂を登ればすぐにかぶと石の前に着く。英彦山神社の神宝二面の兜に似ているところからこの名が生まれたそうだ。伝説では神功皇后は、この兜をかぶって新羅に遠征したと伝わっているそうだ。本当に兜のように見える大石をしばらく眺めて登山道へ引き返す。

左右の分岐左を採った 直登

 更に登山道を辿れば、頂上へ向かって左右の分岐があり、左は頂上まで180m、右は急な坂を150mと案内されていた。わずかな距離の差なので、ここでは左の道を採る。間もなく頭上を覆っていた樹林が切れ、本登山中初めて頭上が開けた。目の前には草原の斜面が現れ、石段を登れば石組みに囲まれた武宮へ到着した。

初めて空が開けた 武宮へ参拝

 武宮の御祭神は武甕槌神で、傍らには、神功皇后の三韓征討御進発の際、武甕槌神をこの砥上山上に招祀り、皇軍の武運を祈願したことなどが刻まれた石板が置かれていた。武宮へ参拝、祠の中へ祀られたまるっこい石を見学後、奥へ向かうと三角点の置かれた砥上岳山頂へ到着した。

砥上岳山頂 山頂の紅葉

 三等三角点の置かれた山頂付近では紅葉の盛は過ぎているようだが、美しい風景に変わりはない。紅葉の下で記念撮影の後、周囲に広がる展望を眺める。東には中央変電所の先に古処山がそびえ、手前の右側には先ほど登った目配山らしき山容が見えている。

山頂から眺める風景(クリックで拡大)

 南には眼下に城山と筑前町の町並み、遠くにはなだらかな稜線の耳納山地が霞んでいる。穏やかな山頂で用意していたおむすび1個をほおばり、小休止の後下山を開始した。下山は元来た道をのんびり辿り、登山口の砥上神社まで引き返した。時刻はまだ14時前、晩秋のこの時期でも、もう一山登れる時間である。

大山祇神社と紅葉

 なお、福岡県の山に掲載の下山口になっている大山祇神社へ行くと、この時期は素晴らしい紅葉を見ることができた。

ひずめ石

さやん神

かぶと石

武宮

紅葉

展望

大山祇神社の紅葉

 前の山 目配山 を見る

 次の山 大根地山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 福岡県筑前町 砥上岳 登山口付近のMAP

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