角ヶ仙(つのがせん)岡山県鏡野町

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009年9月20日

登山口 →0:25→ 石板の展望所 →0:20→ 石杭 →0:45→ 角ヶ仙山頂

 →0:52→ 舗装林道 →0:08→ 登山口

全歩行時間 2時間30分

 第三回岡山遠征2日目、中国百名山のうち、岡山県の残りの山は、角ヶ仙と三ヶ上。本日最初は鏡野町の角ヶ仙へ向かう。角ヶ仙の名前の由来は牛の角のように尖っているからとの説もあるが、定かではない。トロイデの美しい独立峰を遠くから眺めていると、この山に登ってみたいという気持ちがますます強くなる。

 中国自動車道の院庄インターを下りて右折し、国道179号を北上。竹田交差点で越畑への案内を確認して国道を右折、県道392号に入り北東方向に進む。この先香々美川沿いに進めば、進行方向に美しい山容の泉山が聳えている。

竹田交差点を右折、越畑方面へ進む 進行方向に泉山

 登山口である「越畑キャンプ場」の案内に従い、更に北へ向かって進むと。途中にはふるさと村の伝説が掲示してあり、「権現乢(ごんげんたわ)山の背比べ」など、のどかな民話に心が和む。間もなく田園地帯の先に美しい山容の角ヶ仙が姿を現した。もう少し進めば、登山口である「越畑キャンプ場へ1.3km」の案内が現れるので県道を右折、林道を進めばキャンプ場に到着した。林道横には「万葉の道終点」と案内されている。

美しい山容の角ヶ仙 越畑キャンプ場への案内に従い県道を右折
管理棟の下に着く 管理棟下の広場に駐車

 管理棟下のキャンプ場広場に車を置いて登山を開始する。広場から北へ向かい、炊事棟の手前を抜けた先で右に進路を採る。横木の置かれた階段を少し登れば、角ヶ仙登山道と一文字ずつ四角い板に書かれた特徴的な案内を目の前に見る。ガイドで何度も眺めた看板を右に過ごしながら急な階段をゆっくり登る。

駐車地から眺める角ヶ仙 炊事棟の手前を進む
角ヶ仙登山道の標識 階段が続く

 階段は更に続き、少々息が切れそうになるが、まだ登山は始まったばかり。焦らずゆっくり登れば高度は上がる。自然林を眺めながら急な階段を登れば、やがて周囲は植林帯へ変化する。足下にはまだまだ横木の階段が続いており、間もなく左手にベンチの置かれた展望所が現れる。

急な階段を登る ベンチの置かれた展望所

 足下の石板には周囲に広がる山名などが彫られているが、周囲は木々に覆われ、展望を得ることはできない。休憩所を出発すれば、周囲は少しずつ明るくなる。

山名の彫られた石板(クリックすると拡大) 花を眺めながら進む

 南西に泉山が見えるはずだが、周囲は樹林に覆われ木の間越しの展望となっている。間もなく泉山の山頂方面が少し見えてくるが、まだ展望自体は広がらない。背の低い笹を左右に眺めながら階段を登る。角ヶ仙は横木の階段歩きが多いようだ。

泉山が見えてきた 背の低い笹を見ながら進む

 やがて進行方向に角ヶ仙の山頂らしき姿が見えてきた。南東方面には那岐山が聳えており、雲の間から光が射しているように見える。角ヶ仙へ続く整備された擬木の階段が始まった。坂の傾斜はますますきつく、遠くまで斜面が続いているようだ。背後の展望は高度が上がるに連れ、少しずつ広がり始めるが、まだ展望を楽しむまでにはならない。

南東方面には那岐山 尖峰の角ヶ仙
遠くまで続く階段 石杭を過ごす

 間もなく石杭を過ごすが、依然として周囲は樹林に囲まれている。足下にいくつかの花を観賞、更に擬木の階段を少しずつ高度を上げれば、周囲の樹林の間越しに泉山の山頂方面がその姿を見せ始めた。美しい山容の泉山を木の間越しに眺めながら高度を上げると、ようやく木々の上から泉山の山頂が顔を出し始めた。

泉山 角ヶ仙

 進行方向にも角ヶ仙の山頂を確認、いよいよ展望が開けそうだと期待感に胸がわくわくする。進行方向に向かって左が自然林、右が檜の植林帯、登山道にはススキと笹原が続き、明確なる植生の違いがおもしろい。角ヶ仙の右には那岐山が控え、これも贅沢な展望だ。

角ヶ仙

那岐山には雲が掛かっている 植林帯の中を進む

 植林帯の下を通過し、出た場所は背の高い笹の茂る場所。ひとつひとつの変化が楽しく、笹をかき分けながらの登山にも感激。笹原の先に突然現れる展望地からは眼下に広がる雄大な景色と美しい泉山の展望。これはいつまで見ていても素晴らしい展望だ。

背の高い笹が現れた 背後には登ってきた稜線が続く

 更に笹をかき分けゆっくり高度を上げる。自然林の中に大岩を眺め、背後に広がる泉山の下には越畑集落が広がっている。間もなく坂の傾斜が緩み、歩きやすくなる。眼下に広がる展望も大幅に視界が開け、南から西へと展望が広がる。併せて進行方向への視界も開け、山頂まで見晴らすことができそうだ。

自然林の中に立つ大岩 眼下には越畑の集落

 山頂手前で東方面への展望が開けてきたが、角ヶ仙の山裾が那岐山方面の展望を遮り始めた。周囲の明るい展望を眺めながら緩やかな傾斜の笹原を登れば、これ以上ない幸せな山歩き。背後には歩いた稜線が続き、今までの苦労が吹き飛ぶ。これは角ヶ仙のすばらしさを改めて感じる瞬間でもある。

泉山方面の展望

もう山頂は近い 歩いてきた道を振り返る

 更に笹を分けながら進めば、間もなく終点の角ヶ仙山頂に到着、少し笹の残る平坦な山頂には三等三角点が置かれ、立派な山頂標識が設置されている。山頂から南西には、いままでの急登を見守ってきた泉山、西には花知ヶ仙から続く稜線が近く、更に西の津黒山は少し雲に隠れている。

角ヶ仙山頂

山頂から眺める展望

 泉山の右手には、方向から推測すれば星山・櫃ヶ山が見えるはずなのだが、少し霞んでいるため確認まではできなかった。眼下に越畑キャンプ場と管理棟を見下ろしながら、平坦な山頂に腰掛ける。山頂にて熱いコーヒーを飲み、周囲の展望を眺めながらのんびり過ごす。これは一番贅沢なひとときである。山頂標識の奥には、地元白鳩保育園のはと組22人の登山記念横断幕が掛けてあった。今年の9月5日に登ったそうだが、こんな急な山へ幼児がよく登れたものだと感心。

越畑キャンプ場と管理棟 登山記念の横断幕

角ヶ仙山頂から眺める周囲の展望

 ゆっくり休憩をした後は南東方向へ続く下山道に向かう。笹の茂る道を進めば南東の雲の下に那岐山が聳えている。今まで見えなかった東方面の展望を確認、更に南西方面へと続く美しい展望をしばらく眺める。本日は天気が良いので、感動的な景色が広がっている。

南東方向へ続く下山道 笹の急斜面へ向かう

那岐山方面の展望

泉山方面

那岐山から泉山へと続く展望(動画)

 しばらく展望地からは動けず、美しい景色に釘付けとなっていたが、そろそろ下山開始。眼下に続く笹の急斜面へ向かう。左右に広がる笹をつかみながらブレーキをかけ、スピードをセーブしながら下りてゆく。笹の先に広がる空は青く澄み、周囲には那岐山と泉山の展望が広がる。これは涙が出そうになるほど素晴らしい。

下りてきた笹道を振り返る 泉山の展望
急な笹道は続く 那岐山

 下山方向にはテープが貼られており、踏み跡も確かなので迷う心配は全くない。周囲に広がる展望に感激、明るい日射しに輝く笹の草原を下りる。なるべくゆっくり、楽しい時間は少しでも長く。高度が変わるたびに美しく変化する展望を頭の中に入れながら下りる。この展望は忘れられない記憶のひとつとなりそうだ。

笹が美しい この木を超せば展望は無くなる

 高度が下がるに連れ、視界が狭くなり、那岐山の展望が消え、やがて泉山は木の間越しとなり見えなくなってしまった。明るい笹の道を下りて行けば、やがて植林帯の中に入る。木漏れ日の差す美しい植林帯を抜ければ、舗装林道に到着。

明るい笹の道 木漏れ日差す植林帯

 林道を右折し、ススキの美しい緩やかな坂を下りてゆけば、登山口の越畑キャンプ場に到着。一周回りの角ヶ仙登山は無事終了した。登山口から眺める越畑キャンプ場の管理棟は青空の下、とてもきれいだった。

林道に到着 登山口に到着

角ヶ仙

登山道

山頂へ続く道

山頂

那岐山

展望

泉山

 前の山 泉山 を見る

 次の山 三ヶ上 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 岡山県鏡野町 角ヶ仙 登山口付近のMAP

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