トップに戻る 2023年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
県道を道なりに1.5km進むと「直進が福賀6km、左折が広域農道」の案内に出会う。この分岐は広域農道へ向かって左折、農道を1.3km進むと辻山地区に入り、道端にシダレザクラへ1.5kmの案内が立っている。この案内に従い進むと右に再び案内が現れるので分岐を右折、間もなく水道施設横に着くので車を置いて登山を開始する。
作業道のような広い道を進むとすぐに右への分岐に出会う。これが辻山のシダレザクラで、下山時にゆっくり眺めようかと思っていたが、あまりにも大きく美しい枝振りなので登山前に見学することにした。とても大きいシダレザクラは一見の価値があり、お花見時期に眺めれば感動することは間違いないだろう。県指定天然記念物で樹高15.8m、目通り樹囲226cm、根廻り約320cmの県下でも有数の桜の巨木である。
さて、権現山へ向かう。作業道はこの先から笹が茂るので笹を分けて進み、足下には大葉擬宝珠のつぼみを見つけた。梅雨真っ盛りの時期なので足下には草が茂り、周囲にも樹木が茂り慎重に足場を選びながら進む。ただし、作業道歩きなので道を間違える心配は無い。緩やかな傾斜の道を進んでいると作業道終点に到着、この先からは尾根道に入る。
この方面には目印のテープが配置され、目印に従い登れば道を外すことは無い。樹林の中に続く道を辿ればすぐに坂の傾斜が緩み、平坦な尾根に着いた。尾根道を北東へ向かって進んでいると、広く平坦な場所を通過するが、この付近が592mの標高点のようだ。
更に進むと鳥居の倒壊した場所に到着、この鳥居などのある場所が地図上の鳥居マークの位置であり、権現山の山頂を踏んだと言うことである。山頂から元来た道を引き返し、坂を下る手前で進路を南東にとり、祠へ向かってみる。
坂を下るとわずかで鞍部に着き、少し登り返せば秋葉神社が祀られていた。手前に石段の跡があり、左の石柱には「秋葉神社壹百二十五年式年祭碑」と彫られていた。反対側の灯篭には「秋葉神社壹百四十・式年祭記念(・は判読不明)」と彫られ、祠には「天保六」と読める彫り物を見ることができた。
秋葉神社は南東側を向いており、麓の高佐上地区により祀られたものと思われる。この山中で秋葉神社の式年遷宮が盛大に行われていたことだろう。往時の賑わいに思いを馳せる。最後に秋葉神社へ参拝し、下山を開始した。下山は元来た道を引き返すだけだが、足下が滑りやすいので慎重に下り、再度シダレザクラを見学して駐車地まで引き返した。久しぶりのヤブ山登山は、とても楽しいものだった。
秋葉神社
秋葉神社灯篭等
前の山 東台・西台 を見る
次の山 男岳・女岳 岩瀬戸コース〜林道コース を見る