社日山・十神山(しゃにちやま・とかみやま)島根県安来市

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2023年4月10日
安来公園 →0:15 →世界平 →0:15→ 大山見平 →0:15→ 毘売塚

→0:10→ 十神山入口 →0:10→ 中十神山 →0:05→ 十神山山頂

→0:10→ 十神山入口 →0:02→ 毘売像 →0:05→ 安来駅

→0:03→ 猪麻呂像 →0:15→ 安来公園

全歩行時間 1時間45分
登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 島根遠征3日目は安来市の社日山の登山へ向かう。登山口の社日公園(安来公園)は桜祭りのため駐車禁止なので少し先の安来市民体育館に車を置いて登山を開始した。
丘陵のような社日山 安来市民体育館を出発
当日は桜が満開 安来公園では桜まつりが開催されていた
 公園入口には桜まつりの案内が立ち、少し先にはやはり車両通行止めの案内が置かれていた。右に遊具の設置された社日公園を見て桜と銅像の間の道に入る。
桜と銅像の間の道に入る 折り返すように左折
社日配水池の横を進む 石仏に出会う

 公園のしだれ桜にはまだ花が残っており、今日も桜まつりが開催されるのだろう。坂の先で折り返せば「やぐら山」の石柱が立ち、横には東屋が建っていた。この先の坂を登り切れば社日配水池のタンクを左に過ごす。配水池の右に続く道をとれば途中で石仏と出会い、更に道なりに進むと石仏の先に展望の広がる日本平に着いた。

トーテムボールの立つ日本平 京羅木山と星上山
松江北山 馬着山や十神山

 石を積み上げたトーテムボールの立つ日本平からは、西に京羅木山、時計回りに寝仏姿の和久羅山、嵩山と続き島根半島にそびえる松江北山、宍道湖中海の先に架かる境水道大橋、稲荷山、昨年夏に再度登った馬着山、手前には尼子十砦の十神山が三角錐の山容を見せている。

風化した花崗岩質の道を上る 世界平から独松山と京羅木山
出雲北山 孝霊山と大山

 周囲に広がる展望をしっかり眺めた後、わずかな傾斜の坂を下り南東へ続く道を進む。すぐに滑りやすい土質の道が現れ、補助のロープを伝って高度を上げる。最後に風化した花崗岩質の坂をひと登りすれば、更に展望の開けた世界平に着いた。世界平からは日本平からは見えなかった独松山や孝霊山、大山まで眺めることができた。京羅木山、星上山、車山などを眺めて世界平を出発した。

社日山の最高点は樹林の中 石仏
風化した花崗岩の道 松江北山
 樹林の下に続く道を辿り、廃仏毀釈の際に首を落とされた石仏を過ごし、社日山登山の最高点に着き、南に送電鉄塔を眺める。この先から進路は東へ向き、補助のロープを伝って坂を下れば鉄塔の巡視路標柱を過ごす。よく踏まれた道を進むと顔の部分のみ削られた石仏に出会う。風化した花崗岩の道を辿れば、松江北山から大山へ続く展望が広がっている。
坂を下りひめ塚へ向かう 送電鉄塔の建つ大山見平
孝霊山と大山 ロープを伝い急な坂を下る

 ひめ怩ワで歩いて16分の案内を見てロープの渡された坂を下る。この先で巡視路標柱を過ごせば送電鉄塔の建つ大山見平に着いた。東に霞み気味の孝霊山と大山を眺め、道なりに北へ進むと送電鉄塔が現れ、この先から急な傾斜の坂を下る。

日立金属安来工場 ひめ塚へ2分
貯水池を過ごす ひめ塚へ到着

 補助のロープを伝い、プラスチック階段を下ると左に日立金属安来工場が現れ、遊歩道の左側が工場敷地となっていた。左に工場の貯水池が見えてくれば、ひめ塚まで2分の案内を過ごす。更に遊歩道を進みわずかに高度を上げれば毘売塚の立つ広場に着いた。

島根県指定史跡の毘売塚古墳

 左右に灯篭を従えた毘売塚は海の方を向いていた。案内によればこの場所は島根県指定史跡の毘売塚古墳で、5世紀代に築かれた全長42mの前方後円墳である。毘売塚を出発し木の鳥居を潜り、坂を下れば毘売崎伝承の案内が立っていた。

ひめ塚の鳥居 毘売崎伝承(クリックで拡大)

 伝承に寄れば、毘売崎で語臣の猪麻呂の娘が散歩中にサメにかみつかれて亡くなった。猪麻呂は娘を殺したサメを殺させてくれるよう、ありとあらゆる神に祈りを捧げた。そうしたところ、百匹余りのサメが一匹のサメを囲むように姿を現した。
 猪麻呂は囲まれている中央のサメを刺殺して捕まえた。それが終わるとサメたちは囲みを解いて立ち去り、猪麻呂がサメの切り裂くと、娘の脚の部分が出てきた。このサメが娘を殺したサメである事を知った猪麻呂は、このサメを更に切り裂き、串刺しにして道の傍らに刺した。
 このサメに殺された娘の霊を慰める慰霊祭が起源と伝えられているお祭りが安来の夏を彩る月ノ輪神事である。地元ではこの丘の上に築かれている毘売塚古墳をこの娘の墓と伝えているとのことだった。

十神山 十神山入口
 さて、これで社日山登山は終了で、そのまま出発地の社日公園へ帰れば良いのだが、目の前に美しい山容の十神山がそびえているので、そのまま登ることにした。陸橋を渡り国道9号を横切り北へ進む。すぐに安来港に着き右折すれば十神山入口の案内があり、駐車場の先に十神山がそびえていた。
尼子十砦の案内 遊歩道に入る

 尼子十砦の案内を眺めていると、この十神山は素戔嗚尊を始め十柱の神が祀られていることに由来することが分かった。右にトイレを過ごし奥へ進む。簡単な遊歩道の経路が書かれた案内を確認し、直進する。なお、左側からは十神山へ直登する道が続いていたが、当日は中十神にも立ちよるため直進した。

擬木階段を登る 中十神へ向かって東屋の右へ
中十神山頂 山頂には祠などが祀られている

 すぐに整備された擬木の階段が始まり、階段を登り切れば東屋が建っていた。中十神70mの案内に従い分岐を右折すれば、祠などの立ち並ぶ中十神山頂に着いた。この場所は多くの神様の並ぶ場所なのだろう。東屋まで引き返し十神山へ200mの案内に従い進路を西へ採る。

十神山へ向かう 階段が続く
広く平坦な十神山山頂に到着

 やはり整備された擬木階段を辿れば直進は桜の森、左折して下れば登山口のふれあいの森の分岐に着いた。ここで右上へ向かうとすぐに十神山山頂に着いた。山頂中央には岩が積み上げられた状態になっており、古墳なのかも知れない。周囲には樹林の背が高く展望は望めないが、かつては日本海等からの敵の侵入に備えた砦として機能していたのだろう。

ふれあいの森へ下る 稲荷社へ参拝

 下山はふれあいの森へ向かって下り、途中に建つ稲荷社に参拝して登山口に帰り着いた。十神山入口の案内前から安来港を右に見ながら南西へ向かう。この途中で海側に美しい女性の像が置かれていた。この像はサメに殺された毘売で語臣猪麻呂の娘である。

サメに殺された猪麻呂の娘像
JR安来駅 語臣猪麻呂

 毘売像を眺め、海の上に浮かぶように見える十神山を観賞した後、安来駅前を通過し国道9号を西へ進む。すると今度は語臣猪麻呂の像が建立されていた。安来の地名の起こりや月ノ輪神事についての説明を眺め、西へ進む。この先の日立坂下交差点を左折、日立金属山手工場前を通過し出発地の安来市民体育館まで引き返した。

日本平
世界平から独松山・京羅木山
十神山
毘売塚
十神山
十神山山頂

猪麻呂の娘像

語臣 猪麻呂

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歩いた足跡  
登山口周辺の地図はこちら 島根県安来市 社日山 登山口付近のMAP
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