馬の背・南畠山・頂海山縦走(うまのせ・みなみはたやま・ちょうかいざん)山口県周防大島町

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2011年1月23日

松尾橋 →0:05→ 笛吹峠 →0:45→ 馬の背 →0:30→ 林道出会

 →0:10→ 林道終点 →0:20→ 南畠山 →0:35→ 474mピーク

 →0:20→ 421mピーク →0:10→ 岩屋 →0:20→ 岩屋上ピーク

 →0:15→ 頂海山 →0:15→ 潮海観音 →0:35→ 登山口

全歩行時間 4時間20分

 真冬のロングコーストレーニングは周防大島町、馬の背〜南畠山〜頂海山の縦走へ向かう。先週に引き続き、今回も山口県の山(山と渓谷社)の著者、中島先生のご案内による登山である。まず頂海山の登山口に周回用の車を配置するが、この登山口には潮海岩屋観音の立派な案内が立っていた。

頂海山登山口 松尾橋を出発

 別の車で登山口である笛吹峠へ行き、笛吹峠の二つ先に架かる長尾橋横の空地に車を置き登山を開始する。本日の行程は笛吹峠から尾根づたいに馬の背を経由、更に南畠山(標高503.0m)の山頂を踏み、頂海山から潮海観音へ参拝するロングコースを採る。これは長く荒れたコースを歩くための真冬のトレーニングであり、一般にはおすすめできないコースであることを事前にお知らせしておく。

瀬戸に浮かぶ平郡島 変速四差路の笛吹峠

 長尾橋を出発、舗装道を歩いて笛吹峠へ向かう。正面にはこれから歩く長い稜線の一端が見えている。笛吹峠橋を渡り笛吹峠へ到着、ここは変速四差路になっており、電柱下の林道へ向かって左折する。白バイプの手摺りの渡された道が見えるが、この道はすぐに笹藪となり使えない。

林道より尾根へ向かう 歩きやすい踏み跡が続く

 もう少し進むと、左手に取り付きやすい場所があるので尾根へ向かう。倒木などを迂回するとすぐに尾根へ出る。そのまま尾根を外さないよう目印を付けながら高度を上げる。やがて明確な踏み跡が現れるので、踏み跡に従って倒木を迂回しながら進む。

平坦な尾根を快適に進む 展望地から出井の港と上荷内島

 時折現れる岩は集塊岩で、頂海山付近でよく見かける溶岩状の岩の塊である。周囲は樹林に覆われ展望は無いものの、明るい道なので快調に進む。やがて平坦な尾根に着き、南方向に木の間越しながら展望が開ける。遠くに柳井市の平郡島を眺めて小休止、やはり展望は元気の源である。

展望地の下は絶壁 馬の背の東ピーク

 目印をつけながら進むと、やがて中央に石の配置されたピークへ到着、小さな「馬の背」の山頂標識がかけられているが、ここに三角点は置かれていない。ピークから少し下り、倒木を迂回しながら進むと、樹林の伐採されたとても明るい場所に出た。ここには茨が群生しており、向かって左側に見える一段高い木を狙って進む。

馬の背三角点手前の茨の藪 馬の背二等三角点

 茨を除けながら進むと、すぐに目的の木の下へ到着。安全なのは少し右へ迂回し、踏み跡に着くことだが、これは後でわかったこと。そのまま強行に倒木を超えれば、馬の背の山頂三角点へ到着した。山頂から少し南へ向かうと嘉納山、嵩山のアンテナを確認することができる。

茨の先に嘉納山と嵩山 馬の背山頂

馬の背の山頂風景(動画)

 馬の背山頂で記念撮影の後、そのまま明確な道を北西方向へ向かう。間もなく下山道は、左に分岐するが、我々はそのまま南畠山へ向けて縦走する。ところがこれから先は茨の藪道が続くので、樹林帯の中に入り、尾根道を進む。この付近で大きな集塊岩をたくさん眺める。

馬の背の下山口分岐 南畠山へ向かって植林帯と自然林の間を進む
集塊岩の並ぶ道 突然林道に出る

 更に樹林帯を進んでいると、突然未舗装林道に出たのでびっくり、そのまま何の心配もない林道を進む。この林道は意外と長く、馬の背下から延びている林道と思われる。

馬の背下の林道分岐 すぐに笹ヤブとなる

 後日、馬の背下の林道分岐からこの合流点方面へ向かった。その詳細は「馬の背・南畑山戸田コース」に記載してあるが、この方面の入口も笹藪で覆われていた。但し、踏み跡は残っているので、笹藪をある程度我慢すれば、快適な林道へ着く。

 もし馬の背から南畠山への縦走を考えられる方は、我々が今回採ったコースよりも林道コースをお薦めする。馬の背から南畑山までの所要時間も尾根コース(約60分)より林道コース(約50分)の方が10分以上短縮できる。

林道終点から南へ向かう 植林帯の中を進む

 さて、林道はやがて終点となり、周囲を見回すと左(南)に踏み跡が続いている。踏み跡は植林帯の中に入ると西へ進路を変え、少し進むと右上(北西)へ向かう。なお、この分岐の木には、薄いピンク色のテープが巻かれていた。この踏み跡に従って北西方向へ進路を変え、ピークへ向かって高度を上げる。

南畠山へ向かって右上(北西)へ 茨の藪道を強行突破

 ところが、この道がまさしく茨の道。行く手を阻む茨にひるみながらも、強引に強行突破。やがて広く平坦な南畠山へ到着、三角点を探すが、こんな広い場所ではなかなか特定できず、これから先の行程を考え、三角点探しは後日の宿題とする。

広く平坦な南畠山 南畠山を出発

南畠山の山頂風景(動画)

 南畠山を出発、山頂の右端(北)へ向かい植林と自然林の境界につけられた踏み跡を確認、頂海山へ向けて尾根沿いを北西へ進む。進行方向には474mピークが大きい。明確な踏み跡に従って緩やかな坂を下っていると、竹林帯が現れ、踏み跡が細くなるがまだ大丈夫。

474mピークが大きい 竹林帯を抜ける

 やがて鞍部に着き登り返すが、この付近で倒木を迂回、再び尾根につけられた踏み跡をたどる。樹林の中に集塊岩を眺めながら進み、伐採地と自然林の境界付近の歩きやすいところを探しながら進む。伐採地は明るいのだが、茨がひどく、苦労しながら高度を上げている。

集塊岩が多い 茨の道を苦労する

 南畠山から1時間で474mピークへ到着、遅めの昼食を摂るが、落ち葉が多いのでガスコンロは使えず、冷たいお茶でおむすびをほおばる。季節は真冬、座っていると身体が冷えるので早々に昼食タイムは終了、474mピークを出発する。境界石柱へ向かって左(西)方向へ進路を採り植林帯の中につけられた道を下る。

474mピーク 421mピークを下る

 今まで歩いてきた中では比較歩きやすい道となり、鞍部から登り返せば421mピークへ着いた。ピークからは西へ向かう踏み跡をたどり、そのまま坂を下ると、鞍部手前の右側にとてつもなく大きな集塊岩を見つけた。当然カメラの中に収まるはずはない。

大きな集塊岩 鞍部から尾根の右側へ向かう

 鞍部まで下り、少し進むと右に布の巻かれた木を確認、そのままこの案内は西へも向かっていたが、踏み跡のある右手(北方向)へ向かうと、やはりとてつもなく大きな集塊岩が目の前にそびえていた。大きな岩を左に見ながら進むと、人の顔に見える岩を通過する。

大きな集塊岩を見上げる 人の顔に見える岩

 更にもう少し進むと、左に石灯籠を見つけ、石灯籠の先に小さな岩屋を確認した。岩屋の中に入ると石仏が二体祀られており、左は御大師さんのように見える。神聖な岩屋に参拝し、たくさんのお願いをして岩屋を出発する。

石灯籠と岩屋 岩屋に祀られた二体の石仏

岩屋の中(動画)

 岩屋の先から岩を伝って一旦下り、左上のピークを目指す。岩が行く手を阻むため少し北へ迂回し、登り易い場所から一気に岩屋上のピークへ到着。この先に続く踏み跡をたどって北西へ向かう。

岩屋上のピークへ向かう 岩屋上のピークから頂海山へ進路を採る

 樹林帯と伐採地の境界付近につけられた踏み跡をたどるが、やはり茨が多くとても難渋する。但し、南畠山手前に現れた藪ほどの苦労はなく、明るい茨の道をけがをしないよう淡々と進む。

最後の難所の茨道 感激の頂海山

頂海山の山頂風景(動画)

 やがて平坦な場所に出ると、二等三角点の置かれた頂海山、本日3つ目の山頂に到着した。立派な山頂標識の前で記念撮影、今回の縦走により頂海山はとても感激の山頂となった。

潮海観音の石仏

 平坦な山頂を出発、これから先はびっしり張られた目印に従って下山を開始。なお、この頂海山はとても迷いやすいので充分注意が必要である。尾根に沿って緩やかに進めば、すぐに急な斜面を下り始める。間もなく左に岩屋が現れるので立ち寄り参拝をする。

潮海観音

潮海観音へ参拝(動画)

 久しぶりの潮海観音は石仏が整然と祀られており、最初に来た時以上に感激した。潮海観音を出発、山腹につけられた参道を下る。懐かしい黄色の案内を確認、前回はこの案内に助けられたことを思い出した。

十二丁の石仏 岩を集めた集塊岩

 難所であった笹藪の茂る道には、新しい道がつけられ、あまり苦労をすることはない。やがて12丁の石仏を過ごし、大きな集塊岩を過ごせば、事前に配車しておいた頂海山登山口へ到着、無事縦走を終了することができた。

作業小屋を過ごす 頂海山の登山口へ到着

 今回通った行程は、全般的に荒れており、一般に紹介できるコースではない。但し、笛吹峠から馬の背までについては、笛吹峠の入口付近と山頂手前約100mの茨道が整備されれば、途中で展望の楽しめるバリエーションコースとして使えるかも知れない。

本日の行程は笛吹峠から頂海山まで

 馬の背から南畠山へそのまま尾根をたどる場合は、林道に出会うまでの間、茨道へ突入するか樹林帯を迂回しながら歩くかの選択を迫られる。ここは、馬の背から一旦林道へ下り、林道を通って終点まで向かう方が賢明である。

 林道終点から南畠山までは猛烈な藪なので、相当の覚悟が必要である。南畠山を超えれば、大した藪は無いが、しっかりした地図読みが必要である。絶えず現在地を確認しないと迷いそうな箇所がいくつもあり、身近な里山となめてかかると、とんでもないしっぺ返しが待っている。

展望地

馬の背

大岩

岩屋

頂海山

潮海観音

集塊岩

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県周防大島町 頂海山 登山口付近のMAP

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