那須岳(なすだけ)栃木県那須町

トップに戻る           2015年に登った山リストへ戻る        山名アイウエオ順

2015年8月1日

峠の茶屋駐車場 →0:40→ 峰の茶屋跡 →0:45→ 朝日岳 →0:15→ 熊見曽根

 →0:10→ 1900m峰 →0:15→ 清水平 →0:40→ 三本鑓岳

 →0:30→ 清水平 →0:20→ 1900m峰 →0:10→ 熊見曽根 →0:15→ 朝日岳

 →0:40→ 峰の茶屋跡 →0:45→ 茶臼岳 →0:35→ ロープウエイ山頂駅

 (→0:10→ロープウエイ利用) 山麓駅 →0:15→ 峠の茶屋

全歩行時間 6時間15分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 2015年夏の遠征の最初は栃木県那須町にそびえる那須岳。峠の茶屋駐車場の右手から登山道が続いており、午前5時に駐車場を出発し、石段を登って登山道に入る。前方には朝日岳と思われる山塊が朝日を浴びて美しい。登山道周辺の花暦を見ると、8月は花期の端境期みたいで、現在咲いていると思われるのはハクサンフウロ、ムカゴトラノオ、ウラジロタデ程度である。

登山口の峠の茶屋駐車場 朝焼けの朝日岳
建物先の丁字路を右折 山の神の鳥居

 右に建物を過ごし丁字路へ着くと、左にはロープウエイへの道が分岐している。この分岐は登山口の案内に従い右へ採り、わずかに進むと那須岳への案内が置かれている。この先で山の神の鳥居を潜れば、左側に山の神の祠や灯籠などが祀られた場所を過ごす。

山の神 整備された登山道

 日の出の時刻が少しずつ近づき、周囲には朝焼けが始まった。ノリウツギ等の花を眺めながら登山道を進んでいると駐車場から400m地点へ着き、これから峰の茶屋跡避難小屋を目指すようになる。この案内には黄色の1の表示がされており、この数字が遭難等の際に目印となるのだろう。

茶臼岳 ロープウエイ山頂駅

 頭上の茶臼岳方向には鋭角の岩がそびえており、いずれこの地点へも向かうことになる。また、角度を変えれば那須岳ロープウエイも見えているが、まだ営業時間前なので止まっている。岩の多い登山道だが横木の階段で整備されており、歩きやすくなっている。間もなく駐車場から600m地点を通過、相変わらず整備された道が続く。進行方向の右手には端正な山容が顔を出しており、これが朝日岳かも知れない。

中の茶屋跡(クリックで拡大) 朝日岳(クリックで拡大)

 やがて周囲を覆っていた樹林が切れ、朝日岳方面や茶臼岳方面が一望の展望地へ出た。この付近が中の茶屋跡で、駐車場と峰の茶屋跡の中間点と表示され、それぞれに700mと案内されている。なお、駐車場は標高1470m、峰の茶屋跡避難小屋付近は標高1725m、従ってその標高差は255mである。

鞍部が峰の茶屋跡(クリックで拡大) 峰の茶屋跡避難小屋
茶臼岳 朝日岳へ向かう

 岩の目立つ登山道を進めば、進行方向に峰の茶屋跡避難小屋を確認、朝日岳と茶臼岳の鞍部にこの避難小屋は位置しているようだ。すぐに鎖の渡された岩場を通過、この先より山腹につけられた一本線のような登山道を慎重に辿り、峰の茶屋跡避難小屋へ到着した。避難小屋からは茶臼岳まで1.2km50分、朝日岳までは1.2km 65分、駐車場までは1.4km35分と案内されている。

山腹につけられた道 背後に茶臼岳

恵比須大黒(右の写真をクリックで拡大)

 今回は朝日岳の山頂を往復して三本鑓岳を目指すコースを採る。避難小屋の前を右折すると、前方にずんぐりした小山が見えてくる。この小山の右側の山腹につけられた登山道に入り、岩の多い道を進む。途中にはお花畑が続いており、可憐な花を眺めているとすぐに岩のごつごつした恵比須大黒と案内される地点へ着く。周囲を見回すと大岩が見えており、これらの岩を恵比須様・大黒様と言うのかも知れない。

階段状の登山道 背後を振り返ればすごい高度感

 恵比須大黒を過ごすと階段状の登山道が現れ、左端には補助のロープが渡してある。このロープに沿って一気に高度を上げるのだが、坂の傾斜がきついのでゆっくり慎重に高度を上げる。登山時には時折周囲を霧が覆っていたので、進路を見極めながら進んだ。やがて岩場のピークを通過、この先からは山腹につけられた道を辿ることになる。

岩場のピークへ向かう 山腹につけられた道
朝日の肩へ向かう急登 滑り易い道

 進行方向左側に登山道は続き、岩に打ち込まれた鎖を補助として慎重に進む。間もなく前方には岩場が現れ、今度は落石が起きないよう、足下を選びながら高度を上げる。間もなく朝日の肩へ着き、次の目的地の朝日岳へ向かって分岐を右折する。

朝日の肩 朝日岳へ向かう

 周囲には霧が流れて幻想的な雰囲気を醸し出しているが、展望としてはすっきりしたものでは無い。霧に包まれた朝日岳へ向かって出発、途中でわずかに樹林の間を通過すれば、目の前に朝日岳がそびえている。西には茶臼岳が端正な姿を現し、とても美しい展望である。

岩の朝日岳 朝日岳山頂

朝日岳から茶臼岳 熊見曽根や1900m峰など(クリックで拡大)

 すぐに標高1896mの朝日岳山頂へ到着、最高点付近の岩場にはミニ鳥居のような置物が置かれていた。周囲を眺めれば、気まぐれな霧が周囲を覆い、やはりすっきりした展望は眺めることができなかった。この朝日岳には帰路も立ち寄ることが出来るので、運が良ければ、すっきりした展望を眺めることができるかも知れない。

朝日の肩から熊見曽根へ向かう 熊見曽根

 朝日の肩まで引き返し、今度は分岐を北へ採り、清水平方面へ向かう。朝日の肩に立つ標識には清水平まで1km35分と案内されている。笹の目立つ登山道に入り、わずかに進むと足下は石の多い道に変わる。そのまま道なりに進み、わずかに高度を上げれば、熊見曽根という地点へ着く。

熊見曽根から朝日岳(クリックで拡大) 1900m峰と三本鑓岳(クリックで拡大)

 茶臼岳、三本鑓岳、1900m峰、前岳などが一望の展望地なので休憩している登山者も多い。さて、当面の目的地の清水平へ向かって出発、坂をわずかに下って登り返せば1900m峰へ到着。三本鑓岳のピークを確認して更に登山道を辿る。

1900m峰へ向かう岩の急登 1900m峰

 美しい展望を眺めながら進むので、疲労感は全く無い。登山道をわずかに進むと今度は清水平へ向かって一気に高度を下げる。眼下に清水平を眺め、あそこまで下り、帰りは登り返すのか・・・・・と、言う気持ちになるほど高度を下げなければならない。

清水平へ下る 登り返す坂はきつい

 少し高度を下げて来た方向を振り返ると、やはりかなりの高度差である。周囲に広がる美しい笹原を眺めながら慎重に岩場を下り、間もなく清水平へ到着。清水平は湿原で、植性保護のための木道が渡してある。木道の先にこれから目指す三本鑓岳を眺める。残念ながら周囲はお花畑という状態では無いが、三本鑓岳などを眺めながら進むのは、気持ちが良い。

眼下に笹原が続く 清水平の先に三本鑓岳(クリックで拡大)

 木道が終われば、次は北温泉分岐を経て三本鑓岳へ向かう。左右は背丈以上の土塀のような道に変わり、展望は全く閉ざされるが、これもわずかな間で、背後には前岳、茶臼岳、1900m峰などの展望が開ける。間もなくベンチの置かれた北温泉分岐を通過、三本鑓岳までは900m35分である。

前岳・1900m峰を振り返る(クリックで拡大) 北温泉分岐

 足下にはぬかるんでいるところもあり、慎重に足場を選びながら進む。三本鑓岳はさすがに那須岳最高峰だけあり、山頂部には雲がかかっている。北温泉分岐付近から少し高度を上げた後、一旦鞍部まで下って山頂を目指すことになる。少し坂を下れば山頂を覆っていた雲が飛ばされ、すっきりとした山頂が顔を出した。

三本鑓岳(クリックで拡大) 山頂を目指す

 笹の美しい鞍部へ下り平坦な登山道を進むと、もう一つの北温泉分岐を過ごす。この先から少しずつ高度を上げていると、周囲にはトンボが増えてきた。このトンボたちは警戒心が無く、近づいても逃げることは無いようだ。さて、足下に可憐な花を眺めながら進んでいると、周囲は笹の道に変わり、更に進めば中央に案内板の置かれた那須岳最高峰の三本鑓岳へ到着した。

那須岳最高峰の三本鑓岳(それぞれクリックで拡大)

 案内板の左には大きな一等三角点、その奧には三本鑓岳の標識が置かれていた。三本鑓の山名については、会津藩、白河藩、黒羽藩の三藩が毎年山頂に鑓を立てて藩の境界を確認したことに由来しているそうだ。周囲にそびえる山々を確認しようとしたが、雲の上に出ているのはわずかな部分なので、解らなかった。

1900m峰や茶臼岳など(クリックで拡大) 北の展望(クリックで拡大)

 山頂からは茶臼岳や1900m峰などを眺め、小休止の後三本鑓岳を出発した。北温泉分岐、清水平を経由して急な坂を登り返し、1900m峰へ到着。周囲の展望を満喫した後、熊見曽根へ着き、背後に1900m峰と三本鑓岳の勇姿を眺める。これはなかなか圧巻の展望である。

三本鑓岳を出発して眺める風景(クリックで拡大)

1900m峰から朝日岳・熊見曽根・茶臼岳(クリックで拡大)

 朝日の肩まで引き返すと、朝日岳がきれいに見えているので再度朝日岳へ登り、山頂から美しい展望を眺める。茶臼岳は活火山のせいなのか、山頂部に緑が見受けられない。また、山の色も周囲と違って灰色に見えている。

朝日岳から茶臼岳(クリックで拡大)

 朝日の肩まで引き返し、岩場を下って山腹に取り付き、鎖を伝って難所を通過。この先からは急な傾斜の岩場を一気に下る。やがて恵比須大黒を通過し、峰の茶屋跡避難小屋まで辿りついた。目の前には茶臼岳がそびえており、案内に寄れば山頂まで1.2km50分で、ここが最終目的地である。

硫黄鉱山跡から峰の茶屋跡を振り返る 茶臼岳へ向かう

 小休止の後、避難小屋を出発し岩の目立つ道に入る。すぐにベンチの置かれた硫黄鉱山跡を通過、この付近から硫黄臭が鼻につく。この先も岩の目立つ道が続くので、足下を選びながら慎重に高度を上げる。周囲を見回せば、緑が極端に少ないことに気づく。これも硫黄に寄るものかも知れない。

茶臼岳へ向かって急な岩の道が続く

 間もなく緊急時の現在地番号9地点を通過、茶臼岳までは800m40分である。もう少し進むと、岩の急斜面となり、進路には黄色のペンキが目印として付けてある。この目印に従って山腹につけられた岩道を辿り、一気に高度を上げる。背後には朝日岳がその尖峰を空に向かって突きだしている姿が印象的である。

尖峰の朝日岳(クリックで拡大) お釜口

 茶臼岳へ500m25分の案内を通過するが、まだまだ厳しい岩の道は続いている。やがてお釜口へ到着、茶臼岳までは400m15分、お鉢周りの要領で火口の右側から山頂を目指す。依然足下には岩が目立つので、慎重に進むと、右側に展望が開ける。正面に前岳や熊見曽根、三本鑓岳などが広がり、眼下には峰の茶屋跡避難小屋が見えている。

お釜の先に茶臼岳山頂(クリックで拡大) 眼下に急峻な岩場(クリックで拡大)

 更に手前には急峻な岩場と硫黄の噴出した跡などが見受けられ、那須岳が火山帯であることを実感する。やがて火山特有の岩を眺め、お鉢周りが終了すれば、茶臼岳山頂へ到着する。山頂付近は岩だらけで安定性に欠け、慎重に足下を選ばないとすぐに転倒しかねない。

茶臼岳へ向かう 賑やかな茶臼岳山頂

山頂標識(クリックで拡大) 茶臼岳から三本鑓岳など(クリックで拡大)

 山頂での記念撮影を無事終了、山頂に祀られた那須岳神社へ参拝の後、周囲に広がる展望を満喫した。これで那須岳登山は無事終了と言うことで、鳥居を潜ってロープウエイ山頂駅へ向かう。坂を下るに連れ、麓から雲が涌きだし、視界が極端に悪くなってきた。間もなく山頂駅へ到着、その後はロープウエイで麓まで下り、駐車場へ帰り着いた。

那須岳神社へ参拝 那須岳神社鳥居
麓からわき出す雲 山頂駅

 駐車場を出発し、白河市の白河の関跡へ到着、白河の関は昔から陸奥の関門として歴史にその名を刻み、また文学の世界では歌枕として数多くの古歌に詠まれた場所とのこと。関の位置については、久しく不明だったそうだが、江戸時代後期、時の白河藩主松平定信の考証により、この地が白河関跡であると断定され、寛政12年(1800)に古関蹟の碑が建てられ、今日に至っているそうだ。

白河関跡入口と白河関跡

古関蹟の碑 白河神社

 歴史ある白河関跡を見学、白河神社へ参拝し、白河の関跡を出発。次に向かったのは会津若松市の飯盛山で、この地は明治戊辰戦争の際、わずか16、7歳の少年達が、主君のために戦い力尽き、ようやくこの地にたどりつき、そして自決した白虎隊士の自刃の場所と墓地である。

飯盛山へ向かう 白虎隊記念館

 会津若松市の飯盛山商店街の駐車場に車を置き、登山のつもりで石段へ向かった。ところがここには飯盛山動く歩道が用意されており、1号機と2号機を乗り継ぎ山の上まで行けるとのこと。山の上というのはどこかと思い聞いてみると、わずか先だった。そこで石段を登ればわずかで平坦な広場へ出た。

白虎隊19士の墓 松平容保公弔歌の碑

 正面にはローマ市寄贈の碑が建ち、左側には白虎隊19士の墓が祀られていた。墓所へ参拝し、松平容保公弔歌の碑などを見学。ただ一人生き残った飯沼貞雄の墓へも参拝して白虎隊士自刃の地へ着いた。ここから眺める鶴ヶ城はとても遠くに見えた。

ローマ市寄贈の碑 白虎隊士自刃の地

 次に周辺の見所を散策、さざえ堂、厳島神社、戸ノ口堰洞穴などを眺めて資料館前へ来たら午後5時を過ぎてしまい、資料館の見学はできなかった。

さざえ堂 戸ノ口堰洞穴
鶴ヶ城 富士の湯

 次に鶴ヶ城へ行き、お城の周りを一周した。これで今日の予定は無事終了。近くの富士の湯と言う温泉に入り、夕食は喜多方ラーメンを食べるために喜多方市へ。

来夢さんで喜多方ラーメンを頂いた

すがいさんで喜多方ラーメン

 喜多方ラーメン「来夢」という店で喜多方ラーメンについて聞くと、基本は醤油ラーメンと言うことだった。そこでラーメンを注文すると太麺で醤油味だった。続いて「すがい」と言う店に入り、喜多方ラーメンを注文、やはり太麺で醤油ラーメンだった。

快晴の登山道

朝日岳

茶臼岳

1900m峰へ

清水平

三本鑓岳

三本鑓岳山頂

三本鑓岳から朝日岳・茶臼岳を望む

茶臼岳へ

茶臼岳手前から眺める三本鑓岳などの展望

茶臼岳

 前の山 白木山 を見る

 次の山 磐梯山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 栃木県那須町 那須岳 登山口付近のMAP

登山リスト(あいうえお順)に戻る

2015年に登った山のリストへ戻る

トップに戻る