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→0:10→ 登山道入口 →0:15→ 平家屋敷跡
入口の平家屋敷の案内には 、平家屋敷について、「現在地より約4km登ると、平家屋敷と呼ばれるところがあります。壽永4年(1185年)、壇の浦の戦に敗れた平家一門の松前隼人守は、一族主徒と共にのがれ、一時馬ヶ岳(追手の軍馬の糞で山が一変したのでこの名がある)に身をかくしました。しかし、ここも源氏の知るところとなり、この山峡にたどりつき、農耕や木地師をして生計をたてていたことから、「平家屋敷」と呼ぶようになりました。なお、この山峡には平家ヶ岳、御所ヶ谷、御所、木地屋など、平家にちなんだ地名や、宇越歩などの行事が残っています」とある。
林道に入り約4kmの道を進むが、これが大変なガタガタ道で、途中に落石があり、これをいちいち取り除きながら進む。石でタイヤが切れないよう細心の注意を払ってスローペースで坂を進み、なんとか平家屋敷跡に着いたときには凄い達成感である。タイヤが無事なのを確かめ、平家ヶ岳への登山を開始した。なお、平家屋敷跡付近には吉川林業の車が駐車していた。林業の作業をしているのだろう。
屋敷跡から少し引き返し、北へ続く作業道に入る。入口にはチェーンが渡され一般車輌は乗り入れできないようにしてある。また、入口には平家ヶ岳(1066m)、登山口(山頂まで1.5km)と書かれた案内が置かれていた。
頭上にはこの時期に咲く馬酔木が満開で華やかだ。間もなく右に広場が見えてくれば進路は左に向き、更に作業道は道なりに東に向かっていた。ここで平家ヶ岳へ向かって左折する。登山道は笹が刈られてとても歩きやすくなっている。入口には山頂まで0.5kmと案内されていた。
登山道に入ればいきなり急登が始まるので、ゆっくり高度を上げる。足下を眺めているとイワカガミが群生していることが分かった。花のシーズンにはピンクの花が見られることだろう。坂の傾斜が緩むと前方に平家ヶ岳の山頂が樹間越しに見えて来た。
右に植林を見ながらわずかに坂を下って登り返す。この坂も急登でなかなかきつい。ただし笹はしっかり刈られているため明確な道を登るだけ。周囲に馬酔木の花が目立ってくるともう山頂は近い。
右下に高速道路が見えて来たので吉賀町の街並みが見えているのだろう。吉賀町の展望地からわずかに高度を上げれば平家ヶ岳の山頂に到着した。二等三角点の置かれた山頂からは長野山、水ノ尾山、大将陣、羅漢山がどの展望が広がり、山口県内で貴重な千m峰に立つことができた喜びが大きい。残念ながら瀬戸内海は見えないが、充分に満足の展望が広がっている。
吉賀町をしばらく眺めていたら、見えているのは蔵木地区のように見える。前回はどこが見えているのか分からなかったが、今回は何となくそんな気がした。山頂で1時間近くのんびりしていたら陽が陰り始めた。山頂を出発し下山を開始。急な坂を下ればすぐに作業道まで引き返し、その後は何も心配のいらない作業道を辿り登山口に帰り着いた。
もう吉川林業の車はいなくなっており、これから県道まで神経をすり減らしながら荒れた作業道を下る。上る時以上の慎重さでゆっくり下り、途中で小休止をとると、渓流が美しい。名残の桜も美しいが、運転中は前方に集中。やがて県道に出合一安心。無事パンクもせずに県道に着くことができた。
大将陣と羅漢山
島根県吉賀町の集落
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