龍頭山(りゅうずやま) 広島県北広島町

2007年2月25日

龍頭山

参考コースタイム

瀧ヶ馬場登山口 →0:10→ 頂上まで1km標識 →0:10→ 前龍頭

 →0:05→ 中龍頭 →0:15→ 龍頭山山頂 →0:10→ 中龍頭

 →0:05→ 前龍頭 →0:10→ 頂上まで1km標識 →0:10→ 瀧ヶ馬場登山口

 →0:10→ 駒ヶ瀧 →0:10→ 瀧ヶ馬場登山口

全歩行時間 1時間35分

 300座登山を目指して午前7時に柳井を出発、今回も大星さんのご案内で一路登山口を目指す。記念登山の対象は中国百名山の一つ北広島町(旧豊平町)の龍頭山である。玖珂インターから高速道路をひた走り、広島北インターを下りて国道261号を北東方向に少し進むと鈴張小前交差点に着く。

 「どんぐり村」の標識に従い、交差点を左折して県道40号を北上すると、間もなく豊平どんぐり村の看板が見えてくる。どんぐり荘右手の蕎麦道場に立ち寄るとまだ時間が早かったようで、蕎麦の仕込みの最中だった。

どんぐり荘 蕎麦の仕込み中

 県道に戻り、龍頭山登山口バス停を右折し、舗装道を車で進む。間もなく右手にトイレの設置された瀧ヶ馬場の登山口に到着した。この付近は駐車場も整備されており、車を置いて出発することが出来るので安心だ。すぐに登山準備をし、登山口手前にある大きな登山道の案内板を確認して出発した。

どんぐり荘から眺める龍頭山 駒ヶ馬場登山口を出発

 登山口には熊さんの看板が立っているので少しびっくり、中国山地のど真ん中なので熊さんに遭遇しても不思議はないようだ。右手に最後の水場・前龍頭1.6kmの標識を眺めて小さな沢を渡る。

最後の水場 沢を渡る

 登山道は広くよく踏まれた道であり、広葉樹の落葉により冬枯れの大好きな風景が目の前に広がっている。すぐに「龍頭山−中間点−起点」の標識を過ごすと周囲に霜柱が沢山できていることに気がつく。やはりよく冷えているようだ。

中間点の標識 冬枯れの道

 右手の岩を見ると岩から流れ落ちる水が凍っていた。つららは当然の事ながら、下のシダまで氷結しているのにはびっくり。しばらく自然の造形美を堪能した。これは300山へのプレゼントだと勝手に思い込んで喜びながら先に進む。

自然の造形美・氷の世界

 氷の世界の先には頂上まで1km標識、この先からは少し急な坂となり、擬木の階段道をゆっくり歩きで進むことになる。足下が落ち葉で滑りやすくなっている場所もあるので注意しながら登って行く。

落ち葉の道を進む 霜柱

 冬枯れの木々の間から、周囲の展望を眺めながら進むことができるのは、この時期の登山だからこそである。残り1km標識から5分で残り0.8km標識を過ごす。この先には展望岩があるので一息をつく。

展望岩の大星さん 西方面の展望が開けている

 展望岩からは西方面の景色が広がっており、眼下には都志見の集落が箱庭のように広がっている。またどんぐり村の先、南東方面には美しい海見山が見えている。展望の岩を過ごし、前龍頭に向かう階段道をゆっくり登って行くと右手に石碑のような石柱を見る。この石柱にはお賽銭を置く人がいるようだ。

擬木の階段道を登って行く お賽銭の置かれた石柱

 石柱を過ごした先には安全柵の設置された展望地が待っており、この場所からは南東方向から西に向かっての素晴らしい展望が広がっている。しばらく美しい展望を眺めた後、階段を登るとそこは休憩所の立つ前龍頭836m。前龍頭からは山頂まで0.5km、駒ヶ滝からは1.0kmの地点である。

安全柵の設置された展望地 前龍頭の標識

展望地から都志見原の景色

 すぐに前龍頭を出発、最初は平坦な道だがすぐに階段道となり、前龍頭からは5分程度で中龍頭878mに到着、途中の道は冬枯れの大好きな道なので疲労感は無く快適に進んでいる。また、中龍頭には立派な東屋が立っており、展望は木の間越しとなるがこれもこの時期しか見られない展望である。

最初は平坦な道 中龍頭に向かって階段道を登る

中龍頭の東屋

 中龍頭からは龍頭山山頂の東屋を眺めることができるのがとても嬉しい。龍頭山は山頂を眺めながら進むことができるようだ。中龍頭からは頂上まで0.3km、もう山頂まであとわずかだ。

中龍頭から龍頭山山頂を眺める 早咲きの馬酔木

 中龍頭を出発、この先は一旦階段道を下り、山頂に向かって登り返して行く。登山路途中の左には早咲きの馬酔木の花を見る。花に興味を持ちだしたのもつい最近、一緒に登っている大星さんやカズさんのおかげで山の楽しみ方が確実に増えてきている。

 どうぞお先にという大星さんのお計らいにより、山頂目指して階段道を登って行く。龍頭山の山頂に向かう階段は嬉しいくらいに長く、いままで250回以上の上り下りを繰り返してきたことを振り返りながら歩いている。一歩登るたびに背後に展望が広がって行く。この嬉しさは一番最初の柳井三ヶ岳に登って以来毎回感じる感激の瞬間だ。

階段道を登って行く

山頂が見えてきた 階段下には大星さん

 さあいよいよ300番目の山、中国百名山・龍頭山山頂に到着した。山頂には立派な東屋が立ち、周囲には素晴らしい360度の展望が広がっている。登ってきた階段を振り返ると急な斜面であったことを実感した。間もなく大星さん到着、二人で300山の記念写真を撮る。お祝いは一人よりも二人の方が喜びも倍増する事を改めて知ることになった。

300山達成! 龍頭山山頂

 大星さんと一緒に山頂に設置された展望図を眺め、地図を取り出し、改めて周囲の展望を見渡すと、南西方向に特徴的な形の吉和冠山、西方面に十方山、その右手に雪を頂いた恐羅漢山、その右手には独立峰の深入山、更に右手には龍頭山・掛頭山と過去に登った山々との久しぶりの再会である。

吉和冠山 十方山
恐羅漢山 掛頭山

 300山の記念に龍頭山を選んで頂いたのは大正解のようで、今日は山の同窓会のようだ。山頂の「龍頭の想い出」という扉を開けてみると、中には龍頭温泉の200円の割引券が入っていた。また、龍頭山登山ノートがあったので書き込みをした。これが最近の楽しみで、次回来た時に昔の自分に会えることになる。

登山ノートに書き込みをする 登山ノートと記念写真

 山頂にてじっとしていると風が冷たくだんだん寒くなってきたので下山を開始することにした。最後に山頂からの展望を目に焼き付けて階段道を下りて行く。登る時に少し急だなと感じた坂道はとても急な斜面であり、ゆっくりと下りて行くことになる。

山頂から眼下の展望

急な階段道を下る 遊歩道分岐点標識

 また、登る時に気づかなかった途中の分岐は遊歩道分岐889m、この道を左に取ると周回ができるようだが本日は元来た道を引き返すことにする。階段道を一気に下りて行き、中龍頭・前龍頭と過ごす。前龍頭の手前では登る時に気づかなかったケルンを見る。

ケルン 前龍頭下の展望地と松

 前龍頭下の展望地から最後の展望を眺めた後、いよいよ展望地から離れる。滑りやすい坂道を慎重に下りて行き、氷の芸術を再び眺めて登山口まで下り立った。一応この地点で龍頭山の登山は終了となるのだが、引き続き駒ヶ瀧へ向かって下りて行くことにした。

 「駒ヶ瀧へ5分」の標識に従って小さな沢を渡り下りて行く。右手に「頂上まで1.5km」の標識を過ごし、3分で滝上の標識を見る。この標識に従って右折して進むと間もなく滝上に出た。

滝上の滝 滝上から駒ヶ滝を見下ろす

 この場所は、かなり高い地点にあり、足を滑らせないように気をつけて滝の下を覗くのだが、やはり足がすくんでしまう。目の前の滝を眺めた後、遊歩道に戻り、更に急な坂を降りて行く。

権現坂

 この急坂は権現坂と言われる坂で、滑りやすいので慎重に下りて行くと、途中ではロープの渡された崩壊地を過ごし、滝上の標識からは5分で駒ヶ滝に到着した。駒ヶ滝には神社・不動明王も祭られており、とても神聖な場所の感じがする。

神社と滝 不動明王

 豪快とは言い難いが、高い場所から滝が細い糸のように落ちているのはとても美しい。滝下では再び美しい氷の世界が広がっており、透明な美しい氷の織りなす造形美に見とれてしまう。美しい光景を写真に撮ろうとするのだが、予備用のカメラなのでしっかり映っているのか心配になる。

駒ヶ滝 氷結

氷の芸術再び

 沢山の写真を撮った後、駒ヶ滝を出発、権現坂を引き返し瀧ヶ馬場に到着、龍頭山300座の記念登山を終了した。

 リュックを車に入れ豊平町の蕎麦道場に向かう。丁度昼になったので昼食は豊平名物の手打ち蕎麦を食べることにした。美味しいぶっかけ蕎麦の大盛りを注文、幸せな昼食タイムを過ごすことが出来た。

ぶっかけ蕎麦 龍頭山全景

 龍頭山、素晴らしい展望の山であり、300座の記念登山にふさわしい山であった。大星さん、ご案内をありがとうございました。

 また、一部写真は大星さんより頂いたものです。

駒ヶ滝 広島藩絵師 岡岷山が寛政9年(1797)に旅し、写生した「都志見往来日記・同諸勝図」より引用

龍頭山全景

氷の祭典

前龍頭前の展望地と松

龍頭山から恐羅漢山

海見山と堂床山、遠くには白木山

駒ヶ滝

駒ヶ滝の氷

駒ヶ滝にて

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 広島県北広島町 龍頭山 登山口付近のMAP

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