根笠山(ねがさやま) 山口県岩国市美川町

2005年3月26日(土曜日)

根笠山 135回目 158座目

登山口 岩屋観音前

ガイド本 金光康資著 防長山野へのいざない

登山開始 14:52 山頂到着 16:17 下山開始 16:49 下山終了 17:49

登山時間 1:25  山頂滞在時間 0:32 下山時間 1:00

所要時間数 2:57

 午後から周東町の物見ヶ岳に登ろうと家を出発し中山ダムを越え、国道2号を徳山方面に進み、西長野郵便局先の交差点を右折し長野大橋を渡った後美川方面に左折し、登山口を目指す。県道5号に入り登山口を目指してどんどん北上するがなかなか登山口の北畑口バス停が見つからない。そのうちに三瀬川まで着いてようやく道を間違えていることに気がついた。県道5号に入ったら高森方面に引き返すところをそのまま根笠方面に向かってしまった。

岩屋観音入口 岩屋観音に向かう

 時刻はすでに2時半を過ぎているので物見ヶ岳登山口まで引き返すと下山時間が遅くなる。地図を見て、根笠山が近くなっているので根笠観音に参拝して根笠山に登ることにした。大きな水車を横に見て岩屋観音前の駐車場に車を置き、まずは岩屋観音と護聖寺に参拝し本日の登山の無事を祈願して林道常灯畑線に足を踏み出す。

岩屋観音に参拝 護聖寺に参拝

 常灯畑までは車で行けるそうだが滑りやすくとてつもなく急な坂道なので岩屋観音前から歩いて行くことにした。坂が急なので最初はゆっくりと歩き始める。川の流れが速く音が大きい。周囲の展望はなく舗装道を歩くウオーキングのようだ。ただ違うのは坂が急なだけである。

林道を進む 周囲に展望はない

 出発から10分で根笠錫銅山跡に到着、事務所跡を右に見て坂を右側に向かう。このとき後ろから乗用車がタイヤを軋ませながら登ってきた。かなり無理をして登っているようである。先の左カーブの手前右側には鉱山道があり、今は鍵がかかっている。

根笠錫銅山跡 鉱山道

 このカーブを左に曲がった先の右側に林道鹿場線があるがそのまままっすぐに進む。ここまで来ると木の間越しに遠くの山の稜線が見えるようになってきた。ただし、山の名前まではわからない。地図を見ながら進んでいると先ほど登っていった乗用車が戻ってきた。土地の人かもしれない。 だんだん道が緩やかになってきて電線が山を越えた先に常灯畑集落跡に到着した。

林道からの展望 更に林道を進む
常灯畑集落に到着 山荘ふきい

 ここまで岩屋観音から40分弱であった。常灯畑はよく手入れがされており、梅の花が満開となっている。廃屋もいくつかあるが最奥には山荘ふきいの看板があり、その先には離れの風呂があった。夏になったら使うのかなと思いながら沢の横の道を進む。ようやく舗装道から山道に入った。すぐに石垣の植林帯が現れて沢の側を登って行く。

山荘の横から登山道が続いている 道は明確

 道は明確で綺麗な滝もある。展望はないが強い日差しは遮ることができる。夏に来れば涼しげな沢の音と滝のハーモニーが楽しめそうだ。檜林に倒木が目立ちだし、行く手を遮るようになったら左側に石組みが現れいよいよ根笠山へのアプローチが始まる。これからは沢を離れて左側の斜面の緩やかな坂をジグザグに登ってゆく。常灯畑から25分で尾根道に到着した。まずは根笠山から反対側の尾根に向かうが展望がない。

きれいな滝 檜林
分岐の石垣 いよいよ坂に向かう

 道なりに整備された山裾をゆっくりと歩くのも良いがやはり山は藪が似合う。そのまま道無き尾根道に入る。倒木により歩き難く、道も分かり難いが高度計は確実に高度を上げている。だんだん頂上が近くなってきている実感が楽しい。

尾根道を進む 山頂に向かって藪道を直登する

 緩やかな坂がだんだん急になってきてその先に展望の岩が見えてきた。木を掴みながら展望の岩に向かい登って行き、展望の岩の上に立つ。展望の岩の下は絶壁になっており、赤松の枝を命綱代わりに掴み周囲の景色を見る。ただ、木の枝に遮られて遠くの稜線と海らしき光しか見えない。

急な坂道を登る 根笠山の山頂直下の展望の岩

 山頂近くに到着してようやく安心したのか周囲がよく見え始め、馬酔木に白い花が咲いていることかわかった。周囲を見回すと馬酔木は至る所に咲いており、登ってきた道にもたくさんあるようだ。心の余裕が無いと綺麗な花も見えなくなることが実感としてわかった。

展望の岩から 東方面の展望
馬酔木の花 展望の岩から下を覗く

 展望の岩を後にして更に急な坂を登ってゆくと突然中電鉄塔が現れた。これにはびっくりした。こんな山奥にどうやって鉄塔を組んだのだろうか。鉄塔の先には左側に中電巡視路があり、この道が下山道になりそうだ。その先も道は明確で正規の登山道らしい。

中電鉄塔を過ぎる 山頂に続く道

 鉄塔から少し歩くと根笠山山頂に到着、山頂三角点を確認した。山頂からの展望は良くないと思っていたが、山頂は登山道からはほんの少し高くなっており、南方面に烏帽子岳を確認した。北方面に少し下ると遠くに城将山と水ノ尾山・長野山を確認した。特に城将山は特徴的な山なので分かりやすい。双眼鏡で周囲を眺めた後下山を開始した。

根笠山山頂と山頂標識

山頂から南方面の展望 城将山方面

 下山は中電鉄塔手前の鉄塔監視路を降りて行く。降りて行きながら坂が意外と急なのに驚いた。一気に高度を下げて山裾の道に降り立ち、下山をする。山裾の道は遠回りで時間がかかる。尾根道まで戻り、雪の残る谷筋を降りて行く。気持ちに余裕があるのだろう綺麗な滝を時間を忘れてしばらく眺める。

巡視路を下りる きれいな滝を眺める

 山荘ふきいまで戻り、梅の花と椿が一緒に咲いていることに気がついた。特に梅の花は満開でとても綺麗だ。標高が高く冷たいので平地より花が咲く時期が遅いのだろう。綺麗な梅の花を見て舗装された林道を降りて行く。

常灯畑の満開の梅 梅と椿

 鉱山跡まで戻り事務所の横には大杉と反対側にも大きな木が立っていた。ここまで戻ると川の流れと一緒に降りて行く。山頂から丁度1時間で下山を終了した。もうあたりには誰もおらず大きな水車の「でかまる君」を独り占めして眺めた。3月の6時前なので少し暗くなってきた。

常灯畑に戻った 常灯畑の風景
鉱山跡の大木 でかまる君

 護聖寺に登山の無事を報告し帰ることにした。帰る途中で物見ヶ岳の登山口だけは見て帰ろうと瀬越から高森方面に抜けようやく周東町観光協会が立てた物見ヶ岳への登山口を見つけた。登山口の道標に従って先に進みどん詰まりまで行き、登山口を確認した。もう物見ヶ岳の登山口を間違えることはない。根笠山は展望こそ望めなったが綺麗な滝もあり、梅の花も満開だったりで決して悪い山ではなかった。特に夏に来れば最高の山と思われる。

常灯畑の山荘ふきい

展望の岩

馬酔木

南方面

 

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登山口周辺の地図はこちら 岩国市美川町 根笠山 登山口付近のMAP

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