烏ヶ山(からすがせん)鳥取県江府町

トップに戻る            登った山のリストを見る    山名アイウエオ順

2008年11月2日

鏡ヶ成国民休暇村 →0:10→ 涸沢 →1:10→ ロープの渡された岩場 →0:05→ 崩落場所

 →0:05→ 南峰 →0:05→ 烏ヶ山山頂 →0:10→ 崩落場所 →1:00→ 鏡ヶ成国民休暇村

全歩行時間 2時間45分

 烏ヶ山の登山道は、平成12年10月6日に発生した鳥取県西部地震により崩落。特に南峰手前の新小屋峠との合流点付近及び南峰と山頂との鞍部付近が危険な状態にあり、現在登山禁止措置が取られています。
 また、登山口には「登頂を禁止する」と江府町及び大山遭難防止協会により掲示されているので、くれぐれも無謀な登山はされませんように。

 溝口展望駐車場にて起床、大山・烏ヶ山方面は霞んでいる。今朝は山頂部にガスがかかっているようで少し不安。朝食を済ませ国道181号まで下りて国道を南下、江尾交差点を左折と同時に踏切を渡り、登山口である鏡ヶ成へ向かって国道482号大山道を進む。宮市原で標識に従い左折し、南大山大橋を渡り県道315号に入る。

大山・烏ヶ山山頂は雲に覆われている 江尾交差点を左折と同時に踏切を渡る

宮市原で標識に従い左折し、南大山大橋を渡る

 この先を更に道なりに進むと鏡ヶ成国民休暇村に着く。休暇村の平原から烏ヶ山を眺めると山頂どころか何処に山があるのかさえ解らない。しかしながら、今日は絶対烏ヶ山に登るのだ。駐車場に車を置き、鏡ヶ成キャンプ場方面に向かうと。右手に烏ヶ山の登山口が見えてくる。

鏡ヶ成国民休暇村から烏ヶ山は見えない 国民休暇村
鏡ヶ成キャンプ場の手前を右折 烏ヶ山登山口

 「平成12年10月6日に発生した鳥取県西部地震により烏ヶ山頂上付近の登山道が崩落しました。登頂は非常に危険のため登山を禁止します。」と登山口に掲示板が置かれ、登山道崩落箇所の写真も置かれている。場所を確認すると南峰の手前、新小屋峠との合流点付近と南峰と山頂との鞍部付近が崩落していることが解った。でも今日はとにかく登ることにする。

烏ヶ山登山口の登山禁止標識と崩落箇所の案内板

 登山口を出発し、横木の渡された道を少し登れば広い遊歩道となり、杉の植林帯の間を進んで行く。進行方向にはピンクのテープが渡されており、道を間違える心配はない。左右に笹の茂る道を進むとすぐに涸れ沢に下りて行く。ここには苔むした岩が点在しており緑がとても美しい。

烏ヶ山への登山道に入る 広い遊歩道のような道
涸れ沢に下りる 苔むした岩が点在している

 涸れ沢を越えると再び左右に笹の茂る道となり、古びた「鏡ヶ成国有林」の標識を過ごす。周囲に杉の植林帯を眺めながらしばらく緩やかな坂を進む。少しずつ紅葉の樹林が見えてくれば杉の植林帯から自然林へと植生が変わってくる。背丈以上の笹の下をくぐり、出た場所では紅葉が真っ盛りだ。

紅葉が始まっている 笹の茂る道に入る
古びた「鏡ヶ成国有林」の標識 目印のテープが続いている
背丈以上の笹の中に入る 紅葉真っ盛りの場所に出た

 これから先、坂の傾斜はきつくなるが、周囲に紅葉が広がり楽しみも増えてくる。前方には霞んだ景色が広がり、とても山頂を眺めることは出来ないが、雨の降る心配は無いので安心だ。左右の笹をかき分けながらゆっくり登り、疲れたら周囲の紅葉を眺める。今日は余裕を持ちながら登っている。

前方は霞んでいる 笹をかき分けながら進む
休暇村が見えてきた 背後には紅葉

 背後に擬宝珠山が見えてきた。少しずつ霧は晴れているようだ。足下は不安定なので慎重に登らないと滑ってしまう。間もなく周囲にガスがかかり始め、視界が遮られてきた。と・・・、突然前方に急な岩の斜面が現れた。ロープが垂らされているので何とかなりそうだが、ここでドキドキし始めた。

木の根の張る道 周囲にガスがかかり始めた
ロープの垂らされた岩場 岩を掴みながら登る

 ロープを掴み左側の樹木を持ちながら慎重に岩の上に向かう。岩を越えれば再び岩の点在した斜面となり、岩を掴みながら高度を上げる。まだまだ崩落地前なのにしっかり苦労している。

岩の点在した斜面を登る

 岩の点在した箇所を越えれば少し平坦な尾根。大山キャラボクを過ごし、笹を分けながら進むと突然崩落地が現れた。崩落地に向かうと右から左下に向かって岩が崩落していることが解った。右上に向かって岩が積み重なっており、岩を踏み越えて右方向へと踏み跡が続いている。

ロープの渡された場所を過ごす 左下が崩落している
左から右へ進んで行く 足下はしっかりしているがガスがかかっている

 踏み跡を確かめながら岩の上に立ち、足下は大丈夫かと確かめる。足下はしっかりしており、滑りそうな岩もなく、そのまま右上に向かうと難なく崩落箇所を乗り越えることが出来た。

新小屋峠よりの道と合流点 ロープの渡された岩場

 ここで右手下から新小屋峠よりの道と合流。この先の岩はもうしっかりしているので、ロープは渡されているが、岩を掴んで登れば大丈夫。岩の点在する場所を慎重に進んで行く。

岩の点在する場所を登る ガスのかかる南峰

 間もなく南峰に到着、この先に山頂が見えるはずなのだがやはりガスがかかり全く見えない。右方向に山頂への道が続き、斜面を下りて行くと右側が切れ落ちている。木の根の張りだした難所を慎重に通過すればもう大丈夫。岩場に垂らされたロープを伝って慎重に登ると目の前に大きな岩が現れた。

鞍部の崩落地を過ごす ロープの渡された岩を登る
登ってきた岩を見下ろす 烏ヶ山手前の岩場

 この岩は左手より渡されたロープを伝って登れば難なくクリア。正面を向けば山頂が待っていた。烏ヶ山の山頂標識とその奥には写真でよく見た光景の大岩。とうとう烏ヶ山へ登ることが出来た。

烏ヶ山山頂

 やったー!とうとう烏ヶ山に着いたー!・・・等と、感激に浸っていると、既に先行者が2名いた。記念撮影をし、周囲を散策するがやはり展望はガスのため皆無。大岩の下でおむすびを頬張り、先行者と情報交換。この方は新小屋峠から登って来られたが、笹の勢いが強く難渋されたそうだ。従って、私のような登山初心者は、来た道を戻る方が無難であると判断した。この後、鳥越峠へ向かう入口を確認後、山頂を出発した。

霧の烏ヶ山山頂風景(動画)

鳥越峠へ向かう入口 ロープを伝って下山を開始する

 ロープを伝って慎重に下りて行き、もう一ヶ所のロープの場所も無事通過、南峰との鞍部を慎重に通過すれば一安心。ここで8名の登山者と出会う。南峰を過ぎ、足下に岩の点在する箇所を慎重に下りて行く。岩場を下り、崩落場所をゆっくり眺めながら無事通過。この先で大岩の場所をロープを伝って下りればもう難所は終わり。周囲にガスのかかる場所を慎重に下る。

南峰との鞍部を通過、下山時は左が切れ落ちている 崩落場所へ向かう
崩落場所を通過 崩落場所を振り返る
大山キャラボク 急斜面を振り返る

 急な下り斜面が続くので、笹を両手で掴みながらブレーキをかけ、ゆっくりと下りて行く。高度が下がるに連れ展望も開け、登山時には見えなかった象山も少し見えてきた。ガスが取れれば紅葉が美しくなる。周囲に広がる紅葉を楽しみながら下りて行けば杉の植林帯に到着。もう少し下れば薄日も差してきた。

笹を掴みながら下る 少し霧が晴れてきた

薄日が差してきた

 美しい紅葉を眺めながら涸れ沢を渡ると苔むした岩が更に美しい。そのままゆっくりと自然林の下を進めば無事登山口に戻った。鏡ヶ成から眺める烏ヶ山はすっかりガスが取れて美しい姿を現した。周囲の紅葉も素晴らしく、次回は絶対晴れた日に登りたいものだ。最後に烏ヶ山展望駐車場より山頂を眺めた後、鏡ヶ成を出発した。

涸沢を渡る 鏡ヶ成から眺める烏ヶ山
鏡ヶ成に咲くマツムシソウ 展望駐車場より振り返る烏ヶ山

涸沢

紅葉

ロープの渡された急斜面

崩落場所

崩落場所に咲く花

山頂手前の岩

烏ヶ山山頂

鏡ヶ成から烏ヶ山

 前の山 金ヶ谷山 を見る

 次の 孝霊山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 鳥取県江府町 烏ヶ山 登山口付近のMAP

登山リスト(あいうえお順)に戻る

登った山のリストに戻る

トップに戻る