船通山(せんつうざん)島根県奥出雲町

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2009年9月23日

わくわくプール →0:30→ 鳥上滝コース登山口 →0:35→ 鳥上滝 →0:25→ 銘水

 →0:30→ 山頂 →0:02→ 大イチイの木 →0:03→ 山頂

 →0:25→ 登山口まで1000m標識 →0:35→ 亀石コース登山口 →0:30→ わくわくプール

全歩行時間 3時間35分

 昨日で中国百名山(山と渓谷社)、中国地方の山100選(中国新聞社)に選定された岡山県の山への登山を無事終了。本日は島根県奥出雲町の船通山へ向かう。今回の登山の起点は米子自動車道の米子インター、米子から国道180号を南下、次に国道を右折して県道48号に入り横田方面へ進む。すぐに県道9号に入り、次の分岐を右折し県道108号に入る。いずれも横田への標識が目印となる。

国道180号から県道48号に入る 県道9号から県道108号に入る
万才峠を越えれば島根県奥出雲町 船通山の案内に従い左折

 万才峠を越えれば島根県奥出雲町、すぐに船通山の案内が現れる。分岐を左折し、少し進めば右手に名湯斐乃上温泉を過ごす。この先にあるわくわくプールの駐車場に車を置き船通山へ向かう。

斐乃上温泉を過ごす わくわくプールの駐車場を出発

 右に温泉スタンドを眺めながら舗装路を南に向かうと分岐があり、右が鳥上滝コース、左が亀石コースと案内されている。この分岐は右の鳥上滝コースを採ることにした。特に選択について決め手はなく、強いて挙げれば坂の傾斜が緩そうに見えたことくらいである。

右に温泉スタンドを過ごす 分岐は、右が鳥上滝コース、左が亀石コース

 右に民宿たなべを過ごし、緩やかな坂道を進む。道ばたにはピンクの秋桜が咲いており、最初から嬉しくなる。いくつかの橋を渡るが、前方には霧が流れており今日も山頂からの展望は望めないかも知れない。こんな時には花散策、足下に咲く花をゆっくり眺める。左には杉の木が並び、やはり周囲には霧が流れている。

登山コースの案内 民宿たなべの入口

 この先で左に最後の民家を過ごし、更に足下に咲く花を眺めながら舗装路を進むと駐車場の整備された鳥上コースの登山口に到着した。登山口には、「船通山(鳥髪の峯)は、出雲神話で素戔嗚尊(すさのおのみこと)が高天原から降臨された地とされている伝説の山で、斐伊川の源流となっている」と案内されている。また、この鳥上滝登山コースは、渓谷に沿った 自然林が美しく、「稜線には高山性の植物が豊富で、途中自然観察ができるようになっている」と説明されている。

舗装路を進む 鳥上滝登山コース登山口

 登山口にて周囲を眺めていると後続の登山者が登山口を出発した。さあ、私も船通山の登山を始める。登山道に入ると頭上には杉の植林帯が広がり、足下には整備された石畳が続いている。この石畳は昨日来の雨のため濡れており、とても滑り易くなっている。しかし苔むした石畳は、なかなか美しく周囲の緑に合っている。

石畳が続く 緑が美しい

 左に流れる沢も美しく、一枚岩のような滑滝を眺める。自然林の緑も美しく、何度も足が止まる。沢を越えれば山頂まで1800m標識を過ごす。駐車場までは300m、従って登山口から山頂までの距離は2100mである。再び沢を渡り目の前に広がる景色や足下に咲く花を眺める。

美しい沢 自然林が続く

 この先で美しい滑滝を観賞、周囲に広がる幻想的な景色に足は止まりっぱなしとなる。頂上まで60分標識をようやく通過、登山口までは10分と案内されている。更に続く整備された石畳の道を進む。これだけ整備するのにどれくらいの費用がかかったのだろうか。ついつい余計なことを考えてしまう。

滑滝 整備された道が続く

 岩に根ざす木などを眺めながらゆっくり歩きが続く。登山道の横に小さな滝を眺め、階段状に続く登山道を進む。この辺りには岩が多く、大好きな風景が広がっている。間もなく豪快な鳥上滝に到着、八岐大蛇伝説を思い浮かべながら、岩の間に流れる鳥上滝をしばらく観賞した。

八岐大蛇伝説の鳥上滝

鳥上滝(動画)

 ここから山頂まで1,250m、45分と案内されている。滝の右手に登山道は続き、鉄製の橋を登り更に先へ進む。少し進むと標高900m標識を通過、足下は砂利の敷かれたような歩きやすい道に変わる。周囲に展望はないものの、自然林の緑が美しい。足下に多くの花を観賞していると時間の経過も早い。

鉄製の橋を登る 砂利が敷かれたような道

 間もなく沢と別れ、坂の傾斜は増してくる。横木の階段を折り返しながら登って行くと、頂上・登山口へそれぞれ30分の案内を通過。この先山腹につけられた緩やかな坂道を進むと標高1000m標識を通過、この先には銘水の水場があった。斐伊川の源流は冷たくて美味しく、何杯でも飲めそうだ。

石の階段 銘水の水場

 銘水の先から横木の渡された少し荒れ加減の階段が始まる。左右を笹に囲まれながら高度を上げる。ほとんど真っ直ぐな道が続き、前方の視界は良好。相変わらず空は曇っているが、周囲に広がる緑は美しい。山頂まで400m標識を過ごせば登山道は右へ向き、左右にロープの渡された道が続く。

少し荒れ加減の道 左右を笹に囲まれる

 標高1100m標識を過ごせば再び登山道は左へ向き、横木の渡された真っ直ぐな階段道が続く。手製の「頂上7分・亀石別れ5分」の案内を過ごし、この先で頂上10分、登山口45分の案内を通過。足下には白い花を沢山見る。ベンチの置かれた広いお花畑を過ごし、再び左右をロープに囲まれた登山道を進む。このロープはカタクリ対策のようだ。

広場を過ぎる 樹林の下を進む

 足下はやがて木道に変わり、亀石登山道入口(2.4km)の案内を過ごす。もう山頂までは100m、木道の左右をさえぎっていたロープが無くなり、いよいよ山頂に向かう。山頂へ向かってわずかな傾斜を登れば、右に青い屋根の避難小屋が見えてきた。更に進めば山頂標識・石碑・鳥居。祠などの立つ広く平坦な船通山の山頂に到着した。

木道を進み、亀石登山道への分岐を過ごす 避難小屋

 空は曇っているが周囲に広がる展望は、霞みもほとんど無く眺めることができた。ゆっくり眺めてみると北東に孝霊山、その右に大山、東に花見山を確認。但し南の道後山方面、南西の比婆山方面は霧に霞んでいる。西には三瓶山の頂上部が雲の上に顔を覗かせ、北には宍道湖を眺めることができた。雲っていても素晴らしい展望なので、晴れていればもっと素晴らしい展望が広がっているはずだ。

山頂には石碑や鳥居・祠が祀られている

山頂からの展望

山頂からの展望(動画)

 山頂にてゆっくり周囲の展望を眺めた後、鳥取県側に向かう。横木の渡された階段を少し下りれば、国指定天然記念物「船通山のイチイ」を見ることが出来た。樹齢千年、樹高は約5メートルと低いが、斜面下方に向かって扇状に広がる枝葉は22メートルにも及んでいるそうだ。イチイの巨木を眺めた後、もう少し下るともう1本の大きなイチイの木を見ることができた。両方のイチイの木を眺めた後、船通山の山頂に戻る。

イチイの巨木

もう一つのイチイの木 再び山頂へ

 ふたたび周囲の展望を確認するが、晴れる気配がないので山頂を出発する事にした。山頂から下り、木道を少し進むと亀石登山道入口(2.4km)の分岐を右折。木道はすぐに切れて美しいブナ林の下を下る。横木の渡された階段を下りて行くと山腹につけられた広く平坦な道を進む。途中に美しい小滝を眺め、更に平坦な道を進む。この辺りでは高度が下がらず、いったいどこまで平坦路が続くのかと不安になる。

ブナ林を下る 平坦な道が続く
小滝を眺める 自然林が美しい

 やがて登山口まで1000m標識を確認し、少し安心。山頂にてゆっくりしすぎたことを少々反省する。少し先で登山口まで30分、頂上までまで40分の標識を過ごす。この標識を過ごした先から、急な下りが始まり、横木の階段を折り返しながら高度を下げる。

下り坂が始まる ベンチが見えてきた

 間もなくベンチを過ごし、沢沿いを更に下る。谷の中央につけられた道を下りているようで、両側を緑の樹林に囲まれている。やがて登山口まで400m標識を通過、この先で国有林の標識を過ごす。杉の植林帯の下に着けば、登山口まで200m。もう少し下ると水源かん養保安林の標識の立つ広場を通過。標高750m標識を過ごせば、亀石コース登山口の標識が立ち、この付近から登山道は舗装路に変わる。

谷の中央 植林帯の中に入る
水源かん養保安林の標識の立つ広場 亀石コース登山口

 舗装路を少し下れば、立派なトイレの設置された広い駐車場に到着。船通山林道起点の標識を過ごし、舗装路の左右に杉の植林帯を眺めながら下山を続ける。沢の音を聞きながら快適に舗装路を下れば、最奥の民家の下で白いソバの花を眺めることができた。もうこの先は間もなく終点、朝通った分岐に戻り、一周回りでわくわくプールの駐車場まで帰り着いた。

トイレの設置された広い駐車場 一面のソバ畑

石畳

鳥上滝

山頂

イチイの木

船通山

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県奥出雲町 船通山 登山口付近のMAP

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